「レイカは華麗な僕のメイド」の表紙についての制作話です。
この表紙、全体的には滞りなく進んでいて、当時の僕としては良い絵が描けたと思っているのです…が、一箇所大事な部分でものすごく苦しみました。
それは顔。
下の画像が最終一歩手前のボツ原稿。
ボツといってもこの時点で顔を描きなおす事なんと26回。
こんな感じに調整データの山。
この段階で締め切りをすでに過ぎていて、もうこれ以上調整してもキリがないという事で、一度入稿まで進んでいます。
だからデザインも刷り上がっている…。
でも、やっぱり何か納得がいかないわけ。
この顔はレイカさんっぽさは良く表現できてるんです。
本文の絵ならこれで良い。
それはわかってる…
でも当時の僕はこれだと初見の読者に対してアピールが弱い…
つまり売れない気がしてたんです。
レイカさんはもっと美しいはずだ…
もっと、内容を知らない人でも一枚絵で刺さるような整った顔にしたい…!
例えるなら、ピクシブのランキングでより上位になるような絵とでも言えばいいのかな。
年末のね、クリスマスにさ。
コミケに出す同人誌も、一ページも描いていない状態で、
描いても描いても良くならない表紙と格闘してたわけ。
まず、何が悪いのか自分でもわからない。
だから何をなおすと良くなるのかがわからない。
でも、何かおかしい…
あれは苦しかったなぁ…水に潜って息が苦しくなっている状態で水面に上がれない感覚に似てる。
今見返すと、別にこの表紙でも問題ない気がしますね。
レイカさん好きな人にはむしろこっちの…ちょっと高圧的な感じがする方が良い!と思う人もいるかもしれない。
でもそれは全部結果が出た後だから言える話なのです。
当時の僕はレイカさんの前の単行本が売れていない(最終的には電子書籍で結構売れたのですが、紙は売れなかった)、いわば売れない作家だったので、かなり神経質になっていたんです。
今回は大手コアマガジンだしミスはできん…
表紙で心残りがあるまま出せない。
少なくとも今自信を持って出せるものじゃないと…
で、結局完成したのがこれ。
要するに、顎下を見せる構図にとらわれ過ぎていたわけです。
漫画キャラは顎下は鬼門。
特に美少女は。
でもねーこんだけやっても確かこの表紙、原稿料ゼロ円なんだ…
実はこの表紙の修正を繰り返している時、担当編集が全く僕の苦しみを理解してくれなくて、「別にどれでも良くない?変わらないでしょ?どれでも良くできてますよ」
みたいな対応だったのが、僕がレイカさんの後にコアマガで原稿を描かなくなった最大の理由です。
きっと編集の言っている事は正しかったのだと思う。
でも僕は思ってしまった。
この編集は、作家がより良いものを作りたいと思っている情熱に寄り添ったりしない人なんだなと。
「編集居ても居なくても一緒じゃん!アップデートされないならもう俺一人で仕事しても同じだべ!」
…この考えは今も変わっていません。
まぁでもなんにせよ、苦しくても直して良かったと思っています。
最後にできたこの表紙の顔はとてもバランスが良くて、
その後の僕の絵の方向性を決める指針となってくれました。
あと、
「表紙(カラー絵)は粘れ。とにかく粘れ。必ず良くなる」
そういう信念が芽生えましたw
ぐすたふ
2021-05-31 03:57:55 +0000 UTC清澈的爱
2021-05-30 18:07:38 +0000 UTCぐすたふ
2021-05-30 13:55:22 +0000 UTCzorotto_BJ
2021-05-30 12:44:09 +0000 UTC