前回 → https://t589423.fanbox.cc/posts/8852500 シリーズ → https://x.gd/CPiIx なんだこれ。なんだこれ。 何がどうなってんだ、俺。 肘を持ち上げるように後頭部に右腕を回し、自ら脇を開いた状態で脇の下に顔を埋めてくる巳亦に脇を舐められる。 いや本当、字面が訳わかんねえよもう。 「も、も……っ、巳亦……っ、や、ぁ」 「恥ずかしがることなんて何もないだろ?」 「な、舐めるのは……違うだろ……っ! ん、ぅ」 脇の下に這わされる舌の感触にぞわりと鳥肌が立つ。 下手にくすぐられるよりもやばい。巳亦の舌が長くて二本なのも関係してるのだろう。別の生き物みたいににゅるにゅると神経が集まった脇の下を丹念に舐められるだけで逆上せてくるみたいだ。 がく、がく、と耐えきれず痙攣する胸をやんわりと抑えられたまま更に鼻先を押し付けてくる巳亦。 「曜、汗が滲んできてるぞ」 「い、言わなくて良いから……っ! ぁ、うそ……っ、う、ゃ……っ!」 なんで今日だけで二回も脇を舐められなければならないのか。 理不尽だ、と挫けそうになりつつも、どさくさに紛れて乳首を摘まれて思わず脇を締めそうになる。が、巳亦の頭が邪魔で阻害される。 「ん、ぅ、も、やだ、巳亦……っ」 「っは……甘いな」 「うそ、だ」 「嘘じゃないさ。……曜の体はどこもかしこも甘くて――俺の好きな味だ」 「……っ、うれしく、ない……」 「どうしてだ?」 「ああ、難しい年頃というやつか」となんかそれっぽい理屈で自己解決する巳亦だが、そう言う問題ではないのだ。神経を散々嬲られ昂り尖り切っていた乳首をやわやわと転がされ、上半身がより一層熱くなる。 感度を無理矢理引き上げられてるような、なんだこれ。巳亦の唾液にはそういう効果があるのか。それとも雰囲気?俺は脇が性感帯だなんて知らない。 汗の雫一滴も零さぬように長時間丹念に汗を舐め取られるという新手の拷問を受け続けてる間に段々思考も麻痺してくる。 というかここまでしたなら一層のこと楽にしてほしいくらいだ。 スラックスの下、張り詰めた下半身には一切触れずにピンポイントで二箇所責め立ててくる巳亦に耐えきれず、無意識のうちに腰がカクンと揺れる。下着との摩擦で得る刺激しかない今がもどかしくて仕方ない。 「み、巳亦、もう許して……ふやける……っ」 「……ん? 味が変わってきたな。緊張してるのか?」 「あ、味って何だよ……?! ん、っぁ……」 乳首の先っぽから根本をまでをくすぐるみたいに優しく撫でられるだけで背筋が震える。そのままキスされそうになり、脇舐めた後は嫌だと唇を固く閉じて顔を逸らせば少しだけしゅんとした巳亦はそのまま俺の頬にキスをした。 「は、……曜。舐められただけで気持ち良くなったのか?」 もじもじと足を動かしていたことに気付いていたらしい。二つの赤い目が俺の下半身に向けられるのを見て急激に体温が上昇する。 指摘されると恥ずかしい。そもそも舐められただけではないのだ、俺にとっては。 「これは……っ、その、仕方ないだろ……っう、あ、や、巳亦……っ」 「は……っ、曜……そうか、感じたのか? ダメだろ。綺麗にしてるだけってのに」 「こ、んなの……綺麗にしてるって言わない……っん、ぅ……っ!」 「じゃあ、なんだ?」 見つめられたまま盛り上がった乳輪ごと柔らかく乳首の先端まで絞られ、「んぅう」と喉の奥から声が漏れる。 ちゅ、と答えを促すように唇の端へと口付けられ、やだ、と首を逸らせばすぐに顎を捕らわれて真正面から覗き込まれる。 「何してるんだ? 俺とお前は」 「……~~っ、……い、わない」 「聞きたい、お前の口から」 「や、だ……っ!」 「……怒ってるのか? 曜」 「は、恥ずかしいんだよ! 普通に……だって、こんなの普通じゃ……っ」 「普通じゃない戯れ合いを、お前は俺以外のやつとしたんだっけか?」 し、しつこい……っ!なんだこのしつこさは……! 俺が悪いけど、だからってまさかここまでホアンとのことを巳亦が気にしてるなんて思いもしなかった。 引っ張られたまま乳首の先っぽをくりくりと指で穿られると脳の奥がじんわりと熱くなり、何も考えられなくなってくる。 もどかしい。もう片方が寂しくなってきている事実がただ恐ろしい。 このままではおかしくなってしまう。 先走りで濡れた下着の奥、少しでも気を抜かせば自分で触ってしまいそうなほど着実に巳亦に追い詰められていく。 どうしたら巳亦の機嫌を取ることができるのか。 ぼんやりとしてきた頭の中、俺は目の前の唇を見つめた。血のように赤い舌が覗くその唇、真似するように自らの唇をぶつける。瞬間、ぴく、と巳亦は動きを止める。 「は、反省してる、反省してるからも……お、お風呂……入ろ?」 「……」 「な、巳亦ってば…………ん?」 不意に、腰の上、臍の上に当たるなにかに気付いた。 臍の下の辺りにごり、と押し付けられるそれに息を呑み、ハッとしたときには既に俺は巳亦の腕の中に捕らわれていた。 ちゅ、ちゅ、と首筋から耳の付け根までマーキングするように唇を押し付けてくる巳亦。その腕はガッチリと人をホールドしたままびくともしない。 「ま、って、待って、巳亦、当たって――」 「……狡いだろ、それは」 さも俺のせいだとでも言わんばかりの言い草である。 真っ平らな胸を弄られ堪らず仰け反れば、そのまま膨らんだ下半身同士を柔らかく圧迫するように腰を擦り付けてくる。巳亦相手に力に勝てる訳がなく、覆い被さってくる巳亦にそのまま更に押しつぶされそうになる俺。 下着が汚れるとか言う次元ではない。布が邪魔だと言わんばかりに擦り付けてくる巳亦の胸を慌てて押し返した。 「あっ、ゃ、んん……っ! み、巳亦、擦り付けるの……やだ……っ!」 「……っは、……挿れたい、曜。今すぐ」 「へっ、ぁ、何言って、だ、ダメだから……っ!」 俺はまだ子供が欲しくない――ではなく、そもそも体を綺麗にする云々はどうなったというのか。 すっかり興奮状態の巳亦を止めようとするが、仰け反った胸に顔を埋めた巳亦。そのまま舌先で乳首を絡め取られれば「うひゃっ」と間抜けな悲鳴が漏れた。 やばい、乳首舌で挟まれんのやばい。これ俺無理だ。 そのままぢゅゔ、と吸い上げられた瞬間、脳の天辺まで快感が駆け抜けていく。 末端の末端まで巳亦に貪られているような錯覚に思考が痺れ、喉の奥から自分のものとは思い難い甘い声が漏れた。 「っ、だ、だめ、巳亦……っ」 「……なあ、本当の本当に駄目?」 「う、うぅ~~……っ! す、吸うな……っ!」 二本の舌先に挟まれたままずりゅ、ずりゅ、と濡れそぼったそこで板挟みになった乳首を懇切丁寧にイジメ倒され、ついでに爪先が浮いてしまいそうなほどの力で抱き寄せられ擦り付けられる下半身。重ね合って質量のあるそれで既に押し潰されかけてる圧迫感だけでも快感を得られてしまいそうなほどの興奮状態の中、巳亦の熱量に気圧されながらも必死に俺は蛇の大家族に囲まれた自分を想像してハッとした。 「ぅ、んん……っ、ぁ、だ、だめ……巳亦……っ、これ以上は……っ」 「曜……」 「そ、そんな声出すなよ……っ! ぅ、ゴリゴリも、だめ……っ! ひ、ぅ」 食われてしまう。このままでは。 既に下半身は巣穴に引き込まれてしまってる気がしてるが、それでも俺まで呑まれてしまえば黒羽さんに合わせる顔がない。 かと言って、少なからず俺のせいでこんなことになってしまってる巳亦に申し訳なさもある。不本意すぎるが。 逃げ場を失い、巳亦に向かって、へこ、へこ、と前後に揺れ始める下半身を必死に止めようとするが、抗えない。 スラックスの上からでも巳亦の性器が大きくなってるのがわかる。それに擦り付けるように腰が動き、その摩擦で少しでも紛らわそうとしている自分にも巳亦は気付いているのだろう。 多分このままでは俺も時間の問題だ。共倒れで大家族ルートに入るくらいならば、と俺は巳亦の下半身に目を向けたまま息を呑む。それから、ちらりと巳亦を見上げた。真っ赤な目が少しだけ潤んで見えたのは心許ない灯りのお陰だけではないだろう。 「わ、わかった……わかったから……待って」 「曜」 「あ、赤ちゃん出来ないやつなら……」 いいぞ、と巳亦の下半身に触れるよりも先に辛うじて肩に掛かっていた制服を剥ぎ取られる。 「み、巳亦?! ん、ちょ、んむ……っ?! ぅ、んん~~っ!!」 唇を塞がれ、そのまま舌を絡み取られるまでコンマゼロ秒。残っていたシャツも床へと脱ぎ捨てられ、そのまま焦れたような手つきでベルトを緩められると同時にスラックスを下着ごとずり下ろされる。 「ん、んんっ?!」 「……っは、嬉しいよ、曜……」 「っぷはっ! っは、み、巳亦、赤ちゃん出来ないやつでだからな……っ?!」 「ああ、分かってる……っお風呂一緒に入ろうな」 本当に分かってるのかよ、という俺のツッコミもすぐに再び塞がれる唇によって阻害された。 あっという間に裸に剥かれたと思えば、自分も脱ぎ出す巳亦にひくりと息を呑む。 流石妖怪というべきか、今は同じ人間の姿であるはずなのになぜこうも神々しく見えるのか。真っ白な肌、均整のとれた体。引き締まっていながらも無駄のない筋肉に覆われた巳亦の体に目を奪われていると、そのまま体を抱き抱えられる。 「え」 「綺麗にしてやる、と約束したからな」 「ま、待って……巳亦さん?!」 「……一緒に風呂入るか、曜」 ここ、確か露天じゃありませんでした?! なんて俺の悲鳴はまたもや巳亦に届くことはなく、抱き抱えられたまま露天風呂まで強制連行されることになった。 続く