厳重に縄を打たれた彼女は、深い森の奥へ連行された。 前後を屈強な男に挟まれている。逃げることはできない。 言い渡された刑は、【拘束帯放置刑】。 南蛮より渡来した頑強な帯で木に括り付けられ、放置されるというものだ。 遊女である彼女は、いつものようにより多くの売り上げを得るべく、裕福な身なりの男を誑かした。 だがその男は、妻子のある幕府の要人。彼女は誘惑してはいけない人物を、そうしてしまったのだ。 不倫を騒がれれば、威光に響く。しかし、一介の市民でもある以上、無下に処刑することもできない。 そう考えた男は、全ての罪を彼女になすりつけた上で、この刑を科したのであった。 縄の上から木に巻き付けられていく彼女。反論は最初から、口に巻かれた帯に封じられている。 首にも縄が巻かれ、首を垂れることさえできない。 刑は【48時間】とのこと。その間、こうしていなければならない。 理不尽と苦痛を噛み締め、彼女は去り行く執行者の背中を睨むのであった。 ―完