疲れ果ててぐったりしていると、依頼主が私に近寄りこう言った。 『もう少し・・もう少しで満足いく何かが閃きそうなの。少しばかり拘束を強くして良い?報酬はこれだけ増やすから。』 仰々しく私の視線の先に札束が置かれる。 その横には、新たなテープの束も置いてある。 この人はいったい何者なのだ? だが― この報酬はとんでもない額だ。欲しい。純粋に、そう思った。 私は首を縦に振り、彼女の要求を呑んだ。 彼女が微笑む。テープを伸ばしながら、私に近づいてくる。 ―この決断が、後に何を招くかなんて、このときの私には理解できなかった。 (つづく)