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死蛸都内
死蛸都内

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ある貴族少女の堕落

 満月の夜、湖の静かな水面を月光が照らしている。湖畔に沿って弧を描くようにして広がる美しい街並みも、夜の闇に沈み、静かに眠りについている。


 湖畔に並び建つ屋敷のひとつに、ある貴族が避暑の別荘として使っている館がある。締め忘れたのであろうか、その二階の窓のひとつが開け放たれていた。レースのカーテンが夜風になびいて、月光に白く輝いている。その部屋は寝室として使われていた。部屋には、豪奢な天蓋付きのベッドがあり、ひとりの少女がすやすやと寝息を立てて寝ている。


 レースのカーテンが、夜風とは違うもので揺れる。月光で照らされる寝室に、いつのまにか人影が立っていた。一糸まとわぬ姿の肉感的な美女だった。重力に逆らうように突き出た大きな乳房、むっちりと張りつめた桃尻、本当に内臓が入っているのか心配になる細い腰に、スッと伸びたカモシカのような脚。整った顔貌はこの世のものとは思えないほど美しく、妖しい。


 妖美極めた至上の女体は、しかし同時に、人ならざる異形の器官をも備えていた。


 側頭部から生えた一対の山羊角に、コウモリのそれに似た皮膜付きの翼、そして先端がハート型になった尻尾。それは、淫魔と呼ばれる魔物の特徴だった。淫魔とは人が到達しうる領域を遥かに超えた色香によって人間を誘惑し、堕落させ、精を貪ることで生きる存在である。


 淫魔は寝ている少女を見て、少女が持つ精の芳醇さと内に秘めた淫らな資質を感じ取る。淫魔の美貌に、笑みが浮かぶ。獲物を見つけた捕食者の笑みであった。淫魔は音もなく少女に近づき、天蓋のレースを除けて、ベッドの上へと上がる。


 淫魔は少女を舐め回すように視姦した。滑らかな金髪は肩の辺りで切り揃えられ、ふさふさとした毛先が内側にカールしている。白い肌は、月光を浴びて淡く輝いているようだ。あどけなさを残した愛らしい顔立ちに、華奢な身体付き。白い薄手のネグリジェに包まれた薄い胸が規則正しいリズムで上下している。大人と子どもの狭間にある肉体の瑞々しさに、淫魔は舌なめずりする。


 眠りのうちに、人の気配を感じ取って、少女の意識が覚醒した。少女はゆっくりと目を開ける。まだ完全には意識が覚醒していないようだ。うつろな瞳が、目の前の淫魔を捉える。


 魔物の特徴である角を生やした見知らぬ顔が目に映り、少女の意識が一気に覚醒する。少女は、反射的に叫ぼうとした。しかし――


 少女の喉が絶叫を上げる一瞬前、淫魔の金色の瞳が妖しく光った。縦割れした瞳孔をした魔眼が少女をまっすぐ射竦める。恐怖と驚愕に歪んだ少女の顔が蕩け、目がとろんと潤んでいく。邪視によって少女の目から抵抗の意思が失われたのを確認し、淫魔は妖しく微笑んだ。


 淫魔は少女を抱き寄せ、その首筋の匂いを嗅ぐ。背筋にぞわぞわとした快感が走り、少女は身体をよじらせた。手の内の獲物の芳醇で無垢な香りに、淫魔はにわかに興奮を深めた。


 淫魔に抱きすくめられた少女の鼻孔に、熟れすぎた果実のような甘ったるい香りが忍び込む。淫魔のカラダから催淫フェロモン混じりの甘い体臭が放たれ始めたのだ。淫魔の捕食を手助けするための媚香を嗅がされ、少女の身体にもゆっくりと熱が宿っていく。


 淫魔は舌を伸ばして、少女の首筋を下から上になぞるように舐め上げた。少女は身体をピクンと反応させる。唾液に濡れた柔肌が月明かりに照らされて妖しく光る。少女は淫魔に舐められた箇所が熱を持ち、甘い疼くのを感じた。


 淫魔は少女のネグリジェの肩ひもをずらした。少女の胸が露になる。白い肌に、薄く浮いたあばら骨。控えめな膨らみの頂点で、薄桃色の乳首が可愛らしく勃起している。淫魔は手の平で少女の胸全体を撫で回し、焦らすようにその頂上を指先で優しく転がし始めた。淫魔の手技は熟練のそれであり、たちまち少女の胸の性感帯を目覚めさせていく。


 少女の口から熱い吐息と小さな喘ぎが漏れる。少女が他人から性快楽を与えられることは初めてのことであったし、ましてや胸を責められて味わう快感など、少女にとっては想像すらしたことのないものだった。未知の感覚に困惑しつつも、少女は全身に広がる快美感に、次第に夢中になっていった。淫魔の指技を受けて、少女の乳首はさらに硬くしこる。ピンと勃った胸の先端を指で押し潰され、コリコリと練るように刺激されると、腰が抜けてしまいそうなほどの快感が少女を襲った。


 少女の細い眉は快楽にひそめられ、悩ましげに寄せられている。苦悶の表情に似た顔付きには、明らかに喜悦の色があった。少女の桃色に上気した頰から、汗が一筋流れ落ちる。


 淫魔に身体を弄ばれて快感に身を震わせながら、少女は必死に声を押し殺していた。性快楽を楽しみつつも、まだ少女の心から羞恥心は失われていない。その健気な抵抗を、淫魔は見透かし、楽しみながらさらに責めを激しくする。


 少女の胸の先を、淫魔の爪がカリッと軽く引っ掻いた。軽い痛みが快感に変換されて少女の胸から脳へと突き抜ける。少女は鋭く小さな声を漏らし、背中を反らした。その反応を見て、淫魔は二度三度と同じように責め立てる。両乳首に交互に爪を立てられるたび、少女は甘い喘ぎを上げて悶え、腰を跳ねさせた。


 しばらくの後、淫魔が乳首責めの手を止めた。少女ははぁはぁと荒い息を吐き、顔を真っ赤に上気させている。少女の胸はじんじんと痺れるような熱を持ち、その中央で硬く尖りきった乳首が彼女の興奮の度合いを表していた。いまの少女には、もはや自分が感じていることを隠すような余裕は残されていない。その様子に、淫魔は満足げな笑みを浮かべた。


 ただ熱い吐息を吐き出すだけの少女の唇に蓋をするように、淫魔は自らの唇を押し付ける。淫魔の長い舌が、まるでノックをするように少女の唇をつつく。少女は一瞬驚きの表情を浮かべていたが、侵入の伺いを立てる淫魔の意図を組んで、すぐに自ら唇を開いて、舌を迎え入れた。


 甘い。少女が淫魔の口づけに初めて感じたのは淫魔の唾液の甘さだった。淫魔の舌に乗せられた、熱く、蜂蜜のように甘く芳しい液体が、少女の口の中に広がっていく。熱い甘露の味わいに、少女は一瞬にして魅了された。少女の喉がこくこくと鳴り、淫魔の唾液が少女の食道を滑り落ちていく。


 少女は身体の芯がカッと熱くなるのを感じた。心臓の鼓動が早くなり、全身に淫らな熱が回っていく。淫魔の体液は、人間にとって強力な媚薬となる。もちろん、唾液も例外ではない。淫魔の唾液を飲み下すたびに、少女の身体はより敏感に、より淫らに発情していく。


 少女の変化を鋭敏に感じ取り、淫魔は舌を動かし始めた。舌先で歯列をなぞり、口蓋の凹凸を撫でる。淫魔の唾液の催淫効果で敏感になった口内を愛撫されて、少女はくぐもった喘ぎ声を漏らした。


 淫魔の舌が、すりすりと少女の舌に擦りより、絡みつく。びくんと少女の身体が震える。淫魔は唾液をたっぷりと少女の舌に塗り付けながら、気持ち良くなるためにはこうするのだと示すように、舌での愛撫を続けた。やがて、少女はおずおずと舌を動かし始める。少女の舌が、ぎこちなくも自分の真似をしているのを見て、淫魔は嬉しそうに目を細めた。


 二人の舌が絡み合い、淫猥な水音を立てる。自分でも動かす分、少女の得る快楽は倍かそれ以上に感じられた。媚薬唾液をたっぷりと塗り付けられた舌から、ビリビリと電流のように快感が伝い、少女の脳髄を灼く。少女は呼吸すら忘れ、無我夢中で舌を動かし、淫魔の舌を貪った。少女の心と体に、口交の悦びが刻み込まれていく。


 しばらくの後、唇が離された。二人の口の間に糸を引いた唾液が弧を描き、千切れる。やっと、息をすることを思い出した少女は、大きく口を開いて荒い呼吸を繰り返した。その間も、二人は熱っぽく見つめ合っている。二人の瞳には、もうお互いの姿しか映っていない。


 淫魔が人外の膂力に任せて、少女のネグリジェを引き裂く。少女の白い肌は茹ったように上気し、薄桃色に染まっていた。汗でてらてらと光る柔肌は、まるで白磁器のように美しく、かつ淫猥だ。少女の裸体を最後に彩る清楚な白いショーツは、ぐっちょりと濡れていた。少女から立ち上る若々しく濃厚な淫臭が淫魔の鼻孔を刺激する。


 淫魔のしなやかな指が、ショーツの上から少女の秘裂をなぞる。少女は短く甘い声を上げて、腰を震わせた。淫魔の手が少女の腰のくびれから下へと下り、ショーツを引っかけて剥ぎ取る。少女の秘裂は、すでにしとどに濡れそぼっていた。熱い愛液が太腿を伝い、シーツの上にシミを作っている。


 いままでの行為で羞恥心をすっかり失ってしまった少女は、ただ荒い息を繰り返して、淫魔の次の行為に期待と不安の入り混じった視線を向けている。淫魔は少女の不安を和らげるための笑顔を浮かべ、少女の太ももに手を掛けて大きく股を開かせた。


 少女の股間では、穢れを知らぬ秘所が愛蜜をよだれのようにだらだらとこぼし、わずかに開いた裂け目から顔を覗かせた粘膜が物欲しそうにヒクついている。仕上がりつつある少女の身体をじっくりと眺め、満足そうに微笑みながら、淫魔は少女の股の間に頭を潜り込ませた。


 熱く、湿り気を帯びた吐息が少女の股間をくすぐる。期待と緊張の入り混じった声を漏らして、少女は腰を少し浮かせる。淫魔は少女の股間に顔を近づけると、刺激を待望するそこにしゃぶりついた。


 火傷しそうなほどに熱く火照り、愛液をしとどに潤ませた肉洞に、淫魔の長い舌が潜り込む。最も敏感な箇所に、軟体動物のような舌が這い回る感覚に、少女は身体を跳ねさせて悶えた。


 淫魔の舌が淫蜜を掻き出すようにして肉洞の浅い部分を刺激し始める。少女の喉から、歓喜に満ちた強制が上がる。


 淫魔は少女の反応を見ながら、舌の動きを徐々に激しくしていく。ざらついた舌が、肉襞一枚一枚を愛撫するように丹念に舐め上げ、少女の理性を削り取っていく。淫魔の長い舌が膣道を抉るたび、甘く重い快感が股間を中心に全身に広がって、少女は切なげ眉を寄せつつ、シーツを強く掴んで悶え、高く喘いだ。


 淫魔は少女のナカがほぐれた頃合いを見て、舌での奉仕を止めた。ずるりと舌を引き抜かれる感覚に、少女は切なげな声を上げる。少女は荒く息をつきながらぐったりと身体を弛緩させ、蕩けた顔をベッドの天蓋に向けている。しかし、その潤んだ瞳は熱を宿して、淫魔の方を見ていた。言外に、もっと欲しいとねだるその視線に、淫魔の淫心も掻き立てられる。


 おもむろに、淫魔は膝立ちになり、自身のクリトリスを弄り始めた。小さな肉芽でしかなかったそれは、急激に体積を増していき、みるみるうちに太く長大なふたなりペニスと化した。淫魔はクリトリスが変じた肉棒を扱きながら、誇らしげに少女へと見せつけた。


 淫魔のふたなりペニスは、人間の男のそれとは比較にならないほど大きく、凶悪なカタチをしている。巨大でエラの張った亀頭、血管が浮き出た竿。肉棒全体が反り返って、禍々しい形状を呈している。


 少女は突然眼前に現れたグロテスクな器官に息を飲むも、同時にその大きさと凶悪さに興奮を覚えた。胎の奥底がきゅんきゅんと疼いて、新たな淫蜜がとろりと溢れる。


 少女は男性器などまともに見たことはなかったが、それでも目の前の逸物が尋常ならざるモノであることは感じ取れた。目の前の肉棒が与えてくれる快楽を想像し、熱い吐息を漏らす。無意識のうちに、股が開いていく。


 淫魔は少女の媚態に舌なめずりをして、ふたなりペニスの先端を少女の秘裂へとあてがった。熱く滾る肉塊の存在感に、少女は思わず奥歯を嚙み締めた。恐怖と期待感が入り混じる少女の表情を見て、淫魔は少女に再びキスをした。


 甘く蕩けるような口交の快楽に、少女の緊張も緩む。二人が唇を離すころには、少女の身体から余計な力は抜けていた。少女は熱に浮かされたように、潤んだ瞳で淫魔を見つめている。そして、無意識のうちに、腰を浮かして、押し当てられた肉棒を自ら迎えにいくような仕草を繰り返していた。


 淫魔は愛おしげに少女を見つめ返し、ゆっくりと腰を押し出した。巨大な亀頭が、少女の入り口を押し広げていく。膣壁を押し広げられる感覚に、少女は身体を仰け反らせて悶えた。しかし、極太の肉塊を受け入れているというのに、少女はまったく痛みや不快感を感じなかった。淫魔の丹念な前戯と媚薬体液の効果によるものだった。


 ぞりぞりと膣壁を擦り上げ、奥へ奥へと突き進む灼熱の肉棒。圧巻の質量が自身のナカを満たしていく圧迫感と快感が、少女の全身を襲う。少女は涙を流して、淫魔の肉棒に感じ入った。


 やがて、ふたなりペニスの先端が少女の最奥――子宮口に突き当たった。あまりの大きさのものを受け入れているため、少女の腹が薄っすらと盛り上がっている。少女は淫魔のモノを奥底まで受け入れた感覚に、湯につかるときのようなため息を漏らし、短く呼吸を繰り返した。


 淫魔は少女の息が整うのを待ち、ゆっくりとピストン運動を開始した。深々と突き込まれた肉棒を抜け出てしまう寸前まで引き、そしてまた最奥まで打ち込む。巨大な肉棒に膣全体を余すところなく刺激され、少女は快感に身をよじらせる。


 ストロークは徐々に速度を増し、結合部から愛液が飛び散る。肉棒が少女の胎内を激しく抉り、子宮口を突き上げるたび、少女の目の前にチカチカと火花が散った。あまりの強い快楽に、口からは甘い声が漏れ出しっぱなしになる。暴力的なまでの快楽責めの前に為す術もなく、少女はただ淫魔から与えられる悦楽に身を任せる。


 二人が刻む淫靡なリズムはどんどん加速していき、それに合わせるように少女の声も大きくなっていく。少女の絶頂が近づいていることを悟った淫魔は、少女の耳元で囁いた。


 それは、少女にとって、まさに悪魔の囁きだった。淫魔は少女に中出しの許可を乞い、淫魔への転生に誘う言葉をつぶやいていた。淫魔の精液を胎内に注ぎ込まれた人間は、淫魔になる。淫魔になれば、人間では味わえない圧倒的な快楽と、永遠の若さと命を享受することができるのだと。決定的な堕落への取り返しのつかない一歩を少女自身に踏み出させようと、淫魔は甘く優しく誘惑する。


 昼間の少女であったら、にべもなく拒んでいただろう。しかし、いまの少女は淫魔から与えられる快楽の味を知ってしまっていた。人生を投げ捨ててでも手に入れる価値のあるものだと、知ってしまったのだ。


 少女の逡巡はわずかの間だった。少女は熱に浮かされたような声で、中出しを懇願する言葉を口にした。


 淫魔は満足げな笑みを浮かべると、腰の動きをさらに加速させた。パンパンと肉と肉がぶつかり合う音が響き渡る。子宮口に亀頭を激しく叩きつけられ、少女の視界が白く明滅する。少女の膣が反射的に肉棒を締め付け、淫魔の性感も否応なく高められていく。淫魔はラストスパートとばかりに腰を振りたくり、少女はさらに高みへと押し上げられていく。


 そして、その時は訪れた。一層深々と剛直が突き入れられた瞬間、淫魔のペニスから熱い奔流が迸った。煮えたぎるような大量の精液が、少女の子宮へと流し込まれていく。少女は声にならない悲鳴を上げて絶頂に達し、その快楽に全身を震わせた。


 射精は長く続き、少女の胎を満たしていった。最後の一滴まで注ぎ込もうと、淫魔は腰を揺すり、押し付ける。その刺激で、少女はまた軽く達してしまった。


 長い射精が終わり、淫魔がゆっくりとふたなりペニスを引き抜くと、少女の秘裂から白濁液が溢れ出した。

 少女は陶然とした表情を浮かべて完全に意識を手放していた。濃厚な淫魔の精液を大量に子宮へと流し込まれる快感は、ヒト相手の交尾では到底味わえない至上のものだ。その快楽は少女の脳では処理しきれず、少女の意識を断ち切ってしまうほどだった。


 夢うつつの状態で、絶頂の余韻に震える少女の身体に、異変が起き始める。違和感に目を覚ました少女が初めに感じたのは熱だった。精液を注ぎ込まれた子宮から全身に淫らな熱が広がってくのを感じる。全身がもどかしく疼き、甘く蕩けるような快楽が駆け巡る。少女は熱く火照った身体を切なげによじらせた。


 精液に含まれていた淫魔の魔力が、少女の全身に浸透し、細胞ひとつひとつを犯し、作り変えているのだ。少女は自分の存在が根底から書き換えられていくのを本能的に感じ取った。少女は一時困惑と恐怖の表情を浮かべたが、すぐにその顔を悦びと期待感に蕩けさせた。自分が自分でなくなっていく不安や恐怖が、肉体改変に伴う快感と堕落の背徳的な悦びに塗りつぶされていく。


 少女の肉体変化が、目に見えるほどに加速していく。汗にしっとりと濡れた少女の白い肌が、よりきめ細かく瑞々しく変化し、人ならざる淫靡な艶をまとう。喜悦に歪んだ顔、もともと端正な顔つきが微細に変わって、より大人びて妖美な顔立ちへと変化する。男女問わず、微笑むだけでその心を淫靡に揺さぶる魔性の貌へと。


 少女は熱の籠もった吐息を漏らし、激しく喘ぎながら、快感と共に自身の肉体の変化を受け入れていた。大きく開いた口から突き出た舌が徐々に伸びていき、蛇のそれのように長くなる。耳の先が伸びて尖り始め、涙に潤む瞳の虹彩が、金色に染まり始めた。


 荒い呼吸に合わせて上下する少女の胸、なだらかな丘陵がすこしずつ盛り上がっていく。控えめな膨らみは、みるみるうちに大きくなり、柔らかで弾力のある美巨乳へと成長していった。小ぶりなお尻にも柔らかな肉がつき、ムチムチと張りのある桃尻へと変化する。腰のくびれはより細くなり、大きく実った胸とお尻が、魅惑的な砂時計型のボディラインを描く。


 淫魔は、少女の変化を愛おしげに見つめていた。素質ある人間を同胞へと生まれ変わらせる悦びは、なにものにも代えがたい。少女はきっと、自身と肩を並べるほど、いや自身を超える淫らさと魔性さを持つ淫魔に生まれ変わるだろう。淫魔はそう確信し、少女に耳打ちをした。これから訪れるのは、人外の器官の芽生えであり、その決定的な変化にはより強い快感が伴うと。


 肉体改変の快楽に夢中になっていた少女は、淫魔の言葉を聞いて悦びに笑みを深めた。少女の口からより深く決定的な堕落を望む言葉が、悦びに上ずった声で紡がれる。


 次の瞬間、少女の身体が弓なりに反り返り、痙攣した。少女の身体の各所から、ごりごりと鈍い音が響き、もごもごと肌が波打つ。少女の肉体改変は骨格にまで及び、皮膚の下で人外の器官が形成されていく。骨格の再形成に伴うはずの痛みは、すべて快感に変換され、少女の身体を襲った


 少女の口からは、もはや意味のある言葉は出てこなかった。代わりに、悲鳴とも嬌声ともつかない高く甘い叫びが響き渡った。


 ずるり、と少女の背中から黒いものが飛び出す。濡れそぼったそれが広がり、コウモリの羽根に似た皮膜付きの翼となった。お尻の割れ目のすこし上、尾てい骨のあるあたりから、黒く長い尻尾が伸びて、ゆらりと揺れる。先端がハート型の鏃状になった尻尾は淫魔に特有のモノだ。


 少女は頭に強い違和感を覚えた。頭が割れそうなほどキモチイイ。新しい自分が古い自分を割り開き、羽化しようともがいているのを感じる。少女は側頭部に手を当てて、涙を流しながら身悶えた。


 少女の指の間から、黒く硬質な突起が覗く。突起は瞬く間に大きく育ち、山羊のそれに似た角に変わった。

 解放感に、少女は大きく息を吐いた。快楽に蕩けきった瞳が完全に金色に染まり、瞳孔が縦に裂ける。少女は淫魔へと転生を遂げた。


 少女は淫魔の魔眼と化した瞳で、自分の身体を見つめた。形の良い美巨乳に、きゅっとくびれた腰、ぷりっとして丸いお尻、細くしなやかな手足。艶やかな肌に手を這わせれば、いつまでも触っていたくなるような滑らかな手触りが伝わってくる。少女の手が自らの乳房に伸びる。たわわに実った果実の感触を確かめるように揉みしだくと、少女は鼻に抜ける艶声を漏らした。


 淫魔のカラダは人間の肉体とは比べ物にならないほど敏感で、快楽を仔細に味わえるように特化されている。少女は極上の乳肉の揉み心地と共に、人外の快楽を思う存分貪った。美しく、淫らに作り変えられた自分のカラダ、そのあまりのいやらしさに、少女は陶然として酔いしれる。少女の妖しい美貌が陶酔に歪む。細い眉が悩ましげにハの字を描き、涙に濡れた金色の瞳が妖艶な輝きを帯びた。


 淫魔は、少女の痴態を微笑ましく見守っていた。この少女は、きっと素晴らしい同胞となる。淫魔は少女のそばへと近づき、新たな仲間の誕生に、祝福の言葉を紡ぐ。人間であったころには決して浮かべなかったであろう淫蕩な笑みを浮かべて、少女は淫魔に抱き付き感謝の言葉を送った。


 少女の尻尾が淫魔の腰に巻き付き、互いの肉体を密着させる。少女の美巨乳と淫魔のロケット型の爆乳がぶつかり合い、柔らかくひしゃげる。少女はそれだけで感じてしまい、愛らしい喘ぎを漏らした。淫魔と少女の瞳に新たな熱が籠る。


 少女は淫魔の唇に自らの唇を合わせた。淫魔もそれに応える。長く伸びた二つの舌が絡み合い、淫靡な水音を立てる。人間の舌の長さでは不可能なほど複雑に舌を絡ませて、互いの口内を貪るような情熱的ディープキスを二人は交わした。


 しばらく、濃厚なキスを交わした後、二人はゆっくりと唇を離した。二人の舌から唾液の糸が伸びて、豊満な乳房に落ちる。少女は妖しい笑みを浮かべ、淫魔を押し倒した。仰向けに倒された淫魔の股間に聳えるふたなりペニスを見て、舌なめずりをする。


 少女は淫魔の上に跨ると、天突く肉棒目掛けて腰を一気に落とした。魔性の存在へと生まれ変わり、貪欲な搾精器官に造り変えられた少女の膣は、肉棒を難なく根元まで飲み込んだ。肉棒を歓迎するように、肉ヒダが絡みついて、奥へ奥へと引き込むように膣壁全体が蠕動する。成熟した淫魔のそれと変わらない少女の膣の淫乱さに、淫魔は感嘆の呻きを漏らし、突き上げ始めた。


 淫魔二人の交わりは、日が昇り少女を起こしに来たメイドが来るまで続いた。人外と化した主人の姿に絶句し、驚愕に身体を硬直させるメイドに、二人の淫魔は襲い掛かった。そして――


 再び、夜が来るころには、屋敷にはひとりの人間も残されてはいなかったのは言うまでもないことだろう……

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