触手の王
──それは僕が仕えている主人の異名だ。
4つの現場の視察を終え、僕ははるばる自室のある区画へと戻ってきた。
連理し果てしなく伸びる魔界の蛇のような廊下を越え、道々の結節合流点に自然発生的に作られた町で休息を取り道を進むこと約2週間。ようやく「北限の区画」にまで戻ることができた。
廊下ですれ違う人や移動商の顔に少しずつ見覚えが出てきた頃。廊下の突き当りに突然現れた自室を発見した。
「こんなとこに動いてたのか、僕の部屋」
日々構造が微変化する館にあっては目的の部屋の概ねの位置こそわかっても、正確な場所を特定することは簡単ではない。
誰かが魔法で部屋を新造すれば隣接する部屋は左右にスライドして辻褄を合わせるする。逆も然りだ。
廊下が増え、減り。部屋が拡大縮小、分裂合一を行う自分の屋敷の異形さ。僕もかなり慣れたとはいえ、これが便利だと思ったことは一度もない。
まるで池に浮かぶ蓮の葉を一枚一枚訪ねるが如く。そして徒労から振り返ると既にそこは元の廊下では無いのだ。
故に自室をようやく見つけた時には嬉しさよりも疲れの方が遥かに勝っていた。
ガチャ───。
錆び付いた錠を解する。まるで月明かりの差し込む独房のような僕の部屋が眼前に広がった。
ドアを恐る恐る開け、盗賊に荒らされていないことに安堵すると、僕はどさりとベッドに倒れ込んだ。
「はぁ、疲れた───」
およそ3か月という長旅を経て、家具には薄く埃が積もっていたが、掃除などする気にもならない。
汗と人間の匂いで染まった服を脱ぎ捨て、放り投げる。主への報告は───目が覚めたらでいいか。
道中気付いていたことだが、僕の後をつけて野良の獣人が部屋の向こうまで来ている。
目当てはもちろん僕だ。そもそも半人間である僕は魔族たちからは捕食の対象だ。
それに加えて今は視察の過程で全身に染みついた人間の体液の匂いまでが重複して、鼻の効く獣人達にとっては、ご馳走のような匂いとなっていることだろう。
スンスン───♡ スンスン───♡
ドアの向こう、鼻を押し当て部屋の匂いを嗅ぎ取ろうとしている。
獣除けがドアの内側にかかっているため入っては来れないのだが、飢えた雌獣人が扉の向こうに集まり始めているのは落ち着かない。
散らしてやろうかとも思ったが、それ以上に疲労がどっと出ている。抗えない眠気を感じる。
屋敷における人間の仲介・管理というハズレ仕事を今一度呪いながら、僕は深い眠りの底へと落ちていく───。
───。
──。
チカッ、チカッ。
チカッ、チカッ。
呼んでいる。主が僕を呼んでいる。
目を覚ます。
枕元に目をやると灯したまま寝た蝋燭が赤く点滅していた。これは主人が帰宅した僕を呼んでいることを意味する。それも可及的速やかに。
時刻を確かめると深夜だった。確か自室に着いたのが夕方ごろだったから、それから6時間以上も眠ってしまっていたようだ。
気分はすぐれなかったが主人の元へと行かなくてはならない。「勘弁してよ」と悪態をつきたくもなったが、仕方なく上着を羽織って部屋を出る。
陰鬱な廊下に蝋燭の明りが灯っている。
じめじめと陰惨に湿気が漂って、先ほどまでそこにいたであろう獣人の野生の匂いと渾然一体となって鼻腔をついた。
主の部屋はここから歩いて10分ほど。
自室を出てから右に4つ、曲がってさらに左に5つの扉だ。───部屋が増えたり減ったりしていなければ。
身体に刻まれたルート、手順を踏んで、目の前に白銀の扉が見える。
ジメジメと湿った廊下にあっても、冷気を放つかの如くに凛々しく鎮座する扉。極細の金属細工が施されていた。
主と会うのは久しぶりだ。
怖いお方だ。僕は姿勢を正す。疲れた体に鞭打って僕は扉を開く。
吹き荒れるのは風。強烈に冷たい。
扉の向こうには青い草原がひろがっている。
気圧差の作る突風が僕を吹き飛ばさんばかりに強く吹く。
うねる波のような草丘が地平線の向こうに幾層にも連なって、果てもない。
夜と朝の光に半分ずつ照らされた紫色の彩雲が弧を描いて伸びている。
ちょうど朝陽が昇ったそのタイミング。草叢がざわめき蒼に赤そして白──まばゆい光で朝露が一斉に瞬く。
ハッと息を呑む美しさ。
久方ぶりに『朝群れの草原』に踏み入れた感動は、思わず涙を流すほどだ。
向こうに赤い屋根の家が見える。ちょうど丘陵線が重なり合う谷間の窪地で僕を待っていた。
重たい身体を引きずり、僕は主人の待つその小屋まで向かった。
カランカラン──とドアベルが勢いよく鳴った。
木造の平屋はところどころ内部の塗装が剥げている、板材に染みのように沈着した黒ずみが積重ねた建物の年齢を反映している。
無垢の木で作られた板張りのテーブル、果実やブレッドを抱いた蔦編みのバスケットが置かれている。品の良いマグカップを指でつまんで、机の短辺に主人は座っていた。
全身真っ黒のドレスに身を包んでコーヒーを啜っているのが僕の主人、もとい雇い主だった。
名前をミレイという。
天使の光輪を頂くよう光る黒髪は腰の辺りにまで伸び、体のラインに沿って蛇行している。透き通った鼻筋、ルビーのような赤い眼をこちらに向けている。
「おかえりスルト」
目の下にクマがあって少しやつれている。
まだ若いのに所々に見える白銀の髪が全身の黒を際立たせ、かえって真黒な印象を受ける。
「まだ深夜ですよ、呼び出しは明日にしてもらえますか」
「ずいぶん冷たいのね、私からの呼び出しなんて光栄でしょ──」
ニヤニヤと口角を持ち上げて不敵に笑うミレイ。
それでも久しぶりの従者との会話を楽しんでいるようで、幾分機嫌よく見えた。その表情にドキリとしてしまう。
僕の深部に刻まれた服従の呪いが励起し始める。
「いえね、呼んだのは貴方がいない間にちょっと面倒なことになっていて」
カップを持ち上げるしぐさ。
そのしなやかな手先は悩ましく、くぎ付けになる。
「”助けて”ほしいの──」
次の瞬間、ミレイの唇は僕の耳元にあった。
今まで机の正面に腰掛けていた女、その姿は煙のように消え僕の首に腕が回された。
「えい」
次の瞬間、ミレイの舌は僕の耳に体重を預けキスをした。嗅覚をくすぐる香水の匂い。全身が総毛立つ。
「主が困っているというのに、それを無視するあなたではないでしょう?ねぇスルト……♡」
───僕に選択肢はなかった。
チリンと鈴の音が鳴った。
────。
───。
地下に降りていく。
平原にぽっかりと口を開けた縦穴に沿って下方向に作られた冷たい階段室。ここにミレイの実験室がある。
いつもは滅多に入ることの許されないこの区画に、今日は容易く招き入れられたことからも異変の深刻さが窺えた。
ここよ───。
扉を開くとそこは実験場だった。
いくつもの部屋が連なり、水槽のように中身を曝け出している。その中身は世にも恐ろしい、危険な触手が蠢くテリトリーだ。
ミレイは触手を飼っている。その給仕に大量の人間が必要なのだ。体液の栄養のことを考えると健康な男子がいい。
例えば目の前の部屋では、今まさに少年による触手の給仕が行われている。
──♡゛~゛ぅ♡♡!、し、ヌっ──♡゛゛♡──♡゛♡゛♡
触手に絡まれた少年はこの世のものとは思えない程の喜悦の声を上げて、転げ回っている。
東洋人の特徴を持つ、可愛らしい少年だった。
じゅるぽ──♡゛じゅっぽ──♡゛じゅるぷっ──♡゛
巨大なヒルのような蛞蝓のような粘躰動物が少年に跨り、チューチューと精液を啜り上げている。
スケルトンの体を通してその内穴に取り込んだ少年のペニスがくっきりと観察できる。
少年の股間にマウントを取って、蛇腹のような挿入口──ちょうどオナホールのように見える──をくねらせ、体側を捩じって、少年を喜ばせている。
じゅるぷぅ♡ じぶじぶ……♡
触手内部にはイボのような突起がびっしりと生えた肉襞になっていて、少年のペニスをもみくちゃに咀嚼している。
あ゛ またイク゛……♡ そこ弱イ゛らめ゛っぇ♡♡
射精を検知したナメクジは嬉々として軟体を少年の張り詰めたペニスに絡め合う。
じゅっぼ♡ じゅっぼ♡ じゅっぼ♡
ピストン動が上下に起って、プリプリの亀頭の膨らみはが官能ヒダで磨かれる。
───お゛♡ っかあはッ゛♡♡♡!!
少年は腰を突き上げ、背筋の限りに伸び切ってトドメを欲しがる。
鎌首をもたげたオナホ壁の官能を少年にゾリゾリと押し付けた瞬間、一瞬肉筒の内が白変した。
びゅる──♡゛ビュル──♡゛
部屋の外にまで聞こえる大音量の絶頂音があがった。
あぁ……♡゛♡ぁあ……♡
幸せそうな顔をして、善がりを駄々洩れにする。給仕役はこうして快楽と餌を等価交換する。
今見たような部屋がここには無数にあった。
正確にはミレイがここで飼っている触手の数だけ。とっくに慣れた景色を足早に通過して、ミレイと僕は目的の部屋に向かう。
「あなたがいなくなってから立て続けに『お客さん』が来たの」
「盗賊の類ですか。それなら屋敷では普通じゃないですか?」
ミレイは何も言わなかった。
そして、とある部屋の前で立ち止まる。ミレイは目の前の扉を開けるのを躊躇しているようにも見えた。──まだ自分の中で事物を整理できてないかのような不安さ、ミレイにあってそのような反応は珍しい。
音もなく扉を開くと、ほかの室同様に中央の台に一群れの触手と誰かがいた。
「天使よ」
ミレイが指で示す先に、裸に剥かれた体があった。
頭の上にはくすんだ鈍い光を放つ光の輪が浮かんでいて、その周囲を薄明りで照らしている。
──確かに天使に見える。
初めてお目にかかる高貴な種族。遍く世界を監督している彼がなぜこんな陰気なところにいるのか。
ミレイも全く同じことを考えているようで、怪訝に潜められた眉から天使の一挙手一投足を観察せんとする緻密さが伝わってくる。通常の餌の場合にミレイはこんな表情をしない。
──鼻をつく精液の匂い。
人間のそれと区別のつかない青い芳香はベッドの中央から漂ってくる。
木組みの簡素なベッド。その上に仰向けに寝かされている件の天使はその目を大きく見開いて痙攣していた。
あ゛──♡んぁッ!いくっつ!んふぅグ──♡゛
喉を枯らしながら、天使も給仕用の人間と同じような声を漏らすのだ、と僕は思った。
グチュ♡くりゅん──♡゛くっちゅ♡
生白の細い身体。体毛の生えないという小柄な天使の肉体を無数の腕が捕食していた。
その数十本、空中からニョキと生えた人間の手が天使の体を撫でまわし、オイルを塗りたくりながら犯している。
くちゅっ♡くち゛ゅ♡くっちゅ♡
──あ゛、うあ゛──、ぁあっ──♡♡──♡゛♡゛♡
イソギンチャク型の搾精花のようにスラリとした腕の先端に咲き開いた掌は、天使の体をつまみ上げ、焦らし、口を塞ぎ、肌上の余地という余地を埋めていた。
これはミレイの腕の部分だけを写し取り、触手として咲かせたものだ。
彼女──ミレイは魔界でも有数の触手のコレクターであり、同時にブリーダーでもあった。
これはミレイが『百腕姫』と名付けた彼女オリジナルの搾精生物だ。傍目には肘から先で切り落とした腕の塊が宙に浮いているようにしか見えない。
それぞれが浮遊するミレイの腕のコピーであり、単体と群体の両方の性質を持つ。
週一度の給仕とは別に与えられた今日の獲物が珍しいのか、百腕姫は1秒と肉体を手放さずに天使を蹂躙していた。
──んぐ、やめ//♡、や゛っめろっ──♡゛
天使の威勢いい声が必死に懇願する。
まだ元気が残っているように見える。もっとも直後、口に詰め込まれた指が舌を愛撫し、発話を封印されていたが。
「遂に人間じゃ飽き足らずに天使まで飼い始めたんですか。ミレイ」
ようやく状況を自分なりに整理したスルトは茶化すように話しかけた。
「違う、向こうから罠にかかったの。丘までの廊下に仕掛けた虫罠に反応があって、人間だと思って見に行ったらなんとびっくり──天使様だったというわけ。それも一体じゃなく複数のね」
ミレイはこの数か月のことを話し始める。
──先日、確かあなたが人間の予後観察の旅に出かけたちょっと後のことよ。
私がいつも通り屋敷のあちこちに仕掛けた罠を巡回していると、明らかに強い力の反応があってね。この天使の子がワームに骨抜きにされて動けなくなっていたの。
さすがの私も興奮したわ、天使の身柄を自由にできる経験なんて100回生まれなおしてもできないでしょうから。
急いでこの子をここまで運んで、色々な触手を使って遊んでたら、同じ日また虫罠に反応があった。
そしたら、なんとこれがまた天使の女の子で──今は隣の房に括り付けてあるわ。
私はそこでとにかく何か変なことが起きてると直感した。
本当はスルト、すぐ貴方に伝えたかったんだけど、仕事を中断させて従者を呼び戻したなんて、なんだか私が寂しい女みたいじゃない。
だから、まぁいいやと思ってあなたの帰りを待つことにしたんだけど──。
次々罠にかかるのよ、天使が。1週間と日を開けず、それから2人が私に捕まった。
推察するに、少なくない数の天使がこの屋敷に入り込んでいて、何かを探している──。
ミレイがそこまで言ったところで、目の前の天使がまた絶頂した。
雑巾を強く絞るように亀頭を甘くひねられ、カリ首を締め上げられる。
びゅる──っ。
ペニスから精液が迸る。人間の精液よりもフレッシュな香りが室内に充満した。
びゅっく──♡びゅるくっ──♡゛
射精で俄かに触手たちは色めき立つ、掌を皿の形に作り竿を伝う精液を受け止める手があるかと思えば、裏スジを指先でつーとなぞり上げる指先があった。
各々が性器として独立自在に蠢いて、天使の絶頂を後押しする。
──♡゛あっ、ぁ゛──♡゛
余裕の無い天使の喉が、必死に音を鳴らす。
「なんで天使がここにいるかはわかりましたけど……こんなことしてどうなるかわかってるんですか」
「別に天界と魔界の関係がどうなろうと知ったことではないの」
──まぁ貴方はそうでしょうけど。
そう言いたいのを飲み込んだ時、ミレイが続けた。
「でも面白そうでしょ。いま屋敷の外で何が起きてるか知りたくはない? それにこれは取り調べよ、私の領域に何の目的で来たのか聞いているの。体にね」
ミレイは手塩にかけた触手が天使を貪るさまを愛おしそうに見ている。
ぐちゅん♡どちゅっ♡ずちゅっ──♡
追い打ちをかける触手はその動きに一体感を持ち、亀頭を撫でるものもいれば乳首や陰嚢など他の部位を責める者もいる。
別個の動き、だがその中に人形回しがいるかの如く統一感が見いだされ、やはり一つの生物なのだと納得する。
ンぁ……う、あ……ッ!♡゛♡♡っぐ♡
「さぁ、またおちんちんが勃ってきた──♪」
天使の竿はしなやかな触手に絡まれ、すぐに勃起してしまう。それは触手の表面から分泌される催淫性の粘液によるところが大きい。僅かな量でも男性の興奮を惹起させ、維持する。
文字通り「掌の上」天使の固く節ばった亀頭が愛撫され、次の射精へと導かれていく。
ぐりゅぅ……♡グリュンっ♪ ぐりゅ──♡゛
柔らかく握った手の筒で竿を等速で扱く。
ぐちゅっ♡゛ ぐっちゅ♡ グチュん──♡
祈りのように2枚の掌を組み合わせた「膣」。
ちょうど聖職者が天に祈祷するその形でもって──犯す。
ぐちゅん──♡
ぐっちゅ♡ ぐちゅっ♡
ぁ──♡んぁ……♡ぁは……♡♡
気持ちよさそうな善がり声を上げる天使の声帯。見慣れた手の形に安心したように、顔を捩って快楽を正面で受けられるポイントを探す。
メトロノームのように一定のリズムを生み出す両手の偽膣、だが触手は天使に安寧だけを与えない。
ひょこひょこと両手の上部から顔を覗かせる亀頭に向かって、浮遊したほかの指先が刺激を加味する。
かり──♡かりかりっ──♡ぐちゅ♡
あ゛──♡ン゛いじっちゃ、らめ──♡゛あ//゛
手先はカリ首や竿の裏筋といった「快感の芯」となる部分を繊細に刺激する。
カリカリ───♡
クリュッ♡ クリンっ♡♡
既に何度も射精して精液まみれに泡立った鈴口だは敏感なまま保持され続け、直後刺激は電流のように天使の全身を駆け抜ける。
ずりゅん、ズリュン──♡グチュっ!
グニュル……ぐちゅり、くちゅっ。
うぁ♡ あ゛ぁあっ♡♡
腰が砕けるような快感に頭が白む天使。その口からは意味を成さない声が漏れ出し続ける。
ぐちゅん♡グチュっ!ずりゅ、くちゅっ──♡
ぐっちゅ……ズリュン♡゛
竿を剥き下りる両手。包皮という鎧を無理やり剥がされて赤く悶える亀頭が現れる。
根本までズリ下げた包皮に両掌が下方向の力を加えてピン留めするかのよう。
あ……ああっ♡……゛♡
外気に曝され、スースーと居心地の悪い亀頭の膨らみは、防御を剥ぎ取られたことにより、かつてないほどそのシルエットをくっきり際立たせている。
その憐れな性感帯を鳥囲み、捕食者の無数の指先が迫る。
にゅる〜〜くっ♡♡
中指と薬指のピースサインが亀頭の果実の下に潜り込み、深いカリ溝の軌道を滑る。
あ♡ あっ はァっ//♡
瞬間的な身体の緊張、天使の身体は胸板主導で上方に持ち上がり、緊張のまま固まってしまう。それが弱点のシゴキ方を辺りに報せる命取りの反応であったとしても、天使の体は我慢できない。
にゅる〜〜っ゜♡♡
ツクシの先端だけを長い指の谷間で挟んでは下から摘まんで弄ぶ。
にゅる〜〜っん♡
ニュルニュル〜〜っ♡♡
にゅ〜〜〜るん♡
性感帯のたっぷりと詰まったカリ溝を違う指の間が何度も通り抜けていく。速い手、遅い手、反応を見ながら速度を変化させる手。
んぐぅ゛//は゛ァっ゛♡♡ 変になるっ、へんになるッ゛♡♡
にゅる〜〜→→んッ♡♡
にゅる←←〜〜んッ♡♡
開いた喉で奏でる善がり声を楽しんで。2対の指は亀頭の左右から同時にカリのレールを舐り行く。
あ゛ぁあっ……!♡♡♡♡ あ゛───♡♡♡ ……♡♡♡♡♡!!
ちゅぷっ♡
二双の指バサミは中央、すなわち亀頭をカニばさみにする位置で衝突する。
指間の作りだすひし形が亀頭をぷくりと摘み、カリ溝をグリんと磨く。
あぅ……♡♡ っはぁ──♡゛ぁ、あ─!♡♡♡♡
カリ首を甘く潰され、裏スジを磨かれ、にゅるにゅると指淫が往復する。
そして天使はまた、我々の前で果てていく。
にゅる→→んッ♡♡
にゅる←←んッ♡♡
沸き起こる亀頭の痺れ。
にゅる→→んッ♡♡
にゅる←←んッ♡♡
目に感涙を溜めて、躰の奥底溜まったものを吐き出す。
──あ゜♡、う゛♡──♡゛♡゛♡……ぁ♡っぐ!♡
びゅるッ──♡゛
びゅ──♡、びゅびゅぅ──♡゛
尿道を精液が駆け上がる快感と排泄の解放感に、天使は痙攣して板のように飛び跳ねた。
びゅるぐ──♡゛びゅっくン゛♡゛♡
腰部と大腿部が突っ張り、逃げずにはいられないのを触手たちにガッシリと制圧される──。
その被征服感すら快感に変わっているかのような峻烈なアクメ。
びゅっく……♡ びゅっく……♡
あ゛──♡゛ ぁ、あっ!──♡
尿道に残されたわずかな精液を、触手たちは吸い取るように搾り取る。
ぐちゅる──♡ぐじゅるるるっ!♡♡♡♡
もうやめで゛♡──ン゜!//♡゛♡゛
ぶりゅん──♡゛ぶりゅん──♡゛
両手の握り込みはしっかりと組みなおされ、親指と人差し指で作ったOKの指輪で亀頭の裏側を均した。
ぶリュゥ──♡゛ずりゅんっ──♡゛ずちゅん──♡゛
ビュルッ!!びゅっくぅ──♡゛
即座に追加の精液が搾精生物の手中に収まった。
吸精触手は尿管が空になるほどまで吸い尽くすと、次なる精液を求めまた蠢き立つ──。
じゅっぷ♡゛じゅぷっ♡ジュプっ♡゛
じゅぶっ♡じゅぶっ♡
じゅぶ──♡゛
「──と、まぁこんな調子よ」
目の前の光景に頬を染めて、ミレイはどこか得意げだ。
「触手自体に回復の呪いもたっぷり施してあるから、この子はいつまでも『この中』……♡」
ミレイが両手をパーに開いてからぎゅっと握り、嗜虐的に嗤った。
無数の手に犯され続ける天使を置いて、我々は廊下に出る。
先程は気づかなかったが、廊下には水音、それから嗚咽と快楽を合わせた喉音が満ち満ちていた。
ミレイの言う通り、このような部屋が実験室に複数用意されていた。実質的に地下牢である搾精室の連なり。
それぞれに捕獲した天使を格納して、中では触手の地獄が展開されている。
隣の部屋では、天使の輪を明滅される程にイキ狂う聖女の姿が。
その隣の部屋では、最も小柄で幼い天使の子が乳房の様に球形の触手鞠で抱き潰されていた。
どちらも白目を剥くほどの感度を見せている。
さて、一番奥の部屋。
そこにはリーダー格と思しき天使の身柄があった。
「この部屋にいる子が、天使たちの中で最も高位と見て間違いないわ。まぁ、あくまで推論に過ぎないんだけど」
「やっとミレイの話の核心に近づいたってわけですね。この異変の中心部に──」
この館に少なくない数の天使が入り込んで必死に探しているもの。
事情を知っている天使がこの部屋の中にいる──というのがミレイの直観的な見立てだ。
その部屋の扉が開かれた──。
(その5 終わり)