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死蛸都内
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サキュバス・オン・マーズ

 西暦2154年。テラフォーミングされた火星は、いまや人類にとって第二の故郷と化していた。テラフォーミング前では難しかった地点での探査も進められていく中で、人類は古代文明の遺跡を発見した。そして、その遺跡を調査しているうちに、異世界へとつながる門を起動してしまう。地球とはまったく違う、独自の生態系と文化を持つ世界で、人類は自らを『淫魔』と名乗る種族と出会う。


 淫魔たちは、地球の人類を自分の世界に連れ去り、『仲間』として迎え入れると宣言して行動を開始する。魔法と呼ばれる超常的な力と、他種族を淫魔へと変える能力を備えた淫魔は、圧倒的な力と数で人類を追い詰めていく……。そして、人類と淫魔との全面戦争が始まったのだった。


 ******


 火星、アブス峡谷。対淫魔戦線の前哨基地があったそこは、淫魔たちに蹂躙され、瓦礫と廃材の山になっていた。


「くっ……!ここまでなの……」


 アオイ・グリーンフィールドは、破壊されたパワードスーツの中で独りごちた。アオイのパワードスーツは動力を破壊され、機能停止しており、瓦礫が胴体の上にのしかかっている。アオイはまったく動けない。


 淫魔の戦いぶりはすさまじかった。基地の防衛システムは、淫魔の襲撃からわずか5分の内に完全に破壊され、アオイが所属している強化歩兵隊も2分と持たなかった。こちらの攻撃はほとんど通らないのに、淫魔たちの攻撃はあっさりとパワードスーツの装甲を貫いてくる。噂に聞いていた以上の、絶望的戦力差だった。悔しさに、アオイは奥歯を噛みしめた。


「あら、こんなところにも居た♡」


 甘ったるい声と同時に、瓦礫が蹴り飛ばされた。瓦礫の下から、アオイのパワードスーツが解放される。そこにいたのは、淫魔だった。山羊のような角、コウモリのような羽根、先端がハート型になった尻尾を持った、グラマラスな美女。露出の多いボンテージ風の服は、淫魔の起伏に富んだ体つきを強調している。軍人として鍛えられたアオイですら、目の前にいる相手が人類の敵であることを一時忘れて見惚れそうになるほど、淫魔は美しかった。


「あなた、怪我はしてない?手加減はしてるつもりだけど、人間って私たちと比べて身体が弱いから、心配だわ♡」


 淫魔は妖艶に微笑んだ。その笑みに、アオイは自分の胸が高鳴るのを感じた。淫魔の一挙手一投足が人間を堕落に誘う甘い罠であることはわかっているのに、どうしても目が離せない。アオイは唇を噛んで、なんとか理性を保ち続けた。


「私、淫魔のエメラっていうの。あなたのお名前は?これからあなたと仲良くなりたいの♡お互い名前を知らないと、不便でしょ?あなたはなんていうの?


「……」


 アオイは問いかけに答えなかった。淫魔からの懐柔を避けるための、マニュアル通りの対応だ。淫魔は眉を寄せて心配そうな顔する。


「……ねえ、聞こえてるわよね。まさか本当に怪我した?大丈夫?」


 エメラと名乗った淫魔は、そういうとパワードスーツの破れた装甲に手を掛け、引きはがし始めた。フルサイズライフル弾の接射にも耐える装甲が、まるで紙のように引き裂かれていく。間近に見る淫魔の膂力は、アオイの想像を超えていた。筋力でも、淫魔は人類より遥かに優れているのだと目の前で示されて、アオイは背筋が粟立っていくのを感じた。


(こんなやつらに、勝てるわけが……)


 パワードスーツの中で絶望に震えるアオイをよそに、エメラは黙々とパワードスーツを引きはがし続ける。やがて完全に装甲をはがし終えると、インナースーツとヘルメットに身を包んだアオイが露になった。インナースーツはアオイの身体にピッタリと張り付いた、伸縮性のある生地でできている。ボディラインがはっきりと出るそれが、アオイの引き締まった身体のラインを浮き彫りにしていた。その様にエメラは、舌なめずりをする。


「あら、良いカラダしてるじゃない♡怪我してるようには見えないけど……ん?この生地破れないわね?」


 エメラはパワードスーツに続いて、インナースーツを脱がせようと試みるが、肌に張り付いたスーツはなかなか剥がれない。インナースーツは特殊なナノ繊維でできており、高水準の強度を持っていた。それでも、淫魔の膂力を持ってすれば、破けないことはないのだが、力ずくで破こうとすれば、着用者を傷つけてしまうだろう。


 淫魔は、もともと他者を物理的に傷つけることを好まないが、これから同族へ堕落させようとしている人間を傷つけるのは尚更だった。人類側も淫魔のこの習性を知っており、それを利用して着用者を淫魔の魔手から守ろうというのがこのインナースーツだ。


 淫魔が人間を同族に変えるのには大量の体液暴露を必要とするが、インナースーツは体液の類を完全にシャットアウトする。インナースーツを着てさえすれば、淫魔化させられることはない。インナースーツは、アオイのような強化歩兵に最後に残された砦と言えるだろう。


(残念だったわね。インナースーツは着用者の意志以外では脱げないのよ)


 インナースーツを着ている自分に、淫魔は手出しできない。このまま時間さえ稼げば、救援が駆けつけてくれるかもしれない。インナースーツに苦戦するエメラを見たアオイは、わずかな希望を見出し、内心でほくそ笑む。その瞬間、エメラはなにかを思いついたように妖艶に微笑んだ。


「なるほど、あなたがその気にならないとこのスーツは脱げないってわけね」


 エメラの言葉に、アオイは驚愕する。


(こいつ、私の思考を読んで……!)


「その通り。魔法でなら読心術なんて朝飯前よ♡怪我してないか不安で使ってみたけど、元気そうね♡……ふうん、あなたアオイって言うのね♡良い名前♡♡♡それにしても、人間も面白いことを考えるわ♡着用者を人質にした、完全防水のスーツ♡私たち淫魔のこと、よくわかってるじゃない♡でもね、このスーツには大きな欠点があるわ♡♡♡」


 そういうと、エメラはアオイの内股をスーツの上から撫であげた。突然与えられた甘い刺激に、アオイは身体を震わせる。


「そ・れ・は♡♡♡あなたをその気にさせる方法なんていくらでもあるってこと♡♡♡」


 エメラはアオイの内股をいやらしく撫でまわす。その度に、じくじくとした快楽電流がアオイの身体を巡った。エメラは、スーツ越しにアオイの肌を優しく丁寧に愛撫していく。


「ねえ、おまんこでもないところ撫でられて、気持ちいいでしょう?スーツを脱げば、もぉ~っと気持ちよくなれるのよ?どうする?」


「あっ……くっ♡あうっ♡」


(だめっ……こいつに屈するな……!)


 淫魔からの甘い刺激に耐えながら、アオイは歯を食いしばる。しかし、エメラの手は止まらない。


「へえ、なかなか頑張るわね♡♡♡興奮しちゃう♡♡♡決めた♡いまから1時間以内に、あなた自らにスーツを脱いで、おまんこ直接弄ってください、っておねだりさせてみせるわ♡もし、1時間経ってもあなたが堕ちなかったら、見逃してあげる♡♡♡」


 エメラはそういうと、愛撫の手を強めた。


「か……っ、くぅっ♡」


(1時間くらい耐えきってみせる……)


 淫魔の愛撫に、アオイは歯を食いしばる。


「そうこなっくっちゃ♡♡♡」


 エメラは嬉しそうに微笑んだ。その瞳には、獲物を前にした肉食獣のような獰猛な輝きが宿っていた。


 ******


 30分後……。


「んあああっ♡♡♡ひぃっ♡♡♡はっ、ああああぁああぁあぁあっ♡♡♡」


 インナースーツ越しに愛撫され続けたアオイは、早くも陥落寸前になっていた。もはや、声を抑えることもできず、甘い嬌声を上げる。くぐもった声がヘルメットの外に漏れだして、エメラの耳を楽しませた。


(これっ……やばい♡)


 エメラのねちっこい愛撫によって、インナースーツの中は汗と愛液にまみれていた。インナースーツと肌の間は、ローションでも塗られたかのようにぬめりを帯び、それがまたアオイに快楽を送り込む。ピッチリとしたインナースーツを着ていることで、余計に肌がぬるつく感覚が強調して感じられる。


「んっっ……♡♡♡あぁあっ♡♡これいじょうは……あぅっ♡♡♡」


 エメラは秘所や乳首と言った性感帯には決して手を触れなかった。ただ、その周囲や性感帯と無関係な部分を優しく愛撫するだけ。それが余計に、アオイの性感を煽り立て、悶々とした欲求不満を熟成させていく。そして、その状態で半時間も愛撫され続けたアオイは、もはや限界寸前だった。


(たりないっ♡イケそうなのにイケないのがずっと続いて、おかしくなりそう♡)


 汗に濡れた身体が、快楽を求めてくねる。狂おしいほどの焦燥感に、アオイは身体をよじって快楽の出口を探していた。エメラは、そんなアオイをあざ笑うかのように、じれったい愛撫を続ける。


「んあぁあっ♡♡そっ……こぉっ♡♡♡だめぇ……っ♡」


 マニュアルのことなど、快楽の炎に炙られ続けたアオイの頭からは抜け落ちていた。アオイは、甘い吐息を漏らしながら、弱々しい制止の声を漏らす。だが、エメラはアオイの制止を聞き入れずに愛撫を続けた。


「イキたいんでしょ?おねだりしちゃいましょ♡♡♡スーツを脱いで、『おまんこ直接弄ってください、お姉さま』って言ってくれれば、気持ちよくイカせてあげるわよ♡♡♡」」


「くっ……うぅぅっ♡♡♡だれがっ、そんなことぉおっ♡♡♡」


 アオイは、その甘い囁きを必死の思いで振り払った。しかし、巧みな淫魔の愛撫で狂わされた身体は、エメラの要所への愛撫をねだるように、クンッ♡クンッ♡と腰をヘコつかせ、突き出してしまう。


(ああっ♡♡♡じれったい♡♡♡足りないっ♡おまんこっ♡イキたいっ♡♡♡)


 アオイの脳裏には、淫魔の愛撫で絶頂に導かれ、それを何度も繰り返す自分の姿があった。その想像に、アオイの下腹がキュンッ♡とうずく。


(イキたいっ♡♡きもちよくなりたい♡♡♡で、でも我慢しないとっ♡)


 エメラの責めは淫魔らしく細やかで、しつこく、そして巧みだった。絶頂寸前の状態を保ち続ける巧みな技法に、アオイの精神はもはや限界だ。身体の底から湧き上がる欲求が、理性を焼き尽くしていく。もはや、アオイが陥落寸前であることを察して、エメラはトドメを刺そうと邪悪な笑みを浮かべた


「あっ、そう♡♡♡わかったわ♡♡♡じゃあ、やめにしましょうか」


 ねっとりとアオイの全身を愛撫していたエメラの手が、アオイから離れる。エメラは、


「えっ……へ?」


 アオイの口から呆けたような声が漏れる。ずっと与えられていた快楽が取り上げられた喪失感、思わぬ展開に、アオイは名残惜し気にエメラの手を追った。


「なんで……やめ」


 言いかけたアオイは、寸でのところで正気を取り戻し、自分の口を手で押さえた。


(私はなにを……!)


 自分の口から漏れ出そうになった言葉を、アオイは必死で否定する。自分は誇り高き強化歩兵であり、人類を守るための盾なのだ。快楽に屈して、敵に媚びるなどあってはならない。そう言い聞かせ、アオイは奥歯を嚙んだ。


「なんでって?あなたの精神力には感服したの♡♡♡ここまで精神の強い人間には、会ったことがないわ♡まだ一時間には早いけど、あなたを解放してあげる♡♡♡」


 エメラはそういうと、そのままアオイの身体から身を離した。


 望んでいた自由であるのに、アオイはまったく嬉しさを感じなかった。むしろ、エメラの愛撫が恋しくてたまらない。一度火のついた身体は、もはや自分では制御できないほどに燃え上がっている。エメラの愛撫によって散々に焦らされ続けた絶頂寸前の身体は、一層強く快楽を求めて熱く疼き出していた。


「はーっ♡はーっ♡」


 アオイの息遣いは荒く、脳内には快楽を求める声が反響している。溢れ出しそうな欲求に、アオイは内腿をギュッと重ねる。極限まで高められた渇望は、飢えや渇きにも似て、普通の人間であれば発狂してもおかしく無いほどの辛さだった。アオイの強靭な精神力を持ってしても、拷問に近いほどの渇望には耐えがたい。アオイの淫欲は張りつめた風船のように膨れ上がり、理性を押し潰そうとしている。


「でもそれはそれとして……♡♡♡あなたが望むなら、続きをシても良いわよ♡♡♡あなたがしてきたどんな絶頂よりも、深くてあまぁ~い本当の絶頂を味合わせてア・ゲ・ル♡♡♡」


 アオイに、エメラは優しく囁く。その声は鼓膜から脳髄に直接響き、甘い毒を流しこむようにゆっくりと浸透する声だった。最後の一線でギリギリ踏みとどまっていたアオイの理性が、ドロリと溶け始める。


「あなたは、もう十分頑張ったわ♡最後のご褒美に少しくらい気持ちよくなっても、誰も文句は言わない♡♡♡ ……さあ、あなたはどうしたい?」


 エメラの問いかけに、アオイの頭がぐるぐると回る。満ち満ちる欲求不満を解消する方法に、全身が飢えている。もうこの感情に抵抗するのは無駄じゃないか。本能に従ってしまっていいのではないか?気持ちよくなりたい♡少しだけなら♡ アオイに残された最後の理性が、エメラの甘い毒に侵されて溶け落ちた。


「……インナースーツ、解除」


 アオイがそういうと、インナースーツを構成していたナノ繊維が、しゅるしゅるとヘルメットに格納される。アオイがヘルメットを脱ぐと、アオイは全裸になった。鍛え上げられながらも、女性らしいまろみのある曲線を描く肢体は美しい。


「……お、おまんこ直接弄ってください、お、お姉さまぁ♡♡♡」


 色白の肌を薄桃色に紅潮させ、汗にテカテカと濡れた身体をさらしながら、アオイはエメラに媚びるように上目遣いで見つめた。外気に晒されたアオイの秘所は、汗とは違うものでしっとりと濡れそぼっていた。陥落したアオイの姿に、エメラは満足げな笑みを浮かべる。


「良く言えました♡♡♡」


 エメラは、アオイに近寄る。


(ああっ♡やっとおマンコ触ってもらえるっ♡♡♡)


 アオイは待ち望んだ刺激に期待を募らせ、物欲しげな表情でエメラを見つめる。熱を帯びた視線に気づき、エメラは妖美に微笑む。


「あはっ♡そんな目をしちゃって♡♡♡もうこんなにぐっちょり♡♡♡♡♡」


 エメラは、アオイの秘所に触れる。溢れ出る愛液が、エメラの細い指に絡みつく。


「ん♡あ、ぅううう♡♡♡」


 軽く触れられただけでも、アオイはビクビクッと身体を痙攣させる。エメラは、アオイの愛液を指に絡めると、淫核に触れた。ゆっくりと、焦らすように指先で敏感な肉芽を愛撫する。


「あっ……はぁっ♡んっ♡ふわぁぁっ♡♡♡」


 待ち望んでいた刺激に、アオイは歓喜の声を上げる。エメラの指技は巧みだ。軽く触れられるだけでも、腰が勝手に浮くほどの快感が襲い来る。敏感な突起を優しくこねまわされると、身体の奥からじわ~っと熱が染み出して、あっという間に全身に伝播する。あまりに甘美な快感に、アオイの理性は一瞬で吹き飛んだ。


「あぁんっ♡きもちぃい♡♡♡おねえさまぁっ♡♡♡もっとぉ♡♡♡」


 理性を失った蕩けた顔で、アオイはエメラに懇願する。


「おねがっ……おねがいしましゅっ♡♡♡おまんこぐちゃぐちゃにしてっ♡♡イかせてくださいぃ♡♡♡」


 快楽を切望するアオイの媚びた姿に、エメラはクスリと笑う。


「良いわよ♡♡♡おかしくなっちゃうくらいなるくらい、気持ちよくイカせてあげる♡♡♡」


 そういうと、エメラは指の動きを一気に激しくさせた。肉芽をきゅーっとつまみ上げるようにしては、指先で転がして刺激する。それと同時に、もう片方の手で割れ目へ指を差し込む。愛液で濡れた秘裂は、エメラの指を抵抗なく受け入れる。


「お゛っ♡あぁあっ♡♡♡んくぅうううっ!?♡♡♡」


 先ほど与えられたような全身をじっくりと煮詰めるような甘い責めと違い、直接的で鮮烈な快感は一瞬で身体の隅々にまで行き渡り、瞬く間に性感を爆発させる。


「んあああぁぁあっ♡♡♡あひっ♡おぉお゛♡♡あぁっ♡しゅごいぃいっ♡♡こんなの知らな……っ♡♡♡んひぅううっ♡♡♡」


 経験したことのない暴力的な快楽に、アオイは甘く甲高い声を上げながら、腰を大きく跳ねさせた。思考が真っ白に染まり、頭の中を快楽物質が駆け巡る。身体の奥から、とてつもない熱量がせり上がってくるのを、アオイは感じた。


「イグっ♡イッ、ちゃ、い゛ッ♡♡♡あっ♡♡♡♡イクッッッぅうううぅぅううっっっっっ♡♡♡」


 アオイの腰がガクンと跳ね上がり、全身を痙攣させる。背筋を弓なりに反らせ、頭頂部を地面に擦りつける。腰を突き出しながら、顎を上げるような体勢で、アオイは激しく絶頂を迎えた。割れ目からは潮を吹き、エメラの指や地面を濡らしていく。これまで経験したことのない、深い深い絶頂だった。


「あ゛っ♡ぉおお゛おおぉおっ♡♡♡いぐっ♡♡♡♡イッぐぅううううっ♡♡♡」


 クカクと腰を繰り返し突き上げ、足先をピンと伸ばしながら、アオイは快楽を貪る。あまりにも深い絶頂に、アオイの意識は真っ白に染まり、ただ快楽を享受するだけの存在と化していた。


「へ……っ♡へ……っ♡」


 アオイは、だらしなく舌を突き出して、絶頂の余韻に震えていた。快楽に蕩けたその顔は、普段の凛とした姿からは想像できないほど淫靡だ。


(す……すごい♡♡♡こんなのはじめてぇ♡♡♡)


 人生最高の深いエクスタシーが全身を包み込み、その余韻からなかなか抜け出せない。中毒になってしまいそうな、甘美で強烈すぎる快楽だった。


(まだ、ほしい……っ♡もっとぉ♡♡)


 アオイの瞳は快楽に蕩け、うっとりと空を見つめている。エメラは、そんなアオイの表情を満足そうに眺めながら、アオイの耳元で囁いた。


「気持ちよかったでしょう?実は、もっと気持ちよくなる方法があるんだけど、試してみたくない?」


 エメラはアオイの耳を舐めながら尋ねる。ぞわぞわっと全身に響いた快楽に、アオイは思わず身を捩り、コクコクと頷いた。


「ふふっ♡いい返事ね」


 妖しく微笑みながら、エメラはパチンと指を鳴らした。すると、エメラのボンテージ衣装の一部が消失し、股間が丸出しになった。そこには、女性にはあるはずのないものが屹立していた。


 エメラの股間から生えていたのは、男根だった。その大きさは、人間のソレとは比べ物にならない。血管を浮き上がらせた剛直はカリ首が張り出し、禍々しい形状をしていおり、その先端は先走りに濡れ、テラテラといやらしく光っている。


「どぉお?私の自慢のふたなりペニスは♡指なんかとは比べ物にならない、極上の快楽を与えてあげるわよ♡♡♡淫魔ザーメンたっぷり中出しして、あなたも淫魔に変えてあげちゃう♡♡♡」


 隔絶した大きさの肉棒が自分の中に入ってくることを想像して、アオイはゴクリと唾を飲んだ。これから与えられるであろう過ぎた快楽への期待に、アオイの秘部はヒクヒクと震えた。


「ああっ♡きてっ♡きてぇっ♡♡♡」


 アオイは仰向けのまま、大きく足を開いてみせた。


「もう我慢できないっ♡おちんぽっ♡欲しいのぉ♡♡♡」


 アオイは腰を突き出し、淫らに誘うようにくねくねと振る。淫魔の快楽にすっかり脳髄までどっぷりと犯されたいまのアオイには、地球を守る兵士としての矜持はもはや欠片も残っていなかった。ただ、目の前の快楽への機体だけが、アオイのすべてを支配している。


「ふふふっ♡♡♡素直が一番よ♡望み通り、犯してアゲル♡♡♡」


 エメラは、アオイの腰をがしっと掴むと、自らの剛直をアオイの秘部に押し当てる。亀頭の先端が入り口に触れただけで、アオイの身体はピクンと跳ねた。そして――


 ずにゅううぅうう♡♡♡と、亀頭が割れ目を割り広げながら侵入する。


「んおっ!?♡♡♡お゛っ♡ほおおおぉおぉぉおっ♡♡♡♡♡」


 エメラの剛直が、アオイを貫いた。予想以上の圧迫感と、想像を絶する快感。淫魔のふたなりペニスの圧倒的な質量と熱量に、アオイは悶絶して激しく身体を跳ねさせる。


「まだ入れただけよ♡♡♡これから、存分に可愛がってあげるんだから♡♡♡」


 エメラは腰を動かし始めた。初めはゆっくりと腰を前後させ、ねっとりとした動きで、アオイの膣の感触を味わう。


「あひぃいいいんっ♡♡♡しゅごいっ♡おちんぽっ♡きもちいいぃっ♡♡♡」


 凶悪極太淫魔ペニスでそんなことをされては、アオイはたまったものではない。ねちねちとポルチオ、Gスポットを満遍なく愛撫されて、その度にアオイは身体を大きく痙攣させ、嬌声を上げる。


「淫魔のふたなりペニスはね、人間のちんぽなんかとは格が違うの♡♡♡さあ、もっと気持ちよくしてあげる♡♡♡」


 エメラはアオイの腰を掴み、徐々に腰の動きを速くしていく。高く張り出したカリが膣壁を掻き乱し、極太の幹が膣内を満たす。大きな亀頭が最奥を突き上げ、子宮口を押し潰す。暴力的なまでの快感を刻みつけられて、アオイは白目を剥きかけた。


「あ゛っ♡お゛ほぉおおぉっ♡♡♡んぉお゛っ♡♡しゅごっ、おちんぽしゅごいぃいっ♡♡♡こんなすごすぎりゅぅううう♡♡♡♡♡んおぉお゛っ♡♡♡」


 ピストンの速度が速まるにつれて、アオイの快感も増していく。アオイは髪を振り乱し、舌を突き出して快楽に悶える。乱れに乱れるアオイの姿に、エメラの興奮と性感も高まっていく。


「どうっ?淫魔のふたなりペニス、気に入ってくれたかしら?あなたが可愛すぎて私もすぐにイっちゃいそうよ♡♡♡淫魔ザーメンたっぷり中出しして、あなたも淫魔に生まれ変わらせてあげる♡♡♡楽しみよね?♡♡♡」


 そういって、エメラは容赦なく腰を振りまくる。激しい突き込みに身体の芯まで揺さぶられながら、アオイは壊れた人形のようにコクコクと首を縦に振る。


「うれしいっ♡♡♡きてぇ♡♡♡いっぱい、だしてっ♡♡♡」


 アオイは脚をエメラの腰に絡めて、ぎゅうっとしがみつく。さらに、くいっ♡くいっ♡と腰をしゃくるように動かして、精液をねだる。


「ええ、もちろんよ♡♡♡んんっ♡♡♡出るわ、いっぱい出すわよ♡♡♡んんぅ♡♡♡」


 どびゅっ♡♡♡どびゅるるるるうぅぅぅうぅううぅぅ♡♡♡♡


「ん゛お゛ぉおおおぉおおおおっ!?♡♡♡♡♡きたぁああああぁあ♡♡♡」


 待ちに待った、熱く濃厚な中出しザーメン。子宮の中に叩きつけられた快楽の塊は、アオイの脳を焼き切りそうなほど鮮烈だ。


「んひぃいっ♡♡♡♡♡♡あづいぃぃいいっ♡♡♡♡」


 子宮の中に、ドロッドロの熱が流れ込む。煮え滾るように熱いザーメンが、お腹の中を満たしていく感覚に、アオイは舌を突き出し、涙を流しながら悶絶する。脳を焼き尽くす快楽に、アオイの意識は恍惚の彼方へ吹き飛んだ。


 深く深く、意識の深淵に沈み込んでいくような快楽の中、アオイの身体に変化が訪れる。エメラの精液に含まれた淫魔の魔力が、アオイの身体に浸透し、犯し、別のモノへと造り変え始めたのだ。


「あ゛っ♡あぁああぁあ♡♡♡」


 アオイの身体が、みるみるうちに変化していった。やや控えめな大きさだった乳房は大きく膨らみ、お尻は安産型のむちっとしたものに成長する。戦士として鍛え上げられた筋肉の上に、柔らかな脂肪が乗っかり、アオイの全身がより淫靡で性的魅力に溢れたものへと変化していく。


 肉体変化にはすさまじい快感が伴い、アオイは絶頂から戻って来られない。己の存在が根底から覆り、別のモノへと強制的な変化を遂げさせられる。自分が自分でなくなる、という不安感と恐怖心が快楽に塗りつぶされていく。自らの存在が根本的に作り変えられていく悦びを感じながら、アオイは絶頂を繰り返した。


「あ゛っ♡あひぃいっ♡♡♡あついっ♡かわるっ♡かわってりゅっ♡♡♡♡き、きもちいいいぃぃ♡♡♡」


 アオイの口元からよだれが垂れる。目は裏返り、舌もだらりと垂れ下がり、その表情は満足げで幸福感に満ちていた。


「あはっ♡からだつくりかえられるのきもちいいっ♡♡♡にんげんやめるのさいこうなのぉおおお♡♡♡♡」


 アオイは、自分が淫魔に生まれ変わっていくのを、全身で感じていた。皮膚の下で、新たな器官が形作られ、外へ出るのをいまかいまかとばかりに待ちわびているのもわかる。


「んひぃいい♡♡♡あはぁっ♡♡♡くるっ♡きちゃう♡♡♡淫魔になっひゃうぅ♡♡♡♡はやくぅ♡はやくう♡♡♡わたしを淫魔に――おっほぉおお!?♡♡♡♡♡」


 一際強い絶頂感がアオイを襲う。それと同時に、形成された異形の器官が一気に外へと飛び出した。


「お゛っ♡あ゛ぁあああぁぁああ♡♡♡で、でてるぅっ♡♡♡♡すごいのぉおおぉぉ♡♡♡♡♡」


 皮膚を破って、背中からコウモリのような翼が尾てい骨の辺りから黒い尻尾が飛び出した。側頭部からは、二本の角が伸びる。そして――


「んぎっ♡♡♡♡あ゛あぁぁあああぁぁあああぁああぁぁあああっ♡♡♡♡♡」


 獣のような咆哮を上げながら、アオイは仰け反る。天を仰ぐアオイの瞳が赤く染まり、瞳孔は縦に割れた。アオイは人間を辞め、完全に淫魔へと生まれ変わった。


「どう?淫魔になった気分は♡♡♡」


 エメラはアオイの顔を覗き込み、問いかけた。アオイは妖しい笑みを浮かべる。それは、人間の頃であれば決してしなかったであろう淫靡な笑みだった。


「ああんっ♡最高です♡お姉さま♡♡♡いままで生きてきた中で、一番最高の気分です♡♡♡」


 アオイは豊満に実った自らの乳房を鷲掴みし、重量感たっぷりの乳肉を揉みしだいた。淫魔となったアオイのカラダは、快楽をよりつぶさに敏感に感じ取れるように変化している。乳房を揉みしだくだけでも、蕩けるような快感が襲ってくる。淫魔の肉体で感じる快感は、人間だったことに感じた幸福や快感が完全に色あせて思えるほどに、鮮烈かつ強烈だ。


「ふふっ♡良かったわ♡♡♡素敵よ、アオイ♡♡♡」


「あはぁ……お姉さまぁ……♡♡♡」


 エメラはアオイに口づけをした。アオイはそれを受け入れ、舌を絡ませ合う。淫魔特有の長い舌同士が絡み合うと、脳髄に直接電流を流し込まれるような、甘美な刺激が脳内を駆け巡る。


「んちゅぅ♡♡♡んんっ♡♡♡じゅるっ♡♡♡」


 エメラの舌が、アオイの口腔内をかき回す。舌の付け根をチロチロとくすぐられ、歯茎をなぞられるだけでゾクゾクとした快楽が湧き上がる。淫魔の淫猥な肉体に、アオイは酔いしれ、うっとりとした表情を浮かべていた。


(キス、すごいぃ♡♡♡人間辞めて良かったぁ♡♡♡)


 互いを貪るような激しいキスに、アオイは軽くイってしまった。秘所から愛液がボタボタとこぼれ落ち、地面に広がった染みを大きくする。


「ぷはぁぁ♡♡♡♡」


 長い口づけから解放され、アオイは熱い吐息を吐く。淫魔のカラダの魅力にすっかり陥落したアオイを見てエメラは妖しく微笑む。


「淫魔のカラダ、素敵でしょう?みんなにもこの素晴らしさを知ってもらいたいと思わない?」


「えへぁっ♡はい♡もちろんです♡♡♡」


 アオイは蕩けた笑みで答えた。なぜ淫魔が人間を殺さず、執拗に仲間へ変えようとするのか、アオイはやっと理解した。淫魔の素晴らしき生を、たまらぬ快楽を共有したい。ただそれだけの、善意故の発想だったのだ。


「じゃあ、最寄りの基地がどこにあるのか教えて頂戴」


 エメラは、アオイの耳元で囁いた。くすぐったくも、甘美な刺激に、アオイは背筋をゾクゾクと震わせる。


「あひっ♡この近くの基地なら……確か、第三区画にっ♡」


「そう。じゃあ、そこに行きましょうか♡♡♡」


「はい♡お姉さま♡」


 二人は、妖しい笑みを浮かべ、飛び立った。それからすぐに、彼女らが基地に詰めていた人間のことごとくを淫魔に変えたのは言うまでもない。火星が淫魔の惑星になるのも、そう遠くない未来だろう。

サキュバス・オン・マーズ

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