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顎が痛む。そして身体の自由が利かない。
どうやら拘束されているようだ。
足首と手首が、自分の背面で繋がれている。そして、声も厳重に封じられているらしい。
使われている道具はテープだ。だがその強度は確かなもので、全力で引っ張っても身体がエビぞりになるだけであった。
どれだけの窮地に立たされようと、まずは冷静な分析が必要。
それが骨の髄まで沁みているため、感情を乱すことすらないその女。
―だが、不意打ちとはいえ、自分を倒した女に倒されたことに、怒りを覚えずにはいられない。
ましてそいつが、拘束をされた自分を見下している現状に。
『それじゃ、今度は牢屋の中とか外とかで会いましょう』
赤スーツの彼女はそう吐き捨てて、拘束された女の前から去っていった。
―足音すら聞こえなくなったとき、女は行動を開始した。革靴を脱ぎ捨て、指でその中をまさぐる。
『(―詰めが甘いのは・・貴様も同じ・・!)』
指まで拘束しなかったことを後悔させてやる。冷静さの中に怒りを抱えながら、女は脱出の糸口を掴もうとしていた。
―続く