ある世界では、装備の強さと変態性が完全に比例するという、残酷かつ理不尽な法則が支配していた。 オーク族の武闘家たちは、もともと並外れた武闘本能と変態耐性を持ち合わせているため、種族を問わず、最強クラスの戦士たちは敬愛を込めて「武豚家」と呼ばれるようになった。 最上級の防具のほとんどは、オーク級の極めて頑強で巨大な体躯でしかまともに着こなせない設計だ。 しかも、それらの多くには強力な呪いが宿っており、脱ぐためには相応の解呪儀式が必要となる。特に「生理現象を徹底的に制限する」構造の装備は防御力、耐久力が桁違いに高い代わりに、解呪難易度も高く、数日どころか数週間着用し続けなければならない場合もある。 そんな地獄のような装備を、戦場で何日も何週間も身に纏いながら戦い抜くには、屈強で超越的な肉体と、鋼より強靭な精神の持ち主でなければ到底不可能だろう。