こんにちは!
最近あたらしい更新があまりできてなかったので、
突如新コーナーをマネージャーに考えてもらい、マネージャーがコラムを書くというコーナーを始めていこうという形になりました。わーーい!!!!
ご存知の方は知ってるかと思いますが、猫吉よりおにはマネージャーがおります。
とあるコミュニティで出会ったSkebをはじめる前からの付き合いの友人で、よりおの色んなことをサポートしてくれている優秀なマネージャー。
そんなマネージャーに「特殊性癖の3要素」について記事を書いてもらったので、今回はそれを公開します!
評判が良かったら連載という形に不定期で続けていこうと思っていますので、感想やフォローしていただけると大変うれしいです。
では下記から!
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忙しい人のためのまとめ
・特殊性癖そのものを愛でないか?
①レアリティ:この世でたった一人の性癖を持ちし者は、存在自体が最高だ。
②コミュナリティ:性癖で価値観を共有できる仲間を見つけられることは、かけがえがない。
③パーミアビリティ:特殊性癖と呼ばれていたものが、作品や個人の活動によって一般社会に浸透していく様子は素晴らしい。
ことの起こり
今では自称「特殊性癖絵描き」として、Skebでリクエストを受け付けて活動している、猫吉よりお先生。
この「特殊性癖リクエスト総受け」路線は、かなり初期の段階で、本人が提示したものでした。
それを受け、私がマネージャーとして何ができるのか?と考えた結果、主にTwitter/Xを中心に「特殊性癖とは何か?」を調査した時期があります。
が、「特殊性癖」というジャンルは…ない!
なんと驚いたことに、特殊性癖というジャンルは存在しないことが、すぐに明らかになりました。
それはあくまで、大量のニッチなジャンルの総称にすぎません。それぞれの界隈が存在し、部分的に重なりながら、特殊性癖と呼ばれるものを構成しているだけで
たとえば「特殊性癖『が』いい」というような、いわゆる特殊性癖性癖という個人・集団は、観測できませんでした。
また後述の「バステ」というサブジャンルを跨いで、「球体化」と「平面化」どっちもいける、というタイプはいましたが、それはあくまで中心となる性癖を拡張した場合か、バステ自体を性癖とするケースでした。
特殊性癖全体を俯瞰する人間、あるいは、特殊性癖『が』いいということに気づいた人間がいない…
ならば私がそれを担うことにしましょう。恥ずかしくも付け焼き刃ではありますが、私自身がまず、特殊性癖性癖の立場から、特殊性癖そのものに「よさ」を認めること
から始めました。はい、私は特殊性癖性癖です(唐突)
・特殊性癖とは?
特殊性癖という言葉は、まず「特殊」と「性癖」に分けることができます。特殊のほうは、一般とは異なる、という意味で異論はないでしょう。
また、個人の興奮と愉悦を引き起こすもののうち、この「性癖」という単語自体が、すでに「一般」に対してやや「特殊」な場合を指す表現であるように思われます。
たとえば「異性性癖」という表現があるならば、何か一般的なものの特権を相対化しようとするような、ある社会的な意図がある時以外には、用いられない。
次に、「性癖」という言葉については、必ずしもセクシャルな興奮を惹起するものにとどまらないようにも見受けられます。
これについては、対象によって引き起こされる個人の興奮具合には、そうしたグラデーションがあるという意味で、特殊な性癖に限った性質ではないでしょう。
それとも、私のような外部からの観察者からは、想像できないような回路で強烈な興奮が発生しているのかもしれません。だとしたら、すごく、いいですね。
さておき、ここでは特殊性癖という言葉を「一般とは異なる対象によって個人の興奮が引き起こされること、またそうした個人の性質」とします。
そもそも欲望とは模倣されるはずだった
ルネ・ジラールという人が提唱し、ピーター・ティールが実社会やビジネスに応用し、またルーク・バージスが大衆向けに解説した理論に『欲望模倣説』というものがあります。
平たく言うと、「人間の欲望というものは、自分の中から自然に湧いてくるものではなくて、他人が何かを欲望している様子の模倣から形成される」という説です。
他の子がもっていたオモチャを欲しがる、セレブ御用達の商品を自分も身につける、そのようにモデルとなる他人がいて、それに基づいて自分が対象に向かうという仕組みが存在するという指摘でした。
なぜこんな話をし始めたかというと、特殊性癖と呼ばれるものは、明確にこの説に対するイレギュラーであるという点を強調したかったためです。
いったいどこの誰が「クラスのみんながそうだから」石化された異性に興奮するでしょうか?
特殊性癖は、先立って社会的なモデルがあって、それからそのモデルが抱く欲望を模倣しているとは限りません。この世でたった一人、自分が神秘体験とも呼べるような体験を通して、形成されうるものです。
もちろん、特殊性癖作品の鑑賞体験によって「目覚める」というのは、ある種の模倣ではあります。その場合は、社会的というよりは、個人から個人への「継承」と呼ぶような事態でしょう。
また、後述のパーミアビリティ(浸透性)の議論においては、欲望の模倣は重要な役割を果たします。
私は、特殊性癖というものが、社会全体を取り巻く「欲望の模倣」というものに対するイレギュラーないしバグとして存在することを、強く肯定するものです。
・性政治にまつろわぬ特殊性癖
次に、いささかセクシャルな話題になりますが、人々の性的興奮の制度性についてです。
まず性的興奮というものは、性行為、ひいては繁殖というきわめて社会的な行為にどうしても結びついています。
社会的な行為である以上、こうした個人の感情の発露はどうしても、近代社会において、強く統制されようとするものです。どのような興奮が「正常」で、どのような興奮が「異常」である、というような規範を個人に押し付けること抜きに成立しない性質が、今日の社会にはあります。
それに対して、特殊性癖というものは、社会にとっては「都合が悪い」ものであるということが言えるでしょう。何らかの「正常さ」から逸れた、制御不能な興奮と感情の発露は、社会のありようをおびやかすのに十分な力です。
こうしたアナーキーな力を個人が帯びること。当人たち以外には理解不能な領域をはっきりと抱くこと。これもまた、私が強く肯定するものであり、社会の維持と改善にとっては、排斥するよりもむしろ重要なものであるように思われてなりません。
・百花繚乱のニッチジャンル
特殊性癖そのものの魅力として、忘れてはいけないのが、そのバリエーションの豊富さであることは、先述の通り、特殊性癖の中にもさらなるサブジャンルがあることからも明白です。
注意:あくまで一般的な説明のための便宜的な分類なので、厳密な議論として不適切な分類がある可能性がございます。どうかご寛恕ください。
バステ系
バステとはバッドステータス:状態異常の略語です。石化や平面化(ぺちゃんこ状態)、人形化や球体化や膨体化や立方体化、さらには消化器などの道具化や、鯛焼きなどの形状になる食品化などがあります。物質としての変化だけではなく、ゾンビ化やアフロ化(髪型が爆発などでアフロになる)、ピエロ化(ピエロのような化性や衣装になる)という状態変化もあります。
そこには通常状態から変化を起こしたキャラクターの困惑や恥という感情が伴うこと(あるいは感情そのものの消失)があるようです。
ボア系
ボア(Bore)とは「丸呑み」を指す言葉で、サブジャンルとして成立しているのは、それが「どのように丸呑みするのか(どの部位で丸呑みするのか)に派生があるためです。
テイルボア(人造人間セルのように尻尾で相手を呑み込む)やディックボア(男性器によって相手を呑み込む)などがあります。もちろん通常の口腔からの丸呑みがあり、その場合は排泄する/吐き戻す、という分岐もあります
MC系
MCとは、「マインドコントロール」の略語です。洗脳によって人格が豹変するものを中心に、肛門などから粘着質の物質を排出し、その排出物に人格が宿っているがために、本体は人格を喪失するという「人格排出」や、憑依などがここに含まれるでしょう
ほかにも人皮化からの着脱、首なし、首すげ替え、首チンポ、シャボン玉、救命胴衣、ビーチフロート、マント、ビンタ、尻リョナなど、本当に特殊性癖の多様性には枚挙にいとまがありません。
注意:本当に枚挙にいとまがないため、「おい!私の特殊性癖が記載されてないじゃないか!」という方いましたら、平にご容赦ください。
・エスカレートする特殊性癖
ときに、ジャンルの広がりが横軸だとするならば、一つのジャンルがエスカレートする様子は、縦軸の伸びであるとも言えるでしょう。
その具体例として「筋肉フェチ」と「巨大精子」というジャンルを挙げます。
まず筋肉フェチというのは、ここでは筋肉質なキャラクター、またはオリジナルよりも筋肉量が増加したキャラクターに対する性癖を指しますが、このジャンルはどうも、その筋肉量がエスカレートする傾向があるように思われます。
筋肉はよい。筋肉は、あればあるほどよい、そのエスカレートの結果…人体の形を留めないような、街を覆い尽くすような筋肉の塊をもつキャラクターが描写された作品を見た時には、畏敬の念を感じました。
同じようなエスカレーションが、巨大精子というジャンルにも見られます。
巨大精子は巨大陰嚢とセットであることが多いのですが、目視が可能などころか、人間の背丈を超すような大きさの精子が、鞭毛を震わせ、いくつものたうち回っている作品を見たときに私の脳裏をよぎった言葉は「人間の無限の可能性」でした。
・特殊性癖を論じることについて
ここでやや脱線するのですが、私にとって疑問であることは「なぜ、これほど素晴らしい特殊性癖の全体そのものへの考察というものを、寡聞にして聞かないのか?」ということです。
すでに同志がいるならば、大変喜ばしいことですが、一つには、特殊性癖というものは、やはり極めて個人的な領域にまつわるものであり、その全体を俯瞰するという、ある意味で「他人ごと」としてとらえる立場に立つ人間が少ないということがあるのでしょうか。
つまりこのように、特殊性癖を「評する」立場に立つということは、真剣な態度ではない、どこか観客然とした、うすら寂しさがあるものです。
ですから、このような考察には、個々の特殊性癖を貶めたり、ある種の権威的に統制しようとする意図は一切ないということを、改めてここに明記する必要があるでしょう。そのような上から目線を弾き返すような力こそが、特殊性癖の魅力であることは先程述べました。いつでも、プレイヤーがもっとも尊ばれなくてはいけません。
・特殊性癖における発展段階
さて最後に、これまでに挙げてきたような特殊性癖は、以下の3つの段階に分けられるという話をしていきましょう。この分類によって、特殊性癖全般をより多層的にとらえることができれば、より興味深い俯瞰視が可能になりえます。
①レアリティ:希少性
特殊性癖の原始状態、と言ってもよいかもしれません。何らかの事故的な状況によって、この世にたった一人の特殊性癖が生まれてしまった状態。孤立・孤高の状態が、まずあります。
厳密に唯一であるかどうか、というよりは、まだ同志を見つけることができていないだけの状態も、こうした段階に含まれるでしょう。
この段階においては、特殊性癖を満たす作品というものは、意識して供給されることがありません。そこで本人には2つの方向性が与えられます。
一つは、既存の作品の中から(そこまで)意図されていないシーンやキャラクターを元に、特殊性癖を満たす条件を「見出す」という態度を取ること。
もう一つは、自炊。おのが欲求を満たすために、自ら作品作りに勤しむということがあります。
さらに昨今では、Skebのようなリクエストプラットフォームが普及したことで、新たな選択肢が生まれました。「自分の性癖を盛り込んだリクエストを外注する」です。
この第3の選択肢は、のちの2つの段階に対しても大きな影響を与えます。
②コミュナリティ:共同性
続いて、特殊性癖の持ち主同士が連帯する段階があります。この段階では、個人的な体験を元にしながら、同時に他者と共感し合うことで、孤独な状態を解消します。
もちろん集団としては2人以上からの小規模なものであり、ニッチ、マイナー、といった形容詞がつくのは、「特殊」性癖による連帯ゆえでしょう。
この段階において発生するコミュニティのメンバーは、必ずしも特殊性癖者本人のみとは限りません。
もしそこに、Skebなどで対象の特殊性癖のリクエストを反復的に受け付けるクリエイターがいるならば、同じ感情と興奮までは共有できなくても、「そうしたジャンルには価値がある」という同じ価値観を共有することができるという点において、メンバーに含めることが可能でしょう。
③パーミアビリティ:浸透性
全ての特殊性癖が至るわけではないが、多くの特殊性癖が実際に達する段階として、「かつて特殊性癖だったものが、市民権を得る」という段階があります。
ある特殊性癖への賛同と共感が高まり、コミュニティが増員し、商業的にも無視できない規模になってくると、そのニーズに応えるような作品が増え、そこからさらに「入門」する人間が増え…という正のフィードバックが発生します。
しかしここでもし、一般性癖化の具体例を挙げようとすると、「それは最初から特殊性癖ではなかった」「いやそれは今でも特殊性癖である」というような解釈戦争が起こってしまう可能性がありますので、
ここでは極めて例外的なケース、レアリティ段階から一気にパーミアビリティ段階へ到達した事例を紹介するに留めます。
※
あるSkebユーザーが、自分の特殊性癖を大量にクリエイターへリクエストするという出来事がありました。
当時はまだSkeb自体がプラットフォームとして盛り上がろうとしていた時期。
クリエイター側にとっても珍しく、ぜひその性癖を書かせてください!とアピールするインセンティブが発生し、やがてこうしたムーブメント自体、「とある一人の特殊性癖者が身銭を切って、自らの性癖を普及することに成功している」という観点から注目を浴びることとなります。
その性癖は、異なる版権キャラ同士の組み合わせであることや、従来からみても極めてニッチなシチュエーションであったにも関わらず、今ではSkebでも日常的に見受けられるジャンルとして確立し、新たな性癖者と、さらに新たな派生ジャンルを生み続けています。
御存知、「アーボック時津風」のことです。
さすがにまだ、お茶の間までは普及しているわけではありませんが、たった一人の稀少な性癖が、プラットフォームの力と個人の覚悟によって、ここまでの広がりを見せたという事実に対して、私はいつでも感動を禁じえません。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
いやそんな「いかがでしたでしょうか?」とか言われても、正直困りますよね。
あなたのその困惑はおそらく、私が理解できない高みに到達している特殊性癖の一つ一つに抱く感情に似ています。
最近は忙しさにかまけてウォッチを怠っていたのですが、この怪文書を書くことで、当時の情熱を思い出すことができました。
最後までお読みいただきまして、大変ありがとうございました。
そして最後に宣伝!
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以上です。なんだこの熱量!
我がマネージャーながら素晴らしいですね。ありがとうございます。
猫吉よりおは言語化や文章を書くことが苦手な分類なのですが、ご覧の通りマネージャーは得意分野であると同時に特殊性癖に関しての熱量や想いは間違いなく一緒なので、こうして発信することができて嬉しいです。
ということで、特殊性癖大歓迎のご依頼を受け付けていますので、何卒よろしくお願い致します。
Skeb
pixivリクエスト
https://www.pixiv.net/users/12571/request
個人依頼に関してはこちらの記事

いつもお世話になっています、 はじめましての方ははじめまして! 猫吉よりおと申します。 2021年4月頃よりSkebに登録し活動しており、主にクライアント様の趣向に沿った幅広い特殊性癖や、健全なアイコンイラスト、グッズ用イラスト等を描いている、用はなんでも絵描きで特出するところがないのですが、個人的な趣向を...