ダンジョンで拾った呪われた装備でインキュバスに転生しちゃう話(3)
Added 2020-09-17 11:49:49 +0000 UTC「…………また分かれ道か」 「ああ」 再び大きく二手に道が分かれ、ガジェとシドーは溜息をついた。方やこれまでの亜熱帯のような植物が鬱蒼と茂る道。方や仄暗いレンガ造りのいかにもダンジョンめいた道。ガジェは勃起したチンポが何となくレンガ道を指しているような気がしていた。同様に、シドーの雁首はジャングルの方向を向いている。 「分かれるか」 「そうだな」 ぐちゅっ、と卑猥な水音を立てて二人の戦士は唾液を交換し合う。互いの股間がぐりぐりと擦れ合い、先走りが破廉恥な下着を湿らせた。たっぷりと舌を絡ませ合い、長いキスを終える。 「何すんだよ」 顔を赤らめながらシドーは文句を言った。 「わからねえ、なんかシドー見てたらムラムラしちまって」 軽く射精していたガジェは悪びれもせずそう返した。ひょいと手を挙げて、死ぬなよと軽口を叩きながら歩を進めていく。シドーは胸に沸き上がった情欲を持て余し、無意識に股間を揉みしだきながら蔦の生い茂る道に行った。 これが二人の人間としての最後の別れとなった。 〇 ──ああ、暑いな。 小一時間も歩いた頃には、シドーは全身汗みずくになっていた。複雑な道。行く手を阻む蔦と木々。さほど強くはないが量が多い魔物。こんなに突然広大なダンジョンになるとは思いもよらなかった。 ──引き返してガジェと再会するか? ガジェを思い出すと、すぐにあのキスを思い出すことになる。それにしてもあのような破廉恥な格好でダンジョンに潜ることになるとは。シドーはすぐにムラムラとし始める。今すぐガジェを乱暴に押し倒し、そして。 ──それで? ガジェと同じ破廉恥な下着を押し上げて、勃起したチンポがドクンドクンと脈打つ。今の自分自身もそう変わらない、破廉恥な、淫乱な姿ではないのか。それを意識してしまえばもう戻れない。興奮に次ぐ興奮。油断してはいけない場所で、シドーはまさしく発情しようとしていた。 ──しまった! 草陰から赤子ほどもある大きな蜂が飛び出してきた。毒針を間一髪で躱し、カウンターで魔獣の爪を叩きこむ。蜂は瞬時でバラバラになった。シドーはしかし、態勢を崩して怪しげな色合いの水溜まりに片足を突っ込んでしまう。ジュウッと音がして焦げ臭い匂いが立ち込めた。 「ぐあああああッ!」 酸だと気付いたときには、布靴の半分が溶け掛けていた。仕方なく素足になり、薬草を揉み込む。怪我の程度はさほど問題ないが、裸足で探索を続けるのは極めて困難となってしまった。その場で座り込み、「あー」と小さくシドーは呻いて天を仰いだ。道具を見繕うか、草葉を編み込んで急場の草履とするか。そう考えていると、蜂が飛び出してきた草場の陰にきらりと光る箱があることに気が付いた。もちろん、宝箱だった。 あつらえたように、鋭い爪の付いた脚具が入っていた。武具と同じく、黒い毛皮に覆われたそれは脛当てと足袋のように分かれており、鋭い3本の鉤爪が爪先から伸びている。シドーは渡りに船、といった調子で素早くそれを装備した。呪われているかどうかなど、この際二の次だと思ったのだ。 ──あ。 どくん、どくん、どくん、どくん、どくん。 心臓の音が脳内に響く。自分のものとは思えない、強く、激しく、大きな音で。視界がほのかに赤く染まる。何故か無性に苛立っていた。ぶんっと腕を軽く振るう。離れた壁に大きく3本、爪痕ができた。すかっとする。気分が良くなる。 「んひっ」 シドーはだらしなく笑った。気持ちいい。チンポからどんどんザーメンが溢れてくる。内股を伝ってどろどろの白濁が流れ落ちた。魔獣の装備がシドーの心にもたらしたもの、それは獣の衝動性だった。修行僧としての冷静さ、落ち着きは最早取り戻すことは叶わず、代わりに破壊衝動が快楽と直結されていく。装備に宿った魔が彼を侵し、蹂躙し、変質させる。褐色の肌は浅黒く、大きな黒い瞳は収縮して三白眼に、逞しい腕には幾何学模様の大きな白い刺青が浮き出る。蛮族の中で「力」そして「性豪」を表すトライバル。 「あー、行かねえと……もっと強く、俺は、もっと気持ち良く、ならねえと……」 ぎざついた歯を舌でひと舐めし、シドーは立ち上がる。むわぁっ、と精液と汗の匂いが自分から沸き立つのを感じた。片腕を持ち上げ、数分前よりも濃く生い茂った腋毛に鼻を埋め、くんくんと自分の匂いを嗅ぎ始める。つん、と体臭が匂った。シドーは自分の匂いを確かめると、ぺろぺろと腋毛を舐め始める。あまりにも動物的な仕草に、彼が違和感を抱くことはない。片手でチンポをしごき、びゅるっ、とまた勢い良く射精する。野性動物のマーキングと同じ要領で、シドーは自らの存在をダンジョンに撒き散らした。ジャングルに相応しい蛮族、そしてケダモノとしての自らの姿に、シドーは深い充足感を覚えている。 「行かねえと…………ああ、そうだ。行かねえと…………」 今にも四つん這いになりそうなほど前かがみになり、シドーは音もなく歩みを進めた。最早ダンジョンの奥を目指す理由は失われ、半ば獣と化した彼をダンジョンの主は腹の中に感じていた。 シドー:バーサーカー/ステータ異常:魅了、従属(淫)、自慰中毒、破壊衝動、精神汚染(獣)、 武器:魔獣の爪+(狂化・破壊衝動) 頭:ねじり鉢巻き 胴:なし 腕:蛮族のタトゥー(蛮族化・性豪) 腰:色欲の下着+(従属(淫)効果・自慰中毒) 脚:魔獣の脚+(身体強化・徐々に獣化) 魔獣装備(2):対象者を強制的にジョブ『バーサーカー』に変える(永続)、精神汚染(獣) 発動スキル ・蛮族化:見た目を蛮族に変える。力にボーナス、魔防にマイナス。邪神の眷属に転生させられやすくなる。 ・性豪:蛮族の中でも格別に生殖行為に長けている証。射精回数最大+100。 ・徐々に獣化:身体が獣に変わっていく。現在は毛深、体臭強化、射精量強化まで進行。解除されても進行以前には戻らない。 ・精神汚染(獣):精神を魔獣に蝕まれている状態。無意識に獣のような仕草をする。身体能力にボーナス。理性にマイナス。理性が減退し続けると精神は獣になる。 ・破壊衝動:ヒトやモノを損壊させることで快楽を得ることができる。攻撃力にボーナス。性感帯にボーナス。理性にマイナス。 習得アビリティ ・マーキング:体液でフィールドをマッピングする。敵対者に使用すると、稀に相手を屈服させることができる。 ・獣の反射神経:人間には不可能な体捌き。回避に大幅なボーナス。カウンター回数+2。