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【雑記】『君たちはどう生きるか』を観た感想


久しぶりに映画感想記事を書きます。


当然映画のネタバレを含みますので、

ここから先は映画を観た方だけどうぞ。


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『君たちはどう生きるか』(以下『君たち』)、

全く何の事前情報も無しに観たかったので、

ネタバレを一切踏まないまま初日に映画館に行ってきました。

『シンエヴァ』ではTwitterでネタバレを踏んでしまったので、

『君たち』では絶対踏まないように極力Twitterも見ないようにしていました。


公式からの前情報で、

「登場人物が『君たちはどう生きるか』の原作を読む」

というのは判明していたので、実世界であることは概ね分かっていて。

さらに鈴木P曰く「冒険活劇である」ということで、

おそらくファンタジー世界が絡んでくるだろうなというのも分かるので、

世界観的には大体予想した通りでした。

むしろ宣伝一切ナシということで何が来るかと身構えていたので、

清々しいほど純粋な"ジブリ"がきて逆に意外だったし嬉しかったです。


内容に関してはタイトルから予想できる通り、

宮崎駿監督の集大成というか、回顧録というか、自叙伝というか。

まずジブリらしからぬセルフオマージュがたっぷりでしたね。

冒頭の戦時描写や飛行機工場などは『風立ちぬ』だし、

身内を取り返しに異世界に行くという物語の骨子は『千と千尋』だし、

木々の中を屈みながら進んでいくところは『トトロ』、

若返る老婆や世界を繋ぐ扉は『ハウル』、ラストの盛大な崩壊は『ラピュタ』、

他にもナウシカっぽいシーンやらもののけ姫っぽい雰囲気やら、

「あ、宮崎駿だ!」となる場面がたくさん。

意図的に自らの作品の要素を詰め込んでいるのが見て取れます。


主人公の設定からしても、

「父親が飛行機部品の工場長」というのは幼少時の宮崎監督そのまんまですし。

宮崎監督は子供の頃、

空襲からトラックで逃げる時に「乗せてくれ」と言ってきた人を父親が乗せず、

そのまま走り去ったということがずっと心に引っかかっていたようで。

それが『君たち』で自分を傷付けて嘘をつくシーンや、

継母にそっけない態度を取ってしまうシーン、

身重でありながら森に一人で入っていく継母を奇妙に思いながらも無視して行かせてしまうシーンなどの元になっているのでしょう。

こういった"恥ずべき行為"に対する負い目と向き合わなければいけないというのが、

幼少時の宮崎駿監督の強烈な記憶と体験であり、

『君たち』の主人公の乗り越えるべき壁だった。

ですからこの映画は、

「自分に恥じない生き方を選ぶことの大切さ」を説きつつ、

宮崎監督が自ら作ってきた作品たちをオマージュという形で込めて、

「俺はこういう生き方をしてきたぞ」と作品で語っているのでしょう。

生き方の自省と教えであり、監督自身の終生の作品集でもある。

この辺はタイトルそのまんまというか、ストレートに来たなぁと。

分かりやすく王道で、それゆえに説得力とパワーがある、

シンプルかつ強力に訴えかけてくる映画だったと思います。


ラストシーンでは眞人が世界の創造主を引き継ぐかどうかを問われ、

自らの"恥ずべき行為"を理由に、その資格がないと拒否しました。

塔の世界に残れば若い頃の母親ともずっと一緒にいられるにも関わらず。

だけど眞人は現実に新しい母親と赤ちゃんを連れ戻してやらないといけない。

だから現実を選択した。それが"恥じることのない正しい道"だったから。

こういうのは大抵なんやかんやと現実に戻って終わるものですが、

『君たち』では"過去の恥ずべき行為への内省と生き方の選択"が帰る理由になっているのが、テーマに寄り添っていて良いですね。


ところで僕、キリコの存在がなんか引っかかってたんですよ。

塔の中にいる人間はキリコ以外は大叔父の血筋しかいないのに、

キリコだけは完全な部外者にも関わらず塔に入っている。

しかも若返った状態で。

そもそも相棒なら君生きバードことアオサギ君がいるし、

ヒロイン兼ガイドならヒミがいるわけで、

ただの屋敷の老婆であるキリコまでついてくる必要はあったのか?と、

最初は不思議に感じていました。

なんだかキリコだけ異様な存在だなと。


そして、映画を観終わってからふと、

あれは宮崎監督の想いの化身だったのではないかと思いました。


「過去に戻って昔の自分に色々言ってやりたい」

「頑張って生きる若者を手助けしたい」

「若返ってもっともっと働きたい」

……


主人公である眞人は「少年時代の宮崎監督の分身」で、

キリコという異質な老人は、

「老齢になった宮崎監督の分身」なのではないでしょうか。

だからあんなに奇妙な形で物語に、というより眞人に介入していた。

その姿は、『君たち』を通じて若者に自省と生き方を伝える監督本人のよう。

そう考えると得心がいきます。

新しく生まれてくる命にご飯を食べさせて、

巣立ちを見送ったりする姿なんかはまんまですよね。


やはり『君たち』は、集大成であり、回顧録であり、自叙伝なのでしょうね。

映画としてもジブリの塊という感じで面白かったし、

前情報一切無しに初日に観に行けてよかった。

今まで宮崎監督の作品を観て育ってきた身として、

宮崎監督に感謝を伝えたくなる映画でした。


あ、あと最後にアオサギ君!

君ちょっとポスターと顔違うぞ!

そんな鼻じゃなかっただろ!おい!

もっと可愛い子かと思ってたぞ!

……でもキャラクター的にはとても良かったです。

最後の「あばよ、友達」みたいなセリフほんっっっと好き。


長々書きましたが結論、観てよかった!

【雑記】『君たちはどう生きるか』を観た感想

Comments

主人公可愛かったですね!無口な真面目キャラだいすき…… 確かに積み木のシーンとかも宮崎監督の何かが滲み出してそうでしたね~

Oodaru@KAIJYU-09

今日ちょうど見てきたのでようやく記事が読めました🙌 なるほどな~と思って読ませていただきました😌(私は主人公カワイー(^q^)と漫然と見てたので反省) 積み木の辺りとか、何となく創作する人ほど刺さりそうな作品だなと思いました

洋燈らんぷ


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