リクエスト/予備素体編の続き(2)
Added 2022-11-13 13:23:59 +0000 UTCコメント:勝利君が戦闘員(予備素体)になるまで。いろいろあってマジで間に合わなそうなのですが、もしダメだったらいつか書くリストに入れて、いつか書きます(バカのコメントになってしまった)。 セックスができれば誰でも良い、というほど節操がないわけではなかったが、勝利は性欲に忠実に生きていた。それが可能な環境であれば、男なら誰でもそうするだろう──勝利はそんな風に考えている。セフレと割り切って付き合っている女も何人か居た。 (まだヤリ足りないな……) 今から呼び出せそうな女の連絡先を漁っていると、柔道部の後輩の柳瀬和道からちょうど連絡が来た。 『今日、自主練しませんか?』 和道が地区選抜の合宿から帰ってきた、ということを勝利は思い出す。面倒だなという気持ちが半分、それでも、親しい後輩の成長を見たい気持ちが半分。迷った末、勝利は淀みなくメッセージを入力していく。 『久々に顔見に行くよ』 『嬉しいっす。では18時に道場で』 勝利は大きく伸びをして、むらむらした気持ちを身体の奥底にしまい込んだ。物足りない。だが約束してしまったものは仕方がない。雑多な繁華街を抜けて、勝利は名残惜しそうに家に向かった。 2 勝利が道場に着いた頃には、日はすっかり落ちていた。玄関が開いていたので、和道が先に来ていると分かる。道場に一礼してから入ると、案の定、青々と頭を五厘に剃り上げた和道が柔道着に身を包んで柔軟運動をしていた。 「よお。1か月ぶりくらいか?」 「先輩!来てもらえて良かったっすよ。一人じゃ受け身しかできないんで」 和道が立ち上がって礼を言う。普段のように向かい合ってようやく、勝利は和道のガタイが凄まじく発達していることに気が付いた。和道は柔道着の下に黒いアンダーシャツを着ているのだが、それでも両胸が筋肉で盛り上がっていると分かる。それだけではなく、二の腕の膨らみが柔道着の分厚い綿地越しにもはっきりと感じられ、この1か月の間で肉体を鍛え上げた──そう、勝利は思った。しかし、どうしても違和感は拭えない。この短期間でこんなに筋肉が付くだろうか。体重も変わり、階級を変える必要がおそらくあるだろう。真面目で、堅物な後輩が全く見知らぬ他人に一瞬見える。 「どうしました?」 「いや、別に──」 気のせいだろう。久しぶりに和道を見て、実際とイメージのずれがあっただけだ。 「頭、丸めるとか珍しいな。なんか合宿でやらかしたのか?」 戸惑いを気取られないように、勝利は軽口を叩く。和道は「ああ」と返事をして自分の五厘頭を分厚い掌で撫でた。 「まあ、さすがにちょっと見苦しくなったんで。こんなに短くしたの初めてなんすけど、案外気持ちいいっすね」 ──裸で歩いてるみたいで。その一言を和道は飲み込んだ。 『合宿』と称して数週間監禁され、ダークノアの戦闘員として改造された際、伸び放題になった毬栗頭もぼうぼうに茂った髭も、目立ちすぎるという理由で和道は剃り落としていた。一方で、アンダーシャツに擬態したダークスウツの下には、改造の『結果』が──分厚く発達した筋肉と、夥しい量の体毛が隠されていた。真面目で柔道一筋だった和道の人格も、ダークノアの洗脳によって屈服し、完全に変質してしまっている。今の彼は、戦闘員以外の何者でもない。ダークノアに身も心も捧げ、忠誠を誓い、快楽に忠実な悪の手先であり、親しい者を自身と同じ戦闘員に洗脳・改造することも厭わない。性的快楽に比較的弱く、素体として優秀と目される勝利を戦闘員に堕とすことが今回の和道の任務であった。 勝利は、そんな事情は露知らず、男同士の気安さでその場で着替えを始める。女遊びと柔道の趣味と実用を兼ねた肉体美がつまびらかになり、和道はそれを盗み見るように視姦した。 (勝利先輩、やっぱすげえエロい……カッコいいのにヤリチンで、ガタイも未改造の割には良いし……早く堕としてえ……) 劣情を表情に出すことなく、和道は淡々とウォーミングアップに勤しんだ。じわりと汗をかき、催眠と催淫作用のある戦闘員のフェロモンを意図的に出す。男性ホルモンを過剰に出せるように改造された和道にとっては、お得意な戦法だった。勝利が鼻を鳴らす。確かに和道の汗の匂いが届いたはずだったが、そもそも汗臭い柔道場であり、柔道に慣れ親しんできた者にとっては意識にも上らない。 「うっし、乱取りすっか」 「押忍!お願いします!」 2人は柔道場の中央を使って組み合った。体格の差もあるが、合宿前の勝利と和道では実力はほぼ互角で、強いて比べるならば、和道の方が僅かに勝率は良いという力量差であった。しかし。 (──何だ、これは!) 勝利は強かに背中を打つ。腕力で振り回されるようにして、あっさりと投げられたのだ。勝利が袖を掴んで身体を崩そうとしても、和道は巌のように動かない。恐るべき腕力と膂力で勝利を圧倒するばかりだった。勝利は肩で息をしながら起き上がる。「もう一本」。自分が後輩よりも圧倒的に弱い、ということに勝利は焦った。むきになって挑むが、和道はまるで子供を相手にするかのように勝利をあしらった。汗こそ流しているが、表情にもゆとりがある。肌が触れ合う度に、汗が流れる度に、勝利は和道のフェロモンに蝕まれていく。冷静さを失い、感情のままに動くその姿を、和道は可愛らしいと思った。数十分も経つと、勝利の動きにキレがなくなってくる。和道に足払いで倒されたまま立ち上がれなくなり、勝利はとうとう一本も取ることなく乱取りを終えた。 「休憩しましょう」 そう言って和道が手を差し伸べると、勝利はその手を取ってゆっくり立ち上がる。袖口で額の汗を拭うと、ようやくクールダウンできたのか、疲労で身体がずしりと重く感じた。 「いや……頑張ったけど、もう……全然敵わねえな…………」 勝利が息も絶え絶えにそう言うと、後輩は寂しそうに微笑んだ。 「いや、俺も合宿で教わった『ある方法』で、身体育てて強くなったんすよ。後輩が言うのもおこがましいんですが、先輩も伸びしろあると思います」 一緒にやりませんか。そう問われて、勝利は言葉少なに頷いた。和道の言っている意味は分かるし、自分の頭もはっきりしている。それなのに、動作や応答だけがやけに緩慢に感じられた。新しい筋トレや、食事法だろうか。勝利は、柔道家として生きていく気はさらさらなかったが、今からでも実力を伸ばせると聞いて興味がないほど関心を失くしている訳ではなかった。 「じゃあちょっと検査したいんで、柔道着脱いでもらっていいすか」 『検査』という言葉に引っ掛かりを覚えたが、勝利は返事をせずに黙々と黒帯を解き、汗で重たくなった柔道着を脱いでいく。勝利の逞しい体躯が艶めかしく蛍光灯に照らされる。下履きも抵抗なく脱ぎ去ると、太腿まで覆う青色スパッツ一枚の姿になった。 「腕を横に伸ばして、地面と水平に。指先に力を入れ続けて、ぴんと伸ばすようにしてください。足は肩幅より少し大きく開いて、そのままのポーズでいてくださいね」 「…………おう」 乱取りでフェロモンの支配下に置かれた勝利は、特に疑問を抱くことなく、言われた通りの姿勢を取って身体を硬直させた。催眠の効果がしっかり効いていることを確かめ、和道は勝利の背後からぴったりと身を重ねる。太い指を勝利の二の腕の筋肉に這わせて、ゆっくりと舐めるように動かすと、勝利は「ん゛っ」と鈍い声を出した。身体を密着させることで催淫も目に見えるように効き始め、スパッツの中でチンコが半勃ちになっていく。この身体の異変には、さすがに催眠下とはいえ勝利も意識せざるを得なかった。 (なんっだこれ……?触られてるだけなのに、すげえ気持ち良い──) 和道は勝利の変化に気が付かないふりをして、淡々と触診を続けていく。脇の下に顔を近付け、腰のくびれまでを大きな掌で撫で、摩る。全身の汗が引かず、むしろ火照ってくる。和道が「すん」と鼻を鳴らした。勝利は自分の汗の匂いが嗅がれていることを強く意識して、羞恥する。後輩のおふざけに付き合わず、すぐにでも広げた脇を閉じたいが、身体はびくとも動かない。今度はスパッツ越しに尻を揉まれ、中指でケツの割れ目を確かめるように何度も繰り返しなぞられる。 「野郎同士なのに、すげえ興奮してきたっすよね、先輩。やっぱ素質ありますよ。そろそろフル勃起したんじゃないすか。この邪魔なスパッツ脱いで俺に全裸見せてほしいっす」 和道の異様な発言に、勝利はおかしいとようやく自覚する。しかし、既に主導権は和道が全て握っていた。 「……………………ああ、分かった」 意志に反して肉体が自動的に返答する。両手をスパッツのゴムに手を掛けて勢いよく下ろすと、ぶるんっ、と水気を散らしながら堂々と勃起したチンコが披露された。勝利の目の前に回った和道は、すっかり様相が変わっていた──爪先から顎先までを一分の隙も無く漆黒のスウツに覆われた、戦闘員としての真の姿を晒し、下卑な笑みを浮かべ、勝利の痴態を堪能していた。 「はは、先輩また女とセックスしてたんすね。チンコから精子とメスの匂いがぷんぷんしてますよ」 「お前、何だその恰好……?!」 「ああ、もう全部説明しますね。俺、悪の組織の戦闘員に改造されちまったんですよ。最初は抵抗したんすけどね、1か月かけて改造液たっぷりぶち込まれて、毎日頭おかしくなるくらい戦闘員同士で交尾して、このダークスウツに24時間身体を支配されて、身も心も洗脳されたんです。今こうやって話してても、悔しさとかはないんです。戦闘員に生まれ変われた喜びしかないっす。勝利先輩、俺が何言いたいかもう分かりますよね──先輩も俺とおんなじになってもらいます。性欲強くて、肉体が強くて、そして、俺と親しい先輩は、次の素体としてうってつけだったんです」 和道の話は勝利の理解を超えていたが、その据わった目や乱取りの際の尋常じゃない膂力、それに、この状況そのもので十分に説得力があった。逃れようにも、勝利の手足はびくとも動かない。それどころか、眼前の戦闘員となった和道に自分が性的に興奮していることがはっきりと分かる。頭で否定しても、肉体が明らかに反応して、後輩に対する劣情を剥き出しにしていた。和道の太く、凶器のようなダークスウツに覆われたイチモツが隆々と勃ち上がり、勝利のチンコと触れ、ぐりぐりと押し付け合う。これまで女性とのセックスでは感じられなかったような快感が込み上げる。 「あっ、ああああっ、やめっ、おおおっ?!」 「どうっすか俺のカラダ。すげえっすよね。先輩も良い素体っすから俺とおんなじ変態になれますよ。なりたいっすよね?」 勝利は辛うじて横に首を振る。無邪気に笑う和道は、態度を崩さなかった。 「まあ、選択肢はないんすけど……本当にすみません。でも先輩も、最後は俺に感謝することになりますよ──」 イけ、と和道が小さく命じると、これまでの我慢をあざ笑うかのように快楽のタガが外れ、勝利は絶頂と共に射精した。 「うおおおおおおおおおおおああああああああああああああッ♡」 足腰をがくがくと震わせながら、どろどろの濃い精液を何度も何度も放つ。 「未改造なのに、先輩すっげぇ♡エロすぎて俺もッ、ああッイきますっ♡」 擦り合わせていた陰茎の先端から、粘度の高い黒い精液が噴出して互いの竿を黒く汚し、畳にぼたぼたと落ちる。各所で白と黒がどろどろに交わり、最後は黒一色に染まってしまう。勝利は人間離れした快感に、その余韻に浸って、だらしのない顔で放心していた。 ──もう一回、もう一回この最高に気持ち良い射精を味わいたい。 欲望の種がしっかりと根付く。それは、元来性欲の強い勝利に加えて和道の能力を合わせればごく自然な成り行きであった。 「もう入っていいぞ」 「押忍」 和道が声を掛けると、柔道場の外で控えていた柔道部1年生の佐嘉篤志が音もなく現れた──和道と同じように、ダークスウツに身を包んだ体躯を堂々と曝している。和道に人間としての引導を渡され、戦闘員に生まれ変わった男だった。無表情のまま、和道に恭しく漆黒の布地を手渡すと、てきぱきと三脚を組み立ててビデオカメラを設置する。予備素体となる者達は、できる限り洗脳改造を映像記録として残すことが義務付けられている。一つは、効率の良い戦闘員の量産方法の追及のため。もう一つは、戦闘員同士の資産──自分や他の仲間が如何に改造され、洗脳されたのか、見て性的興奮を得るためだった。和道も篤志も、自他の記録を繰り返し見てはオカズにしている。 和道は勝利の精液を手に取り、ひと舐めした。DNAを解析し、手にした布地に力を籠めて勝利の洗脳・改造に最適化されたダークスウツを組成する。それをずいと勝利に差し出すと、録画ランプが赤く灯った。 「自分で着るか、篤志に着せてもらうか選んでください。抵抗しても、いいっすよ」 勝利は和道から黒い布を受け取ると、それは黒一色の長袖アンダーシャツと足首まで長さのあるロングスパッツに変形した。汗も精液も拭わないまま、ロングスパッツに片足を通していく。 (身体が、勝手に動いちまう…………) 勝利の気持ちは決まらないままであったが、肉体が快楽を渇望していた。性欲の強さで素体に選ばれただけはある──和道はそう思った。ぎゅうっと全身を締め付ける感覚に、勝利は不快感と快感を同時に覚えていた。フルオーダーのようにそれは勝利の肉体にぴったりと合わせて作られている。皮膚のように薄く、艶めかしい光沢を返し、肉体をいやらしく誇張する。萎えずに再び反り返った陰茎の先も、ポケットのように空間が広がっており、そこも隙間なく肉で埋まっていく。手足と顔だけが露出した状態となり、勝利は和道の最初の命令に順じたことを身体で示した。 「戦闘員にされる気持ちはどうですか?先輩」 「ふざけんなよマジで。気色悪い服着せやがって……」 「自分で着たんじゃないですか」 「身体が勝手に動いちまったんだ!気色悪いけど、すげえ気持ち良いんだよ!ああもう、認めるけどな、今もイっちまうんじゃねえかってくらい全身気持ち良いんだ!!戦闘員とかいうのになるのはぜってえ嫌だけど、こんなエロくて気持ち良いの、我慢できるわけねえだろ♡」 自分で言っていておかしくなっている自覚があった。これが洗脳、なのだろうか。勝利が冷静になる前に、和道が「定着」と囁いた。今までは衣服のふりをしていたダークスウツが、一斉に勝利に牙を剝く。無骨な指先一本一本までを柔らかく、永遠の牢獄に閉じ込めていく。 「お゛っ♡………………ああ゛ッ♡…………」 全身を犯される、という未曽有の体験で脳がショートする。その空白を突いて最初の改造と洗脳が施されていく。全身の感度が上がり、筋肉も強化される。脳内にはダークノアの情報が流入すると共に、忠誠心と快楽が強力に条件付けされていく。組織に従えば、更なる快楽が約束されること──勝利の中にはそれが鉄の掟として刻まれた。左手がゆっくりと握り締められ、右胸にしっかりと掲げられる。ダークノアの忠誠のポーズを取り、自分が組織の軍門に下ったことを示した。それを受けて、ダークスウツは褒美に快感を与える。どぷっ、と人間のものではない黒味を帯び始めた精液が放たれる。戦闘員としてのチュートリアルが終わり、勝利は自分が確かに変質していることに気付く。あれだけ嫌悪感のあった戦闘員やダークノアに対して、自分がもう既に所属しているという感覚があった。 ──末端ではあるが、確かに俺はダークノアの一員になったんだ。 和道と篤志にじっくりと視姦されていることに気が付き、また興奮がよみがえってくる。それはそれとして、ダークスウツを定着させられた者として義務を果たさなければならない──勝利はごく当然のようにそう考え、朗々と名乗り上げた。 「予備素体番号T1801227、人間名・霧島勝利は性欲を満たすために予備素体として洗脳改造されることを受け入れ、本日ダークスウツの定着を終了したことを報告します」 チェック、と和道が言う。勝利は機械的かつ自動的に自らのプロフィールを述べ始める。 「洗脳率50%、改造率17%、性感帯開発ログ:なし。洗脳改造終了までの想定射精回数残り17回です」 「否定してた割には結構洗脳進んでるっすね。性欲が強いと洗脳の効率が良いのかも」 「自分もそう思います」 篤志が和道の見解に応じる。渦中の勝利自身は、どうとも思っていなかった。これから自分に訪れる様々な快楽に、思いを馳せるだけであった──そのために、予備素体となることを決めたのだから。