彼女が命じられたのは、"ある組織"の機密情報の入手であった。 その"組織"は得体の知れないモノがパトロンとなっており、潤沢な資金と、軍隊に匹敵する武装を有していた。狙いは不明だが、あらゆる国家はその組織を危険視し、警戒を強めている。 しかし、本拠地が国際社会から孤立した国にあることから、あらゆる情報が秘匿され、様々な努力にも関わらず、その実態はほぼ何もわかってない状態であった。 その状況を打破すべく、幼い頃から潜入任務の訓練を重ね、数多の実績を重ねた彼女に白羽の矢が立ったのは、ある種当然のことと言える。 特定の名を持たない"彼女"は、もはや慣れ親しんだ『仕事着』に身を包み、遥か上空からのスカイダイビングにより、その組織がある国に侵入を果たす。勘付かれないよう、時間をかけて根城へと向かった。 着いてみれば、そこはさながら巨大な要塞であり、夥しい監視カメラと、暗視でなければ見えないレーザーによって厳重に警備されていた。 しかし、カメラには必ず死角があり、レーザーにもまた隙間がある。そこを見つけるのも潜り抜けるのも、彼女からすればただの一動作に過ぎなかった。 ―唯一の誤算は、情報が保管されているとされる部屋に侵入してすぐ待っていた。 もちろん、体術の訓練も数えきれないほど積んでいる。油断していたとはいえーその"女"は、背後からの強力な一撃で、彼女を倒したのであった。 「ふふ・・ナメてもらっては困るな、鼠ごときが」 その女の不敵な笑みを最後に、彼女の意識は遠のいた。 「う・・ぐ・・ち、畜生・・・!」 ―続く