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詠里
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漫画 : 音のない会話をする











【解説】 音のない会話

ノナは聴者でありながら筆談のほうが性に合っているタイプの人なんでしょう。

つまり、深層心理では音に依存したコミュニケーションにはあまり執着がないんです。そういう意味でも真白のパートナーとしてはベストなのかも…。


さて、今回のお話は手話表現上の裏テーマがありまして、

「右手のみの表現」ということなんですが。


まずこれ。

直訳すると 「見る」+「ない、違う」(~わけではない)という感じです。

この手をレ形にして半回転させる否定形は、直前の動詞を否定するだけではなく、文章や動作全体を否定することもできるので、もっと立体的に考えると真白が発した「見ないの?」の中に包括されている「見るために撮ったんじゃないの?」という意図全体を否定しています。


2つめ。

「なる」という言い回しは本来、両手を使う手話がありますが、右手しか使えないのでノナは指文字と手話を組み合わせることにしました。なので手話としては、2つめの「~したい」という部分だけが意味を持っています。


あっ、前後しますが、ここの真白は両手を使うためにおにぎりを口にくわえています(笑)

「見ない」(単純な動詞の否定形とは違っていて、手の形が決まっている表現)「なぜ」という手話表現をしています。ただ、たぶんノナは全部は正確に読み取れてなくて、「見る」の手話と真白の様子から「見ないの?」と聞きたいのではないか、と推測している感じです。(外国語の文章を読むときに、分かる単語だけ拾って文章の内容を推測するのとだいたい同じ作業。)


この話、かなり前に、同名でシチュエーションが違う1枚絵を描いたことがあったんですけど、あの時から色々とこのバッテリーの見え方も変わってきたので描きなおそうと思って…。このバッテリーは音声会話が不可能なかわりに、音のない会話、徹底的に1対1の会話を無限にできるのが強みでもあると思うんです。まあ、それをチームの戦力として昇華させるにはまた別の努力が必要になってくるとは思うんですが…今のところは2人が徹底的に1対1で話してほしいなと…多感な時期ににそういう相手がいるってけっこう貴重なことですから。このあたりの考えはこの題材に出会った一番最初の原点でもあります。


今回はそんな感じでした!

ここまで読んでくださってありがとうございました。

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