浮遊大陸レンヌ・ル・シャトー内の遺跡にて、シオン一行の前に突如現れたT-elosの猛攻によって大破してしまったKOS-MOS。
なおも彼女にとどめを刺そうと迫るT-elosの前に立ち塞がる一人の人物、それはケイオスであった。
「ここは僕が喰い止める…!シオン!君はKOS-MOSを連れて早くここから退いてくれ!」
「ケイオス君!?」
「はぁッ!!」
その手から放った光弾でわざと崖を崩し、シオン達との間の通路を塞ぎ敵と二人きりの状況を作り出したケイオス。
そしてT-elosを見据えて言い放った。
「ここからは…一歩も行かせない!!」
「…フン」
(ここで"彼女”を失うわけにはいかない…ここはなんとしてでも僕が…!!)
相手はKOS-MOSをいとも容易く大破させた恐るべき戦闘アンドロイド…とてもケイオスで敵うような相手ではない
それでも彼は意を決し、その両手を頭上に高く掲げ力を込めた。
「ハアアアアッッッッッ!!!!!!いけッ、雷斬…ッ
突然鳴り響く周囲を震わせんほどの振動と衝撃音。
「うゴぁアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッッッッ!!!!!!!!!????????」
一瞬で意識が吹っ飛ぶケイオス。
その腹部にはT-elosの拳が信じられないほど奥深くまでめり込んでいた。
「フンッ!」
殴られた腹を支点に『く』の字に折れたまま勢いよく吹っ飛んでいくケイオス。
凄まじい勢いで背後から壁に激突し、その衝撃で崩れ落ちる遺跡の壁に生き埋めになってしまう。
ケイオスの腹に撃ち込んだ拳を収めながら静かに直立するT-elos。
「ハッ、貴様ごときがこの私の足止めだと…笑わせる!」
ケイオスが技を仕掛けるよりも早く凄まじい速さで彼の目前まで迫り、その無防備な腹目掛けて痛烈な一撃をお見舞いしていた。
「…随分と柔な腹だったぞ」
一般の人間の腹であれば絶命は確実な強烈な腹パンチ。
崩れ落ちた瓦礫を一瞥をくれると、すぐさま彼の仲間たちを追うまいと踵を返そうとするT-elos。
だが…
「…ま、まだ…終わってない…!」
「!!」
土埃の向こうに瓦礫の中からゆっくりと立ち上がる影。
「…何だと?」
確実に腹を潰した感触はあった…
「ま、まだ…僕は…戦える…!」
だがお腹を苦しそうに抑えながら立ち上がったのは間違いなくケイオスその人であった。
「フン、もっと痛めつけられたいということか」
彼が立ち上がったことに少なからず意外性を感じながらも、再びその照準を彼の脆弱な腹部に向けるT-elos。
「そ、そうだ…それでいい…」
先ほどT-elosの痛恨の一撃を喰らった腹部の中心。
だが敢えてケイオスはその部位を覆うスーツを自身の手で思い切り左右に引き裂いた。
「もっと僕のお腹を…狙ってこいッ!!」
【続】