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倍々世界26

8月31日



 ズドン、ズドン、と、一突きする度月が揺れる。久々の月というおもちゃに大興奮の育人は一心不乱にオナニーを続けていた。時には激しく数分で、時には数時間かけてねっとりと。射精する度に場所を変え、もはや月の裏側は巨大な穴だらけだった。その穴全てから精液が溢れて、揺れるたびに宇宙に飛び散る。散った無数の精液はまるで小さな星のように太陽の光を反射して育人の周りで輝いていた。


「はあ……はあ……ぃくっ……!!!」


 もう何十回目ともなる射精だが、ぎゅるぎゅるとうごめく育人の睾丸は無尽蔵に精液を作り続ける。一回目と何の変わらない量の射精が月の奥深くで行われ、穴とチンコの隙間からゴポゴポと白い液体が溢れだす。育人はチンコを抜かずにそのまま月に抱き着いた。


「は~~~、さいこ~…………」


 月の表面にほおずりすると、数キロ単位で月の土地がそがれていった。紡錘を描く筋肉がみっしりとついた腕は、抱き着く月の表面を容赦なくえぐっていく。――そこで、育人の心臓がどくりと強く脈動した。


「……おっ」


 もう何度も感じてきた、成長の兆候。巨大化の兆し。血液がドクドクと体中をめぐり、その勢いで内側から膨らませるように身体が大きくなっていく。腕を動かさずとも指先が月を掘り起こしていき、頬は月から離れていく。すでにそれだけで小惑星ほどもありそうな大胸筋はそれぞれが巨大なクレーターを穿ち、挿入したままの肉棒は、内側からすさまじい圧力で穴を広げ、伸びていく先端はゴリゴリと月の核を削っていた。その感覚に育人は続々と背筋を震わせる。


「っ……ふぅ…………ははっ、月、ちいせ………」


 巨大化を終えた育人からすると、月はもはやバランスボール程度の大きさでしかなかった。力いっぱい抱きしめればそのまま砕けてしまいそうなサイズ感。育人のボコボコと隆起した筋肉に削られて、形はだいぶいびつになってきている。少し小さくなった月を育人は両手で抑えなおす。もう抱き着かなくても両端に手が届く。ぐりゅ、ぐりゅと月をまわすと、中で擦れる刺激がチンコから伝わってくる。あっという間に育人のチンコは月の中で固さを取り戻す。


「へへ……あと何回使えっかな……」


 育人はゆっくりと月を前後に動かす。力を入れすぎれば砕けてしまいそうなそれを、月の内側をえぐるようにしてスライドさせていく。ごりゅごりゅと、鋼鉄を超える固さの肉棒は月の内核を削り、豪快なピストンに月のいたるところが深く大きくひび割れていく。


(ちょっと……やべえかな……)


 ナカでイったらヤバそう、と、育人は月から腰を引く。ずごごごご、と精液と砕けた月が混じった土砂を掻きだしながら長さ900km近いチンコが引き抜かれていく。亀頭が見えると月の一部をえぐりながら、勢いよく月からチンコが外れて、小惑星の一つや二つ破壊できそうな勢いで育人の腹筋にたたきつけられた。育人はそれに構うことなく両手でガシガシと巨大なチンコをしごいていく。月で高まっていた分絶頂はすぐに訪れた。


「いっ……く……ぞ……!!!」


 ドッ……!!!!と、流星のような勢いで白い奔流が育人のチンコから吹きあがった。もはや月よりでかい育人の射精は比較できるようなものもなく、幅100km近いミルキーウェイとなって岩や瓦礫を飲み込みながら宇宙空間に飛び出した。


「おお……」


 育人は落ちることも止まることもなく宇宙を漂っていく精液の川をしばらく眺めていた。それが見えなくなるまで遠くに行くと興味も薄れていく。


「っと、やべっ」


 育人はふわふわと漂い離れかけていた月を慌てて引き戻した。もはや月の倍以上の体躯を持つ育人のオナホとして内から外から酷使され、月は今にも崩壊しそうだった。


「どうすっかな~…………おっ?」


 再び、育人の心臓が大きく跳ねる。






9月1日



「えっ、ちょ……早いな?」


 むくむくと再び育人の身体が大きくなっていく。地球から離れた育人には知る由もなかったが、前の巨大化から月オナをしている間に日付は変わっていた。既に8700㎞程ある肉体が1秒に1㎞以上の速さで成長していく。単純に音速の3倍以上だ。もう一機も残っていない中では無意味な比較だが、もはや飛行機ですら育人の成長速度からは逃げられない。育人の持つ月が、急激に縮んでいるように見える。バランスボールのような大きさだった月があっという間に縮んでいき、バスケットボールより少し大きいぐらいのサイズになる。


「……流石に小っちゃすぎだろ……」


 ぐるぐると回し見ていると、ちょうどスイカのような大きさだと気づく。太腿で挟んだら割れるだろうか、と考えて見下ろすも、使い道は一つしか思いつかない。育人の視界に入るのは、月と、すでにムクムクと鎌首を持ち上げている自身の大蛇だ。


(これでぶっ壊しちまうかもな……)


 半勃ちになった自らのチンコを月の上に乗せてみると、その時点で中心まで届きそうだった。竿が触れた部分がゴリゴリとえぐれて、月に大きな溝ができる。次第に固さを増していくチンコが月から離れる。


「へへ……はいっかな……」


 ぴと、と亀頭を先ほどまで使っていた穴に当ててみる。亀頭の直径はもう600kmほどになる。北海道がすっぽり覆われるサイズだ。二回り三回り小さい穴に亀頭をはめると、月を手で押さえながらゆっくりと亀頭を突き出していく。ドガ、ベギ、と、穴の周囲に大きく亀裂が入っていく。乾いた泥玉のように砕けそうになるそれを、育人は両手で抑え込んだ。手に接している部分も砕けていくが、それ以上にすさまじい力で圧縮された月が育人のチンコを締め付ける。


「ぅあっ…………すげ……!!」


 

 育人は月を抑え込んだまま、激しく腰を振っていく。育人はもう月が持たないことを直感的にわかっていた。後いくばくもしないうちにこの月という衛星は無数の礫となって宇宙に散るだろう。だからその前にとでも言わんばかりに亀裂だらけの星をメギョっと無理やり圧縮し、内部では星を串刺しにできそうな肉棒がゴリゴリと外核も内核も削っていく。月が礫になって散っていき、育人の手と手が近づいていく。ついに月全体が崩壊しようというとき、育人のチンコにも快感が満ちた。指にひと際力が入り、月を砕いてチンコを直接握りしめる。


「いっっ……くぞあああ!!!」


 尿道から放たれた精液は、最後に残った大きな月のかけらを砕いて貫く。ナイアガラの数百倍規模の精液は止まらず、数億トンもの白いしぶきが宇宙のいたるところに散っていった。どぽ、どぽと溢れる精子を育人がぎゅっと絞り上げる。いまだ固さを保つ巨棒の周囲に漂う瓦礫を見て育人は笑った。


「オナホ、ぶっ壊しちゃったな……」


 無数の瓦礫になった月は無重力下で一応丸らしき形を保っていたが、飛び散るものや、より大質量の育人の方に引き寄せられるものもあり、そう長くないうちになくなってしまうだろう。育人はふう、と息をつくと、身体にくっついた瓦礫や精液を払う。


「………………次、どうすっかな………」


 玩具たる月を破壊した今、育人の周囲には何もない。空気がない宇宙は泳げない。地球から勢いで飛び出した後、奇跡的に月にたどり着いたが、今はその勢いをつけるものがないのだ。このまま永遠に宇宙を漂い続ける――なんてこともありえるはずなのに、育人は何の憂いもないかのように股間に目を向けている。無尽蔵の性欲は月を破壊した程度では収まらない。


「へへ……! 止まんねえや……」


 ごっしゅごっしゅと激しくチンコをこすり、とんでもない量の精液が溢れていく。本物のミルキーウェイができるのも時間の問題だった。



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