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淫魔王集落姦淫戦 前編

 淫魔王と言えば魔族の中だけでなく人族の中でさえ、その威光は流布されている。戦えば勇者を圧倒し、政策においても民を重んじる慈悲深き王。人族との戦いで荒廃した土地を立て直し、生活水準の底上げを行ったことは長く語り継がれることだろう。  まさに完全無欠とも思われる魔王であるが、一つだけある欠点、それもすべての長所を台無しにするほどの短所がある。それこそまさに、彼を淫魔王などと呼ばせる所以であり、のちの歴史家たちを悩ませる頭痛の種となる。  彼は、とても淫らなのである。  毎晩違う男を寝床に呼び、淫蕩を武器とする前例のない部隊を作り上げた。城の中は昼夜を問わず嬌声で満ちており、貞操観念という言葉はもはや書物にしか存在しない。  策事の多くは性欲を絡め、体ではなく心に多大な傷を残していく方針で行動する。まさに淫魔をほうふつとさせるが、彼は淫魔より数段上の魔族である。  そんな彼は、今日もまた淫靡な策事を張り巡らせていく。 ****  人族の領土にある深い森。その奥地にはとある部族がいた。  彼らは狩猟を主とし、時に上位の魔物すら狩る猛者の集まり。戦えば一騎当千。彼らの武勇は誉れ高く、資源を求めて開拓せんとする人族や、奴隷として貶めようとする商人たちをことごとく追い返してきた。  その部族はとある身体的特徴を持ち、奴隷としての価値はひときわ高い。街で見かけることはほとんどなく、貴族の館でたまに見るかどうかといったところ。それほどまでに希少価値があるがゆえ、彼らは自衛に神経を光らせている。  一説によると、彼らは人族と魔族の混血児と言われている。いがみ合う中で安寧の地を求めてさまよった先祖を持つと、城に勤める歴史家は語った。その特徴が今日に息づいており、彼らの希少価値を押し上げていた。  彼らはみな、竜人よりも立派な角と豊満な胸部を持っているのだ。  たとえ雄であろうと女性に負けないほどの胸部を誇り、みっちりと肉の詰まった体は筋肉と脂肪によって構成されている。しかも雄であろうと乳を出すという噂すらまことしやかに流れるほどに、彼らの胸部は特徴的である。  それに加え、装飾として名高い角も輝石を思わせる輝きがあり、角一本でもあれば、遊んで暮らせる価値を持つ。貴族の家で買われている奴隷でさえ、角突きのものは珍しいほど。 「どう考えても自衛するよなそりゃ。疑心暗鬼になって引きこもるのも無理ない話だ」  昼だというのにかがり火の消えることのない門を見て、トカゲはため息交じりにつぶやいた。近くの茂みに隠れ、伝聞でしか知らない村の全貌をうかがって。  村というには物々しすぎる。それがトカゲの第一印象だった。木製の壁で村を囲み、常に見張りが目を光らせていた。しかも、門の前に一人、高台に一人という盤石な構え。たとえ友好的な態度で近づこうとも、問答無用で殺される未来しか浮かばない。  それでも、トカゲは命令を受けてここにいるし、何より帰るつもりなど毛頭なかった。じゅるりと唾液をすする音を響かせる顔は、下卑た悪辣そのものと言える。 「……でもやっぱ、噂通りにうまそうだな」  門番の体を見ればわかる。噂は本当だったのだ。  険しい目つきを崩さない武人のような気迫をまとうのは兎の雄。起伏の大きな筋肉を誇示するかのように腰布だけをまとい、手入れが行き届いた槍を握っている。少し灰色がかった毛皮には色とりどりのペイントが施されており、文化の違いを突きつけられる。  整えていない胸毛がわさわさと揺れているが、それでも豊満な胸部は隠せない。  仕事柄たくましい男をたくさん見てきたトカゲすらもうならせる胸部は、放物線を描いて前へと突き出している。引き締まった腹に胸はしなだれかかり、毛皮から吸い付きがいのありそうな乳首が顔を出している。  胸だけ見れば、一瞬女性かと思うだろう。しかし、体つきは間違いなく男性のそれであり、腰布を押し上げるふくらみは男根の形を浮かび上がらせている。  極上の雄、しかもこの村すべての雄が。そんなものが目の前を闊歩しているのだ、トカゲの煩悩は今や破裂せんばかりに膨れ上がっていた。 「あぁ、食いてぇな❤なあ、もう準備できただろ?」  そう言いながらトカゲが首をひねると、そこには仕事仲間である竜とサーベルタイガーがいる。  それと、白濁をまき散らす数人の雄も。 「んふぅ❤ああ、問題ない。仕込みはすでにすんでいる」  普段の生真面目な顔を蕩けさせて応えるのは竜。組み敷いた雄から搾り取って、口の端についた精液をぺろりと舐め上げた。  彼こそは人類の希望にして四方勇者の一角を担う『東方のアレイダオス』であった。しかし今や魔王に組みした淫売に他ならず、トカゲと共に暗躍する身。屈強な体を淫液でてからせて、上気した顔でちんぽを勃起させている姿に、高潔と謳われた武人の面影はない。 「ああっ❤んあぁあぁ、ちんぽちょーらいっ❤❤❤」  その元勇者の太い足に熊の雄がしがみつく。縋り付くように体をこすりつける姿には恥や外聞などといったものが全くうかがえず、ただただ媚を売ることに必死で堕落した様を見せつけている。  黒くつややかな毛皮と豊満な胸元に浮かぶ月の模様。そして汁まみれのチンポと白濁をこぼす尻。  何をしていたかなんて、誰の目にも明らかであった。 「ちんぽっ❤もっと、もっどぉぉおおぉっ❤❤ケツマンコがうずいてっ、あだま、おがしくなりゅぅ❤」  しがみつき腰をへこへこ動かしてセックスアピールを必死に頑張る熊を見て、竜は元勇者とも思えぬようなとろけきった笑みを浮かべた。 「しょーがない、ああ、しょうがない❤これだけ欲しがっていては与えぬわけにもいかぬよな」 「いやいや、この馬鹿アレイダオス。それ以上は任務に遅れるだろうが」  熊と口づけをかわそうとしていた竜を止めたのは、大きな牙をもつサーベルタイガーの雄。彼もまた元勇者であり『西方のグリズム』という名を冠していた。  少しばかりの付き合いだが、トカゲから見て彼は人懐っこくまじめで、ちょっとばかりど淫乱だということに目をつぶれば、気の利く性格をしていると思う。淫液に塗れた毛皮を光らせながらも、しっかりと役目を全うしようとしている。 「おれらの任務は、この村を手に入れること。だからこうして狩りに出たやつらを手中に収めてこれから侵入しようとしてるんだろうが」 「解説ご苦労さん。ほら、早いところこいつらを洗脳してくれ。お前がしっかりしてくれないと先に進めないんだからな」  サーベルタイガーに続いてトカゲも竜に発破をかける。洗脳の力を持つ竜はその使い勝手がとてもいい。今回も彼の能力に頼っているため、とろけたままだと困るのだ。  無様に媚を売る熊を含め、彼ら部族の雄は運が悪いとしか言いようがない。狩りに出かけていたところを襲われ、そのまま淫欲に溺れさせられてしまった。  もちろん抵抗はした。しかし、元勇者二人に淫毒使いが相手では分が悪い。  必死の抵抗もむなしく彼らは激しい快楽に敗北してしまい、脳みそが溶けてしまった。  白目をむいて痙攣する犬も、アナニーをやめられない獅子も、トカゲの足を舐める白熊も。  すでにその顔はとろけきっている。 「ふむ、まったく、お前らは私がいないと駄目なんだな。しょうがないやつだ」 「はいはい、その通りです。これからいくらでもチンポをむさぼれるんだから、とっとと行くぞ」  文句を出しかけたサーベルタイガーを制して、トカゲが言う。この猫は竜と相性が悪く、ことあるごとに喧嘩をするのがトカゲの頭痛のタネになっている。  草陰に転がる数人の雄に向けて、竜は一人ひとり洗脳を施していく。三人で淫毒に浸してから快楽攻めにして自我を薄めた後だ、洗脳はさぞかし効くことだろう。  ややあって、熊を含めた数人の雄がうつろな目をして立ち上がる。今の彼らは勇敢な部族の若者ではなく、性欲を目の前にぶら下げられた操り人形だ。  そして、持ってきた染料を渡し、竜たちの体に部族特有の模様を描かせる。淫液で汚れているが、水浴びをする気はないらしい。それでもだませる自信があるのか、はたまた生活の一部になっていて気づいていないだけなのか。  ともあれ、彼らはこれではた目から見ると部族の者になった。装飾品を適当に分けてもらうと、一目ではわからないだろう。 「こんな変装する意味あんのかよ」とサーベルタイガーは不満げに漏らす。「おれの能力を使えばいいのに」 「一応念のためさ。それに、コスプレみたいで悪くないだろ?」 「まあ、確かに……」  普段城で働いているときのようなほぼ全裸の格好に比べたら、まだましだとサーベルタイガーは納得する。  それを見届けて、トカゲは腰を上げた。隊長らしく、作戦の開始を告げるために。 「よーし、それじゃあ行きますか」 「おう!」 「ふむ」  トカゲの掛け声で、ついに作戦が決行された。  難攻不落を誇る集落を、たった三人で落とす作戦が。 ****  今日は何の変哲もない日だった。そう結論付けて、門番をしていた兎はつまらなさそうに鼻息を吐き出した。  門番の仕事が大事であることは理解しているが、暇なことも理解している。門の前でただ待つには、彼はあまりにも体力を持て余しすぎている。  おそらくはやぐらの上で見張りを続ける鹿も同じはずだ。兎は勝手に仲間意識を抱きつつ、とりとめのない思考で時間をつぶすことにした。  狩りに出かけた組みが帰ってきたら交代が近い。戻ったら水浴びでもして角を磨こうか。兎は仲間の姿を心待ちにしながら、膨らんだ胸部に期待を詰め込んだ。  そして、その期待通りに、待ち人たちはおぼろげながらも輪郭を表していく。 (やーっと帰ってきたか。ちょっと遅かったな。あんまり収穫がなくて帰れなかったか、それとも大物すぎて時間を食ったか。頼むぜ、今晩の飯がかかってるんだからよ)  兎は長い耳をピンと立て、足音が近づいてくることを確認する。上を見ると、やぐらで見張っている鹿も気づいたようで、身を乗り出して立派な角を光らせていた。 (ん、なんか人数が多くないか? こんなに大勢ででたっけかな)  頭をひねっても思い出すことはできなかった。でも、特徴的な模様と装飾はまさしく見慣れたもの。まあいいかと、兎は追及することを放棄した。  やがて待ち人たちは兎にもはっきりととらえられるほど近くにやってくる。すると、思わず眉をしかめてしまうくらいの濃い雄の臭いが兎を包み込んだ。  濃厚すぎる雄の臭い。まるでさっきまで交尾に明け暮れていたような。  これにはさすがの兎も動揺を隠せず、帰ってきた同士であろう雄たちを見渡した。 「な、なんだお前らその臭い……それに、お前、だれ、だ――――!」  兎が竜を見つけ、警告を上げようとしたことと同時に、竜の洗脳が発動した。  目を合わせるだけで、兎から忌避や警戒が溶けていく。鼻孔をくすぐる雄の臭いがとても素晴らしいものであるように感じてしまう。  竜の洗脳は兎の脳を犯し、その思考を淫欲に染め上げる。周りで見ている仲間だったはずのものは、仲間が増えることにちんぽから先走りを流して歓喜する。彼らはすでに異なった価値観の下で生きていくことを決めた異邦人だ。  そんな異様な光景を眼下に見て、鹿が動かないわけがなかった。すぐさまやぐらに備えつけられた鐘を鳴らそうと踵を返す。  だが、それよりもトカゲの方が早かった。  トカゲは自身の淫毒を粘着剤のように操り壁に足をかけると、そのままやぐらまで一足飛びで駆け上がる。築かれた柵をものともせず、軽やかにてっぺんへ上りつめるのだ。  鐘に近づく鹿もまさか駆け上ってくるとは思っていなかったようで、背後からの淫毒に絡めとられてしまった。 「ふごぉ❤❤❤」  特濃の精神をむしばむ毒に飲み込まれ、鹿の脳は一瞬にして性欲で沸騰する。  抜け出そうともがかなければならない手を操って、向かうのはおのれの股間。淫毒をローションにしてオナニーに夢中になってしまい、窒息死に向かう命すら構う余裕はない。 「ごっぼぉ❤❤んぶっ❤もがもがぁ❤❤❤」 「さぁてと、これでいいだろう。こいつのちんぽを味わいたいところだが、仕事が先か」  淫毒の中でオナニーを続ける鹿の口を紐でふさいだのち、粘液の海から救い出す。両手が自由なのだからはずそうと思えばはずせるのだが、鹿はずっと自分のちんぽをこすり続けるので忙しそうだ。 「んっふぅぅぅぅ❤❤❤❤お゛っ❤ん゛ひぃ❤」  びゅるびゅると狂ったように止まらない射精を繰り返す鹿にものほしそうな視線をちょっとだけ注いで、トカゲは門へと向き直る。  下では洗脳された兎が竜とサーベルタイガーに絞られているのが見える。今日まで男色というものを知りもしなかった兎が、今ではすっかりちんぽ狂いだ。 「ちくびぃ❤❤もっとすっでぇ❤んぎぃいぃいぃ❤❤❤あ、あぁん❤おっぱいいじられるの、しゅきぃ❤」  兎の声が中に漏れたらどうするんだと、トカゲはマンコをうずかせながら眉を顰める。断じて、混ざれなかったのが悔しいからではない。断じて。  苛立ちをぶつけるかのように、自慰を続ける鹿を粘液で包んで塀の外へと放り投げた。淫毒がクッションになっているから、死にはしないだろう。  落ちてきた鹿はすぐさま紐を取られサーベルタイガーからの熱い口づけで迎えられたことを確認して、トカゲは顔を集落へと戻す。これなら彼が雌に落ちるのもすぐだ。  作戦通りだから何も言う必要はない。だが、あの竜の様子から見て洗脳には時間がかかりそうだと踏んで、トカゲはやぐらの上から集落を見渡した。  大きくはないが、しっかりと統率された場所。それがトカゲの第一印象だ。  テントのような家と木でできた家がいくつかあり、中心には祭事で使うであろう広場も見える。金属製の武具があることから鍛冶屋もあるのだろう、それに加えて道具類もトカゲが思っていたほど前時代的ではない。 「あー……族長の家は多分あのでかいのだな」  先に快楽漬けした雄たちから聞いていた場所を探して、トカゲはぎょろりとした目をきょろきょろさせる。大きな蔵には水が蓄えられていると聞く。昔川に毒を入れられた経験があるらしく、今では汲んできた水を浄化して使っているそうだ。 「毒で汚染なんて死活問題だろうな。そこまでしてほしいもんかね。っま、あのおっぱいはおれも好きだけどさ」  人の欲は恐ろしいと、トカゲは肩をすくめる。  あのサーベルタイガーだって人族に洗脳されて使われていたことを考えると、彼らがこんな山奥で自衛するのも当然だろうと思う。 「でも、忠告はしたからな」  魔王軍から何度も使者は出した。それを拒み続け、しまいに使者の首を帰してきたのは彼らだ。  遠慮はいらないと、魔王から言われている。  それはつまり、好きなだけむさぼっていいということだ。性欲の権化である彼らの気のすむまで。  集落にいる雄はみんな胸がでかく、そしてたくましい。彼らを貪り食えると考えるだけで、トカゲのマンコがうずきぞくぞくとした恍惚が背筋を駆け上がる。  脳みそまで精液に浸された淫乱にしか浮かべられないような笑みを浮かべ、トカゲは尻尾をくねらせた。 「楽しみにしてろよぉ❤」  目的のありかは見つけた。もう十分とトカゲはやぐらから飛び降りる。  それでは、仕込みを始めよう。 ****  今日は何の変哲もない日だった。そう結論付けて、族長である牛は安堵に息を吐いた。  村の中で一番豪華な家であり、その中には本や武具が所狭しと並んでいる。このような閉鎖的な環境において知識の塊である本はずいぶんと貴重であることからも、彼が地位ある立場の人であることは明白であった。  隆々とした体躯は褐色の毛皮と幾何学的な文様が塗られており、筋肉にそって凹凸を強めている。筋肉を詰め込んだ胸部が窮屈な思いをしなくて済むように、上部にゆとりを持たせた布を寝巻にしている。それをまとうと、威圧感だけではなく柔らかさもうかがえるよう。  左右に持つ角は牛らしく小さくもとがったものが一対と、後方から円を描くように曲がり悪魔を思わせるものが一対。計四本の角を持つ彼は今日という日が終わっていくことに感謝をささげていく。  人と魔族の共存を決め、最初にこの地へやってきたご先祖様。どうか、我々をお守りください。 「今日は、みんな無事に過ごすことができた。明日もこうであるといいのだが……」  世界が戦火を求めているのは知っている。ここもいつなんどき燃えてしまうかもしれないという恐怖は、敬虔である彼らを否応にも緊張させる。さらには魔王から再三軍門に下れと使者が来たとなれば、張りつめた空気は行き場を失い破裂寸前になってしまった。  だから、我々は屈しないのだと示す必要があった。使者の首を落として見せたのも、魔王への返答というよりかは仲間の安心のため。そうせざるを得なかった。  悪手であったと、彼は理解している。圧倒的武力相手に喧嘩を売るような行為など、早計となじられても仕方がない。  こんな僻地にかの淫魔王が何を求めているのか。考えられることは一つしかなかった。  立派な角を持ち豊満な胸部を持つ特異的な民族。あの淫魔王なら大変お気に召すことだろう。淫蕩に浸る俗物は、我らをそこに添えようというのか。 「そんなこと、許されるはずがない」  ぎりりと歯を噛みしめて、牛は怒りをあらわにする。  せっかく祖先が平和のためにこの地を切り開いたというのに、そのような結末を迎えさせるわけにはいかなかった。彼には族長としての誇りと、祖先への畏敬が詰まっている。  たとえ何を言われても、魔王の軍門に下るつもりはない。いかに好待遇を約束されたとしても、我らは独立を守らなければならない。    そう決意を固めた時、終わりを告げる声がした。 「こんばんはー。族長はいるかー」  はて、こんな時間に誰だろう。何か相談事でもあるのだろうかと、牛は思った。  最近の出来事でみんな不安になっている。こんな晩に悩みを聞くことは初めてではない。  もてなそうと声の主へと歩み寄ったとたん、何か、まとわりつくような臭いが彼の鼻をついた。  とびきり濃厚で、鼻が曲がりそうな雄の臭い。むしろ今まで気づかなかったことが不思議なほどで、人が纏うには堕落しすぎている。 「誰だ」  低い声で牛は言う。このような不敬者が、自分の集落にいるとは思えない。  では、訪問者は誰だというのか?  牛がわずかな躊躇をしている間に、答えは部屋にやってきた。  それは緑色をした大きなトカゲ。つるりとした体を筋肉と雄の臭いを纏う、牛が見たこともない存在であった。  トカゲはその体に似つかわしくないほど人懐っこい笑みで、問いかける。 「よーっす初めまして、あんたが族長ってことでいいんだよな?」 「……何者だ?」 「おっとそうだ、ご挨拶が遅れて申し訳ない。おれは魔王様率いる部隊『淫毒の尻尾』の隊長をしているガルドーって者だ」 「魔王の手先か」  牛は知識を漁るが、そのような部隊のことは出てこなかった。五大将軍とは違い、知名度がない小さな部隊であろう。 「そうそう、せっかく使者を送ったっていうのにあまりにもつっけんどんな態度なもので、魔王様から直々に遣わされたんだ」  やはり、と牛はきつく睨み返す。細い尻尾は荒く揺れ、感情がざわめき立つ。 「何度聞かれても首は縦に振らぬ。どうやって入ってきたかは知らんが、早々に立ち去れ」 「そういうわけにもいかないんだよな。おれも仕事だし。でも、何が気にくわないんだ? 自治は認める、金は出す、兵も貸す。あんたはただ魔王様の庇護下で戦争を眺めていればいいだけなんだぜ?」 「そういう問題ではない!」  牛は怒りをあらわにして怒鳴りつける。このトカゲは祖先の苦労をまったく知らない。彼らが苦労して築いたこの地をそう簡単に手放せるわけがなかった。 「いや、そういう問題だ。遅かれ早かれ、ここは狙われる。豊富な自然と食料、そして金になるその角。金に困った人族は確実にここを襲う」 「だから……」苛立ちのまま遮ろうとした牛を無視して、トカゲは続ける。 「魔王様ならそんなことをしない。ある条件さえ飲んでくれれば、自治も金も兵も与えるとのことだ」  それみろと、牛は侮蔑を込めて口をゆがめる。どうせろくでもない条件だと、聞く前から彼は決めつけた。  そんな牛を意に返すことなく、トカゲは切り出す。 「ここは自然豊かで山の奥地にある。魔王様はここを、避難所にしたいと」 「避難所……」 「そう、もうすぐ始まる戦争に備えて、民を何人か避難させたいんだと。それで、いくつかの食料を、こっちに輸出してくれたらとてもうれしい、だそうだ」  うめく牛は自分が何を言われたのか理解できないでいた。  ただ民をかくまい、農作物の取引をしたい。まとめるとそれだけのことだ。  それだけのために、あの魔王はこちらを援助するという。 「ってか、そんなの使者が何度も言ってるんだけどな。いい加減信じてくれよ」 「そんなことして、貴様らになんの得があるというのだ。そして、それは別に我らの土地でなくてもいいはずだ」 「いや、そうじゃないからこそ、魔王様はこんな好待遇で誘ってんだよ」  理解できないと、牛が後ずさる。彼にはあの魔王が何を考えているのか、まったくわからない。いや、信じたくなかった。 「ここは、人と魔が手を取り合って栄えた唯一の土地だ。魔王様はそれに倣いたいとおっしゃっている」  それも牛は何度も聞いた。だが、信じることができない夢物語。  ありえるはずがないのだと何度も自分に言い聞かせた言葉を、トカゲは滔々と告げた。 「魔王様は、ここに『人族と魔族の両方を連れてくるつもり』なのさ。いつか来る和平のために、いつか来る未来のために! 人族と魔族が共存するために! ここはその一歩なんだ」  高らかに誇らしそうに語るトカゲをなじる言葉なんて、牛は持っていなかった。  人と魔を共存させる。それが彼の魔王の狙い。  はたして、そんな夢物語を誰が想定していただろう。あの魔王以外に、誰が。  こんな申し出ではなかったら、使者の首を落とさなかった。祖先が夢見た理想を口にさえしなければ、この集落は魔王憎しで固まることができたのに。  あの魔王は彼らが求めるものを提示してきたが、人心を惑わすためと切り捨てたのは他ならぬ牛だ。ゆえに今、そのツケを払わされている。 「だから、いい加減首を縦に振ってくれねぇかな。そうしないと、おれも困るんだよ。あ、いや、ある意味全然困らねぇけど」 「そんな、だが……しかし……」 「角も取らない、命も取らない、土地も取らない。これ以上、何が不満なんだ?」 「それでも、この土地は……」  貴き祖先のものだ。それを勝手に明け渡していいわけがない。  牛は自身の良心と責任感の間で葛藤する。魔王が語ったことは遠き祖先が夢見たことであり、それが実現するというのなら迷う必要なんてない。  だけど、あの淫魔王を信じられるのか。首を縦に振ったとたんに、彼らは骨の髄まですすられてしまうのではないだろうか。歴史が示す通り、角をもがれ捨てられてしまうかもしれない。  そんな思考が、彼の頭ではせめぎあっている。  答えを出すには、彼はまじめすぎた。 「悩むのもいいが、時間はすでに与えたはずだぜ。その答えが生首だっていうのは悲しいことだが、これが最終警告だ。おれは、お前の首を縦に振らせるために来たんだからな。一国の使者の生首を帰しておいて、普通なら速攻で全面戦争だぞ。それでも譲歩してる魔王様の懐の深さに感謝するところじゃねぇかな」  それでも口ごもる牛を見て、トカゲは嘆息を一つ。 「はあ、あの竜といい、石頭はこれだから……。こうなった以上、お前に選択肢はないんだよ。首を縦に振るか、振らされるか、だ。脳みそがとろけちまう前に、振っておいた方がいいぞ」  ま、おれはどっちでも構わんが、とトカゲは締めくくる。  そして好色な顔をして、牛を舐めるように見つめた。  ゆとりを持った布越しにでもわかる豊満な体つき。今は苦悩に眉をひそめているが、その姿も男前と言えるだろう。  湿った吐息を悟られないように、言葉だけは体裁を整えて。 「なあ、ここまで言えばわかるだろう? おれは、お前を引き抜きに来たんだ。お前が非を認めてくれないと、他の血気盛んな奴らが納得しない。お前はすでに、魔王様の顔に泥を塗ったんだ。今ならまだ間に合う、おとなしくついてこい。悪いようにはしないって。な?」  これでも譲歩はしている。トカゲは劣情を抑えながら仕事に専念する。  今すぐにでもあの肉体をむさぼりたいが、それはまだ早い。  交渉を終えて初めて、彼らの『待て』が解禁されるのだ。 「お前らは特に人族にも魔族にもいい感情を持ってない。それはわかる。でも、そんな悠長に構えていられる時間は終わったんだ。魔王様はお優しいが、腑抜けではない。取るべきものは取り、国のために最善を尽くす方だ。奪おうと思えばすぐに奪える土地に、誠心誠意対応したことからもわかるだろ? 「それでもまだ足りないというつもりか? それなら交渉を続けてもっと条件を突きつければいい。お前が交渉に乗る気があるなら魔王様はまだ根気強く付き合うつもりだ。もちろんこちらも条件はきつくせざるを得ないが、話し合いで何とかできるならそれに越したことはないよな。 「この時代に魔王様からの庇護を得ることができるのはお前にとってもいいことだと思うんだけどなぁ。淫魔王なんて呼ばれてるから信頼できないのもしょうがないけど、そこはおれも太鼓判を押す。あの方は絶対に悪いようにはしない」  矢継ぎ早に問われる、決断への催促。いまだ答えを決めかねている牛の足元が揺らぎ、投げ出されるような酩酊感を覚える。   「わた、しは……」  祖先を裏切りたくはない。しかし、その先に理想があるなら乗ってみたい。  牛個人としてはその申し出がいかに破格か理解しているつもりだ。自分一人なら即決して魔王の軍門に下っていただろう。  だが、彼の肩には集落の民と、祖先から続く歴史が乗っている。話し合いもせずに決めていい問題ではない。  それをトカゲは理解したうえで、要するに、魔王の顔に泥を塗ったものをいけにえに、集落の未来は保証する。そう言っているのだ。  逃げ道はないと、トカゲはすでに宣告している。  だから、後は牛が首を縦に振るだけ。  自分の身を捧げるだけ。  乾いた口内で張り付いた舌を引きはがし、かすれる声で彼は答えた。 「わかった……私、は……その申し出を受け入れる。しかし……」 「当然この集落は人族に攻め込ませはしない。未来は保証しよう。魔王様の名にかけて」 「そうか……」  許諾を述べると肩の荷がすぅっと軽くなり、思わず牛から力が抜ける。未来が決まってしまった今、心の中で謝罪と共に祈りをささげることしか彼にはできなかった。 (ああ、我らが尊きご先祖様。我が決断を見守り給え……) 「それで、私はどうなる?」 「うーん、まあ、お前の身はおれが預かることになってる。『淫毒の尻尾』の一員として迎え入れるつもりだ。よかったな、お前が首を縦に振ってくれなかったら、この集落全部をおれが掌握しなくちゃならなかった」 「馬鹿なことを……お前一人でそんなことをできるわけがない」 「いや、誰も一人で来たなんて言ってないぜ」  トカゲが合図をすると、カーテンが開いたように人影が現れる。まるで最初からそこにいたかのように、濃い雄の臭いをまき散らしながら。 「これは……!」  牛が驚愕におののきながら目を見開き、はじめから見張られていたのだと知った。  逃げ場など、本当にどこにもなかったのだ。  臭いも感じさせないほどの高次元の存在隠匿魔法にも驚愕させられたが、それ以上に牛に衝撃を与えたのは現れた人影の正体だった。  見たこともない竜とサーベルタイガーに見慣れた兎と鹿が絡み合っている。  生まれたままの姿で肌を合わせ、何度も唾液を交換し、互いの肌を舐めあう。全身に淫液をまとわりつかせ、動くたびに粘液をかき混ぜるような音が耳を犯す。  牛は兎や鹿をよく知っているが、こんなにも知性を失くしたような表情はさすがに見たことがなかった。兎のちんぽは竜に挿入されており、乳首をいじられるたびに甘い声を出している。 「なぁ❤今度はおれにいれでぐれよぉ❤❤❤」 「んふぅ❤❤ああそうだな❤なら、ほらこいつに入れてやってくれ❤」  犯されている竜が兎の尻肉を広げると、待ってましたと言わんばかりに鹿がちんぽを突っ込んだ。  尻から粘液を押し出されながら、兎からも嬌声が押し出される。 「んっはぁぁ❤❤ちんぽちんぽぉ❤前も後ろも、しぼりどられぅのしゅんごい幸せぇ❤❤❤」  ここが族長の家だというのに、兎も鹿もかまうことなく汚い喘ぎ声をまき散らしている。腰を振って快楽を追うのに忙しいようで、呆然としている牛に気づくこともない。 「な、なんだこれは……なんだこれは……!」  鼻をつく甘くて雄臭い香りに脳が酔っていく。認めたくない現実から逃げるように牛がよろよろと後ずさる。  よどんでとろけた目で牛を見つめたサーベルタイガーが、トカゲに頬ずりをしながら媚びた声で言う。 「えへぇ❤おれの『極光』は存在を隠す隠匿の光。光彩を纏えば世界はおれを捕捉できないんだぜぇ❤❤臭いも、音も、なーんにも❤」 「『極光』っ……それは勇者の能力名では……!」 「そのとぉり❤おれの名は四方勇者の一人『西方のグリズム』、今は魔王の下でおマンコされるのが仕事の肉便器なんだぁ❤」  このサーベルタイガーの左手には、確かに勇者の紋がきらめいている。認めたくはないと、何度凝視してもその紋は消えてくれない。 「あ、ちなみに言うとそっちの竜が『万雷』な。さすがの戦闘民族も『極光』と『万雷』相手には勝てねぇよな。勇者二人なんてさすがの五大将軍でも難しいだろうし」 「馬鹿な……馬鹿な……」  信じられない。認めたくない。あの勇者二人がすでに魔王の手に落ちているなんて。 「なあなあ、もう交渉が終わったんだろ❤なら盛ろうぜ❤新人歓迎会で、おれの時みたいにさぁ❤」 「はいはい……くそぅいいご身分だなこいつら。おれに交渉を任せといてさぁ。あーもう、隊長なんて損な役回りばっかりだぜ……」  嘆息しながらトカゲのぎょろりとした目は牛を捕捉した。  自らの未来を悟り、牛は巨体を震わせる。  ここにきて、彼はようやくツケを払うことの本当の意味を知るのだ。 「とまあこんなわけで、お前が意地を張ってたら集落全部がこんな感じの大乱交を始めてたってこと。さすがにそうなったらおれも管理が大変だしさぁ。小規模の今でさえ管理がめんどくさいのに、おれの仕事を増やさないでほしいもんだ。まあ、うまそうな雄が増えるっていうのも悪くはないんだがな」 「待て……お前、私に何をさせるつもりだ……」 「言っただろ、お前はおれの下につく。この四六時中雄のちんぽに恋をするのが仕事の、肉オナホ部隊『淫毒の尻尾』にようこそ!」 「い、やだ……そのようなこと」 「うんうん、最初はみんなそう言う。でも、慣れると天国だぞ。もっとも、お前の最初は大変だろうけど。なんたって魔王様の顔に泥を塗ったわけだし。でも、同僚はみんないいやつだし、福利厚生もばっちり。給料もいいし、おれとしては気に入ってんだ。冒険者も嫌いじゃなかったけど、やっぱり持つべきは安定した職だよなぁ」  情夫のような仕事のどこに安定が? 牛としては大変遺憾だが、たとえ指摘したとして、それを恥じ入るだけの常識が彼らにあるとは思えなかった。 「お前が魔王様に媚を売るこの部隊に配属されてようやく、息巻いてたやつらの溜飲が下がるんだ。だからおれらが遣わされたってわけなんだが、もうあきらめるしかないぞ。大丈夫大丈夫、気持ちよすぎて全部がどうでもよくなるからさ。この『淫毒』の名にかけて保証してやる」  トカゲの相貌が好色を強くして、湿った吐息で言葉を漏らす。まとわりつかれているような錯覚を感じても、牛のできることはおびえすくんだ目を返すだけ。  ついにトカゲが上気した顔をとろかせて、絡み合う雄たちとそっくりな笑みを見せつけた。先ほどまで普通に話していた面影はすでになく、ただ淫蕩に茹る捕食者の顔だった。  武骨な男らしい手を伸ばし牛が来ている寝巻をつかむと、力任せに引きちぎる。肉付きがよすぎるほどに豊満な体が外気にさらされ、牛の尻尾の先まで寒気が走る。 「ひっ……」  さらけ出される豊満な胸部は重力に従って胸筋にしなだれかかる形をしている。それはここに居る兎や鹿よりも大きく、詰め込まれた筋肉と脂肪が培った研鑽を誇るように突き出していた。    毛皮と同じ色の陰毛から伸びるちんぽは太く、そして長い。今は萎えてしまっているが勃起すればトカゲたちを満足させるほどの巨根になることは想像に難くなかった。  それを想像して、トカゲが無意識に口の端を舐める。  ようやくお預けを解禁されたトカゲは、この牛をどうするか決めたようだ。 「グリズム、ちょっとあいつのちんぽをはずしてくれ」 「わかった❤」  淫紋によって『接合』の力を獲得したサーベルタイガーは人のパーツを自由に取り外すことができる。その力を使って、牛から萎えた一物を取り外す。 「んなっ! やめてくれ!」  自分の体の一部をはずされるという奇天烈な体験をし、目を白黒させる牛。精悍な顔を泣きそうに歪め、踏み出すことのできない足を持て余す。  もちろんそんな懇願などに耳を貸すはずもない。にたにたと笑うサーベルタイガーは分厚い皮に包まれた巨砲をトカゲに差し出す。 「あっはぁ❤いいもんもってんじゃねぇか❤」 「返してくれ! 頼むっ! 頼むから……!」 「だーめだ❤今からこれを使って楽しむんだ」 「お願いだ……言うことを聞く、魔王に謝罪もするから……」  壊されてしまうくらいならと、牛は頼み込むが聞き入れられるはずもない。  彼が考えていたのはもっと血なまぐさい贖罪であったはずなのに。こんな雄臭い世界に順応するように自分が変えられてしまうのか。彼にはそれがとても恐ろしいことに感じられた。  トカゲは取り外した牛のちんぽに軽くキスをして、先端を舐める。  どうやら感覚はつながっているようで、牛の下半身に確かな快楽が走る。 「んあぁっ!? これはどういう……ああ、我らが尊き始祖様、どうかお守りください……」 「魔王様の顔に泥を塗ったお前は今から贖罪として働かなければならない。……っま、そんなのは建前で、実際はただの戦力確保って面もあるんだ」  ふよふよと、トカゲの体から甘い匂いのする球体が遊離する。その匂いを嗅いでいると、牛は頭がぼうっとし、股間に血がたぎるのを感じた。 「人と魔がまざった戦闘部族が魔王様と和解し、戦力となる。しかも族長と来れば宣伝効果も一入。まさに魔王様が望む人との和平への一歩」 「う、あ……」  この臭いを嗅いでいてはいけない。理性ではわかっていても、鼻は止められない。鼻孔からとろけていきそうな、天にも昇る危険な気持ちが胸を占めていく。 「あとこれはお前に言うと確実に怒るから言わなかったけど、絶対つまみ食いしたかったっていうのもあると思うんだよな。あの方はほら、なんといっても淫魔王様だから」  思考を形作れない。侮辱を受け取れない。  トカゲの手に持つちんぽは固くなり、少し皮を冠っていはいるが十分に雄々しいと言えるだろう。 「でもまぁ、おれも同意なんだ。そのおっぱい、おれもむしゃぶりつきてぇし。何事もきれいごとだけじゃないってことで、許してくれると嬉しい」  溶ける。溶ける。自分が溶ける。  平らな歯を噛みしめて、何とか自我の流出を食い止める。 「おお、まだもつのか。すごいな、霧状の淫毒をまき散らしてるんだが、それも意志の強さってやつか、それとも淫魔の血のせいか」  トカゲの感心する声にかまっている余裕はなかった。その手から水でできた球がふよふよと浮かんでいるのも目には入らず、自身の欲求と戦うのに忙しいようだ。  部屋を満たす嬌声に混ざりたい欲求を何とか堪えるも、顔はすでに赤く熟れている。 「そんじゃあ、これでおしまいってことで」  ぽいっと、トカゲは牛のちんぽを放り投げる。 (始祖様……どうか、どうか私の行く道をお守りください……)  自らを必死に律しようとする牛をしり目に、ちんぽはぽちゃんと淫毒の球に浸かり――  ――――それだけで終わってしまった。


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