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10話<挿絵付き小説>一年後、オタクのオレ♂は爆乳(ビッチ)ギャル♀になっている

#10

TS症を発症してから、そろそろ一か月。

もう一か月なのか、それともまだ一か月なのか。

いずれにせよオレは今日も平穏無事に週末を迎えた。

今日は放課後、中学の時からのオタク友達である「サブ」「イっちゃん」の二人と、久々に遊ぶ予定だ。

二人とも磐屋堂(いわやどう)男子高等学園の生徒だけど、クラスが違うため最近はめっきり遊ぶ機会もなくなっていた。

といっても、ちょくちょくダスコード(通話アプリ)でもやりとりしているけど。

オレは鞄を部屋に放り投げ、手早く適当な私服に着替えると、母さんに一声かけて出かけることにした。

待ち合わせは一駅先のショッピングモール。

本屋やらアニメショップ、大きめのゲーセンなどもあり、以前からオレたちが遊ぶときは大体そこだった。

と、ついでに買い物をいくつか頼まれる。

るんパ2を買ったため金欠が極まっていたオレは喜んで引き受け、かわりにわずかばかりのお小遣いを奪取成功。これを軍資金とする。

一駅先といってもオレ以外は家から自転車でも行ける距離なので、オレだけ電車に乗り待ち合わせ場所に急いだ。


改札口を出るとすでに二人が待っていて、こちらに気づいた様子だった。

「た、タク こっちこっち」

「おぅふ。遅いですぞ タク氏~!」


ちょっと暗めで、背が高いのに猫背なほうが「サブ」。

太り気味のいかにもオタクっぽい、声の大きいほうが「イっちゃん」。

中一の頃からの友人だ。ちなみにオレ含め全員メガネ装備。

「いや 時間どおりっしょ」

五分しか遅れてないし。オレだけ電車なんだからそのくらいは許してほしいもんだ。


「こーして会うの、久々だけどさ…」

そういうなりサブがオレをじろじろと見てきたので、オレもじろりとにらみ返した。

「なんだよ」

「い、いや、なんつーか…あんま変わってねぇなと思って…」

「そうですなぁー。せっかく美少女と遊びにいけると思ったですのにぃ」

二人にはTS症のことは話している。

入院した時も連絡くれたんだよな。なんだかんだ友達づきあいのいいやつらだ。


「はぁ…そんなわけねー。つか言ったろ、大して変わってないって。強いて言うなら声が昔に戻ったくらい?」

オレの声変わりは再び終わったらしく、なんとなく高めの声で安定している。中学入学時はこんな声だった気もする。

「そうは言っても、な、なぁ」

「ですなぁ」

「お前ら……」

二人はにやにやしながらオレのまわりをくるくる回っていた。

ちょっと髪が伸びたとか、尻がでかくなったんじゃないかとか、好き勝手言っている。

ケツはともかく、髪は確かに伸びたかもな。母さんが伸ばしたら?とか言って散髪代をくれないせいだけど。

つーかオレだからいいが、普通にセクハラだからな。

まぁこいつらとは長い付き合いだ。今更このくらいで空気悪くなったりはしない。


「で、でも……よかったよ元気そうで。つ、つかちょっとおっぱいでてきてね?」

「おぉーたしかに!AAカップくらいですかな!」

「きっしょ。つか見んなし」

二人がメガネをクイクイしながらガン見してくるオレの胸はTシャツを押し上げ、わずかに膨らんでいる。

さすがにだんだん誤魔化せなくなりつつあるが、まだ注意してみなければわからないと思う。たぶん。

何かで抑えたほうがいいのかな。いや男のおっぱいなんて誰も見てないか。


「ちなみに小生はDカップですぞ!」

イっちゃんが胸をはり、上下に揺する。ふくよかなおっぱいと腹が、たぷんたぷんと揺れた。

「………」

「………」


「さて行くか」

「そ、そだな」

オレたちはだらだら駄弁りながら、目当てのアニメショップに向かって歩き始めた。


「ところでタク氏、るんパ2はやりましたかな!?」

「うん。イっちゃんもやったんだ」

「当然ですぞ!いやー小生語りたくてしょうがなかったであります!」

「いいよ。…ネタバレあり?オレはクリアしてるけど」

「もちろんアリアリで!小生の推しは新キャラの…」

オレとイっちゃんが『るんパ』の話で盛り上がる。『るんパ1(原作)』はイっちゃんから借してもらったんだよな。

アニメショップの中に入ってもオレたちは語り続け、しかもイっちゃんの声はデカい。

「お、お前ら、それエロゲだろ。ちょっと声おさえて喋ってくれる?」

サブは少しあきれ気味にそう言った。彼は意外とウブなのだ。


一通り店をまわり終えると、外はすっかり暗くなっていた。

「そ、そんじゃ、そろっと解散っつーことで。タクは電車?」

「うん。つかちょっとお使い頼まれてるからどのみち」

「そりでは、小生たちはこのへんで。さらばですぞー!」

「おぅ。またなー」

特に引き延ばすこともなく、オレたちはあっさりと別れた。

いつもどおりといえばいつもどおりなんだけど、なんだかちょっと嬉しかった。

最近、身の回りがどんどん変わっていってるような感じがして、というか実際

変わっていって、どうにも落ち着かなかったんだよな。

…久々に、心から笑った感じする。変わらない関係って大事だよな。



「あ、あのさイっちゃん……」

「なんですかな、サブどの……」

「た、タク……なんか、ちょっとエロかった…よな……?」

「そ、そうですな…。そこはかとないエロさというか、無防備無知系エロというか、不覚にも小生ドキドキしっぱなしでしたぞ。何かいい匂いすらしていたような…ついいつもより口数も増えてしまいましたな」

「そ、それはいつもどおりだけど……」

タクオミが去っていくのをサブとイっちゃんはこっそり見送っていた。


買い物を終え、両手に買い物袋を提げたまま電車を待つ。重い。

うへぇ…やたら混んでるな。帰宅ラッシュってやつ?普段電車乗らないからな…。

ってもたった一駅だし、まぁガマンするか。

うんざりしながら満員の電車に乗り、ぎゅうぎゅうに押し込められる。

(むぎ…く、くるしい。でも一駅…一駅ガマンするだけ……)

両手がふさがっているため、人混みに身をまかせたままそう自分に言い聞かせていると、オレは異変に気付いた。


(………あれ?これ、もしかして、触られてる?)


10話<挿絵付き小説>一年後、オタクのオレ♂は爆乳(ビッチ)ギャル♀になっている

Comments

Thank you!

nukemichi

次回が楽しみです。いつも待ってます 早く次の機会が見たいですね 頑張ってください。(翻訳機を使っているのでおかしいかもしれません)

Dlwlrma

Honestly I'm just enjoying the slow burn of it all allowing the MC to hope to deny the changes that are sure to come.

13th

『一年後、オタクのオレ♂は爆乳(ビッチ)ギャル♀になっている』 次回更新分から有料公開となります。元々無料公開にしていたのはエロシーンに入るまで時間かかりそうだなと思ったからなので、次回からエロシーン増やします。 よろしくお願いします。

nukemichi


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