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ゴシック
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私生活が忙しすぎてまったく執筆出来てないので過去の未完成ボツ作品あげます

タイトルの通りです。時間が無くて今月に入って一文字も執筆できていません。過去に書いて途中で止まっていたボツ作品をあげます。 【1】  二人の女の勝負が始まって、ニ十分が経過しようとしていた。    Hカップはあろう巨乳の女同士が、その自慢の乳房を露わにして突き合わせながら、相手の両乳首を指で摘まみ合っている。そんな映像が、パソコンの画面では流れていた。  画面の中では、教室の中央にぽつんと置かれたベッドの上で、上半身を脱いだ女子高生二人が、お互いに大粒の涙を流し、歯を食いしばりながら、まるで相手を親の仇かのように睨みつけながら相手の乳首を弄り合っている。そしてそんな様子を、少し離れた位置に三脚でセットされたスマホのカメラが撮影している。  正直言って、退屈。  何か進展があるのならまだしも、もうニ十分も同じ構図の勝負なんて、見ている気にならない。大声で泣き叫んだり罵倒し合ったりしてくれるのならまだしも、二人は自分の乳首を加えられた痛みと快楽を我慢するのに必死で、歯を食いしばってだんまりだ。勝負に真剣なのはわかるけど、見させられているこっちの気持ちにもなってほしい。 「せんせー。これいつまで見なきゃいけないんですか?」    少し離れたところのデスクで作業をしていた香里(かおり)先生にそう聞く。香里先生はこの高校の養護教諭。いま私がいるこの保健室の主だ。 「もちろん、勝負が終わるまでよ」    香里先生はこちらに振り向くことすらせず、私に白衣の背中を向けながらそう答えた。 「退屈です」 「でもそれがあなたの役目でしょ?しっかり責任は果たしなさい」 「えー。まあ、わかりましたよ。でもただ見てるだけじゃつまらないんで、なんかお話ししましょうよ。例えば、先生が最近やった闘いの話とか」 「ごめんなさい。最近は仕事が忙しくてやれてないのよ」 「えー?前に言ってたバーで会った人との決着、まだつけてないんですか?」 「してないわよ。ラインで口喧嘩はしてるけど、直接会っては無いの」 「えー、残念」    三週間ほど前、香里先生はいきつけのバーで出会った女と喧嘩になり、後日決着を付けることになったと私に話してくれた。てっきり、今日にでもその結果が聞けると思ってワクワクしてたのに。 「そういう実凪(みなぎ)ちゃんは?最近はやってるの?」 「私はぼちぼちですねー。売られたらやる程度で、自分から仕掛けることはもう全然」 「そう。やっぱり、強すぎるってのも考え物ね」    その発言に、私は少し引っかかった。 「え、それ香里先生が言います?喧嘩売った私をトラウマレベルでボコボコにしたの、まだ忘れてないですよ?」 「そんなこともあったわねぇ。でもあれは実凪ちゃんが悪いのよ?生徒の分際で教師の私に喧嘩なんて売るから」 「・・・・だって、前の保健室の先生は楽勝だったから、新しい人も楽勝だと思って・・・・。でもそれにしたって、あれは大人げなかったですよ、先生」    私がそうぼやくと、香里先生は椅子を回転させ、ようやくこちらを見た。長い黒髪をポニーテールで纏めた美人。歳はたしか二十六で、大きく膨らんだ胸はJカップだ。可愛い顔してやることはえげつないということを、実際に喧嘩した私はよく知っている。香里先生に五発連続で顔面に膝蹴りを食らわされたのは、思い出しただけで痛みが蘇ってくる。 「だって、顔に良いの貰ってキレちゃったんだもの。実凪ちゃんの自業自得よ」    そりゃまあ、喧嘩だし、何ならこっちから売ったんだから何されたって自業自得なんだけど。それにしたって、大人が高校生相手に本気でボコボコにするっていうのはどうかと思う。    そんなやり取りをしていた時だ。映像から、女の絶叫が聞こえてきた。 『ああああああああああっっ!!!』    見ると、乳首を摘まみ合っていた女たちの片方が、痛みに耐えかねて叫んでいた。もう片方はここぞとばかりに相手を押し倒し、上から圧力をかけて両手で相手の胸を圧し潰そうとしている。    そしてそこからしばらくして、叫んでいた女がベッドをパンパンと叩いた。ギブアップの合図だ。 「終わったみたいですね」    私はスマホを取り出して、決闘が行われていた教室の前に待機している後輩にラインを送る。すぐに画面の中に後輩が現れて、二人の女を引き剥がしていた。 「えーっと。一組の中田の勝ち・・・・と」 「あ、やっぱり中田さんが勝ったのね」 「ですね。さすが香里先生、また当てましたね。・・・・それじゃあ、会長に報告してきます」 「ええ。お疲れ様」    パソコンを消し、私は立ち上がって保健室から出て行こうとする。そんな私に向かって、香里先生が声をかけた。 「あ、そうそう。前坂(まえさか)会長に伝言があるんだけど」 「いいですよ。なんです?」 「あまり無茶はしないでって、伝えておいて」    さらりとした口調だったけど、それが心の底から想いを込めて出た言葉だということは、なんとなくわかった。たしかに最近の会長を見ていれば、教師として、そう思うのは当然のことなのかもしれない。 「・・・・了解です」    そして、私は保健室を後にした。 【2】    教育棟四階の隅っこにある第三会議室が、私たち生徒会に与えられた部屋だ。特別大きいわけでもないわが校にとって会議室なんて二つもあれば充分なので、滅多なことが無い限り使用されず、学校側も明らかに持て余していたところを、何代か前の生徒会長が付け込んで手に入れたらしい。今となっては、生徒たちはもちろん教師たちにすら、その教室は「生徒会室」と呼ばれている。    引き戸になっている扉をノックする。中からは返事がない。しかしこの時間帯、会長がこの部屋にいるのはわかっているので、私は勝手に扉を開けて中に入った。 「会長。返事してくださいよ」    部屋の奥で、窓を背にして椅子に座っている会長に言う。大きな白い折り畳み式の机の上にはノートパソコンや書類の他にも、チョコレートの包み紙が散乱している。 「返事をしなくてもどうせ入ってくるのだから、しなくてもいいでしょ?」    そう返すこの人こそが、我らが生徒会長、前坂野乃花(まえさかののか)会長だ。艶のある長い黒髪に凛とした佇まい。そして、むかつくほど整った顔立ち。そりゃあ私だって悪くはないけど、この会長の顔を見てしまえば神様の不平等さにどうしようもない怒りを感じてしまう。無表情でも絵になるようなクールビューティーさを持ちながら、ほんの少し口角を上げるだけで他を魅了する可愛らしさを見せる。テレビでは沢山のアイドルが活躍しているけど、会長以上に整っていると思えるような顔立ちの子は見たことが無い。 「また屁理屈言って・・・・。今日、予定していた決闘ですけど、さきほど無事終わりました。いつものように明日二人をここに呼びますので、対応お願いします」 「ええ。わかったわ。報告書、早くお願いね。気付いているか知らないけど、あなた、先週の決闘の報告書もまだ提出してないわよ」 「あ、すっかり忘れてました。急いで準備します」    悪びれもせずにそう言うと、前坂会長は小さく溜息をついて言った。 「井川(いかわ)さん。・・・・もう少し、生徒会業務に真剣に取り組んでくれると助かるのだけど」 「これでも真剣にやっているつもりですよ。そういう会長は、少し頑張り過ぎなんじゃないですか?香里先生が心配していましたよ」


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