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戦姫戦隊ヴァルキリーズ 第4章(一部公開)

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さて、次は第5章で、最終章の予定です。第五章はイエローとレッド、二人が出てきます。この章では今までほとんど空気だったオーガズムエナジーを活用し、イエローに快楽拷〇を行います。本来なら一人一人に章を使う予定でしたが、思ったよりも書いてしまったので、ここで圧縮をかけようと思います。あと、そろそろ別の作品も書きたいという理由もあります。イエローは少し出番が少なくなる予定で、メインはレッドになります。


以下が本編になります。

映像の中で偽りの現実を体験され、マゾへと躾けられていくアリス。その身も心もマゾへと堕ち、美沙の奴隷へと変わり果ててしまうアリスの姿をお楽しみください。




・第4章 洗脳装置に繋がれたブラックは、偽りの映像と感覚に身も心もマゾに堕ちる

 タグ:マゾ調〇、アナル、セックス、強〇、輪〇、スパンキング、ヒトイヌ、洗〇

 文字数:約3万6700文字(このページで読める範囲:約1万5700文字)


第4章(一部)

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第4章 洗脳装置に繋がれたブラックは、偽りの映像と感覚に身も心もマゾに堕ちる


「それでは今日のニュースです。昨夜、警視庁が今月末に摘発を予定していた麻薬組織が何者かにより壊滅。全構成員は意識不明の重体であることが分かりました。この件について警察庁は"襲撃者は不明"と発表し、襲撃者に対して"たとえ犯罪組織を壊滅させたとしても、暴力を伴った行動は正義等ではなく、非常に悪質で自分勝手であり犯罪行為でもある。速やかに出頭するように。"と声明を発表。警視庁の調べでは周囲の監視カメラは全て破壊され、犯人の特定は不明ということですが、ここ最近同様の事件が多発しており、警察は同一人物の犯行ではないかと、推測しているようです。それでは、えー、現在、現場の……」


首都にある、とある一軒家。

その家のリビングでアリスは机に向かって座り、コーヒーを飲みつつ、ニュースを見ながら微笑んでいた。

出かける用事があるのか、デニムパンツを履き、インナーにロング丈のシャツを、そしてオーバーサイズの白ニットを重ねていた。


「ふふっ、報道されているようね」


今、ニュースで流れている内容の犯人は、アリスであった。

自身は世界を救う救世主という思想を持っている——そういう思想を持つように育てられた——アリスは、この行為を正義の行動だと思っている。

だからこそ、犯罪を犯した構成員たちが意識不明の重体であろうとも、気にはしない。

正義の執行には暴力は不可欠であり、世界を救う救世主たる己は何をしても許される。

そんな歪んだ思考があるが故に、弱者を見下して、不遜で傲慢な女性に育ってしまったが故に、アリスは自身の犯す犯罪行為は許されるという思いを持っているのだ。

恐ろしい思想を持つように育てた母親はすでに死去しており、現在アリスは一人暮らし。

学生生活でも他人とは関わらず生きてきた彼女のその思考を正す者はだれ一人おらず、その危険性に気づいた深夜は、その思考を正そうとする全ての行動をアリスの母親に止められ、彼女はもう戻れない場所に到達してしまった。


「世論は賛否両論です。コメンテーターの○○さん。これらの事件についてどう思われますか?」


テレビではMCがコメンテーターにそう質問をしていた。

質問されたコメンテーターはフンッと鼻を鳴らし、嫌悪感丸出しの顔でこの事件の犯人、つまりはアリスを非難した。


「暴力で事件を解決するなど言語道断。おそらくこの犯人は子供と同様の精神状態だと思われます。つまりは自分勝手ということです。よくアニメや漫画にあるダークヒーローとやらに憧れての犯行でしょう。ただ、精神は子供同然とはいえ、頭はいい。監視カメラを破壊しているのがその証拠です。警視庁にはぜひともこの凶悪犯を捕まえてほしいですね」

「○○さん、ありがとうございました」

「全く分かっていないようね、コイツは。私の行為が犯罪なのは世間がおかしいのよ。法律が間違っている。私が人類を救うのよ。警察でも、平和ボケした自衛隊でも、ヴァルキリーズの連中でもない。私が、ヴァルキリーブラックたる私が人類を救う。犯罪からも、美沙からも、全ての手から……ね。なぜなら私は選ばれた人間なのだから」


そう言ってほくそ笑んだアリスは立ち上がって、テレビの電源を消し、近くにあったバックを手に取ると、長くサラサラな金髪を揺らしながら玄関を出た。

今日も今日とて、アリスは自らの正義に則って、犯罪組織の壊滅へと向かったのだった。



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一方その頃、ヴァルキリーズの基地の司令室には美沙が訪れており、元は深夜が立っているべき場所に立ち、その両隣にはエレナと亜美が、その後方には深夜が立っていた。

そして下層にいるオペレーターの三人は顔を赤く、時折身体をビクッと震わせながら、キーボードを叩いている。


「この子がここ最近の事件の犯人だったのねぇ」


正面の大きなディスプレイ画面にはアリスが黒を基調とした戦闘スーツを着て、犯罪組織相手に戦っている様子が映し出されていた。

アリスの動きは俊敏かつ力強く、たったの一発で相対する男たちを倒していた。


「アリスにスーツを貸し与えていたのぉ? 深夜」

「ああ。護身用にと言われ、貸し与えてやったが、しかし。まさかこんなことをしているとはな……」


数か月前。

まだ、深夜が洗脳されていなかった頃、ヴァルキリーズの基地で働いていた彼女の元にアリスが現れた。


「深夜さん、戦闘スーツを貸してください」


挨拶をするや否や、アリスはすぐにそう告げてきた。


「何に使うつもりだ」

「護身用です。最近物騒ですからね」


そういわれて、深夜は最近のニュース内容を思い出した。


「ふむ。そういえば、お前が住んでる周辺では最近事件が頻発していたな」

「はい」

「まぁ、いいだろう。だが変なことには使うなよ。あくまで護身用として貸し与えるだけだ、いいな」

「分かっています」


そうして深夜はアリスに戦闘スーツを貸し与えた。


(これがあれば、美沙以外の手からも人類を救える)


アリスがそう思っているとも知らずに。

深夜はアリスが歪んだ教育を受けていると知っていても、まさが自分を欺くとは思っていなかった。

幼少期からの付き合いが、深夜の選択を誤らせた。


「別に脅威にならないからいいけどねぇ。すでにスーツの解析は完了済み。簡単に引きはがせる装置も開発したしねぇ」


暴れまわっているアリスを見ながら、美沙がニヤリと笑った。


「くふふっ、絶対的な力をもって調子に乗っているみたいだけどぉ。その絶対的優位が崩れた瞬間の貴女を見てみたいわねぇ」

「その様子では、美沙様自身がコイツと相対するつもりですか?」


美沙の右隣にいたエレナが心配そうに美沙に質問した。


「ええ、そうよぉ。こんなに調子に乗っている子、久しぶりだもの。なぁに? 不安なのぉ?」

「不安に決まっています」


軽い調子で聞き返してきた美沙に、エレナはそう即答した。


「そもそも、美沙様は油断し過ぎです。窮鼠猫を嚙むという諺があるようにですね——」

「ストップ、ストップ。貴女の説教は長くなるからいいわぁ。油断しなければいいのでしょぉ?」

「はい」


絶対的忠誠を誓っているエレナを心底、自分の都合のいいように洗脳した人達よりも、信頼している美沙はエレナの忠告を素直に聞き入れた。

そして美沙は動き出す。

アリスと捕えるために。


「くふふっ、彼女には新しい洗脳装置の実験台になってもらわないとねぇ」



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「ビンゴ。当たりね」


アリスが倉庫街にある一つの倉庫の天窓から中の様子を伺っていた。

倉庫の中では二人のスーツ姿に帽子を深くかぶった男が何やら怪しい取引をしており、お互いがスーツケースを交換した。


「よし、現行犯よ」


アリスは天窓をぶち破って、中へと侵入する。

すでに戦闘スーツを着ており、8mはありそうな高さから飛び降りても、アリスは軽やかに着地した。


「人類に危害を及ぼす者共よ。お前たちを断罪する」


そう一方的に告げて、アリスは目の前の二人組めがけて駆けた。

その動きはとても素早く一般人だったら視認ができるはずがない。

にも関わらず、二人はコートを目くらましに使うという反応を見せた。


「ッ……!! 貴方たち、何者なの!! ——なっ!!」


コートを脱いだ二人の姿を視認した。

一人は分からなかった。

ボンテージ服を着ている女性で、アリスは変質者だと認識した。

だがもう一人は。

もう一人は違う。

アリスは見たことがあった。

もう一人は美沙であった。

アリスが救世主として倒すべき巨悪。

人類の敵。


「美沙……。まさか、貴女がこんなところにいるなんてね。なんて運がいいのかしら」

「そうかしらねぇ。運がいいのではなくて、運が悪いのではなぁい?」


一人はヘルメット越しではあるが、二人の視線が交わり合う。

一方は戦闘スーツを着用し、一方は空色の縦セーターに白衣を纏い、ミニスカートとガーターベルトにストッキングという格好。

そんなちぐはぐな状況であるが、この場は緊張で包まれていた。


(まさかこんなチャンスが転がり込んでくるなんてね。やっぱり私は選ばれし者だわ。私の実力とこのスーツがあれば……。ふふっ、勝ったも同然ね)


そんな自惚れとも思える思いで勝利を確信し、アリスは高揚感と全能感で満ち溢れていた。

それでも油断なく、一挙一動を見逃さぬようにアリスは美沙を注視しているし、もう一人の方、エレナにも動く気配はなさそうだが警戒している。


「どっちが私の相手をするの? 美沙から? それとも貴女から?」

「それは勿論、私よぉ。アリス」


さも当然のように、美沙が知るはずのないアリスの名前を口にした瞬間、ヘルメットの下でアリスの視線が鋭くなる。


「……どうして私の名前を」

「くふふっ、どうしてかしらねぇ。あ~、そういえばぁ、貴女って色々な人から|顰蹙《ひんしゅく》を買っているのよねぇ」

「……」


美沙の言葉を聞き、すぐに思い浮かんだのは深夜やオペレーターたちを除いたヴァルキリーズの面々だ。


(裏切ったわね、あいつら。全くこれだから甘ちゃんどもを入れるのは反対したのよ。これが終わったら、全員粛清してやるわ)


本当は司令である深夜やオペレーターも洗脳され、、堕ちて、裏切っているのだが、それは今のアリスには分からないことだ。

そして彼女が頼りにし、救世の核としている戦闘スーツも解析されていることもアリスは知らない。


「まぁ、いいわ。私の名前がばれたても何も問題はないわ。貴女を殺しさえすれば、世界は救われる。救世主たる私の手によって」

「自信たっぷりねぇ。その自信がいつまで続くか見ものだわぁ」


そう言って美沙は拳銃を白衣の中から取り出し、アリスに向ける。


「ふんっ、そんなもので私をどうにかできると思っているの? だとしたら……」


アリスは足裏に力を溜め、


「とんだお笑い草だわっ!!」


駆けた!!

その瞬間に、美沙はトリガーを引いた。


——パンパンパンッ!!


「止まって見えるわよっ!! そんなもの」


ごくわずかな動きでアリスは美沙の銃弾を避け、美沙にグングンと近づく。


——パンパンパンッ!! カチッ!!


弾切れだ。


「貰ったぁッ!!」


アリスが腕を振るう。

その手には瞬時にアリスの武器である両刃の剣が現れ、その切っ先が無防備な美沙の喉元を搔っ捌こうと近づいてくる。


「見え透いた攻撃ねぇ」


スッと軽く後ろに身体を反らせ、アリスの攻撃を回避した美沙は白衣のポケットから弾倉を取り出し、慣れた手つきでリロード。

アリスの脚に数発撃ちこんだ。


「——ふっ」


アリスは跳んで避けたが、最後の一発がスーツを掠めた。


「……なるほどね」


今のはわざとだ。

美沙の銃弾がこのスーツを貫通するか、否かを見極めるためにわざと掠めさせた。

結論は、美沙の銃弾は戦闘スーツを貫通する威力はない。


「本当にただの拳銃? そんなものでこのスーツを着た私を倒そうというの? 大天才たる美沙がその体たらくじゃあ、今まで死んでいった人造人間たちが可哀想だわ」


華麗に地面に着地したアリスは嘲るように美沙に言葉を放つ。

その挑発の籠った言葉に美沙は眉一つ動かさず、余裕のある、妖艶な笑顔を浮かべていた。


「別に人造人間には特別な愛着は持っていないわぁ。お気に入りの子はいるけどねぇ。それにしたって、自分のことを救世主なんて言ってるけど、貴女こそ、そんな動きで救世主を名乗るつもりなのぉ? 動きは遅いし、判断も遅い。まぁったくダメダメねぇ」

「その余裕がいつまで続くかしらね」

「それはこちらのセリフよぉ」


——パンパンッ!!


再び戦闘が始まった。

アリスは美沙の放った弾丸を余裕に避け、再び美沙との距離を詰める。

さっきのは様子見だった。

しかし、今度は違う。


「本気で殺すッ!!」


アリスが剣を振るい、軽やかで素早い斬撃が美沙に殺到する。


「遅いわねぇ」


その全ての攻撃を拳銃のスライドで受け止め、素早く片手を白衣の中に突っ込み、中にある拳銃を掴んで取り出すと、斬撃の隙間に銃弾を撃ち込んだ。

それはアリスの腹に吸い込まれるように向かった。


「効きやしないわ。そんなものじゃね!!」


しかし、腹に当たった銃弾はスーツに当たるとひしゃげ、床に落ちる。

衝撃も全て吸収され、アリスは痛みを感じている様子は欠片も見受けられなかった。


「はぁぁッ!!」


激しい斬撃が美沙にザッと襲い掛かる。

その全てを二丁拳銃で防いでいるが、段々と美沙の腕が上がっていく。

美沙は、身体能力は自ら肉体改造をして高くなっていても、戦闘経験は殆どない。

アリスの攻撃を防げているのは高い身体能力と高い反射神経のおかげだった。

そしてスーツを着込んでいるアリスは美沙ほどの身体能力はないものの、それでも普通の人造人間と渡り合え、反射神経も訓練で培ってきた。

戦闘経験も豊富で、美沙が戦闘経験をあまり積んでいないと感じたアリスは美沙に策を張り、それにまんまと美沙はかかってしまった。


「——グッ!!」


防御のない、空いた腹部にアリスの鋭い蹴りが当たり、美沙は短い呻き声を上げて、よろめいた。

それを見逃すアリスではない。

開いた距離を再び詰め、激しい斬撃を繰り出した。


「くっ……!! 流石に戦闘経験に差があるわねぇ」


直ぐに立て直し、拳銃で防御するもその動きは精細を欠いていた。

痛みに対しても美沙は耐性がないのだ。

ズキズキと痛む腹部に集中力を削がれ、全ての攻撃を防ぐことが出来ず、白衣や腕、頬に切り傷が付く。

だが、それでも美沙は防御と共に隙を見つけては銃弾を撃ち込んでいる。


「効かない。効かないのよっ!! そんな銃弾じゃあねぇッ!!」


アリスは銃弾が当たっても気にしないという防御を捨て、攻撃一辺倒というスタンスで、美沙に猛攻を仕掛ける。

その猛攻に押され、一歩、また一歩と美沙は後退していく。


「さぁ、死になさいッ!! 死ね死ね死ね死ねぇぇッ!! あははははっ!! 私が救世するのよッ、この世界をッ!! 人類を!!」


ハイテンションで叫び散らかすアリス。


(ここまで調子にのる子、本当に初めてだわぁ。だからこそ、自分の優位が崩れた時の顔がたまんないのよねぇ)


壁にどんどん追い込まれながらも美沙は冷静さを失っていない。

むしろ今度は逆に、アリスは美沙の姦計に嵌っていると言えよう。

防御を捨て、攻撃一辺倒になっているのがその証拠であり、それ故に、アリスは敗北する。


「——え?」


パンッと何の気なしに放たれた一発の銃弾。

それが胸部に当たった瞬間、パァァッと一瞬身体が光り、すぐに凄まじい電流がアリスを襲った。


「キャアアアアアアアアアアアアアアッッ!!!!!!」


身を包んでいた戦闘スーツが光の粒子となり、その粒子は美沙の手元に集まっていき、電流が収まると、アリスが床に倒れ落ちた。


「あっ……あぁっ……」


アリスは這いつくばるように地面に倒れ、ガクガクと身体を震わせている。

スーツを剝ぎ取られ、その下にあった、染み一つない真珠のような肌が露わになる。


「な、に……が……。あっ……」


微かに揺れる視線の先にいる美沙。

彼女の手にはアリスが頼りにし、救世主たる人が持つべき——アリスがそう勝手に思っているだけ——戦闘スーツがあった。

先ほどまで調子に乗っていた人物とは別人のような、絶望し、愕然とした顔のアリスが美沙に向かって、いや、スーツに向かって手を伸ばす。


「ああっ、かえっ、して……。それは……わたしっ、の……よ」

「いいえ、これは私のよぉ。数日前からねぇ。知っていたからしらぁ? 深夜が10年前に私に洗脳されていたこと。そして最近に再洗脳を施して、こちらに引き入れたことに。そのおかげで堂々とヴァルキリーズの基地に入れて、じっくりとスーツを解析できたのよぉ。そのおかげでスーツを剝がすナノマシンの開発が出来たんだからぁ」

「う、そ、よ……。そん、な……」


アリスにとって深夜は幼少期から知っている女性だった。

なんだかんだで自分に甘く、いつかは自身が提唱している、美沙を人類から救うのではなく、全ての犯罪や悪事から人類を守る救世主として、ヴァルキリーズを活動させることに賛同してくれると信じ、心の底から信頼できる相手だった。

そんな彼女が敵の手に堕ちていたなんて。

アリスは信じたくなかった。


「残念だけどそれが現実。おかげで他のヴァルキリーズも洗脳できたしねぇ。ちなみに貴女で4人目よぉ、私の奴隷になるのはねぇ。光栄に思いなさいねぇ」

「いや……よ。わたし、は……人類を、すく、う……選ばれし……もの、なの、よ……。だから……それを……かえして……返しなさいよぉ……」


アリスはスーツへと力を振り絞って手を伸ばす。

その姿はあまりにも情けなかった。

今の彼女に、今まで見せていた傲慢不遜で人を見下す態度を取っていた姿は全くなく、逆に弱弱しく、怯えきっていた。

スーツの力に魅了され、酔いしれ、依存し、幼少期からの教育で勘違いをしたまま育ってしまった哀れな女アリスの姿は、敵である美沙でも憐れんでしまうほどだ。


「可哀想にねぇ、本当に。ただの人間がこの私に逆らっているだけでも哀れなのに、このスーツに依存しきって、その身から離されただけでそのザマなんてねぇ。本当に可哀想で……憐れだわぁ」


クスクスと笑いながら、美沙はアリスへと近づく。


「寝ておきなさい。起きた時、全てが終わっているわぁ。貴女は私の下僕となって、人類を救うのではなく、人類を私の支配下に置くための道具となるのよぉ。くふふっ、くふふふふっ」

「いやよ……。そんなの……」


アリスは片手を付いて、裸であることも、胸部が見えることも気にせず、上半身を何とか浮かせながらスーツへと手を伸ばす。


「下僕だなんて……いや、いやよ……それを……それをかえ——」

「じゃあね」


美沙がアリスの無防備な鳩尾に蹴りを入れた。


「う"ぁッ……」


美沙の強力な蹴りの威力は一発でアリスの意識を刈り取った。

蹴りの衝撃で口から涎が垂れ、眼がグリンと裏返った瞬間。


「あぁ……」


喘ぐように息を吐き、アリスは力なく床へと沈み、美沙はアリスの頭髪を引っ張って持ち上げ、肩越しにアリスを担ぐ。


「よろしくねぇ。私の新しい奴隷、アリス」


美沙はそう言うと、パチンとアリスの色白肌の太股を叩いた。


「お見事でした、美沙様」

「戦闘経験は負けていても、ここの勝負では私は負けないわよぉ」


いつの間にか傍にいたエレナの賛辞に、少し得意そうにしながら、美沙はこめかみをトントンと叩き、


「行くわよぉ」

「はっ」


美沙はエレナを伴って倉庫を去り、こうしてアリスは美沙に捕らえられたのであった。



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場所は移って、美沙の基地内にある実験室にアリスは移された。

その部屋には美沙が開発した、新たな洗脳装置が部屋の中央に鎮座している。

怪しい雰囲気を醸し出す紫色を基調としたペイントをしたその装置は金属質の光沢を放っており、その装置にアリスは囚われていた。

アリスは腰を落として脚を広げられ、身体を斜めに吊り下げるように腕を後ろに引っ張られた状態で、落ちないように手首足首を装置の中に埋め込まれ、少し宙に浮いた状態だった。

頭には口以外、顔全てを覆っている、黒く、紫色のラインが三本入ったヘルメットを被らされ、ヘルメットの後頭部部分には装置の背後から伸びる何十本ものコードが接続されている。

ヘルメットを固定しているようで、そのせいでアリスは顔を上げた状態になっており、ヘルメットが唯一覆っていない口の部分には光沢のあるマスクがすっぽりとはめ込まれ、その先端からは長いチューブが装置の下部から伸びていた。

マスクの中では小さなアームがアリスの口を広げ、舌を引っ張りだし、舌に特製の薬品を塗りたくっていた。

その薬品は舌で性的快感を覚えるように改造する悪魔の薬品で、アリスの舌は時間が経つにつれて、最悪の、はたまた最高の舌へと改造されていく。

マンコとアナルには、彼女が今着ている艶艶の光沢のあるスーツを破って、極太バイブが突っ込まれ、彼女の肉体はそれを抜かせまいと無意識に、二穴を強く締め付け、わずかな隙間からトロトロと液体が漏れ出している。

そんな彼女の意識は勿論なく、うっすらと開かれた瞼、そこから見える鮮やかなブルーの瞳は光なく、どこかくすみ、淀んでいた。


「はぁぁ……あはぁぁ♥……うぅ……あはぁ……あぁ……んはぁぁ♥……」


装置自体はまだ動いていないが、アリスは明らかに感じている。

それもそのはず。彼女の肉体は装置に繋がれる前に打ち込まれた媚薬のせいで発情し、感度は高まり、二穴に初めて入れられた太いバイブに肉壁が脈動して擦れるだけで、甘い快感を感じ、腰が微かに揺れる。


「いい恰好じゃない」


美沙が部屋へと入ってきた。

美沙はそのまま装置の少し離れたところにあるコントロール装置の前まで歩くと、アリスをまじまじと見つめる。


「貴女の大好きなスーツをわざわざ改造してあげて着させたのよぉ。感謝しないさいねぇ」


美沙の言う通り、彼女が着ている光沢を放っているスーツは美沙が戦闘スーツを改造したものだった。

元はビニール質の鈍い光沢を放つ黒いスーツだったが、美沙が改造したスーツはエナメル質の黒いスーツに変化しており、背中、腋周辺、胸部や腹部から股間、太股にかけて透けるような構造になっている。

そのせいでそれらの部分は当たり前だが透けて見え、アリスがひっそりと気にしていた乳輪が大きな乳首がよく見える。

秘部は申し訳程度にスーツの所々にある赤黒いラインで隠されているが、クリトリスや、スーツ越しには分からないが金色の整えられた陰毛が見えるようになっている。

また通気性がよく、スーツにはいくつか玉の汗が浮かんでいた。


「聞こえていないだろうけど説明してあげるわねぇ。貴女が今繋がれている装置の本体はヘルメット。そのヘルメットが貴女の脳に特別な電気信号を送って、眠っている間に現実と寸分たがわないリアルな映像を見せるのぉ。そしてその映像の中では五感や快感みたいな感覚は再現されるわぁ。さらにそれ合わせてスーツやバイブから微弱な電磁波が放たれ、貴女の身体をその映像に合わせた身体へと改造するのよぉ」


これまでの洗脳方法は無理やり忠誠心を植え付けるという方法だった。

この装置はこれまでの手法を変え、無理やりではなく、じんわりと美沙にとって都合のいい奴隷を作り出そうという考えから作られた装置だった。

そのために必要なのはリアルに作りこまれた映像と感覚。

これまでのように脳に直接刻み込むのではなく、受け入れさせる。

それが、美沙が新たに編み出した洗脳方法だった。


「この装置のいいところわねぇ、貴女の性癖や人格を脳に負担をかけずに捻じ曲げることが出来るのぉ。そうねぇ……、貴女にはマゾになって貰いましょうかぁ。人に見られて、痛みで、罵倒されて興奮する変態さんにしてあげる。くふふっ」


そう言って、美沙がコントロール装置のキーボードをリズミカルに叩く。

すると……。


「——おひぃんっ♥」


ビクンッとアリスの身体が跳ねた。

頭にビリッと電流が走り、ヘルメットに繋がっていたチューブが妖しく明滅を繰り返し、スーツに微弱な電磁波が放たれ始める。


「はぁぁっ♥……ああぁっ♥……はっ、ひっ♥……んあぁっ♥……あぁっ♥……あっ♥あっ♥あっ♥……」


アリスの身体がビクンッ、ビクビクッ、ビクンビクンッと不規則に痙攣し、アリスのくっきりと分かる、まん丸としたお椀型の乳房が同時にフルフルと震えている。


「さぁ、この偽りの現実と感覚でアリス、貴女の身も心もマゾにふさわしいモノにしてあげるわぁ」



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幼い頃からアリスは注目されることが好きであり、高揚感を覚えていた。

それが年齢が上がるにつれて高揚から興奮へと、より強い感情へと変化していった。

だが、彼女自身、そのことに気づいてはいない。

成長したアリスは注目されることで興奮することが、救世行為が世に認められていることに興奮している、と勘違いをしていた。

救世と称して、あのような、犯罪組織を次々と壊滅するという、事件を起こした時も、世の関心を一身に集めたアリスは大いに興奮していた。

それは救世が世に認識されたから、という思いからだったが、その裏では自身が注目を浴びていたから興奮していたのだ。

アリスの全ての記憶と脳波を見た美沙はそのことに気づき、その興奮を利用しようと考えた。

その結果が、これからアリスが見せられ、現実だと思い込み体験する映像だった。


「あれ……」


きょろきょろと周囲を見るアリス。

今、アリスがいる場所は海水浴場だった。

じりじりと肌を焼く、熱い日差しが照りつけ、風に乗って潮の匂いが漂い、堤防沿いに多くの屋台が並んでいる。

海辺の近くではビーチパラソルを立て、ビニールシートの上で横になっている客や、ボールや浅瀬で水をかけ合って遊ぶ子供たち。

沖にはサーフィンをしている人たちもいる。

そしてアリスの周りには水着を着た多くの客が歩いている。

どこにでもありそうな海水浴場。そんな場所にアリスはいた。


「どうして私……こんなところに……?」


突然、この場所に現れた。

そんな違和感を感じたアリスであったが、すぐにその違和感は消え、頭の中にこの場所に来た目的がふと浮かんできた。


「……そうだわ。この中に組織の人間がいるから探しているんだったわ」


アリスがこの場所にいる目的は麻薬売買組織の人間を発見し、痛めつけてでも情報を手に入れることだった。

そしてもう一つの目的を果たすこと。それは……。


(あぁ……、皆見てるわね)


アリスはねっとりとした視線が絡みついてくることを感じていた。

肌は色白で、髪はサラサラで艶やかな美しい金髪の碧眼のハーフの女性で、可愛らしい小顔であるが、どこか近寄りがたい、冷たい雰囲気を放つアリス。

程よく引き締まった身体と細い腕と脚に、形のいい理想的な胸部。

可愛らしさと人を惹きつける魅力のある肉体は男性は勿論、女性であっても、通り過ぎるとふと振り返ってしまう。

そんな彼女が注目されるのは当然のことだった。

だが、それだけではこんなにもねっとりとした視線は絡みついては来ないし、まだ性も知らぬ子供もボーっと見つめたりはしないし、そういう視線だけでもなく、どこか非難するような、嫌悪するような視線も感じる。

それもそのはず。

アリスが今着ている水着は非常に卑猥なものだったからだ。

彼女が着ている水着は黒色のマイクロビキニ。

ボトムスはバックが紐状のGストリングで、アリスの引き締まった小ぶりな臀部が余すところなくさらされている。

水着の中でも、身体のほとんどを晒しているマイクロビキニであるが、ここまでだったら、視線は集めるだろうが、非難はされないだろう。

だが、アリスが着ているのはただのマイクロビキニとGストリングスではなく、その中でもひときわ布面積が少なく、アリスの大きな乳輪が見え、上部だけに揃えられた金色の陰毛もわずかにはみ出ている。

しかも着ている水着は少し透けており、黒であっても、彼女の美しいピンク色のした二つの突起と隠されてあるべき秘部は目線を向ければ見えるほどだ。


(恥ずかしい。恥ずかしいけれど……、いいわ……。凄くイイ♥ ゾクゾクするわ)


組織の人間を探す以外の目的。

それは観衆の多い場所で注目を浴びること。

つまりは露出が高く、卑猥な水着を着て、観衆全ての視線を自身に集めることだった。


(全員が見てる。私の乳首を、あそこを。子供ですら。あぁ……身体が熱くなるわ)


現実のアリスならこんなものを着はしない。

恥ずかしさは勿論あるし、あまりにも卑猥するぎるからだ。

だが、この偽りの現実の中では、アリスは嬉々として着たことになっている。

そして注目されて興奮を覚える、という癖を、注目されて性的興奮を覚える、という性癖に捻じ曲げられているのだ。

これは彼女自身が持っていた癖を利用しているため、アリスの脳に対する負担は少なく、興奮に至るスイッチと性的興奮に至るスイッチを変えただけなので、アリスは違和感をあまり覚えない。

さらにはそれに付け加え、恥ずかしさを感じると脳内麻薬を放出するように脳に命令を出させるようにもした。

これも恥ずかしさという誰もが持っている感覚を利用して、性的興奮を感じさせるようにするため、違和感が少ない。


「順調のようねぇ」


元からある物を利用するという、少しまどろっこしい洗脳だが、これも実験。

たった一つの洗脳方法を発見し、満足していては科学者失格だ。

そこから新たな着想を組み込み、新たな発見をすることが真の科学者だろう。

その真の科学者たる、美沙は現実の世界でアリスの脳波を注意深く詳細に記録しながら、興奮を感じ、ああっ、ああっと声を出して喘いでいる彼女の様子を楽しそうに眺めていた。


(あぁ……凄く……凄く興奮する……。恥ずかしいのに……興奮するわ……。んはぁ……乳首もクリトリスも……勃起しちゃうわ)


恥ずかしさからの興奮と注目されている興奮で、アリスの身体は疼き、乳首とクリトリスが熱く、硬くなっていく。

それらは薄い生地のためビキニの上からも認識できていたが、勃起したことによってより明確に認識できるようになった。

さらに、勃起したせいでマイクロビキニはわずかに浮き上がり、真横から見れば、アリスの乳首が見えるようにもなっていた。

アリスは羞恥心で頬を赤く染め、身体をもじもじさせながら歩き、その姿を周りにいる男たちの情欲をさらに加速させていく。

と、アリスが海水浴場を歩いていると、彼女に視線を向ける人々の中に目的の人物がいた。

肌は浅黒く、金髪のニヤニヤと笑うガラの悪い青年。

二人の仲間とともに話しており、アリスは聞こえていないが、犯してぇ等の下品な言葉を笑いながら話している。


(いたわね……。あの感じだと声をかけてきそうね。だったら……)


アリスは注目されながらも、人気のない、岩陰へと離れていく。

ついていこうとする人がいたが、その中でガラの悪い三人の男組がいると分かると、その三人組以外は諦めたのか、皆そそくさと去っていった。


「よぉ、これから俺たちとイイことしないか?」

「何よ、貴方たち?」

「へ~、結構気ぃつよそうじゃん」

「そんな恰好してるんだから、誘ってんだろ? 俺たちいいホテル知ってるからさぁ」


予想通り、絡んできた。

注目を集めるという目的も達成できたし、この人の気配がない場所でアリスは本来の目的を達成しようと思った。


「貴方たち、麻薬売っているでしょう?」

「よく知ってんじゃん。何? 一緒にシャブ使いたいの? アンタだったら初回無料でいいぜ」

「ああ、いいなそれ。ハイになりながらセックスすんのめっちゃ気持ちいいんだよな~」

「マンコの締め付けもよくなるしよぉ。へへっ、こんな場所でこんなイイ女と会えるなんてなぁ」


好き放題に言っている男たちの言動に、アリスはハァとため息をつくと伏目がちの目から除く、青い瞳で三人を見据え、堂々とした様子で言葉を放った。


「何想像しているか理解したくはないけど、私の目的を教えてあげる。貴方たちを痛めつけて麻薬売買の情報を手に入れて、そのルートを壊滅させることよ。光栄に思いなさい。貴方たちのような人類を脅かす存在が救世主たる私によって倒させるのだから」


さっきまでの恥ずかしがっていた態度は消え、人を見下す態度に、男たちは当たり前のようにキレた。


「あ? 何いっちゃってんの、コイツ」

「さぁな。救世主なんてバカかよ。まぁ、バカでも身体つきはそんじょそこらにいる女よりかは遥かに上等だからいいけどよぉ」

「もうシャブやってんのか? もし本気だとしたら、少し痛い目に合わせなきゃなんねぇがよぉ」


ヘラヘラとした笑みは消え、声質も変わり、ドスの効いた声で、三人はアリスを囲んだ。

普通の女性ならが、ここで怯えて震えているだろうが、アリスは違う。

戦闘訓練ではスーツなしで10人もの——勿論、素人ではない——男性を倒したこともある。

そんな彼女がたった三人、しかも見るからに素人の男たち相手に負けるとは、彼女自身全く思っていなかった。


「救世開始よ」


そう呟いたと同時に、アリスは目の前にいる男のアゴに向かってアッパーカットを決めた。


「——ゴハッ!!」

「|貴之《たかゆき》っ!! チッ、てめぇッ!!」


アリスに殴られた男は仰向けに倒れ、それを呆然と見ていた男はすぐにハッとなって、アリスに殴りかかってきた。


「おっと」


素人の殴りなど簡単に避けられる。

アリスは顔面に飛んできた拳を首をかしげて避け、すぐに彼の手首を掴むと、見事な一本背負いで彼を砂浜へと叩きつけた


「——グヘェッ!!」

「調子乗ってんじゃねぇぞぉッ!!」


アリスの背後から残った男が飛びかかる。


「ふっ」


アリスは俊敏な動きでサッと左に避けて男の背後に回ると、その背中を蹴った。


「うぉっ……と、と……ぐぅぅっ」


バランスが崩れ、男がうつぶせで倒れ、すぐに立ち上がろうとする。

と、そこに。


「——グブッ!!」


鳩尾にアリスの蹴りが入る。

履いていた、つま先が硬くできているビーチサンダルが鳩尾にめり込み、男は仰向けに倒れた。

そしてそこにアリスが足を上げてズンッと彼の鳩尾に足を落した。


「——ゴハッ、グッ、ぅぅっ、お前……何モンだぁ……ぐぅぅ」

「さっき言ったじゃない。私は救世主。人類に害をなすものを排除するもの」


グリグリと足を男の鳩尾にさらにねじ込みながら、アリスは問う。


「さぁ、言いなさい。麻薬売買のルートを。そうしたら命だけは助けてあげるわ」

「誰がテメェなんかに言うか——グアアアアァァァァッ!!」


アリスは足にさらに力を込めた。

だが、青年が叫ぶほどに力は込めていない。


「……? そんなに力は込めていないはずだけ——カハッ!?」


突然。

余りにも突然に、アリスは野太い腕で首を絞められた。

そのままアリスは持ち上げられ、彼女の身体が浮く。


「ガ……かぁ……くふっ……が……あが……あぁ……」

(息が……でき、ない……!! くっ……このっ!!)


アリスは力強く絞めている腕に何とか指を入れようとし、脚をバタバタを暴れさせて、首を絞めている人物にダメージを与えようとする。


「マーク、助かった」

「あぁ、お前もナイスだったな」


そんなアリスはよそに、アリスの首を絞めている人物、マークは腹をさすりながら立ち上がる青年に軽く声をかけている。

マークは黒人の男性で、身長は2mもある巨漢だ。

筋肉は引き締まっており、腹筋は6つに割れ、胸筋も厚く、頭はスキンヘッドにしていた。

彼は青年と仲がいいことから分かるように、青年の仲間であり、用心棒であった。

実は、マークはひっそりとアリスの背後から隙を伺っており、それに気づいた青年が声を大袈裟に上げて、マークが近づくときに鳴る、砂を踏みしめる音をかき消していたのだ。


「で、こいつはどうする」

「そのまま絞めて、気絶させてホテルに直行だ。たっぷり可愛がってやるぜ」

「了解」


マークは一言そういうと、さらに強く首を絞めた。


「うぐっ!! がはぁっ……ああっ……あがっ……くっ……くぁ……」

(い、き……がぁ……。し……ぬ……)


初めて味わう自身が圧倒的な不利な状況。

そして初めての首絞め。

初めてであるがゆえに脳の操作はやりやすく、ヘルメットに繋がっているチューブから様々な電流が流れ、アリスの脳を操る。

不利な状況で生じる特殊な緊張感が、首を絞められて感じる息苦しさが興奮に。

太い腕の感触に男らしさを感じ、一目惚れしたかのように、心臓がドキドキと高鳴る。

と、そうなるように脳が操作されると……。


(ぐるしぃ……あぁ……で、も……ぎも……ぢぃ……)


脳内麻薬がドバドバと出て、まるで首を絞められて興奮しているかのように錯覚する。


「あ"……お"……」

「おいおい、こいつ感じてやがる。とんだマゾがいたもんだ。負けたのもわざとか?」


興奮によって乳首やクリトリスが強く勃起してしまい、男達がアリスの姿を眺めている。

それもまた、注目をされて性的興奮を得るというアリスの癖から性癖へと作り替えられた部分を刺激する。


「ぎ……が……あ"……あ"……」


口が空気を求めてハクハクと動き、途中から裏返っていたブルーの瞳はグッグッと上にさらに動き、全身からは段々と力が抜けていく。

そして……。


「あ"ぁ"……、……。……」


全身の力が抜けて、首はカクンと下がり、アリスは手足をだらーんとさせる。

アリスは完全に落ちた。

それと同時に、ジョロジョロジョロジョロ……と尿を漏らし、力を失っている身体がブルブルと震え、肉体が無意識に快感を感じていた。

現実でも……。


「あぁっ♥……あはぁぁ♥……いひぃぃ……あぁ……あぁっ、あぁぁぁ♥……あ~~~♥♥」


ビクビクと身体を反応させながら口を半開きにして、恍惚とした声を出しているアリスは尿を漏らす=性的快感を覚える、という方程式を脳に、無意識の内に刻みつけられていた。

尿を出すこと自体、快感とはいかないまでも、どことなく気持ちいいものだ。

それを次の段階に進めただけ。

だからアリスが違和感を覚えても、それは小さいもので済む。

性的快感のレベルも非常に小さい物だが、それもでも条件さえ揃えば、放尿という行為は強い快感となる。

例えば、幸福感に包まれ、全身が蕩けきり、本能の赴くまま漏らした時。

周りに人に囲まれ、多くの視線の中で、羞恥にまみれて漏らす時。

と、等々あるが今回はアリスはマゾに改変されるので、使われるのは後者、羞恥などを条件とした場合だろう。


それから場面は浜辺からホテルへ変わり、アリスは意識を失ったまま、犯されていた。

ベッドの上で、三人組の中の一人の男、貴之が裸でアリスの足をM字に広げ、膝を持って、腰を振っている。

対するアリスはマイクロビキニという、ほぼ裸同然だったため、水着はそのままで、Gストリングだけが少しずらされ、ペニスを挿入されていた。

他の二人は裸でベッドの隅に座り、タバコや缶ビールを飲んでいた。


「ん♥……ふ……んぅ……ん……あ♥……んん♥……」

「おっ、マンコの締め付けが強くなってきたぜ。こりゃあ、もうすぐ目覚めるぞ」

「やっとかぁ。目覚めるまでに何発やったけ?」

「あー、10発くらい……か? 多分」


アリスの深く沈んでいた意識が浮上する。


(な……に……? だ、れ……)


身体は微かに揺れ動き、目の前に映る真っ白なシーツが揺れ動いている。

声から誰かがいるのは分かるが、一体何が、何が起きている?

そう疑問に思い、答えを導こうとするが、その前にアリスは快感を感じ取る。

今まで味わったことのない快感を。


(な、によ……気持ち、いい……? 何なの……よ……、こん、なの……こんなのしら、ない……)


そして意識は覚醒する。

見ず知らずの男に犯されている自分。

その現実がアリスを襲い、恐怖が全身を襲い、アリスは大声で悲鳴を上げた。


「イヤアアアアアアアアアアッッ!!!!」


甲高い声は部屋中に響き、一瞬男達が顔をしかめると、すぐにアリスを犯していた青年が口を塞いだ。


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