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好きなラノベについての話

自分の好きな本を、好き勝手に語ります。 『人類は衰退しました』をご存知だろうか。 アニメになったのは8年くらい前なのだが、個人的に強く影響を受けた作品である。 主人公と妖精さんの関わりを軸に短編を重ねるようなストーリーで、その内容も面白いのだが、そこに興味のある方は読んで頂くとして。本作はかなり特徴的な文章をしている。 主人公(女性)の名前が『わたし』なのである。 もちろん彼女にも名前が存在するはずであるし、それらしき描写もわずかにある。しかし作中通して書かれたことは一切ない。 主人公『わたし』の一人称で延々と描かれるこの作品は、彼女のみならずすべての登場人物の名前が表に出てこない。 『おじいさん』『助手さん』『友人Y』『巻き毛』…… ネタでも何でもなく、それで話が成立している。このあたりの書き方は著者である田中ロミオ氏の筆力によるものだろうが、違和感がない上に地の文からして独特の魅力を放っているのだ。 地の文は『わたし』視点の一人称で、基本的に淡々と起きている事実を描写していく。だからこそ俯瞰しているような冷静さと、ファンタジーで引き起こされる異常事態がほどよく相乗効果を生んでいく。 とても自然に、流れるように描かれる出来事の数々。何度読み返したかわからないくらいだ。 そしてアニメも面白かった。こちらは時系列の関係で1巻からではないのだが、非常に作風を活かした造りになっている。そして『わたし』視点の地の文が多いこともあり、ひたすら主人公がモノローグ含め喋り倒す内容だった(声優さんの名前をとって中原劇場と呼ばれていた)。 この作品が私の作風にも大きく影響を与え、今の創作スタイルに繋がっているのだが……このあたりは別のタイミングで書くことにしたい。 (了)


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