「おっと、次は父兄参加の競技か」
伊手良小学校市民運動会、山間の片田舎では市民運動会も大イベントだ
体の弱い息子は残念ながら見学席での参加になってしまったが、その分俺の活躍を見せられる。真の男の力強さを学ばせられるいい機会だと思いたい。
今日はちょうど里帰りしてたとかで、大山のやつも参加しているらしい。
役員でもないくせに妙にお節介で、準備会にもよく顔を出していたみたいだ。
ポォォォォォォーーーーーン………
サイレンが鳴っている。
妙な音だ。集合の合図だろうか?
頭の奥によく響く。不思議と嫌な気持ちはしなかった。いやむしろ、やる気が体の奥底から込み上げてくる。
「――続いてはー父兄参加のおしりつなひきです 括約筋に自慢のお父さんたちはーーぜひご参加ください」
棒読みのアナウンスを聞きながら、大勢の男達が導かれるようにグラウンドに向かっていく。
私も負けじと立ち上がり彼らに加わった。
妙な雰囲気だった。誰もがふらふらと足取りがおぼつかない。
おしりつなひき。
確かそう……、1対1の男の戦いだ。括約筋を普段鍛えているか否か問われる定番競技だ。
「おや、隈谷さん。私の相手はあなたでしたか」
「むっ、大山……さん」
くそ、こいつが相手か。強敵だ。
でもお前には負けない、俺だってケツには自信があるんだ。
一人でトイレでシコシコやってるときもケツにギュッと力入れるとより気持ちがいい。あの感覚はトレーニングのようなものだ。だとすれば、俺は既にケツのスペシャリストってことだ。
伊達に単身赴任ばかりしてねえんだ。
「いや、私は最近お尻には自信がありましてね、この間なんか……おっと、対戦前ですから自慢はやめておきましょう」
挑発するように笑う大山を見ながら、俺はケツに力を入れた。
大山も俺もほぐす前から前がビンビンに勃ち上がっていた。男の闘争心がお互い剥き出しだ。
見てるかー! 父さんの格好いいとこ見逃すんじゃないぞ!
ふふ、君のお父さんよりももっとお父さんらしい人が横にいるんじゃないかな?
お互いにケツを向けあって、一本のバトンを互いのケツに嵌めた。
ぱぁん。
スターターピストルの弾ける音がして競技が始まった。
先手必勝。
ギュッとケツ穴を引き締めて俺はバトンを咥えこんだ。
おッほぉ!
ケツの中にずっぽりハマったナニの形が、引っかかる位置も太さも感じ取れてしまう。
あぉぉぉ……!
背後からは大山の雄叫びが聞こえた。
やつもまたスタートダッシュをキメたようだ。
一瞬でも気を抜いたら、あっという間に太くて気持ちいいコイツがケツから抜け落ちてしまいそうだ。
負けてなるものか。息子が見てるんだ。
俺はケツと太腿に力を入れて、下半身を必死になって揺すった。
力づくで引っ張って一本勝ちを狙うか、相手を刺激して消耗させるか。戦法を考えながら俺はケツを振る。
しかし、相手はさすがの強さだ。攻撃一辺倒では一向に勝負がつかない。
ならばと俺は防御の為に、もっと深い場所にまでバトンを咥えこんだ。
おーーーおぉおーーおーー
奥が、奥が当たる。き、き、気持ちいい。
あ、あ、ヤバ、ヤバイ。あ、でも、こんなに奥までキたら、まず負けようがないだろう。も、もっと奥、もうちょっと奥に入れれば、もっと負けない。無敵モードに入れそうだ。だ、だからもっと、もっと奥まで。
バチン!
一番イイ場所に当たった瞬間、俺のケツの外側にも分厚い刺激がぶちあたった。
奥まで戦法を思いついたのは俺だけではなかったようだ。
うぉおお!!
むほぉおお!!
大山と俺は二人で、バトンの全部を飲み込んでしまったようだ。
その瞬間ケツに収めたバトンが奥の奥の奥までズルンと入り込んで、男の気持ちよさを全部押し潰してきた。
あまりの気持ちよさに、俺はガマンできずにケツだけでイッてしまった。
射精中はいい、だが、終わったら必ずケツから力が抜けてしまう。負けちまう。
そうは分かっても射精が我慢できなかった。
―――
しかし、びったり繋がったケツからは、俺と同じような振動が感じ取れた。
大山も奥の奥の奥を貫かれ、気持ちよさに完全敗北していたようだった。
同時イキは引き分けだ。
残念ながら俺は息子に勝利を見せることはできなかった。
しかしこれだけの相手との熱戦は、きっと息子にもなにか熱いものを届けたと思う。
好敵手との戦いは得るものが大きいものだ。
俺はマットにベッタリと張り付きながら心のなかでガッツポーズをした。