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ハイパー掃き溜めマガジン#22「フィットチーネを食べよう」



カルボナーラが好きだ。




僕は。




カルボナーラが好きだ。


どうして、カルボナーラはあんなにもおいしいのだろうか。





チーズだから。

バカを言え。僕はチーズが嫌いだ。



ベーコンなどの具がおいしいから。

寝言を言うな。ベーコンなどない素のカルボナーラも十分うまい。



ブラックペッパーがきいてるから。

半分くらいはそれかもしれない。カルボナーラはチーズと黒コショウだからうまいのだ。

だが、何か根本的なところがある気がする。



フィットチーネ。


これだ。

俺の頭の中で、カチっとピースがはまる音がした。



カルボナーラの美味しさとは、フィットチーネだったのだ。






何を、言っている?

さっき言ったばっかりだろ、「カルボナーラはチーズと黒コショウだからうまいのだ」と。

麺がそれほどに主導権を握るものなのだろうか?

フィットチーネじゃないカルボナーラだってある。食ったこともある。

もう一度考え直すべきだ、と、少し思った。




でも、フィットチーネはおいしい。


それはそうである。

あの平たい、どん兵衛のうどんみたいな麺だと、カルボナーラが通常よりおいしい気がする。


ならば、どんなパスタでもフィットチーネにすればおいしくなるのではないか?



してみよう。フィットチーネで、カルボナーラ以外を食べてみよう。


カルボナーラ以外で僕が好きなパスタというと、ミートソースしかない。

僕は、その2つしかパスタを喰わないのだ。


僕はミートソースとフィットチーネを買ってきて、さっそくゆでてその日の昼食にした。


その日はちょうどAmazonから、予約していた「劇場版 仮面ライダージオウ OverQuartzer」のBlu-rayが届いていたので、フィットチーネミートソースを食べながら見ることにした。


・Blu-rayの写真は撮ったが、パスタの写真は一切撮らなかった




素のフィットチーネを盛りに盛って、テーブルにつく。すでにBlu-rayはプレイヤーにセット済みで、テレビにはメニューが表示されている。あとは麺にソースをかければ、食事と映画鑑賞のはじまりだ。

僕は、期待をこめてフィットチーネにソースをかけた。


僕は食べる前にはパスタを混ぜる派だ。そうすることによって、ソースが麺に均等に絡み合い、統一されたおいしさを保てるからだ。


フィットチーネとミートソースを混ぜる。


混ぜる。




混ぜ、






……………




混ざらん。全く混ざらん。

いつも食ってる素の麺と同じくらいフィットチーネを盛ったのが誤算だった。

面積が広い分いつもより量が多く、想定していた分のソースじゃ全然足りなかったのだ。

これでは、ミートソースを味わうことはできない。




僕は、最寄りのコンビニに走ってソースを買い、レンチンして継ぎ足した。


皿から溢れそうになるソースをなんとか土俵際で保ちながら、繊細に麺と絡めていく。



ようやく混ざった。

念願のフィットチーネミートソースが、完成した瞬間だった。


PLAY MOVIE。


僕はフォークを手に取り、全く巻けない皿でなんとか麺を巻いた。


いただきますと同時に、上映開始だ。






ゼーローワン!ゼーローワン!



「祝え!旧時代の歴史を塗り替え、新時代の幕を開ける令和の象徴!その名も“仮面ライダーゼロワン”! まさに生誕の瞬間である!」















こんなもんか。

映画とは裏腹に、フィットチーネミートソースの味は至極普通だった。


フィットチーネで、ミートソース。


ただそれだけだった。



全く感想が出てこないほど普通で、まずくもなく、かといってすごくおいしくもなく。

別々の食材が、ただそれぞれうまいだけ。


シナジーというシナジーが、

イマジネーションというイマジネーションが、


一斉に枯れはて、無になるような。


そんな何もない味だった。







気が付けば、皿には麺は残っていなかった。

食べている間の記憶は、映画しかない。

ひょうきんな織田信長が、外国人とイチャコラしている。

その記憶しかなかった。


フィットチーネミートソースとは、なんだったのか。

次にフィットチーネを食うことがあったら、カルボナーラにしよう。


そう思いながら、映画を見進めていった。



そんな、12時過ぎの出来事。

















こんにちは。好きなパスタはミートソース、嫌いな野菜はトマト。kaLです。

おいしいカルボナーラソースを教えてください。市販でもレシピでも。それでは。

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