悪夢はまだ続いていた。 毎夜眠る度、同じような夢が繰り返される。 夢の内容は、大好きな姉妹が大嫌いな少年に犯されるというものだ。 細かな会話までも聞こえるわけではないが、なぜか姉妹は少年に逆らえない様子で、いやらしい笑みを浮かべる彼に身体を好きに触られている。 手のひらに収まらないサイズの豊満な乳房を揉みしだき、蓮太郎の触れたことの無い女性の下半身の割れ目を指で掻き回す少年。 年上の女性が、自分よりも小さな子どもの指先一つで腰を震わせ、太腿を擦り合わせて割れ目から涎を垂らしている。 そうして姉妹をたっぷりと快感に悶えさせた後は、子供とは思えない大きな肉棒で愛液の滴る女性器を貫いてしまう。 強く気高い二人の退魔巫女を、まるで玩具のように扱いながら、パンパンとリズミカルに腰を振って快楽を貪る優吾。 片方を絶頂させ大量の精液を腟内に注ぐと、次はもう片方も同じ回数だけ絶頂させられ、中出しされる。 始めは嫌がっていた姉妹も、次第に快感に流され、腰を押し付けるようにしてペニスを味わい……最後には自ら進んで中出しをおねだりするまでになってしまっていた。 雄の子種を子宮に貰った二人は、うっとりと顔を見合わせ、射精後のペニスをその爆乳で挟み込み、胸と舌先で綺麗に掃除していった。 美しい姉妹に性器を舐めさせる少年の優越感に浸った満足げな顔を最後に、蓮太郎は夢から目覚めるのだった。 「また、あの夢だ……」 泥沼から這い出たような気分で目覚めた蓮太郎は、ベッドの上から気怠そうに立ち上がり、棚の上に置いたスマートフォンを手に取る。 画面に表示された時間を見ると、いつも起きる時間よりも随分早い。 本当はもっと眠りたかったが、今眠るとまたあの悪夢を見そうで、蓮太郎はため息をついてスマートフォンを棚に戻した。 憂鬱で、なんであんな夢を……と思うのだが、その気分に反してあの悪夢を見た後は、決まって蓮太郎の下半身は興奮を示しているように熱を帯びて陰茎を硬くしているのだった。 「なんなんだ……こんなの、気にしちゃ駄目だ……!」 たかが夢の内容に怒りや嫉妬を覚えている自分が情けなくて、奥歯を噛みしめる。 あの夢は、歌夜と沙夜に会えない自分の寂しさと不安が作り出したネガティブな妄想だ。 だから、それに感情を振り回されるなんて馬鹿馬鹿しい。 第一、あの姉妹が子供一人にあんな風に乱されるはずがない。それこそ馬鹿馬鹿しいというものだ。 (早く、また会いたいよ……) 二人はすぐに戻ってくる。それまで自分は、あの二人が安心して戻ってこれるような強い男になれるよう、励まねばならないのだ。 そう思い直し、蓮太郎は二人の姉の無事を案じることで邪な感情を洗い流そうとするのだった。 だが、それでも悪夢を見なくなることは無かった。 姉妹が帰ってきたという報せが届くことなく一週間が経過し、依然として彼女達の様子は伺いしれない状況が続いていた。 ただ夢の中で見る彼女達は、今日も同じように――いや、日を増す毎に少年と激しく交わるようになっている。 そして日が経つに連れ、蓮太郎の中のある想いが徐々に膨らんできつつあった。 それは、姉妹が少年と交わるあの夢が、現実の出来事なのでは無いかということだ。 正夢なんてモノを信じているつもりは無かったが、こうも同じ夢を繰り返し見て、それがどんどん鮮明さを帯びていっているとあっては、どうしてもそんな考えが頭をよぎる。 任務で向かった先に現れた妖魔が想定以上の強敵で、退治に時間が掛かっている。――そんな風に考えるのは不謹慎だが、そちらの方がマシだと思ってしまう。 普段よりも長い姉妹の不在に、連絡の取れない状況も相まって、蓮太郎の悶々とした気持ちがピークに達しつつあった。 今日の悪夢は、姉妹がバニーガールのコスプレをして優吾に奉仕するという内容だった。 いつもは肌を出さない巫女装束を着ている二人が、胸元や脚をアピールするかのような露出の多いコスチュームを着て、自分以外の男と愛し合っている姿は、目を逸したくなるモノだったが、夢の中ではそれも敵わない。 自分の顔ほどもある大きく柔らかい乳房を揉んだり、吸ったり、ペニスを挟ませたりしている優吾は、まるで二人の主人となったかのようで、時折こちらを勝ち誇ったような目で見てくる。 (ズルい……僕だって、あんな風にえっちなことしたいのに……) これまで何年も姉妹と共に過ごして、沙夜の積極的なスキンシップや、先日歌夜と初めて身体を触り合うなんていうことも確かにあったが、そんなことはあの夢の内容と比べれば、所詮子供のお遊びに等しいことだった。 もしもアレが現実なのだとしたら……。 「ハァ……ハァ……ッ、うっ……あぁ」 蓮太郎は無意識のうちに、自分の股間を触り、硬く屹立した自分のモノを扱いていた。 「うっ……うぅっ、歌夜姉……沙夜姉……」 悪夢の中の光景を思い出しながら、一人惨めに自慰行為に耽る。 イライラをぶち撒けるように、乱雑に扱き、激しく動かしても……歌夜の柔らかく温かい肌のぬくもりを感じ取ることは出来ない。 情けないまま射精した精液は、夢でみた優吾のモノよりも遥かに薄く、量も少なかった。 自慰行為の後の虚しさをに項垂れながら、蓮太郎は感じる必要のない敗北感に苛まれていた。 そして、この苦悩から逃れる方法は、あの光景が現実ではないと確かめることだけだった。 「行くしか無い……」 蓮太郎は覚悟を決め、立ち上がった。 目的地は決まっている。今は優吾一人が居るはずの、姉妹の自宅だ。 夢で見た光景が現実かどうか確かめに行くなど……異常な行動と思われるかもしれない。 だが、確かめなければならない気がした。 悪い予感……胸騒ぎ……そういったモノに突き動かされ、蓮太郎は玄関に向かい靴を履いた。 「行かなきゃ……」 そして、まるで誰かに急かされるかのように、蓮太郎は自宅を飛び出していった。