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猫又小町
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爆乳淫魔ハンターシオン~淫呪の指輪~(3話)




「あぁぁ……っっ、んあぁぁ……っっ」


 ぶるりと身震いを起こして、細波立った肉の波及にさえ苛まれる。研究員の女指は、先ほど言葉によって屈服させられた耳朶の輪郭をスルスルと縁取っていた。

 今も脳内で反響し、全身に充満しているマゾイキの余韻が火照る耳に塗り込まれているかのようだ。

 耳たぶや裏側、複雑な構造のそこをなぞりあげていく。シオンはなすすべなく耳を蹂躙される。まるで愛撫を施すように丹念に、執拗に、徹底的に。

 しかし、ここで心地よさに身を委ねては、いよいよ被虐性癖を認めることになる。濡れた唇を引き結び、瞳に力を宿すシオン。S級淫魔ハンターとして、女として、残されたプライドにしがみつく。


 スリスリ……すりゅっ……。


「んくふぅぅぅ……ンッッ……、ッぁぁ……っ」


 すりゅ、すりゅ、すりゅ、すりゅ……。


「ひぃっ、あ、あぁぁっっ……! んぅうぅぅン……ッッ……ああッ、あ、ああああああッッ!?」


 首筋、鎖骨と降りてきた刺激に、シオンのやせ我慢が容易く瓦解する。あるいは、研究員からすればシオンが快感を我慢しようとしていたことにすら気づかなかったかもしれない。

 またこんな程度の刺激でイッたのかと、情けなく媚肉を波打たせる淫魔ハンターを見下ろしている。

 絹のように滑らかな素肌を整えられた爪先が這い回る。


「あ…………イ……く…………っ!」


 極上の肉体を愛でられ、シオンは小さく潮を噴いた。

 幾度となく絶頂を繰り返す。その数は軽いものも含めれば優に百を越えていた。




「おああぁぁ……ッッ、あはぁぁあぁ……ッ」


 薄皮を爪先が掠める焦れったい刺激にシオンは知らずのうちに舌まで突き出して悶え狂っていた。

 爪先をピンッと伸ばし快楽の電気信号を先端へと押し広げる。背筋を仰け反らせ上位者がより責め易いようにと弱点を差し出す。細かい絶頂にも宣言を繰り返し屈辱を凌辱者へと知らせる。

 調教され、怨敵を楽しませるためだけに刷り込まれてきたマゾの悪癖が次々に顔を出し始めていた。

 研究医は横乳に指を遣り、同じように圧し揉もうとして――やめた。そこは乳腺の詰まった敏感なラインで、今のシオンでは耐えられないことが予想されたからだ。

 仕方なしに、下乳だけを掠めて指はお腹の方へと降りてゆく。身に備えた肉感からは信じられないカーブの縊れ腰に挟まれた、脂肪と筋肉とが絶妙なバランスでブレンドされたお腹。なだらかな芸術。


「あぁあぉぉッ……! はぁあぁぁ……ッッ……、ああぁぁ……ッッ……!」


 そんな美術品じみた丘陵に、台無しの痙攣と大量の牝汗がぶちまけられた。薄く引き締まった腹筋を含む腹回りの感度も、他と何ら変わりない。淫魔ハンターとして鍛えられていることなど全くの無意味で、研究員のほっそりとした指先に踏まれれば途端に悦びの悲鳴を上げる。


「くぅぉぉぉ……ッッ、ふぅンッ……おぉぉぉッ……!?」


 と、指の腹が子宮のちょうど真上に乗った瞬間、肉厚な秘割れから愛蜜が飛沫く。茹だっていて、匂いの濃いイキ潮だった。

 研究員の女性は特別強く圧したり、ねちこくマッサージを施したわけではない。ただ、シオンの身体が最も女を感じさせる部位を過剰に意識し、勝手に法悦を見出しただけだ。


「私はただ触れただけですが。どうやら身体の内側まで、根っからのマゾボディのようですね」


「あふぅぅぅッッ……!! ふぅぅッ……ッ、ンくッ、あぁあぁぁ……ッッ、ゆ、指、指を……ッッ……!!」


 ピタリと止まった指は、その直下にある子宮を指し示している。身体の中心に快楽の杭を打ち込まれたかのように、意識が牝の宮へと集中させられた。置いてあるだけの指に縫い止められる肉感肢体は標本と化した哀れな虫のようだ。

 ジワジワと湧き出す悦びがそのまま愛液へと変換されてゆく。シオンの性感を支配しているのは、嘘偽りなく指1本。シオンに比べ、遙かに非力な研究員の指1本。その事実を想えばこそ、マゾヒスティックな法悦はますます加速した。


「ど、どけて下さいぃぃっっ……!! あああッ!! 指がッ! 指が……ッ!」


「お腹に指を乗せられてるだけで気持ちいいなんて。本当に信じられないマゾっぷりですよ。他の研究員たちも困惑……いえ、嘲笑しています。当然の反応ですよね」


 別室でこの状況をモニタリングしているらしい、顔も知らない他の研究員たちとやらの見下しきった視線が容易に想像できてしまう。

 どこまでも情けなく、悔しかった。感情はそうなのに、淫呪に侵された肉体は真逆の反応を示してしまう。どんな軽い刺激にも貪婪に喰らいつき、甘露を啜ろうと構えている。


「もしかして、指輪がなければ、なんて考えていますか? はぁ……。何度も言わせないでくださいね? 指輪は感度を上げているだけ。あなたが変態ドマゾなのは元からです」


「んくぅうぅぅうぅぅッッ……!!」


 ここまでで既にイキ重ねていたのだから、少しでも強く指を押し込まれれば、結果は予想通り。カクカクと腰を揺らし、拘束済みの女体を捩る。痙攣の波はシオンの爆乳にまで伝播し、火照った乳肉塊があられもなく撓み弾んだ。


「ふむ……。ここまでですかね」


「はぁ……ッ、はぁッ……はッ…………ぁぁ……ッッ」


「たとえばここや――ここ」


「ひぃうぅぅッッ……!?」


「ここなど。これ以上は気持ち良すぎて、あなたが死んでしまいかねませんから」


 決して触れないよう、太股を含む股周りを柔手が通り過ぎていっただけで、シオンは怯えるかのように双腿を震わせ、ピッ、と最後に指し示された秘所を護ろうと必死に内股を引き攣らせる。


「残念です。ここも……」


「あぁあぁッ!? そこは……ッッ……!!」


 爆乳の頂点に凹んだ陥没乳首に、触れるか触れないかギリギリの距離を保つ指先が迫る。

思わず、怯えるように声を震わせるシオン。ただし、薄紫の瞳は吸い付くかのように指の行く先を追い、瞬きも惜しんで期待の色に塗れている。

 シオンの乳首が筋金入りの恥ずかしがり屋ではなく、通常通りに身を起こして主張していたならば、その浅ましい期待も果たされていただろうに。


「もちろん触りませんよ。あなたの身体はもう限界ですから。そんなに触って欲しそうにしても、ダメです」


「そんなっ、触って欲しそうになんて……っっ」


 口では研究員の指摘を否定したが、もどかしそうに身を揺すり、豊乳を波打たせる仕草からも女体の本音は明らかだった。

 乳暈のすぐ側にしなやかな指が浮いているというだけで、乳鞠の内側に熱が溜まってゆくかのようだ。はち切れんばかりの爆乳果がもうワンサイズ膨らんで、細指に乳頭を擦りつける――そんな変態的な妄想がよぎって、シオンは弱々しく首を横に振った。

 思考が、官能に染まり過ぎている。これでは女研究員の言うとおりではないか。恥辱の研究行為を受け容れているのもあくまで解呪のためで、決して、初対面の研究員に気持ち良くして貰うためではない。


「予定変更、ということです。マゾな上に脆いあなたの肉体に合わせます。感謝してください」


「……ッッ、ぅぅ……ッッ」


 あまりの言い草に、屈辱を噛み締めた淫魔ハンターはしおらしく俯いた。しかし、恥悦に塗れた触診が終わってくれるならば素直にありがたい。

 シオンの実感としても、研究員の見立ては当たっていて、これ以上触れられていたら、心か身体かどちらかは壊れてしまいそうだったから。


「聞こえませんでしたか? 感謝するか……さもなければ謝罪を。『私がマゾ牝なせいで研究を妨害してしまいました。どうしようもないマゾでごめんなさい。手加減して頂いてありがとうございます』くらい言ってみてはいかがですか?」


「なッ……!? そんな……ッッ……!!」


 自らの尊厳を貶めるよう勧められる。だが不思議と、怒りは上手く湧いてこなかった。それどころかむしろ、罪悪感に似た気まずさに胸が詰まる。


「い、言えるはず……ありません……っ、そんなこと……っ、そもそも私は、被害者で……っっ」


「そうですね。S級ハンター、稀代の天才……などと持て囃されている割に、指輪の真贋も見抜けない間抜けな被害者ではあります」


「それはっ……! だ、だって……っ、うぅぅ……っっ」


 確かにシオンは多大な成果によって名声を得てはいるが、あくまで戦闘の専門家であり、古物や呪具の専門家というわけではないのだ。

 『仕事』に使用している分、一般人に比べれば知識はある方だと思うが、その程度。特に扱いの難しい古物を罠と見抜けなくても不思議ではない。

 言わば専門家である女研究者にとって、そんなことは百も承知。シオンを苛めるためだけに、わざと理不尽な言い分をぶつけているのだ。

 だが、心身共に消耗させられていた美乙女は、まんまと反論を封じられ、萎縮してしまう。快楽に伴う後ろめたさも、彼女を弱らせている原因のひとつだった。


「……さ……ぃ…………っ」


「ん?」


「マ、マゾで……ごめんなさい……っっ、研究の邪魔をしてしまって、ごめんなさい……っっ」


 消え入りそうな声音で、シオンはボソボソと謝罪の言葉を紡いでいた。言われた通りに、ではなかったが、ほとんど同じような意味だ。

 そうしたくはなかったはずなのに――なぜそうしてしまったのかはシオン自身にも分からない。ただ間違いなく、背徳の情動に突き動かされての結果ではあった。遅れてやってきた惨めさが重く喉を降りてゆく。


「よくできました」


「~~~~~~ッッ!!」


 酷薄に微笑みかけられたシオンは目を見開き、倒錯的な恍惚に身を委ねる。僅か一瞬で、恥辱の痺れが指の先どころか、爪の先まで波及し、広がっていく。

 身体の内側で沸騰したマゾヒズムが神経を逆流してくるかのようだ。嗜虐者に散々嬲られたあと、屈辱的な行為を強いられているにもかかわらず、わずかばかり褒められたことに悦んでいるあたり、飴と鞭のやり口に嵌められてしまっている。

 それは被虐に抗う女狩人ではなく、躾の行き届いた牝犬の心地だ。


「指輪の過剰活性は望めませんので、今度は逆をしてみましょう。なるべく指輪を活性化させず、正常なデータを採ります」


 未だ、クラクラと酔い痴れるように思考を緩めているシオンには、研究員の声がどこか遠いところにある音としか聞こえていなかった。

 だがその意味は、すぐに理解させられることになる。――身を以て。

 X字に身体を開かせる拘束が、さらにキツく、手首と足首どころかその指に至るまでも捕らえ、完膚なき無力を強いるよう強まったのだ。


「えッ!? あぁあぁッ!? こ、これでは……ッッ」


「簡単な話ですよ。淫悦に反応して活性化する指輪。その正常値の魔力を測りたいなら、着用者はどうするべきか」


 部屋の照明が一斉にこちらを向いた。牝汗に濡れテカる艶やかなグラマラスボディが照らし出される。サーチライトが女体の陰影を深めたのは、敏感すぎるシオンの反応をひとつ残らず観察し、記録するために、だ。

 女研究者もシオンから離れ、拘束台の周囲を闊歩している。観察するに相応しい角度を探している。あるいは、様々な角度から観察しようとしているのだろう。手にはペンとクリップボードを持ち、視線だけはシオンから外さない。瞬きも惜しむかのように。即ち――。


「――禁欲、です。ここからは何もしませんので、できるだけ気持ち良くならないでくださいね? マゾ牝さん?」


 絶望的な宣言に、シオンの意識は現実へと引き戻された。拘束台に沿うように磔られた身体の中で唯一、窮地の元凶となった指輪を嵌めた指だけがピンと立たせられている。

 聡明な淫魔ハンターの乙女を狂わせる淫呪の指輪は、妖しく、紅く、煌めいていて。禍々しいまでに美しかった。





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Comments

おお、ありがとうございます! 腕暖簾さんはそこらへんお上手ですよね。 挿絵も自分的にココお気に入りだったり(´∀`*)ウフフッ 引き続き頑張ります(`・ω・´)ゞビシッ

猫又小町

最高です! 個人的に部屋の照明がシオンさんに集中するのが全ての情報を丸裸にされているようでよかったです。 挿絵も艶やかさが増してとてもエロかったです…!! 続きが待ち遠しいです…

はたけ


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