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弐宮幽二@R18小説
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(R18小説)有償リクエスト進捗【オリジナル】小悪魔系先輩とシᴇタ系後輩のいちゃらぶセックス 03

https://www.pixiv.net/requests/278056


ちなみに《《》》は傍点です。

pixivに投稿するときは、そうなります。

まあ、正確にはカクヨム記法なので、このまま投稿してもなりませんが。

有志の変換ツールがあるので簡単なことです。


この後は着替えにバッタリなシーンを書いて、場面転換、依頼主さまのストーリー(荷物を家へ運ぶのを付き合って~)に入っていくことになりましょう。


――――


 |兎沢《とざわ》颯斗が|久保《くぼ》《《いんく》》と出会ったのは、入学から間もなくのことだ。

 その日の午後は部活動見学にあてられていた。中高一貫のマンモス校で文武ともに部活動が盛んな校風。同好会も含むと、その数は百を超える。それらを一つ一つ紹介しようものなら、個々の部に割り当てられる時間はとても少ないものになってしまう。

 一通り運動部を見た颯斗は、文化部を見るために校舎のほうまで戻ってきた。新しい友達は、ダンス部とパワーリフティング部を気に入ったらしく、そこで別れた。颯斗も、いくつか気になる部がないわけでもない。

 小学校ではずっと身長順に並ぶときには一番先頭が定位置で、席替えで後ろの席になっても前に座る相手次第では、黒板が見えないなんてこともままあった。顔立ちも女の子のようだと、よく言われる。この制服が六年間でフィットするようにはなりたい、と。そのために、少しは鍛えられるかも、と。なにかしらの運動部は候補の一つだった。

 だが実際に目の当たりにすると、どうにも自分は場違いに思えてならなかった。

 それが……自分と彼らの体格を比べての、勝手な負い目なのは、わかっているけれども。

(卓球部はゆるい系もあったし、ダーツ同好会なら僕でも……と思うけど、背は伸びないよなぁ。バスケ部は、みんな、背高かったなぁ。バレー部も。僕なんかが入ったら、邪魔になりそう)

 溜息を零すと、不意に横から両手が伸びてきて目の前で――ぱんっ!――と音を鳴らした。

 びっくりした颯斗は、ちょっぴり仰け反った。

「な、なに!?」

 その手の主はニヤと笑った。長い髪を後ろで一つに束ね、三つ編みにした少女だった。

「幸せ、つっかまえた!」

「は、はい?」なにを言ってるんだ、この人は。

 颯斗は怪訝な眼差しで上から下まで眺める。

(うっ……|高等部《大先輩》。やば。ちょっとタメ口っぽくなっちゃった)

 丸い目がくりくりとしていて可愛いタイプではある。ちょうど視線の高さだから、ついつい意識を向けてしまう胸は、服の上からでもわかる大きさ。一年にして高等部全体の上位に入るのではないだろうか。スカートは短めで、健康的な太ももが眩しい。

 先輩は、今度は照れ臭そうに体をくねくねさせた。

「え~? なになに? 一目惚れしちゃった? まずは、お友達からね?」

「えっ……と、見過ぎたことは謝ります。すみません。それじゃあ」

 そのまま去ろうとすると、先輩はついてきた。

「まだ、なにか?」

 中等部の、それも新入生から見れば、一年と言えども高等部はもう大人も同然。

 おっかなびっくりな受け答えは、ややぶっきらぼうにも聞こえよう。

 失礼だったかも、と颯斗は緊張していた。

 しかし彼女は人懐っこい笑みを見せ、

「知らない? 溜息をつくと幸せが逃げる、って」

「……全く」

「きみが逃がした幸せを、私は握っているのだよ。ふっふっふっ」

 わざとらしい不敵な笑い声とともに、合わせた両手をチラつかせる。

 蚊を叩いた後のようにしか見えなかった。

「この幸せを返して欲しかったら――どーんっ!」

 突然のタックルでよろけた颯斗は、そのまま室内へと押し込まれる。

 そこは美術室だった。

「お花じゃなくって見学者一名、摘んできましたー!」

 三つ編み先輩がころころ笑ってそう言うと、眼鏡を掛けたいかにも真面目そうな高三男子がやって来た。部長らしい。シャツに、まさしく色々な色のシミがつきまくっていた。

「美術部へようこそ。だいたい、いつも通りの活動と作品を展示していますから、好きに見ていってください。聞きたいこととかあったら、適当に近くの者に。あ、あと、教室の前半分は漫画研究会で……あそこの彼女が部長です。あっちの見学するときは一応、彼女に声を掛けてください。退出はご自由にどうぞ」

「あー……はい。わかりました。ありがとうございます」

 絵なんて、ほとんど描いたことはないが、元より一通りは見て回るつもりだった。しばらくいれば三つ編み先輩も満足するだろう。

 颯斗は、まずは壁に掛けられた作品へと近づいてみた。

(……綺麗な絵だな)

 一番、目を惹いたのは町に沈む夕陽の風景だった。町全体が温かなオレンジ色に包まれて、ぼんやりとした影を浮かび上がらせている。空には暗い青が広がり、それが太陽の存在をより際立たせる。オレンジ色と一口に言っても、実際には様々な色が混じり合っており、立体感がある。絵そのものが、ほのかな熱を放っているようだった。

 見ていると心が和む。そんな絵だった。作者は――久保《《いんく》》、中等部三年とあった。

「どうかな? 逃げた幸せ、ちょっとは返ってきた?」

 三つ編み先輩がおずおずといった風に問う。

 颯斗は迷わず、頷いた。

「素敵な絵ですね、これ」

 途端、彼女はパッと笑顔になった。

「良かった~! その絵ね、」

 と、なにかを言い掛けたところで、他の部員に呼ばれた。そちらにも見学らしい生徒がいた。

「ああっと、ごめん! ちょっと行くね!」

 颯斗は、しばらく美術部と漫研を見学していたが、結局また三つ編み先輩と話すことなく、その場を後にした。彼女はあれで意外と頼られるタイプらしい。室内をちょこまか動き回っていて落ち着くことがなかったのだ。

(……いや、意外でもないや)

 面識のない自分にも、その面倒見の良さを発揮するくらいなのだから。

(そんなに暗い顔してた、かな? ちょっと恥ずかしいな)

 一通り気になっていた文化部を見てから、颯斗は再び美術室に訪れた。

 《《いんく》》は驚いた顔をしていた。

 知らないうちに、いなくなった新入生が戻ってくるとは思ってもみなかったのだろう。

「忘れ物?」

 颯斗は少し笑った。入部希望だとは欠片も思わないのか、と。

「いえ……もう一回、あの絵を見たくて」

「わっ! ほんとに!? 嬉しいなぁ! どうぞどうぞ!」

 ニッコニコの彼女に手を握られ、絵の前まで引っ張られていく。

 やっぱり、素敵な絵だと思う。素人だし、本当は、そんなでもないのかもしれない。技術が優れているのかとか、全く、わからない。けれど、あのとき、|腐々《くさくさ》していた気持ちに、一条の光が差したのは間違いない。それは、たしかに、このオレンジの光だった。

「あの、これを描いたのって」

「私っ! 久保《《いんく》》!」

 食い気味に答えたのは、未だに手を握ったままの、三つ編み先輩だった。

 颯斗は、この部活見学中で初めて、愛想のためではなく、嬉しさから笑みを零した。

「僕、美術部に入ります」

 次の瞬間、柔らかなもので目の前が真っ暗になる。それが先輩のおっぱいだと気付くまで、そう時間はいらなかった。すっごく良いにおいがするのに、苦しかった。

「やったやった! これから、よろしくねっ!」

 結局、運動部には入らなかったけれども、せめて、この胸の位置より高いところに頭が来るくらいには、大きくなりたいものだと、颯斗は思った。


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