こちょクエ!? ②『最初の敵は雑魚であると相場が決まってるよね?』
Added 2025-07-29 13:58:57 +0000 UTC2:『最初の敵は雑魚であると相場が決まっているよね?』 最初は違和感が凄くて嫌悪感MAXだったのだけど……人間の適応力というのは恐ろしいもので、この“勝手に脚が動いて歩いてしまう”という理不尽な現象にもある程度余裕を持てるくらいには慣れが生じていた。 私は今、妖精ピリカの案内に従って最初の村を訪れるべく湖から少し北にある街道沿いを歩いている。 道を少し外れれば人の背丈くらいは高さのあるデカい雑草が生い茂っていて、一種の藪のような物が延々と形成されている様子が見て取れる。この中に身体を突っ込ませれば体中が草負けしたり、有害な虫なんかに肌を噛まれて酷い事になってしまうだろうと想像がつく為……脚を動かしてくれている何者かが興味本位でソッチへと私の身体を向かわせない事を切に願うしかない。 こんな、首も腕も腹も腰も脚も丸出しにさせられた服装でそんな所に突っ込んでいきたいとは思わない。せめて長袖・長ズボンに顔全体を覆う防虫用のマスクでも装着してからでないと……冬でも紫外線を気にする程に肌の弱い私からすれば、あんな見た事もない葉を持つ植物の中へと入るのは自殺行為である。それが分かっているから……尚更、私は創造主ならぬ操作主に念を押すように祈るのだった。 お願いだから草の中に突っ込む様な暴挙は慎んでくれよ……と。 とはいえ、懸念している件はその程度の事で……この自動歩行マシンと化した私の脚に不満をぶつけるような事はなかった。 何せ……楽なのだ。 脚が自分の脚っぽくないっていう感覚を受けているからなのか、歩いてもちっとも疲れてこない。自分が意識して脚を動かすイメージを持つとそれなりに歩いている実感が湧いて、相応の体力消費が自覚できるのだけど……勝手に脚を歩かせている分には全く疲れ知らずだと言っていい。まるで、動く歩道に乗っているような感覚で居られるので、この雄大な自然の景観を楽しみながら旅が出来ていると言えるのだ。 実に快適であり楽なのである。 そんな風に心に余裕が生まれれば、人間とは贅沢なもので……今度はこの草と山しか視界に映らない光景に飽きが生じてくるのである。 会話をしようにもこちらから話してもガイド妖精のピリカは一切応えてくれないし、他に通行人らしき人も見当たらないしで……正直暇だとさえ思い始めていた。 そんな私が暇つぶしにと思って始めたのが…… 自由になる“上半身”を使った、ちょっとした妄想行為だった。 私は、何気なく……さりげなくを装って……両手を万歳するように上へ伸ばし、そして頭の後ろでその手を組んで呑気に散歩している態度を作った。 後からついてきているピリカには、伸び伸びとリラックスしながら私が歩いていると見えているだろうけど……私はこの体勢になってチラリと自分の晒された“腋”に視線を泳がせる。 今の格好は、タンクトップという袖の無いシャツを着用している為……このように手を上に挙げれば私の弱点である“腋”の部位は隠される事なく露出する事になる。 その腋を交互に眺め、私は自分の美しく湾曲した腋窩の形に何とも言えないいやらしさを感じつつ妄想を捗らせていく。 『今……不意にピリカが自分の羽根を使って……この腋をくすぐってきたら……私はどう反応しちゃうだろう? やっぱりくすぐったくて……すぐに腕降ろしちゃうかなぁ? それとも……笑いながらも頑張って耐えて、もっとくすぐらせようとしちゃうかなぁ?』 などと、くすぐりフェチならではの思考でその様な妄想を浮かべ顔を惚けさせてしまう。 私はこんな風に……妄想をして興奮するのが好きなのだ。 『うぅぅ……こそばいだろうなぁ? あの羽根柔らかそうだし……触られただけでゾクゾクしちゃうの間違いないよね♥』 妄想するだけで私の腋は刺激を求めるようにヒクヒクと小刻みに震えてしまう。その刺激を想像するだけで胸の奥がカァっと熱く滾る感覚を味わってしまう。 『あの細い羽根の先端でゆっくり撫でるようになぞられたら、きっと目を見開いて無様に笑っちゃうんだろうなぁ……』 昔から、テレビや漫画を見て妄想を膨らませるのが好きだった。敵に捕まったヒロインが拘束され尋問を受けるシーンがあれば『私なら腋をこんな風にくすぐって、足の裏をあんな風に責めて……んで、脇腹を死ぬほど揉みまくって彼女を笑わそうとするだろうなぁ~』とか『もし私がこんな風に捕まってくすぐり責めを受けたら、どんなに苦しい思いをするだろう? やっぱり苦しくて辛くてすぐギブアップしちゃうかなぁ?』とか……そういう妄想をして、勝手に興奮したものだ。 だから、今も……暇だからというだけで妄想してしまう。 『この真面目そうな妖精キャラは……どんな責め言葉を私に吐いて私をくすぐってくるのだろうか? 無様に笑う私を罵ってくるのかなぁ? それとも丁寧な言葉で嬲るのかなぁ?』……と。 それはまぁ立派な変態的思考だ……と、我ながら思うけど…… でも、この世界にそれを罵る人間などいない。だって……この世界は現実の世界ではないのだから。この世界は“くすぐり”をこよなく愛する作者が作った同人ゲームの中なのだから……くすぐられてみたいとかいう願望を持っていても許されるのは当然のことなのだ。 私はそんな言い訳を自分にしつつ、自分の美腋を見てくれと言わんばかりに晒す行為に若干の解放感と快感を覚えながら恍惚な表情を浮かべていた。 「…………」 すると、私の想いを汲み取ってくれたかのように背後に居たピリカが急に私の隣に並び立ち、羽根をはばたかせながら私に注意喚起を行ってきた。 「ヨワコ様! 村まではもう少しですが、気を付けてください? この辺はよくモンスターが出ると噂されてますので!」 その様に心配そうな表情で警告してくれている、緑色の髪をした美少女風妖精ピリカ。私はその顔をマジマジと見つめ頭を頷かせる仕草を(操作主が)取る。 「丸腰では危険だと思いますので、今のうちにコレをお渡ししておきますね?」 ピリカはその様に言うと、目を閉じ両手を私の前にかざしその手をモニョモニョと動かし始めた。 『うひっ♥ ちょ、そ、その手つきぃぃ! わ、腋に……触りそうなんですけどぉォ!?』 何事か呪文を唱えているピリカだが、私はその呪文のよりも彼女の手の方が気になって目を見開いてしまう。 なんと彼女は、私が妄想する為に腕を上げたのを知ってか知らずか……腋の目の前で両手をくすぐるような手つきで動かし始めたのだ。 それを見た瞬間、身体中の肌はゾクゾクっと総毛立つように寒気を走らせ……私は思わず生唾をゴクリと飲み干してしまう事となった。 子供の手程に小さくて細いその指が……晒したワキのすぐ傍で“コチョコチョ”と動いている。もうその光景を見てるだけで、私の腋はこそばゆさを感じて思わず身悶えしたくなってしまう。 『あぁ……もう少し……もうちょっと……手を前に伸ばしてくれないかなぁ♥』 私は不意に訪れたラッキースケベ的イベントに興奮しつつ、自分からその手に身を寄せられない事にもどかしさを覚える。 こんな所でも、ゲーム的な制約があるのか……私はピリカに身体をそれ以上寄せる事が出来ない。その事実は私をもどかしくさせる事この上ないが、更に残念な事は重なり……ピリカがくすぐる真似をさせていた手はすぐに彼女の呪文に呼応して光を放ちだして、一本の鞘に納まった剣を具現化させてしまったのだ。 「ふぅ……。ヨワコ様、コレをお使いください。あまり強いものではありませんが……素手で戦われるよりはマシだと思いますので……」 剣が現れるなり、手の動きは止まってしまう。私はソレをとても残念に思いつつも宙に浮いたままになっていたその剣を両手で受け取り、ホットパンツのベルトに斜めに固定した。 剣は見た目以上にズッシリと重く、その重さに私は戸惑ってしまうが……私の皮の方はそれを当然のように装備し終えた後はピリカにお礼を言いつつ平然と歩を進め直してしまった。 すっかり妄想モードが冷めてしまった私は、時折その剣の柄に手を忍ばせ……握ったり抜く仕草を取ってみたりして剣が馴染むかを確認した。 『う~~~ん、竹刀ほど簡単には振れないかもしれないけど……まぁ、心得が無いわけでもないから扱えないわけでもなさそうね……』 その様に心の中で呟きながら私は学生時代に所属していた“剣道部”での自分の立ち振る舞いを思い出そうとする。 中学生の頃から高校卒業まで部活として嗜んでいたのが剣道部だったのだが、私はこれでも県大会まで進んだことがある程の実力者でもある。だから、剣という部類での戦闘は心得があると言っても過言ではないと自分では思っているが…… 『でも、この重さなら上段の構えは難しそうよね……竹刀以上に持ち上げる筋力が必要だろうし……』 竹刀を持つ自分にこの剣を置き換えて想像するが、とてもこの鉄の塊で出来た剣を振り上げられる想像が出来ない。ひ弱な方では決してないと自負していたけど……この剣は女子が持つにはあまりにも重いしデカすぎる……。だから突きか横に振る系の攻撃手段くらいしか私には出来ないだろう……と、私は想像するしかない。 そんな想像をしていると、道の遠くの方に薄っすらと家や小屋などが密集した村らしき輪郭が見え始めた。私はそれを見て「最初の村だ!」と声を上げそうになるが……その発声を邪魔するようにすぐ目の前の茂みが突然カサカサと音を立て揺れてしまった為咄嗟に警戒態勢を整える。 ――ガサッ! 一際大きく草が揺れると、その草の中から一匹の青い水滴のような形の何かが飛び出してくるのが見えた。 その見た目は、人の頭ほどの大きさの流線型をした身体で、手や足や身体はない。顔も無ければ身体は透けるほど透明でとても生き物であるようには見えない。 しかし、そのゼリーの塊のような見た目のそれは、私を見るなり威嚇するように身体を震わせ臨戦態勢を整えてしまう。 「こいつ……確かスライム……だったわよね?」 RPGではおなじみの序盤の雑魚モンスターであるスライムという種族。確かこのゲームでは“こちょゼリー”とかって呼ばれていたような気がするが…… 「勇者様、気を付けてください!! アレは“こちょばしゼリー”と言って人間をくすぐる魔物です!」 あぁ、そうだ……こちょばしゼリーだ。 私は、ピリカの言葉を聞いてそれを思い出し、剣の柄に手を掛ける。 「最初の敵ですね? 任せてください! あんな雑魚……私の敵ではありません!」 私の口はその様に勝手に喋り、手は勝手に剣を鞘から抜く。その剣は想像通りズシリと重く、私はその切っ先を前に向けて構える事しか出来ない。 『むぐぅ! なによ! 剣を抜かせておいて後は私に丸投げするつもり? さっきみたいに手も自動で動かしなさいよ! ったく!』 剣を抜く動作までは自動でやってくれたが、それから先は急に動作権利を委譲されるかのように手の感覚が私の意思に戻された。すると、その剣の重さが想定以上だったと悟り、私はコレを落とさないようにと手に力を込めなおす。 すると、頭の中に【戦闘開始】という言葉が浮かび、早速バトルのコマンドの様な物が目の前に表示された。 1:【たたかう】 2:【魔法】 3:【道具】 4:【防御】 5:【逃げる】 と、5つの項目が表示されるが……私は迷いなく1番の戦うを選択…… ……してくれない。 操作主の選んだ選択肢はいきなりの【防御】である。 『ちょっ!! こんな雑魚に何で防御を選ぶのよ!! こういう時は先制攻撃でしょうがっ!!』 と、私の憤りの声が脳内に響き渡るが……展開は操作主の選択通りに進み、スライムは順番が来たと喜ぶようにピョコピョコとその場で跳ね……そして二つに分裂してしまう。 【こちょばしゼリーは分裂した!】と脳内の言葉が語り、私の視線の先には少しサイズが小さくなった2匹のスライムがピョンピョンと楽し気に跳ねている様子が見て取れた。 『くっ! ほらぁ! 二匹に増えたじゃないのよっ! さっさと攻撃しないから……』 と、私は操作主に文句を言うが、操作主は私の文句など聞く耳持たないと思っているのか……次のコマンドも【防御】を選んで様子見を私に強制してくる。 『こらぁ! 真面目にやれぇぇっっ!!』 と、私も憤慨する返すのだが…… 次のスライムの行動が【拘束】を選んだことにより、私はいきなりのピンチを迎える事となってしまう。 【こちょばしゼリーAは粘着拘束を仕掛けて来た!】 っというアナウンスの通り、片方のスライムから吐き出された4本の投網のような粘液が両手首と両足首に絡みつき素早く私の身動きを封じてしまった。 私は剣を落とし咄嗟にその粘液を手で剥がそうと試みるが、その粘液はゴムのようにキツく手首に巻きついていて……引っ掻いても殴打してもブヨブヨとした独特の感触が衝撃を吸収してしまいダメージを与える事が出来ない。 『ちょッ! これ取れないんだけど??』 手からそれが外せず焦ってしまう私。思わずピリカの方を見て『これをどうにかしてよ!』と助けを求めるが、ピリカは微動だにせず私の事を真顔で見つめているのみ…… 『や、ヤバいんじゃない? この状況……』 私は助けようとしないピリカに嫌な予感を覚え、再びスライムたちの方に視線を向ける。 すると、拘束粘液を吐いているスライムの方がその粘液に何かしらの力を加え、私を若干地面から浮かせ自分達の方へ来るようにと引き寄せる行動を取り始めた。 その力は雑魚のスライムとは思えない程に強い力で……私は身体を大の字に磔の格好にされながら敵の方へと移動する事を余儀なくされる。 『ちょ、ちょっと! 嘘でしょ? 何も抵抗できないんだけど……』 無抵抗のままスライムたちの目の前まで移動させられた私は、どこに顔があるのかも定かではないスライムたちに向かって言葉を紡ぐ。その言葉は、支配が解除された私の実際の口から発せられ、命乞いとなって敵達に届けられる。 「ま、ま、待って! これから……何をする気? ま、まさか……くすぐったり……しないわよね?」 スライムたちは「キュゥ?」と鳴き声のような声を零して私の言葉に反応を返す。 「だ、駄目よ? 私はその……今……身体が敏感になってるの! だから……その……くすぐるのは……やめて? ね?」 スライムたちは二匹でコミュニケーションを取るようにイルカのような鳴き声を交わし、そして私の方を見直す。その顔(のような部位)は、妖しい影を帯びているようにも見え私は増々顔を青ざめさせてしまう。 夢にまで見た……妄想の具現化…… それが今から果たされようとしているというのに……私は何故か期待感よりも不安感の方が強く湧き上がってしまっていた。 あんなに“くすぐられてみたい”という願望を抱いていた筈なのに……いざ実際にその現実が目の前に突き付けられると……途端に不安が増長してしまう。 今までは……傍から見てるだけだったから、妄想が捗ったものだが……実際にヤられるとなれば意味合いが変わって来る。 “安全な場所からのただの妄想”と“実害を受ける直前”とでは生命への危機感の感じ方は雲泥の差なのだ。 薄着にさせられ、肌も敏感にされているという実感も得た今の状態で敵にくすぐられる……というシチュエーションは、興奮よりも先に危機感の方が警鐘を鳴らしてしまう。 だって……意志の疎通も取れないモンスターにくすぐられるのだ…… きっと容赦などしないと分かっているし……やめてくれるという保証もない。下手をすれば……命にかかわる事態まで起きてしまうかもしれないのだから……興奮などしている場合ではない。 「ねぇ! お願い、放して! もう一回仕切り直しにしましょう? ね?」 私は必死にスライムたちに懇願する。しかし、当のスライムたちは私の言葉を理解していないのか、キュゥキュゥと鳴くだけで私を解放しようとしない。 『くっ! 駄目だ! 言葉が通じない……』 と、私は語りかけても無駄だと悟り。今度は両手に力を込めて大の字になっていた手を閉じようと試みるが…… そこで、拘束しているスライムの横に居たゼリーBの方がピョンピョンと前に飛び出し、私の背後へと回り込んだ。そしてそのままピョンと私の背中に抱きつくように飛びついて私の身体に纏わりつきだした。 【こちょばしゼリーBは“まとわりつく”の行動を取った!】 という、アナウンスの直後……ゼリーBは自身の身体を薄い膜のように伸ばして、背中から胸までをスッポリと包む服のような形状に変化させた。 「ひぃぃぃっっ!?!? なっ!? な、な、なに? 何これ? 気持ち悪いぃィっ!!」 ヌチャヌチャと音を立ててまとわりついて来るその粘液状の服は、やがて上は首元まで幅を広げ下は脇腹まで包む程に裾を広げ、包み込みを終わらせる。 服の着心地は最悪だった。例えるなら固形化したゼリーを身体中に垂らしているような気色悪さで……適度に湿っているそれが肌に触れると粘性の高いローションが塗られたかのような感触を覚え、気持ち悪さに拍車をかける。 そのまとわりつくローションの塊が、徐々に侵略を進めるかのようにタンクトップの隙間という隙間から服の内側へと浸潤してきて私の胸やら背中やらを濡らしにかかる。 その垂れ流れてくるように侵入し肌に触れて来るスライムの身体に、私は嫌がる様に首を横に振り感触の気持ち悪さを態度で示すが、意志が通じないこちょばしゼリーにその態度を鑑みる慈悲などはない。 やがて、首から脇腹までをスッポリそのスライムボディに包み込まれる形となった私は、その慣れる事ないヌチョヌチョした感触に嫌悪の顔を浮かばせつつも届くはずもない言葉を口から出してしまう。 「は、放してっ!! 今すぐっっ! この拘束を解いてっっ!!」 手に力を込めても足を暴れさせようとしても、ゼリーAの拘束はビクともしない。 私の身体を拳一個分くらい宙に浮かせた状態で、大の字の格好を維持させようと頑丈な四肢で拘束し続けている。 私はこのままではヤバいと、もう一度ピリカの方を振り向いて助けを求めようとするが…… 【こちょばしゼリーBは“纏わるくすぐり責め”を開始した!】 というアナウンスが聞こえ、私は首を向ける間もなく「ぶふッ!」っと吹き出してしまう事になる。 上半身を包むように密着していたゼリーBの身体が、そのアナウンスと同時にウニョウニョと意志を持って蠢き始めくすぐりを開始し始めたのだ。その蠢きに私は腋に異常なくすぐったさを覚え、吹き出して笑い出す事を余儀なくされる。 「ぶっっふぁあぁぁぁぁっはははははははははははははははははは!? ちょほ~~~~っっひょほほほほほほほほほほほほほほほほ!! にゃにすんのぉぉぉぉっ!! や、や、やめぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ、ァヒャ~~~ヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!」 ゼリーBは最初から容赦するような様子も見せず、ゼリー体の中で人の手を模した疑似手を生み出して私の腋やら脇腹やら首筋やらをくすぐり始めた。 そのくすぐりはゼリーの手であるとは思えない程にしっかりとした刺激を私に与えていて、普通に人間の手にくすぐられるよりもくすぐったい刺激を生みだしている。 「どわぁ~~~っははははははははははははははははははははははははははははは、イヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ、ちょっ待っっっははははははははははははははははははははははははははははは、やめっっへへへへへへへへへへへ、くすぐったはははははははははははははははははははは、くすぐったいってぇへへへへへへへへへへへへへへへへへ!!」 体内で作り出した手は服のように纏わりついたスライムボディの中を泳ぐように移動し、責めたい箇所を自在に責められるよう瞬時に手が固形化される。 その固形化された手は弾力がありゼリーのように湿っているが、人の手と変わらない存在感と硬さを兼ね備えている為くすぐられればハッキリと刺激が肌に伝わってしまう。 それが、発現しては消え発現しては消えを繰り返し上半身の至る所をくすぐり回すのだから、私はその攻撃に笑いを我慢する事など出来ない。 されるがまま……やられるがまま……を強いられて、笑い悶える事を強いられる。 「ギャ~~ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ、くるひっっひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ、息が苦ひくなってぎだぁっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは、一旦止めてぇへへへへへへへへへへ!!」 首筋が……腋が……胸横が……背中が……腹が……脇腹が……無数の手によって蹂躙されるようにくすぐり回されている感覚。 笑いたくもないのに勝手に笑いの衝動が次々に湧き上がって来て……条件反射のように私の口は笑いを吐き続けてしまう。 笑えば肺の中の酸素も同時に吐き出してしまうから、失った分を補うべく呼吸をしたい……でも、笑いが途切れない為その呼吸すら満足に行えない。 だから、すぐに息苦しさを覚えてしまう。 笑えば笑う程……肺の中の酸素は消耗され続け、供給が追い付かなくなる。 しかし……それが分かっていても笑う事を止められない。 敏感にさせられた腋や脇の下をコチョコチョとヤられると意思とは無関係に笑いが吐き出されてしまうのだ。まるで……コレも誰かに操作されているかのように…… 『なんでこんな時だけ私に意志を戻すのよっッ!! どうせ操作するんだったら笑うっていう行動も操作しなさいよっッ!! 理不尽じゃないっ!!』 脚を操作されている時は疲れ知らずで歩けた……だからこの笑って苦しんでいる今の状況も操作されて自動的に行われれば苦しまずに済む筈だ……と、勝手な想像からそう思っている私だが…… 「イギィィァハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ、プヒャァァァハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!! ひぃひぃ! いひぃぃっひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ、やめ、やめでぇへへへへへへへへへへへへへ!!」 操作者はどうやらコレだけは私に直接体験させたいようで、手足どころか顔も口も身体のどの部位にも制限は変えず私自身の身体で笑い悶えさせている。 やっと身体が自由になったと思えば、結局その自由は不自由になったから得られたもので…… とことん理不尽な事してくれるじゃないかと、操作者を怒鳴りつけてやりたい気分だ。 しかし、そうは言ってもこの状況が好転する訳でもない。 折角、操りから解放されたのだから、今のうちに“自分の意思”でこの拘束から抜け出したい! と思い改めて手足に抵抗の意思を示させてみる。しかし…… 「はひゃあぁはははははははははははははははははははははは、取れないぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ、この拘束外せないぃぃぃひひひひひひひひひひひひひひひひ!! イヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!」 どんなに引っ張っても、どんなに捻っても……その拘束はビクともしない。 拘束部位はゴムのように柔軟性があって私がどんなに暴れても、元の大の字の格好へと戻され弱手を晒すよう振る舞わされる。 両手を横に伸ばした格好では腋を庇う事は出来ない。私が腋を隠せないというのを良い事に、ゼリーBは容赦なくワキの部分に沢山の小さな手を浮かび上がらせてそれにワキをくすぐり回すよう指示を出してくる。 指示を受けた複数の手は私の無防備に晒されたワキの至る所をコチョコチョコチョコチョと引っ掻くようにくすぐって私を無理やり笑わせる。 ヌルヌルした指が腋を撫でたり引っ掻いたりする刺激は、私の想像の斜め上を行くこそばゆさを生み出し私を無理やり笑わせようとしてくる。 腋の窪みの中心を……腋の端を、腋の上を横を……と、腋と呼ばれる部位を余すことなく行ったり来たりを繰り返し笑わずにはいられない刺激を次々に生み出していく。 私はそのくすぐりに一も二もなく笑いを吐き出す事余儀なくされ、酸欠に苦しみながらも激しく笑い声を上げさせられる。今まで味わった事が無い“死ぬほどくすぐったい”という感触が上半身の至る所から生み出され、私は成す術なく笑い悶える事しかさせて貰えない。 このままでは本当に笑い死んでしまうのでは? と一抹の不安が頭に過るが……しかし、私にはどうする事も出来ない。 剣は地面に落としたままだし、ピリカも無表情のまま私を見ているだけだ……助けも期待できない。 どうにかしなくては……何か手を打たなければ…… と、焦る私だが……手足が動かせないのだからどうする事も出来ない。 それでも、どうにか助かる道を探さないと…… そう思って私は笑い悶えながらもゼリーAの方を見るが…… ゼリーAはそんな私の心を読み取ったかのように、拘束している四肢はそのままに自身の下半身(?)を地面を這わせるように薄く伸ばして私の足元へとそれを運んで見せる。 私は嫌な予感が過り頭を左右に振って嫌がる仕草を取るが、ゼリーAはそんな私を無視して薄く伸ばした体からニョキニョキっと複数の青い手を形作る。 そして、その内の2本の手が腕部分をニョキニョキっと伸ばしつつ私の足元へと近づいてきて……その手は器用に私の履いていたサンダルを掴んでそれを脱がせてポイッと投げ捨ててしまう。 サンダルを脱がされた私の足は裸足の格好となってしまい、更なる無防備をその手の前に晒すことになってしまう。 『ちょ~~~と待ってぇ!? ま、ま、まさかこんな状態で足までくすぐろうとしてる!? 嘘でしょ? 冗談でしょ?』 宙に浮いていた足を急に裸足にされた事で焦ってしまった私は、無駄だと分かっていても拘束された足をバタバタと暴れさせようとしてしまう。しかし、その動きをすぐに阻止しようと、足首に巻かれていた拘束部から細い糸のようなものが射出され、それが私の足の指に複数絡まって力強く足先を引っ張り足の動きを封じてしまう。 足指に絡まったその糸はそのまま私の足先を逆側に引っ張り続けて、足の動きを制すると共に足裏全体が反り返るよう施しを入れた。これによりただでさえ足首の拘束によって自由を奪われていた足裏が、更に足指を動かすという自由さえも奪われる事になり私は戦慄に顔から血の気を引かせてしまった。 「やだぁぁあぁぁぁはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは、これ以上はむりよぉぉっほほほほほほほほほほほほほほ、もう笑いたくないぃぃひひひひひひひひひひひひひ! 許してぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ!! もう勘弁してぇへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ、ぇへへへへへへへへへへへへへへへへへ……」 宙に浮いた足を裸足に晒したという事は、この後何をするかなんて知れている。 私の足元の地面に広がったゼリーのボディはさらに複数の“小さな手”を形作り、それをユラユラ揺らしながら少しずつ私の足裏に近づかせているのだ…… 私はその手を顔を青ざめさせながら見る事しか出来ない。 酸欠に息も絶え絶えになりながらも……自分の足裏にどんな刺激が送り込まれるかを想像しながら……