快感に耐えてばかりでは、勝利をおさめる事は困難だろう。
性感帯をねぶり、快楽を与えるだけが魔王の仕事ではなく。
ヒーローが望むなら、時にはその身体を貸すのも辞さない。
胸のブローチによる怪しげな光で、気持ちを昂らせて背中を押す。
自らを犯させる事によって、初心なヒーロー達に自信を付けさせる。
ただ、ヒーローにとって局部を曝け出し、腰を振る行為は屈辱に他ならない。
だからこそ、それを呑み込み受け入れる勇が彼らには必要なのだ。
数分と経たずに、ヒーローは嬌声をあげ、魔王の中で果てる。
絶頂に身体を痙攣させ、その瞳が快楽の色を見せた。
このまま淫らに堕ちるか、或いは精神もヒーローとして熱り勃つのか……。
魔王スクアルスは彼の運命を掌握した事に、薄ら笑いを浮かべるのだった。
それから数日、彼が店を訪れなくなって。
一枚の添付画像と共に、報せが届いた。
「魔王さんに教えていただいた技のおかげで、色々あって付き合うことになりました」
色情に堕ちたとも、ヒーローの矜恃を守ったとも取れる結末。
少なくとも幸せそうな笑顔を見せる二人の姿に、スクアルスは呆れながらも笑うのだった。