XaiJu
猫又小町
猫又小町

fanbox


『爆乳淫魔ハンターシオン~幼夢魔に堕ちる調教記録~』3話叫ぶ淫嘴(1)




 性欲に塗れた視線に耐え、声をかけてくる男を無視し、触ろうとしてくる手を捻り上げながらの探索は、やはり空振りに終わった。少し早く切り上げ、当初の予定通り、昨日と同じ『うたたね』へと向かう。昨日よりは早い時間だ。きっとケーキの選択肢は多いはず。


「ほっほ。次の新作を食べるまでは死ねないね」


「それ聞くの、89回目だよ。いっそ200回くらい目指しちゃう?」


 シオンが店の傍まで到着した瞬間、質素な木の扉が開き、あの店主らしき少女が老婆の手を取って現れた。楽し気に軽口を言い合いながらも、老婆が店舗前の三段ほどある石段を下りるのを介助している。歳の差を感じない気さくなやり取りとは裏腹に、足が悪いであろう老婆を労わるその所作から、少女の心根の良さが感じられてしまう。

 ケーキの入っているであろう袋を片手に杖を突いて歩いていく老婆に少女が手を振る背中を黙って見つめていると、クルッと身を翻した少女がそのあどけない顔に満面の笑みを浮かべ、シオンの手をとった。


「いらっしゃいませ! また来てくれたんですね、お姉さん!」


「はい、これくらいに来たら、色々残ってるかと思いまして」


「勿論! よかったら試作品も食べていってください! さあ、どうぞ!」






 そうして、スキップでもし始めそうな軽い足取りで栗色の三つ編みを揺らしながらシオンを『うたたね』へと導く少女の背中はまるで、絵本にでも出てきそうな、夢の世界へと導く妖精か何かのように見えた。その無邪気さにあてられ、徒労に終わった探索の疲れがふっと軽くなったような気がする。

 『うたたね』の中へと再び足を踏み入れる。おやつの時間には少し遅く、夕飯の時間には少し早い。店内のテーブル席には若いカップルと、娘を連れた母親らしき女性が座っている。ショーケースの中にはケーキやお菓子が三分の一くらいは残っていて、様々な彩りのホイップクリームや果物がキラキラ輝いて、シオンの来店を待ち構えていた。

 ふと奥を見る。恰幅の良い中年の女性や、シオンと同年代くらいの女性が厨房の片づけを行っているのが見えた。あの中年女性こそ真の店主なのだろうか。カウンターの向こうに回って新しいケーキを出す準備をしながら楽しそうにニコニコ笑っている少女は、きっとその娘であろう。


「家族でお店やられてるんですか?」


「いーえ! 二人は従業員のカレンさんとアマリエさん、私が店主のマリーです!」


「あ、そ、そうなんですか、スミマセン!」


 その推測は一瞬で否定され、シオンは目を丸くして驚き、思わず年齢を問おうとしたが、やめた。当のシオン自身、ハンターとしては年齢に不相応な地位を持っている。烈火の如く燃え上がる淫魔への復讐心と、天賦の才とも言うべき戦闘センスの賜物だ。きっと目の前の少女、マリーも、ケーキへの情熱と早熟な才能が故に、こうして自分のお店を持つに至ったのだろう。


「えへへ。学舎には行かないのかい、ってよく言われるんですよー! あ、カウンター席で待っててください! 試作品をお出しします! 飲み物はコーヒーでいいですか? 紅茶?」


「コーヒーでお願いします」


 導かれるままカウンター席に座る。踏み台から降りたマリーの頭が、コーヒーを淹れるためにカウンターの向こうで動き回るのが見える。


「はい、コーヒーと……はい、これが今回の試作品ですよ! お代は結構ですので、率直な感想をお願いします!」


 踏み台に乗ってカウンター越しにマリーが差し出したコーヒーを取り、続いて出てきたケーキを見て、シオンはたじろいだ。


「っ……なんだか……すごい色をしていますね……!」


 それは、紫と青が斑を描く毒々しい色をしたクリームがたっぷりと塗られたケーキだった。何か禍々しいオーラが放たれているように感じるそれを、シオンは苦笑いを浮かべて受け取る。


「クトゥプラムのケーキです!」


「え……クトゥプラムって……甘すぎて食べられないんじゃ……」


 シオンの指摘に、マリーはその薄い胸を張る。


「食べた鳥が空中で贅沢病を発症して死ぬなんて噂が立つほど冒涜的に甘い果物です!」


「……人間が食べていいんですか?」


「成分的には食用にしても問題ないですよ。ただ、栽培が難しい性質を持っている上に、美味しく食べるための調理の手間がすごいんです。わざわざ何かに加工して食べたいなんていう人がいないせいで、一般には食べられないなんて言われています。でも、そんなクトゥプラム特有のネッチョリした甘さは、甘党の私にはたまらない誘惑ですね! 普通に美味しく食べられるギリギリの甘さになるまで試行錯誤しました。さあ、召し上がってください!」


「ええ……じゃ、じゃあ、頂きます……」


 あれだけ美味しいケーキを作るマリーがそう言うのだ。一目見て食欲が減衰しそうな見た目をしているが、勇気を出してフォークを差し込むと、クリームはまるで空気のように抵抗無くフワリと崩れ、紫色が侵食して青と紫のグロテスクな外見になってしまっているスポンジも滑らかに溶けるようにフォークが入っていく。


「っ……あむ……!」


 一度躊躇してから、勇気を出して口に含んだ瞬間、口の中にとんでもない甘さが爆発した。


「ん……あ、あれ……」


 シオンは戸惑いの声を上げる。確かに今まで食べたものの中で一番甘いかもしれない。マリーの評するようにネッチョリした甘さが舌に纏わりついてくるが、決して不快ではなく、味蕾の敏感な幼児期の誕生日に食べたケーキを思い出してしまうような甘たるさ。大人が食べるのなら、ビターに淹れたブラックコーヒーと併せれば何の抵抗もなく美味しく頂けるであろう。


「あ、お、美味しいです……!」


「でしょ! ほらほら、お姉さんも美味しいって言ってますよ! へへーん! どうですカレンさん! 私の勝ちです!」


 マリーは誇らしげにはしゃぎながら、厨房にいる若い女性の従業員へと叫ぶ。どうやら彼女の口には合わなかったのだろう。鍋を洗う手を止めないまま、マリーのしたり顔に見向きもせず、その横顔に苦笑いを浮かべて肩をすくめた。

 確かに甘いものが苦手な人にとっては結構きつく感じる甘さを持っているし、甘たるさの奥底に存在する独特な風味も好みが別れそうな珍味であることは確かだ。たまたまシオンの好みに合致してくれた可能性もある。


「あ、でも食傷になりやすい味だと思うので、少し苦いケーキも出しますね!」


 ただ自分の好みを押し付けるのではなく、客観的な分析も出来ているプロ根性に、シオンはただただ舌を巻くばかりだ。


「ところでお姉さん。私、お姉さんのことを知りたいです。お名前はなんていうんですか?」


「シオンです。ハンターをしているんですけど、そこの協会に用事があって王都から来て、偶然ここを発見しました」


「へえ、ハンターさん! そうは見えないです。協会の方もよく見るのですが、いかにも歴戦の勇者!みたいなオーラを持ってて怖そうな人が多いですけど、シオンさんはなんだかとっても優しそうです!」


「あはは……よく言われます。頼りなさそうとか」


「何か事情があるんですか? ハンターさんって、すごく危険なお仕事ですよね。常連さんだった人も、ある日突然来てくれなくなることも多くて……」


 ふっ、と、マリーの太陽のように無邪気な笑顔にどこか悲哀と諦念が差した。『うたたね』が協会にほど近いせいで起こる悲劇が、こんな幼い少女に達観した表情をさせる程度には発生している。そして、早速常連認定されたであろうシオンもその一例になってしまう可能性は十分にある。マリーはそれを心配しているのだろう。

 妹の敵討ち。シオンの人生を滅茶苦茶にした女王クロハと、その同種である淫魔そのものの駆逐。しかし、そんな昏い事情をこんな幼い少女に教えることもあるまい。シオンは適当にはぐらかすように笑う。


「極力死なないように、ミールにいる間はマリーさんのケーキを楽しみに頑張りますよ」


「約束ですからね! 毎日来て、ここにお金を落としていってくださいよ!」


 途端におどけて見せるマリーに、シオンは頷いて笑いかけた。


「じゃあ滞在中の晩御飯代を先払いしとかないといけませんね」


 精一杯のユーモアを絞り出してから、少し大きくフォークで切り取ったケーキを大口開けて頬張った。

 その後も言葉を交わす。ミールのこと。お店の事。子供の頃の趣味。マリーと接していると、何故か心の窓が大きく開いてしまって、何でもかんでも話してしまいそうになってしまう。

 このままだと閉店まで滞在してしまいそうだった。だが、まだまだ夜にも探索をしないといけないし、何よりずっとケーキを食べていると、それこそ贅沢病になってしまう。名残惜しいが、ケーキを追加で三つばかり平らげたところで、『うたたね』を後にする。


「また明日、待ってますからね!」


 昨日と同じ、お店の前まで出てきて手を振るマリーの笑顔に少しだけ後ろ髪惹かれつつ、歩き出した。





◇ ◇ ◇





 今夜も、夢の中で目を覚ます。昨夜と同じ、牢獄のような部屋の真ん中で。

 今宵シオンを戒めるのは、座り心地の悪い、冷たく硬い石で作られた重厚な椅子。手首と足首をそれぞれベルトで座面に縫い付けられていた。


「っ、ま、またっ!」


「あ、おはよー!」


 そして、この夢を演出するメアは、まるでシオンを椅子にするように太腿に腰掛け、弾けそうなサイズの乳房の感触を味わうように後頭部を埋めて楽しそうに声を跳ねさせている。


「早く寝て、こっちに来ないとー」


「だ、黙ってくださいっ!」


 メアの小さな身体を振り落とさんと身体をくねらせてみるが、昨日と同じく、椅子もベルトも絶望的なまでに重厚で、軋みの一つも感じることすら出来ない。


「えへへ、こわーい! 早く素直になって欲しいなぁ? シオン?」


 狩る対象である淫魔とのコミュニケーションなど、その内に秘めなければならないモノを晒す危険性がある故に不要。本当は名前すら知られてはいけない。そう思っているのに、メアは何と無しにシオンの名を呼んだ。シオンはその驚きを、ただ奥歯をギリッと鳴らして嚙み殺した。動揺を見せることすら、メアの思うつぼだ。


「だから今日も、たくさんキモチよくしてあげるね?」


 そう言って、メアはその指先で、昨夜シオンの乳首を戒めた黒いニップレスの縁を、鋭く尖った爪先でカリっと引っ掻いた。


「んっ、ぁっ!」


 触られたのは、シオンの白い肌と比べて僅かに血色がいいだけの、霞のような乳輪の外延部。それなのに、ジクジクとした静電気が背筋を駆け巡って、肘掛けの上に置かれている握り拳に反射的に力が籠る。


「やっぱりバカみたいに敏感でイヤらしい身体……こんな体たらくで淫魔ハンターだなんて笑っちゃう」


 メアの小さな手が、シオンの拳に重なる。釣られるように見ると、昨日は付けていなかった黒い布地に包まれていることに気付いた。二プレスと似た黒い素材のロンググローブ。手の甲から伝い上がるように目線を動かすと、二の腕の端のところで繊細なデザインのレース編みとなって、シオンのハンターとして無駄無く必要最低限に鍛えられた筋肉を隠す滑らかな肌が透けている。更には、同じデザインのレースが太腿にも存在していた。爪先から太腿までを、黒いストッキングが覆っている。

 シオンの私服は、淫魔の誘蛾灯として機能するであろうギリギリのラインを攻めた露出の、しかし可能な限りシンプルなものが選択されている。今身体を飾っているのは、そんなシオンならば絶対に選択しない、フェティッシュな装飾。二プレスと前張りも相まって、それらは裸を晒すよりも恥ずかしい、イヤらしい姿だ。


「ほら、エッチな衣装でしょ? 恥ずかしいでしょ? 人前でこんなカッコ、絶対できないよね?」


 メアの指先が腕を這いあがる。真っ赤に嗜虐的に輝く瞳でシオンを撃ち抜きながら、その小さな指が首まで伸びる。また首を絞められる。そう思って身構えていたら、すぐにまた乳房の方へと降りていく。


「本当は首輪も付けてあげたかったんだけど、それはシオンがペットになってくれてからのお楽しみにするね」


「ペットになんか、なりません!」


 メアはシオンの拒絶をクスクスと小さく笑って流すと、再び二プレスの周囲をカリカリと引っ掻き始める。今度は両手で。


「っ、ん、んんっ!」


 途端に、ムズムズとした、ジッとしていられないような切ない快感が乳房全体へと溢れていく。自由にくねらせることができる上半身を揺すってその感覚を受け流そうとする度にはち切れんばかりの爆乳がゆさゆさと目の前で揺れるのを、メアは愛しげに見上げている。


「ほんとうにおっきくてイヤらしいおっぱい……あはっ! おもたーい!」


 メアの小さな掌が、重力にも負けない張りのある大きな爆乳を、今度は下からすくい上げる。


「そういえば、好きな人に弄られたら、おっぱいって大きくなるって聞いたことあるなー。シオンは一体今まで、何人の恋人にこのおっぱいを愛してもらったの?」


 ただ好奇心に駆られるまま、親戚のお姉さんに問いかけるような口調でメアは言う。


「っ、あ、貴方達を滅ぼすのにっ! あぅっ! こ、恋人なんて不要ですっ!」


 恋人なんて今まで作ったことはない。メアが再びゆっくりと優しく弄る乳輪から湧き上がるゾワゾワとした快感に震える声で吐き捨てる言葉は嘘ではない。淫魔への復讐のために、色恋などにウツツを抜かす暇なんてないからだ。


「嘘……こんなにエッチな変態マゾの身体、どんな相手であっても、一晩愛されただけで簡単に虜になっちゃうに決まってる」


 そして、メアはシオンの膝から下りて、シオンを拘束する椅子の傍に立って、シオンの上体にしなだれかかる。器用に両手で乳輪を引っ掻きながら、その口をシオンの耳元に寄せた。


「ほら、想像して。例えば、権力を持ってるだけの無能な貴族が相手の変態プレイを」


「あ、あぁぅっ!」


 いつしかシコり勃ち上がっていた乳輪と、乳首が隠れるスリットを挟むように少し強く摘ままれた瞬間、シオンは天井を仰いで仰け反った。


「触手をウジュウジュのたくらせたモンスターに全身を愛撫されて、このイヤらしい乳首を吸い上げられるのを」


「うぁあっ! だ、ダメ、ダメぇっ!」


「殺したいくらい憎んでいる淫魔にこうやって愛されるのを……ほら、簡単に好きになっちゃいそうでしょ」


 メアの言葉に、シオンは心を抉られるような錯覚を覚えた。そんなの戯言だ、と、唾棄しようとしたが、出来なかった。妹の敵討ちに人生を捧げていることは事実だ。だが同時に、こんなにも異常なほど敏感な身体を弄ばれ、どんな醜悪な相手にも簡単に屈服してしまう変態の自分の姿がありありと想像出来てしまうほど、自分が性感に対して脆弱であることを知っているからだ。


「好きになってもいいんだよ? 私の事、愛してくれてもいいんだよ? ほらほら……くるくるぅ~♥」


「うぁっ! は、ぁあああっ♥♥♥ さ、さわ、さわらないれぇっ♥♥♥」


 メアの指先が乳輪をなぞる。思わず零れた声は、乳房全体に迸る快感に塗れ、媚びるように濡れている。そして、嬲られることを悦ぶように、大きな安産型の尻を揺すって淫靡なダンスを踊り始めてしまう。無意識のうちに座面いっぱいまで大きくがに股に開いた脚の間を飾る黒いハートの前張りの奥に、淫靡な炎が点火しているのを感じた。


「っ! く、ぅあ……あぁ……っ♥♥♥」


 それでも、乳輪をしつこく舐るメアの指先の動きは変わらず、シオンに切ない快感を入力し続けていいる。思考が徐々に霧がかって、シオンを責め立てる指先が憎き淫魔のものであることすら思考から消えそうになるのを、必死に繋ぎ留める。だが、メアに抵抗し、自らを精一杯鼓舞し、そして、どうしようもない快楽を誤魔化すために精一杯吐かなければならない強がりは、口から出てこない。


「あっ、あぁあっ♥ だ、だめ、だめぇっ♥ はなしてっ! くるくるしないれっ♥」


 溢れる熱く濡れた嬌声。メアの小さな指先が、グズグズに湿り、脆くなった淫魔ハンターとしての矜持を、まるで砂浜に作った山を崩すように、ゆっくりと弄ぶ。

 そうして露になっていくのは、二プレスと乳肉に隠された乳首への強烈極まる刺激への渇望だった。二つの巨大な柔肉の中から放たれる熱は、まるで船の帆を膨らませる風。内側から乳房全体へ、膨らむように大きくなっていく。

 そして、それを看破しているかのように、メアはその幼気な顔に淫靡な笑みを浮かべた。


「夢魔の魔法、見せてあげる。魔法で感度とか弄るのは無粋で好きじゃないから……時間感覚だけ弄ってあげるね。それでずっとずっと、シオンが泣いちゃうまでスリスリしてあげるね」


 乳輪を上下から人差し指と中指で挟み込み、互い違いに動かして、ぷっくりと膨れていく乳輪を挟み撃ちにする。


「はっ、ぁあああんっ♥♥♥」


 快感に押し出されたシオンの嬌声は、信じられないほど甘く爛れていた。メアに媚びるように。メアの嗜虐心を擽るように。


「あははっ! なーに、その声……」


 シオンの淫猥な声を嘲りながら、指の動きを速めていく。


「ほら、耐えられるのかな? 気が狂わずに、朝を迎えられるのかな? 頑張ってね、シオン?」


「うぁっ♥ あっはぁあああっ♥♥♥」


 メアの指先がむにゅ、と乳輪を摘み上げて引っ張ると、いやらしく丸く膨らんだ双乳が、尖った紡錘形に歪む。まるで子供が手遊びするような手つきが、シオンの性感を急速に狂わせていく。




『爆乳淫魔ハンターシオン~幼夢魔に堕ちる調教記録~』3話叫ぶ淫嘴(1) 『爆乳淫魔ハンターシオン~幼夢魔に堕ちる調教記録~』3話叫ぶ淫嘴(1)

More Creators