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「ぎぃ、があああああああああああああぁぁぁぁぁぁっ!!」
絶叫とともに、アラトの体が大きく揺れる。
黒いゴムのベルトが体中を巻きついて、アラトを宙に浮かべている。手足を取られ、そして今は……、自分と変わらない性器によって開発された秘部を、さらに非情なまでの大きさの性玩具で拡張されている。
……地獄。宣言通りの光景だった。
喉がかれるほど喘ぎと悲鳴を上げ続け、涎を垂らしてひたすらに悶え続けるアラトを見て、もうひとりのアラトは、ただ滑稽だと笑っていた。
「ぶははは、気持ちいいかぁ、アラト? え? もう奥まで入んないんだけどなぁ。これ以上捻じ込んだら内臓巻いちまうかもなぁ?」
ゴゴゴゴゴゴゴ!!
「んぎぃぃぃいいいいぃいいいいっ!!!」
ビクッ! ビクン!
ビュルルルルルルルッ!!!
性器が大きくびくつき、また盛大に射精した。
もう何度も繰り返された射精で、白濁は薄まり、ただ痛みと、それをはるかに上回る快楽が下半身を支配している。感覚は痺れ、上半身は宙に浮き、ただ刺激を貪るだけと化す。
「しっかり自覚しろよ? これがお前の正体だよ、アラト
ぼろ負けした相手に何もできず、体が壊れちまうまで凌辱される、雑魚淫乱野郎」
侮蔑の言葉も、もはや届かなかった。貶められる限界までプライドを擦りつぶされ、ここにまで至っている。
ただ、うつろな目で首をそらし、挑発には懇願のような喘ぎ声で返すばかり。
「オラオラ、ここがいいんだろ? 負け犬らしくイかせてやってんだから感謝しろよ?」
「んぁぁあああああ……がぁぁあぁあああああぁぁぁぁっ!!!」
「イけなくなっちまってもクスリくれてやっから安心しろ、ぶっとぶまでイき続けていいぜ?」
もう一人のアラトが影で隠しているアンプル。現実離れした薬の存在は、アラトの地獄を繰り返させている。
「お前がお前でなくなるまで、なぁ?」
「あああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
「やめろぉぉおおおおおおおおおっ!!」
絶叫。そして、ぐったりとした肉体には、Tシャツが汗でびっしりと張り付いている。
「はっ……、ぁ……ぁ……え?」
天井。自室のベッドの上。
首を持ち上げたアラトは、きょとんとして辺りを見渡す。
「は、…………あ、…………え、夢……?」
どうやら、そうらしかった。
先ほどまでの現実が全て悪夢であり、そこから解放された。いくつか納得を覚えたものの、それ以上に安堵を覚え……、同時に、下半身を覆う下着に湿り気を感じた。
……射精している。だからか、いやにリアルな夢だった。
(夢で、よかった……、疲れてんなぁ、俺……)
まさか、自分に犯される夢を見るまでに至るとは。突拍子な妄想だった。
だが、原因は自分の中でははっきりしている。確かに最近では悩むこともなかったとはいえ……、少し前までは悩みに悩み、全てがどうでもよくなり、コテツへの恐怖さえ覚える始末だった。
「……コテツに挑むのは、暫く勘弁しといてやるぜ……」
何かの暗示だとさえ勘ぐってしまう、悪夢の中の悪夢だった。夢の登場人物が……、もし、「もう一人の自分」ではなくコテツだったら……。
アラトは大きく首を横に振り、……そうでなかったことにひたすら感謝した。
完
yukibou
2020-10-06 06:16:16 +0000 UTCミケ空
2020-10-06 02:52:46 +0000 UTC