刑事の俺はサイコパスな連続殺人鬼「リッパー」をなんとか追い詰めることに成功した。 「抵抗するな!!もう逃げられないぞ!!」 俺は拳銃を突きつけて、リッパーに投降を呼び掛けた。 間もなく応援の警官隊も来る。 コイツが逃げられる可能性はほぼ0だ。 「くっくっくっくっ……」 何故か余裕の表情を見せるリッパー。 「何がおかしい!?」 拳銃を突きつけられて、これから逮捕される人間とは思えない態度だ。 「刑事さん、俺にはジョーカーがあるんだよ。相棒はどうしたよ?」 「!?」 リッパーの言葉に思わず何か不気味なものを感じる。 リッパーの捜査中、先にアジトを調査していた相棒の栗原美咲と連絡が取れなくなってしまったのだ。 「栗原?お前、栗原に何をした!!?」 その態度から栗原にリッパーが何かをしたことは間違いない。 なんとか栗原のことを吐かせようとするものの…… 「そう焦るなよ……刑事さん。そういや今日はアンタの誕生日だったよな。妹の翠ちゃんが家で待ってるんじゃないのか?」 「なっ!?」 今度は俺のたった一人の家族である妹の名前を出すリッパー。 なぜコイツが翠のことを知っているのか? 「簡単だったよ、あんたへの誕生日プレゼントを買っている翠ちゃんを攫うのは。栗原とかいう女刑事とも仲がいいみたいだから彼女の写真見せたらホイホイ付いてきちゃってさあ……」 そう言ってリッパーは自分のスマートフォンを俺に見せてきた。 「んむう〜~っ!!」 まず最初に映し出されたのは、俺の相棒の栗原美咲の映像だった。 廃墟のような場所で上半身を縛られ、顔には分厚いマスクが着けられていた。 画面越しに苦しそうな息遣いが聞こえてくる。 「貴様ぁっ!!!」 思わず怒鳴りながら拳銃の引き金を引きそうになる俺を尻目に人を小馬鹿にしたように笑うリッパー。 「おっと……まだゲストがいるからそんな怒るなよ。お次はこの娘だ。」 リッパーはまたスマートフォンを操作して画像を切り替える。 そこに映っていたのは…… 「翠!!」 そこには栗原と同じように縛られた女の子がいた。 見慣れたセーラー服に黒髪ロングの髪型のその女の子は紛れもなく俺の妹の翠だ。 涙を目に浮かべて、苦しそうな表情の翠。 口にはガムテープが貼られ、聞き慣れた声が呻き声にしかなっていない。 「2人のいる部屋には大量のガソリンと点火装置がセットしてある。このスマートフォンと連動してて、俺がスイッチを押せば炎に包まれるぞ。」 「なっ!!?」 「だが、今日が誕生日のアンタにチャンスをプレゼントしてやる。どっちか助けたい方を選ぶんだな。そっちは助けてやるよ。」 何度も共に生死の修羅場を潜ってきた相棒と唯一の肉親、どちらかの命を救うためにどちらかを犠牲にしなければならない。 俺はどうすればいいんだ……
筋肉男爵pkpk
2022-03-29 18:11:24 +0000 UTC矢那
2022-03-29 14:14:46 +0000 UTC