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紛争学園 ~学園OBの鉄拳制裁~ 4

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「ぐは……ぁぁ……ぶぅ、ぇぇ……っ!」


「雑魚が。イきってんじゃねぇぞ…………」


 リングの上に、二人の筋肉隆々の男。一人は敗者の図で倒れ、それよりも一回り豊かな肉体の持ち主が、勝者の図でそれを見下す。

 血と汗に乱れてキャンバスに伏せるセイタに、サガヤは唾とともに、無機質に吐き捨てる。


 強者に挑んだセイタの想定をはるかに上回る強さと冷徹さで、セイタは文字通り半殺しになりつつあった。元より軍人と一生徒。こと「肉体の破壊」で勝負すれば結果は見え透いている。


 だからこそ、セイタにとっては挑む価値のある相手、だったのだが。サガヤは絡んでくる生徒に対し、上手くじゃれるような勝負をして納得させるタイプではない。

 そして学園の性質上、腕に自信を持つ不良の集う軍立でも、並みの相手ならばとっくに心が折れているのが必然だった。



「ま、てぇ……ゴ、ラァ……っ!」


 喧嘩を売るには体躯の差があり、さらには心を折るほどの実力差。岩をも砕くような破壊力の拳は、丸々と硬く隆起した肩や胸からも推察できる。その完成された肉体美だけでも圧倒されるようだった。


 それでも、セイタはサガヤの足首を掴んだ。


 生意気な後輩の、涙目の懇願を期待していたサガヤの眉間に、筋が浮かぶ。



「ま、だ……やれ、んぞ……クソ、ハゲ……っ!!」


 ブチッ


「……マジで殺っちまうか」


 セイタがボコボコに腫れあがった顔をかろうじて上げ、かすれた声で吐き捨てる。


 サガヤは瞳孔の開き切った瞳で瀕死のセイタを見下し、そのまま太い足を持ち上げ、その体に跨った。

 馬乗りで、筋張った堅牢な拳を握りこむ。



 グボオオオォォォ!! ドガァッ!!


「がぁっ! んぎぃっ!」


「んだよ、まだ鳴けんじゃねぇか」


 ドガァッ!! ドボオオオォォォ!!


 怒り狂ったサガヤでも、流石に殺す気ではなかった。……だが、死ぬ限界までならばと、容赦のない拳を、セイタのひくついた腹筋に落としていく。


 右に、左にと、黙々と拳を落としていく。それらはひしゃげた腹筋を押しつぶし、奥深くまでめり込んでいった。


 ドガァッ!! ゴッ! グボォッ! ガッ! バキッ!


「ごほっ! ぐ、ぇぇ……っ! ぶ、がぁ……ご、ぁぁ……ごっ! がぁぁ……がっ! ぐ、は……っ! がはっ!」


 ついに、悲鳴とともに、唾液に赤が混じり始める。飽きるまでに喧嘩慣れしたセイタが経験した範囲を超えるダメージの兆候が現れ始める……。


 それでも。サガヤは止まらない。セイタにとっての何よりの不幸は、サガヤの異常なまでの短気さを甘く計算していたことだった。

 恵まれた肉体に、軍人としての景観が合わさったその破壊力は、軽い冗談を飛ばした同期の軍人にさえ牙を剥く。



「とりあえず、鳴けなくなるまで潰すか」


 グボオオオォォォ!! ドガァッ!!


「ぐが……っ! ぶ、ぇ……っ!!」




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