『・・・!!』 目覚めたサマンサは、自分の体が動かないことに気付いた。 身体を起こそうとすると、首と脚から『ガチャン』という音がして、そこから持ち上がらなかった。 その時、ミイラの如くテープで拘束されていることにも気付く。 身体を揺らす以外のすべての動作が封じられている。 『うぅ・・(・・何、これ・・)』 声にならない呻きが漏れたとき、彼女は口の自由さえも奪われていることに気付いた。 周りの状況を確認せねば。彼女は鼻から深呼吸をし、不自由な首を動かした。 ここはどうやら、長年使われていない小屋だ。人の気配がしない。 首と脚は鎖で床に固定されている。全力で引っ張ったが、無駄なことだった。 右を見ると、ドアが見える。 だがその取っ手は、これ見よがしに頑丈なチェーンで封じられている。 左を見ると、上の方に窓が見える。 だがそれは、分厚いカーテンで閉じられ、隙間は夥しいテープで完全に隠されている。 助けを呼ぶ術は無い。また、誰かが気づく望みもない。 玉のような汗が噴き出す。完全な密室だからか、気温と湿度が高い。体力が急速に失われる。 テープを軋ませ、鎖を鳴らし、汗を散らしながら、彼女は独りもがいていた。 ―完