ヒーローの活躍がテレビやネットで報じられることは数多く、選択肢はいくらでもあるが、しかしながらヒーロー『たち』というものとなるとこれが途端に数が減少する。
ヒーローとは組織や軍隊とは違い、単体で事件やヴィランを解決しうるパワーを持つものであるからだ。
そんな中で、この巨大戦艦Wizard攻略戦は近年のヒーロー史の中では特筆すべき事件である。
撃墜がそのまま街への被害となる巨大な浮船は、単独のヒーローでは対処が難しく、またヒーロー以外の戦力では突破不能であるという難関なものだった。
ヒーローたちが力を合わせ、大勢の民衆に見守られながら、実力をもってこれを打破したという事件は、なんとも象徴的で大衆に好まれる内容だ。
よって、ヒーローたちがこのような活躍をした、ということを紹介したいときには、まず真っ先に使われる、わかりやすい人気のエピソード、ということになる。
ゲームや映画の冒頭に使われるのを幾度となく見てきたであろう。
大勢の人間はキャプテン・ヴァロールやゴールデンパラディンの活躍を好むが、しかしヒーローに詳しい人間に、所謂玄人好みされるものは、ゴールデンアークの活躍である。
大勢のヒーローたちのことを若き頃から知り、彼らの能力や特技を把握している彼がいてこそ、まちなかでの迅速な対応が可能だった。
パワーは彼の息子であるゴールデンパラディンに譲るが、その知識量、戦闘センス、そしてなによりヒーローたちからの信頼は厚さは他に類を見ないものである。
彼が万が一にでも敵に与するようなことがあれば、ヒーロー社会全体の驚異となることだろう。
そのようなことは到底想像もできないが。
あくまで仮定の話をしよう。
彼がもしヒーローたちをその毒牙にかけることとなれば、それは由々しき事態である。彼に恩を感じているヒーローは、ゴールデンアークの頼みとあれば迷うことなく彼の元を訪れるだろう。
そうしてゴールデンアークに洗脳され、彼の裏に潜む支配者の忠実な手駒となっていくスーパーヒーローたちが増えていく。
極めて危険な事態が引き起こされることとなる。
やはり、改めて文字にしてみればなんとも想像し難い世迷い言である。
(現在ゴールデンアークの悪堕ちシナリオを考えています。ゴールデンパラディンとの親子プレイや、洗脳の氾濫、人生を掛けて正義に尽くしてきた男が悪に堕ちる描写を書いてみたいと思っています。その際に唐突な登場にならないように、彼の存在を示すために冒頭にゴールデンアークのシーンを挿入しました)
今回、過去の報告とは一点大きく異なる点があるとしたら、それは彼の存在だろう。
スーパーヒーローとしての登録や活躍は見られず、届け出などもない。それどころか、彼は記憶の障害があるようで自分の本名すら記憶にない。記憶障害の影響からか、短期で粗暴。そのうえスーパーヒーローが敗北することによる興奮を覚えるなどというフェチズムもみられ、一見ヒーローとしては程遠い性格をしている。
そう、本来であれば、ヒーローではないこの男が当監視報告書に記載されていることがそもそも間違いである。
ただ単にヒーローのコスチュームプレイを楽しんでいる肉体労働者、それだけかもしれない。
しかし彼の肉体は常人では到達不可能な逞しさを有しており、模造品のヒーロースーツは彼の筋肉や雄の象徴にまるで吸い付くようにフィットしている。キャプテン・ヴァロールのサイズを忠実にコピーしたスーツをあれほど完璧に着こなせる人間はそれほど多くない。
まさに本物のヴァロールのようですらある。そんな彼が往来で変態行為を働けば、ヒーロー社会へのテロ行為に近い、名誉毀損となるだる。
幸い、彼はヒーローは正しく穢す存在ではない、という価値観をもっているようだ。
ーーだがそれと同時に、そんな自分が犯される、変態行為をしている、ということに興奮を覚えてしまうようだんだんと調教もされている。
口では嫌だと言っていながら、肉棒に与えられた刺激や、スーツ越しの愛撫によりスイッチが入ると、彼は『洗脳されたヒーロー』としてプレイを行ってしまう。
何故彼がこのような精神構造をしているのか。彼はどこから来たのか。彼は何者なのか。何故キャプテン・ヴァロールにあれ程にているのか。
現在調査中である。
(以下ネタバレ
彼の存在はいわゆる……もう一人のキャプテンヴァロールとなっています。詳細な設定はゲーム内で語る予定ですが、完璧なキャプテン・ヴァロールに対して不完全で粗暴な雄としての側面を表現するために彼に登場を願いました。
ヒーローでありながらヒーローではないというこの男の要素をうまく活用したダンジョンに出来ればいいなと考えています)
GiG
2022-09-01 10:39:40 +0000 UTC