着ぐるみイラストを描こうとした経験がある方は、まず「どうすれば着ぐるみっぽく見えるか」という難題にぶちあたるかと存じます。というかこれが最大の難所です。
というのもイラストというのは漫画的表現であり、着ぐるみキャラクターは漫画的表現を現実世界に再現させたものです。漫画的表現で漫画的表現を現実世界に再現したモノを表現するという意味の分からないものが着ぐるみ絵です。つきつめていくほど難しい題材です。
結論から申し上げると、「着ぐるみとして見せたいキャラの着ぐるみっぽさを強調し、それ以上に対比となる人間キャラの人間っぽさを強調していく」という手法で僕は描いています。
とりあえずまずは「着ぐるみに見せたいもの」を着ぐるみに見せるための記号表現をいれていきます。生身の肌にはありえない縫い目、光沢、固定された表情、描かれた瞳。非現実的な衣装。しかしより重要なのは「人間の人間み」です。
生身の人間と着ぐるみキャラの違い、それは生活感のある服装、現実的な髪の毛、血の通った肌、柔軟な表情などなど。
服装は着ぐるみキャラの邪魔をしない色にします。髪の毛はナチュラルな黒髪~茶髪で彩度は控えめかつハイライトも控えめ。肌は血の気を出すための赤みをいれると同時に、透けた血管の色の紫~青みをアクセントにいれます。表情は左右対称にしません。若干バランスが崩れていると人間ぽさがでます。メイクはナチュラルカラーの茶色~オレンジ。
……というように、イラストがイラストとして破綻しない程度に人間の人間みを強調していくと、相対的に着ぐるみの着ぐるみみが増していきます。
覗き穴を描くのは個人的な趣味です……。
ペットロイドのスーツなど縫い目などの記号が使えないSFな着ぐるみを描くときはまたすこし別になっていきますが、人間の人間みを強調するという方針は同じです。
田代憂/Tashiro Yu
2022-08-24 11:52:17 +0000 UTCapflu
2022-08-24 02:36:09 +0000 UTC