「オラァッ!! このままぶち折ってやろうか? クソガキ……!!」
その圧倒的なまでの体格差で寝技に捕らえ、カムラを苦しめていたダン。しかし、その剛腕の中でも、カムラの顔に諦めが浮かぶことはなく。
「ぐぐ……、……うおらぁぁぁぁっ!!」
「!!??」
ゴキッ!!
次の瞬間……、カムラはやむなしと、後ろにかかとを突き上げ、ダンの股間を蹴り上げた。
カムラの側も、金的を繰り出すことに対し気楽ではなくとも、容赦はなかった。途端にダンは腕を小刻みに震わせ、技から力が抜ける。
「あ、が……んが、があぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!?」
カムラが自身から離れていく中、ダンはキャンバスに崩れ、股間を押さえて悶絶した。
急所への衝撃はどれだけ堅牢な肉体でも変わらない。それも、体格で大きく劣るとはいえ格闘技を習得した相手からの故意的なものとなれば……。ダンがびっしりと冷や汗を浮かべるのを、一転して余裕を見せつけるように腕を組んだカムラがニヤつきながら見守った。
「がぁ、ぁぁ……テ、ンメェェェェ……っ!!」
「へっ、油断してんじゃねぇ……、よっ!」
グボォッ!
「ぐおお、がぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
続けて、もう一発。ダンの腕を引きはがし、こんもりと浮かんだ下着の上に蹴りを落とす。下着の下で勃起している性器の弾力が、強烈な衝撃の後に返ってくる。
ダンの野太い悲鳴が轟くと、カムラは嗜虐的な笑みを深めた。かつて師事していたとはいえ、いまは勝敗を奪い合う喧嘩相手に過ぎない。そういわんばかりの勝気な表情だった。
「あ、がぁぁ……、はぁ……はぁ……っ!! こ、の、ガキィ……ぶっ殺す……っ!!
「んな口きいていいのかよ? もう一発ぶち込まれてぇのか?」
キャンバスに拳を擦り付け、激痛に苛まれながらも威圧してくるダンに、悪びれもせずにカムラが言う。
普段の喧嘩なら……、ダン以外の相手であるなら、カムラは金的という手段は基本的には選ばない。勝気な不良ではあれど正々堂々を地でいく正確であるのは、ダンも重々に承知していたし、そういう真っ当でケチのつけられないような喧嘩のやり方を叩き込んできた。
……自分への甘え。カムラはダンを格上であり、地元の先輩としてみているからこそ、甘えている。それが殴り合いにおける容赦のなさとして返ってくるのだ。自覚しているからこそ単純にキレることもできず、ダンは気が遠くなる思いだった。
「オラァ……、とっととチンポ晒せや! お師匠サマよぉ……?」
そして、ダンをキャンバスに沈めたことで調子の乗ったカムラはダンの肩を掴んで伸し掛かると、その下着に指を絡め、一気に引っ張った。
布がちぎれる音が響く。ダンの筋張った股に食い込み、下着が引きちぎられていく。
「はぁ……はぁ……!!」
「へっ……相変わらずどす黒くてグロいなぁ……?」
下着の残骸をリングの外に放り捨てた後、その陰から現れた怒張を目の当たりにして、それを見慣れているカムラはおちょくるように肩をすくめた。
その体格に似つかわしくぶら下がり、今は健やかな肉体を晒して歯向かってくる弟子との勝負ですっかり高揚した、巨大で色黒な性器。
カムラが幾度となく殴り、それを耐え、カムラを犯しつくしてきた怒張を前に、カムラはさも百年目の仇でも前にしたように不敵な笑みを浮かべた。
「オラ! 喧嘩の最中に勃起させてんじゃねぇぞっ! そんなに俺をヤりてぇか? 残念だったなぁ……今日ぶち込まれるのはアンタの方だぜ!!」
「んがぁっ!!」
いつもなら、この凶悪な性器が晒されるのは、カムラが抵抗の余地がなくなるほど完膚なきまでにやられた後だ。それも踏まえて、今回はカムラにとっていい流れを掴めている。
カムラは唸ると、ダンの鍛え抜かれて豊満に膨らんだ胸を鷲掴みにした。体格差はあれどカムラの握力はすさまじく、ダンの胸筋がひしゃぐほどに握りこんだ。
強烈な金的、かと思えば乱暴なまでの愛撫を受け、ダンは息を乱しながらもぎろとカムラを睨む。
「テメェ……! 地元の先輩の下着ちぎるなんざぁ……どうなるかわかってんだろうなぁ?」
「強がっても意味ねぇんだよ……、リング上で、しかもこんな状況で、下から立ててもらえると思うなよ?」
二人の衝突で、行為に流れるまでに甘い空気などほとんど流れない。死に物狂いで最後まで殴り合い、まさしく野獣同士の屠り合いのような流れで勝負は決し、……カムラはいつも負けてきた。腕力で負け、体格で負け、「戦う男」としての素質の差というものを身にしみて感じてきた。
だからこそ、隙をつけた今、カムラには容赦がなかった。相手の感情の機微など意にも介せず、胸から腹筋、ダンの肉体に食らいつくように愛撫をかけていく。
「はぁ……はぁ…………テメェだからって、いつまでも年上にそんな舐めた口利いて……許すと思うなよ……?」
「はっ、……喧嘩の最中だってのに、そんなに師匠面してぇのかよ? 地元の後輩にケツ犯されて泣きわめくなんて、ありえねぇもんなぁ?」
カムラが不敵に笑う。強かながら、どこか可愛げを感じてならないその表情に、ダンはぎりと奥歯を噛み締めた。
いろんな意味で経験が豊富なダンにとって、無理矢理流しにかかるような行為で容易く陥落する気はなかった。……だが、相手がカムラならば話は違う。
愛弟子が、自分を倒し、陥落させようと必死に食らいついてくる。……自分に肉体を壊す勢いで撫で、握りこみ……、その猛烈な感情を前にして、ダンも熱が上がってくるのをこらえきれなくなってくる。
(……ま、だからこいつに、こんなエロいの着せてんだけどなぁ……? こりゃ、しばらくはオカズに困らねぇわ)
地元を離れてしまった愛弟子との過剰なまでのスキンシップは、ダンにとっても他人に譲れない貴重なものだった。それを知ってか知らずか、カムラはダンの肉体に重なって責め立て続けた。
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