サキュモスハンター【30】【パイラウネ・ラウネリアとの決戦】
Added 2025-02-14 15:00:00 +0000 UTCサキュモスハンター【30】【パイラウネ・ラウネリアとの決戦】【6436文字】 【第23話選択肢より】 https://abnormal-create.fanbox.cc/posts/9112123 ・無言を突きとおす。 メグルは無言を突きとおした。 ここで安易に彼女の誘惑に乗るわけにはいかない。 かといって、今、目の前の仲間たちを救うこともできない。 「あら、何も答えないの?うふふ♡そう、なら……♡」 猛毒母乳の詰まった乳壺に近づけられていく巨大な乳蕾。 中にいる仲間たちは、知る由もない。 自分たちにさらなる地獄が迫っていると……。 「薄情者のメグル君のせいで、お仲間さんがアヘアヘミルクに漬けられまぁ~す♡はぁ~い、どっぷぅ~ん♡」 乳壺の上で宙吊りになっていた乳蕾が、ギロチンの刃でも落とすように、重力に従い毒液まみれの乳壺の中へ落とされた。 「はぁ~い♡ゴックンゴックン♡猛毒媚毒クリームシチュー吸って~♡おいちぃですねぇ~♡ほら、おいしぃ♡おいしぃ♡」 「「「「「―――――‼‼♡♡♡」」」」」 乳蕾の牢獄の中から声なき悲鳴が響いてくる。 「やめろぉぉ――!」 気が付けば、体が動いていた。 足が、地面を蹴り、巨大な乳蕾を切り裂かんと……。 「はい、おバカさん♡」 だが、それは罠だった。 宙に身体が躍り出たところで、森の枝葉の間から高速で伸びてきた小型の乳蕾。 上から左に、右、そして、地面からも伸びてきた。 (避けられな……!) 空中で身体を捻ろうとも、四方から迫るすべての乳蕾を回避することはできない。 捕まる。そう、覚悟した。 だが……。 「お!」 胴に鎖が巻き付き、グッと後方へ引っ張られた。 メグルの突進する力よりも圧倒的に強い力で引き戻される。 間一髪で乳房の蕾からの盛大なラブキッスを回避できた。 「ぐぅ!」 「大丈夫か」 そう声を掛けてきたのは、第四討伐大隊のアゼスト・ラドル隊長だった。 「……えぇ……隊長も御無事で」 「あぁ、靄の中で散り散りにされたらしい……俺のところにもあれが来たが……」 「なるほど……」 「あぁ、もちろん千切りにしてやったが」 メグルは体勢を整え、一皇を再度構えた。 身体に一直線となるよう正中に構えると、感情を抑えた。 今も体の中では猛るような怒りが燃え盛っている。 だが、それと無策で突っ込むのは別の事だ。 先の失態は、ここで払拭する。 「隊長、奴は……」 「あぁ、もちろんわかっている。分身だろ。あるいは分裂体か」 ラドル隊長も、己の武器を構える。 それは、鉄球を武器にする者と似た構えだった。 武器である四本の短剣部分を地面に垂らし、鎖部分をしっかりと握りしめる。 メグルよりもわずかに背丈が高いだけで、他の者と大差ない慎重にも関わらず、その立ち居振る舞いはその存在を実在の肉体よりも大きく見せる。 「さて、どう、攻略するか……ん?」 「遅くなりました」 「隊長、メグルも、無事でなにより」 そこにリマと、ユイナも合流した。 「他の人たちは……?」 「おそらく……あの中だ」 リマとユイナが、小さく声を上げた。 それもそうだろう、あのサイズの乳蕾を見たら。 そして、それが得体のしれない紫色の母乳を肉乳壺から吸い上げていれば、見るものが悲鳴を上げてもおかしくない。 見た瞬間に、一瞬で状況を把握できるのも残酷ではある。 「あぁ~♡全員集合ですね♡さっさと、他の子たちみたいに、お乳の中に呑み込まれれば楽になれたのに……♡」 パチン、と指を鳴らすと、壺の中に頭から突っ込むようにその乳首を指しこんでいた巨大乳房の蕾が引き抜かれた。前面をべっとりと紫の母乳で濡らした乳蕾。 そして、他の蕾と同様に、森の奥、靄の中へと引き下がっていった。 残された媚薬粘液を蓄えた乳壺も、花びらが閉じるように蕾の形に戻っていくと、そのまま地面の中へと水に沈むように潜っていった。 「この森の中で、無事に残っているのはあなた達、四人、だ・け♡ふふ、絶望的な状況ね♡」 「だが、お前さえ倒せば、俺達の勝ちだ」 「まぁ……ある程度正解かしら……クスクス♡」 「なにが、言いたい……」 冷静に、情報を集めるべく話を誘導する。 正直彼女の言う通り、状況は絶望的。誰か一人でも、この森から抜け出せれば、という状況だ。 だが……。 「なにもないわよ……どうせ、みんなここで私が食べちゃうんだし♡」 すると、空間が歪んだ。 まるで古文書に記された蜃気楼のように世界が歪んだのだ。 木々が揺れ、形を崩す。 靄が広がる。 夢牢の空間の影響だろうか。 ラドル隊長は、動揺せずに前だけを見ていた。 その視線の先をみる。 上だ。 彼の視線は前方の上方に据えられていた。 メグルもその視線の先を追った。 「な!!」 「さて、メグルくんに、そっちのボウヤと、お嬢ちゃんたち♡わたし、自ら、キミらで遊んで、あ・げ・る♡」 ボスバニキュモスよりもさらに大きい。 メグルはこのクラスのサキュモスに遭遇したことは無い。 「20メイル、いや25メイルといったところか……」 ラドル隊長が独り言のようにつぶやいた。 彼の額に汗が浮かんでいる。 そして、周囲の歪みも安定してきた。 目の前に存在するパイラウネのラウネリアが、股を晒すように、足を投げ出して座っている。小型の分裂体と同じように、花で作られたショーツを身にまとっていたが、乳房はそうではなかった。 果物の果実が垂れ下がるように、みずみずしい巨大な乳房が彼女の鎖骨より下部分からみずみずしく吊るされている。 絶えず、母乳があふれ続ける乳首を隠すようなことはしてなかった。 花のブラもつけず、無防備にメグルたちへ見せつけるように晒していた。 ぷるんと、した唇を歪ませ、白い歯を見せるが、脳裏に違和感を覚える。 絶世の美女の風貌に影を落とすように、あるいは、日の光を遮るように、幅広の花の帽子が頭部を覆う。長い緑の髪が彼女の白い肌をより強調する。 そして、メグルたちの居る場所は、彼女の正面だった。 しかし、彼女の足のつま先が届かない距離。逆に言えば、一足に距離を詰められない距離でもある。 そして、そこはまるで開けた草原のようだった。 遠くに森の木々が並ぶ。 森の中にできた闘技場とでも言えばいいのだろうか。 木々の間から蠢く乳蕾が見えた。 「逃げられる可能性は、皆無だな……」 隊長の一言が、全員に重くのしかかる。 やるしかない。倒すしか、無事の帰還はあり得ないと知った。 リマが大剣を構える。 ユイナが弓を構え、矢を番える。 メグルも正中で太刀を構えていた。 「さぁ、いらっしゃい、ハンターさんたち♡」 彼女は手招きする様に、仰向けにした手を指先から折った。 それは手招きであり、握りつぶすの意思表示であり、開戦の合図だった。 隊長が一瞬で彼女の太ももの間に、飛び込み、垂直に飛びあがった。 「わぁ……」 その瞬間的な動き、瞬発性にパイラウネは驚きの声を上げた。 「乱舞……」 パイラウネの下乳、その触れる寸での位置で彼は技を放った。 「『四連球』」 彼の持つ四本の短剣を連ねた鎌が、高速で振られた。 左右上下斜めに振られた特定の標的を狙わない、乱舞と言う名を冠する意味を理解するに足る鎌の全方位連撃。遠心力によって高速化する斬撃は、残像を残すと、その無数につらなった弧が球を形成した。 故に、四連、球、なのだと理解する。 一瞬のことに、反応が遅れた。 メグルも半瞬にも満たない時間のあとに跳躍する。 だが、残念ながら、隊長のように彼女の直下までいけるほどの瞬発力は無かった。 一番近いパイラウネの左足。 艶めかしい素肌を晒した足へ。 「『一皇・縦閃(じゅうせん)』」 正中で構えたままの太刀を、突進力と遠心力で振り抜く一撃。 足へ吸い込まれるように一撃を加えた。 そして、同時にラドル隊長の攻撃が終了する。 淫気をどれだけ吸い取れたかは、わからない。 だが、メグルと隊長の攻撃の隙をカバーする様に、ユイナの放った矢がパイラウネの胸の間、鎖骨と胸の間中間地点へと打ち込まれた。 「んっ♡」 そこで初めて、彼女が声を発した。 矢のダメージが通ったのか、三人の攻撃すべて合わせてのダメージによるものか。 だが、どれだけ夢幻種器で攻撃を加えようと痛みが発生することはない。 ならば、今のは何を意味しているのか。 そんな一瞬の思考。 その隙を見逃さんと、曲げられた足が延ばされる。横に回避するも、地面を滑るように横へ動かされる左足。 「メグル!」 「リマ!」 飛び込んできたリマが左足を大剣で切りつけ、その動きを防具で受け止める。 わずかに、動きが遅くなるが……。 「はい、ざんねん♡」 壁のように迫る左足を押し戻そうとしている間に、反対から右足がやってきた。 彼女は足を伸ばして、ただ閉じただけ。 だが、その圧倒的な体格から繰り出される超重量の肉プレスは、リマとメグルにダメージを与えるには十分だった。 「ぐはぁ!」 「いやぁ!」 痛みはなくとも、衝撃は感じられた。 身体を守っていた装備の内、リマの上半身の重装甲が破損した。 メグルの装備は、ほぼ一撃で全損だ。 閉じられた足、その足首部分で挟まれる。 「ぐっ、抜け出せな……」 「これやばぁ……」 淫気が流れ込む。 メグルの体には直に、リマはまだ装備が残っているが、それも時間の問題だった。 そこへ向かって隊長が掛けてくる。 「円舞『銀天』」 ふとももからパイラウネの足の上を走ってきたのだろう。 だが彼の持つ四短の刃が常に大きな円を描くように回転し円形の皿を彼の後ろに形成していた。 「あ、これは……」 まずいと思ったのか、パイラウネの足が勢いよく開かれ、その間に落ちる、ラドル隊長。 そのまま、荷を二つ抱えるように、素早くメグルとリマを抱えると、ユイナの居る最初の場所まで一回の跳躍で後退した。 「すみません、油断しました」 「まさか、あそこまでとは」 ただ、足で挟まれた。 それだけで、リマもメグルも大ダメージを受けてしまう。 「うふふ♡」 それを見て楽しそうに笑みを浮かべるパイラウネ。 「確実にダメージは与えられているようだが、一番効果が高いのは俺の四短とユイナさんの弓での攻撃だろう。ダメージ的には四短のほうが上だが、おそらく弓矢、あるいは投擲武器がパイラウネの弱点だ」 「なら、俺達は陽動のほうがよさそうですね」 「いや、メグル君は陽動でもいいが、リマさんはユイナさんの護衛に、おそらく弓使いのユイナさんは狙われる」 「わかりました、隊長」 「次はへましないので……」 「大丈夫だ、何かあればボクがカバーする」 メグルは一皇を握りしめる手に力を込めた。 悔しい。 これだけの逸品を手にしたというのに、肝心のところで役に立てないのが。 とはいえ、今のメグルはほぼ全裸に等しい。 下着は残っているが、足部分も胴体部の装備も、先の一撃で九割が破損した。 修繕不可能のレベルだ。 にも関わらず、一皇には罅(ひび)一つ入っていない。 (次こそは必ず……) 「いくぞ」 その掛け声で全員が動き出した。 リマがユイナを背に大剣を構える。 ユイナが矢を番える。 一瞬で跳躍するラドル隊長。 メグルは、周囲を迂回する様に駆けた。 そして、空を銀の鳥が三羽、飛翔するように矢が流れていく。 「ん、あぁ、ぁ♡」 衝撃を感じたのだろうか。 理由は分からないがパイラウネに矢が命中する度に、彼女は甘い声を上げた。 あるいは……ユイナの、滅弓の名に由来するものか。 「やったわね……♡ふふ……♡」 だが、それでも決定打にはならない。というより、パイラウネはまだまだ余裕綽々といった様子だ。 「いや、ボクのことも忘れないでもらおうか」 そういって、彼女の臀部の横で地面に着かれた右手より駆け上るラドル隊長。 その間にも、先ほどはなっていた『銀天』を発動させていた。 彼の後ろにまるで銀の円盤があるかのような錯覚を覚える超高速回転式斬撃。 肩まで登ると、彼女の視線と隊長の眼光が対面した。 「あなたが一番強いハンターのようね……でも……」 パイラウネも反撃する。 彼女の肩から花が咲き乱れ、その間からあの乳蕾が伸びた。 「くっ!」 一足で飛び退く隊長。 まずい、空中では回避が困難だ。 メグルは、反対側の手に近づくと、その根元を斬りつけた。 「『一皇・閃』」 今度は太刀を横から流し斬るように、回転しながらの斬撃。 「ん♡」 反応はあった。 そして、続けてユイナの銀矢が三射撃ち込まれる。 隊長のほうから意識がそれればと、メグルもユイナも連撃を加えた。 「ふふ、そんなに、私に相手して欲しいのかしら♡」 相変わらず、視線は隊長のほうへ向いたままのパイラウネ。 だが……。 「きゃぁぁ―‼」 「リマ、くぅ‼やめ、くるなぁ、あぁぁ――♡」 リマとユイナのほうへ視線を移すと、そこにはあの乳蕾に取り込まれた二人の姿があった。 ユイナは下半身を、リマは長髪の赤い髪の毛しか見えなくなっていた。 「うふふ、まずは二人♡」 「くっ!」 隊長に視線を移すも、足場がない状態で迫る乳蕾の集団に襲われていた。 そのすべてを四短の鎌で完全に迎撃できてはいたものの、彼女たちの方まで助けには行けない。 「くそっ!」 気が付けば体が反応していた。 全力で駆けるように。 リマの入った乳蕾が、中空を舞う様にパイラウネのほうへ引き寄せられていく。 「させるか!」 途中でパイラウネの太ももに飛び乗った。 花が咲き始める。それよりも早く、跳躍。 リマを加えた花蕾の茎を切断した。 淫気が消滅し、先端部を維持できなくなった蕾部分が霧散する。 「ぷぁぁ……♡」 母乳に塗れたリマの体を抱えると、足元から迫る花蕾を太刀で薙ぐ。 だが、数が多い。 花畑でも出来たかのように、無数の蕾が口を開いきメグルたちを咥えようと迫ってくる。 「まず……ぃ」 「よくやった」 またしても隊長に助けられた。 地に着地した隊長は、短剣の一本を宙に飛ばし、リマ同様に連れ去られそうになっていたユイナの花蕾の茎を切り落としていた。 そして、自身は生え伸びる花畑の根元を三短となった鎌で切り裂いていた。 着地したと同時に、パイラウネより距離をとる。 「ユイナ!」 (ユイナは) ユイナを案じて、声を上げていた。 隊長も天を覆うほどに生え伸びた花畑をすべていなすことはできず、落下するユイナを助けに行けない。 「はい、ざんねん♡」 ユイナの体を抱きしめたのはパイラウネの右手だった。 「ユイナ!」 もう一度、ユイナの名を叫んでいた。 「ふふ、あなたは本当に、邪魔ね♡こんなにがんばってくれるとは思わなかったわ♡じゃあ、一人ずつ確実に倒していきましょうか……♡」 パイラウネが自分の胸の前で、彼女を解放する。 そこへ伸びる四本の蔦。 「はぅ……♡」 甘い声がユイナから零れた。 メグルは駆け出していた。 リマはすぐに大剣を使い立ち上がっていた。そのあと、背を彼女に押されたのだ。 私は大丈夫だ、と言わんばかりに。 全然リマも大丈夫ではなかった。頬は紅潮し、吐息も熱い。抱えていた時の女らしい発情した表情が脳裏に焼き付いてしまっている。 母乳でぐっしょりとした濡れた体を見て、戦場だというのにメグルの股間は反応してしまっていた。 だが、そんなことを考えている場合ではなかった。 「たい……ッ」 「こっちは何とかする、急げ!」 隊長一人で数百の乳蕾を相手にしていた。 高速で回転させられる鎌の球に群がるように、蕾が襲いかかる。 その度に、霧散し、消えていくが、いくら隊長がすごくてもあれでは長く持たない。 「まずあなたは……これで磨り潰して、あ・げ・る♡」 パイラウネと反対の方を向きながら宙にX字状態で吊るされたユイナの体が、真横を向くように動かされる。 そして、見せられる。 彼女の目にもメグルの目にも。 パイラウネの両手が、手を合わせるようにだんだんとユイナに向かって寄っていく。 その手の平に生え始めるたくさんの果実。 プルンと大きな実をいくつもつけ始める。 そう、いくつもの柔らかそうなおっぱいだ。それも、人間の胸よりも圧倒的に大きな乳房が。ユイナの体と比較しても、一つ一つがメグルの上半身よりも大きいだろう。 それが両手の平に。片方だけでも二十房以上あるのではないかと思われた。 だぷんと垂れた柔らかな乳房が生え揃った手の平。 「あぁ……♡ぁぁ……♡」 ユイナも自分がどうなるか理解したのだろう。 「私の事はいいから、こいつを倒して!」 だが、ユイナはそんな危機的な状況で、そう言ったのだ。 (そんなこと……‼) メグルは……。 【選択肢】 ・そんなことはできない【第36話へ】(3/22更新) 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