オマケ小説「おににり」 仕事での小さなミスが、今日は不思議なほど重なった。 そのたびにパワハラ気味の上司は声を荒げ、 同僚や後輩は、こちらを見てひそひそと笑っている。 「なんでこんなこともできないんだ!」 そう言われるたび、胸の奥がじわじわと冷えていく。 自分は、誰の役にも立っていないんじゃないか。 必要とされてもいないし、愛されてもいない。 生きている意味なんて、本当はどこにもないんじゃないか。 重たい足取りで帰宅し、玄関の扉を開けた瞬間―― 「おかえりなさい!にんげんさん!」 聞き慣れた、少し高い声。 台所から急いで走ってきた夢ちゃんが、 小さな手でお盆を差し出してきた。 「おににり、つくったの。たべてほしくて…」 ほんのり湯気の立つ、何度も何度も練習したであろう、きれいな三角おにぎり。 手に取り、一口かじる。 塩と砂糖、完全に間違えてしまっている甘いおにぎり。 けれども今は、その甘さが胸の奥をじんわりと温かくしてくれる。 張り詰めていた何かが、ぷつりと切れた。 「……うぅ……」 気づいたら、視界が滲んでいた。 涙が止まらない。 夢ちゃんは慌ててそばに来て、ひどく悲しそうな顔をした。 「おいしくなかった?ご、ごめんなさい…」 「違うよ!違うんだ…」 この瞬間、はっきりと思った。 ――この子がいる。 ――自分を必要としてくれる存在が、ここにいる。 「……幸せだって、思ったんだ」 震える声でそう言いながら、夢ちゃんを強く抱きしめる。 この子を、一生大切にしよう。 この子のために、生きよう。 それだけで、今日はもう十分だった。
夜夢ウツツ
2026-01-24 12:57:05 +0000 UTC高樹
2026-01-24 11:06:49 +0000 UTC夜夢ウツツ
2026-01-23 14:59:41 +0000 UTC夜夢ウツツ
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2026-01-23 14:54:13 +0000 UTC夜夢ウツツ
2026-01-23 14:53:10 +0000 UTC夜夢ウツツ
2026-01-23 14:49:00 +0000 UTCエブひも
2026-01-23 11:22:54 +0000 UTCまち
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2026-01-23 09:24:50 +0000 UTCくりっぱー
2026-01-23 09:19:35 +0000 UTC