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雪中アヤメ
雪中アヤメ

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かわいい人魚達を眺めるだけ 3

 ところ変わって水槽脇。わざわざ広い足場を作って、スーツを持ってそこまで上がった。このスーツを着ると歩けなくなるから、そのまま飛び込めるような位置で着用する必要があったのだ。  これからマーメイドスーツを着るのだから当然だが、私たちは既に服を脱いでいる。ただの裸には需要がないから、それまでの間はオリが喋りで時間を稼いでくれていた。 「用意ができたみたいですね。では、あちらを見ていきましょうか」 「もう始める?」 「お願いします。マスク部分の装着は後回しで」  お達しが出てカメラがこちらを向いたので、いよいよ着用開始だ。全裸でラバースーツを持って、内部に多めのローションを流し込む。  お尻をつけて足を上げ、スーツの中に揃えて差し込んでいく。足裏に触れた玩具を探るようにしながら、二つのポケットに片方ずつ脚を入れた。  膝から先を合わせて皺を伸ばすと、スーツごとこちらへ引き寄せる。太腿が途中まで入ったあたりで、股に二本のバイブが当たった。 「……んっ、ぅ……ふ、っ」  ここで姿勢を膝立ちに入れ替えて、開けなくなった脚を少しでも開いて玩具が通る隙間を確保。先端を正確な位置に当て直してから引き上げると、膣と肛門へ同時に挿入感が与えられた。スーツで隠したりせず挿入部を晒しているのは、自分で位置を調節するためだ。別にファンサービスではない。 「んん……っあ、ふぅ…………んっ!?」 「え、カナ姉早くない?」 「今さら躊躇う理由もない、でしょ」  そのまま股下まで引き上げて、ローターらしき物をクリトリスに押し当てながらさらに上まで。尻も覆われて腰に到達し、大きな異物感と引き換えにそこで安定した。  ここまで済めば普通に座った方が楽だ。プールサイドに腰掛けるように、脚を垂らしながら腰を降ろ──そうとして、思わぬ衝撃に声を漏らしてしまう。尻が足場についた時に、内部のディルドが押し込まれて奥を抉ったのだ。  それに気づいたカノンがこちらに気づいて、驚いたように声をかけてきた。見ればまだ膝あたりだ、着方に悩んでいたらしく、程なく私と同様に膝立ちになった。 「あとは……ん、っ」 「このへんが一番好きな方も多いかもしれませんね」  臍の上あたりまで引き上げると、脇腹のあたりから両手を潜り込ませる。これで腕の部分を探り当てれば手を突っ込んで、肘から先を合わせて指も使えるようにする。ここからが見ていて面白い部分だ。  両腕が通ったので、ここから二の腕を開く容量でスーツを押し上げていく。しっかりローションを使っていれば、手を使わなくてもスーツが上がっていくのだ。胸も途中で黒に隠れて、丸呑みのような感じで首までが覆われた。 「よし、と」 「……ん。できたよ、オリちゃん」 「はーい。それじゃ、マウスピースを噛んじゃってください。それからゴーグルと首輪を」  口内に空気が通るだけの隙間を作りつつ、口が動いてマスクがズレてしまわないための対策だ。どうせマスクで覆われる上にそもそも水中なのだから、喋ることは元々できない。自分用のマウスピースを位置を合わせて噛み、その後の喋りは全てオリに任せる。  次にゴーグルだが、これは視界を保って目への負担を減らすためのものだ。水泳用のものではなく、あまり目立たないように透明で平べったいものを採用している。ちょうどアイマスクのような形だった。同じく負担を軽減するため、耳栓も装着しておく。  そして首輪。スーツの首部分を念入りに合わせてから、二十分ぶんの空気が詰め込まれた超小型ボンベを装着。ジョイントをうなじに来るように調節すると、耳の下あたりでスーツ下のチューブと首輪が連結した。  これがまたうまく馴染む。特製品と言っていたから予想はしていたが、この会社の技術力に翳りはないようだ。もはや生体データを完璧に取られていることは今更だろう。  最後にマスクを留めるベルトだ。通常のマスクのような横紐ではなく、万一にもずれないためか頭頂部を通すタイプだった。鼻の両横から伸びたベルトが目の横でまとめられ、頭を縦断してこめかみの後ろ辺りに用意された留め具へ繋がる。これで全ての用意が完了した。 「それでは、始めたいと思います。首輪左のボタンを押すとボンベが起動するので、任意のタイミングで水槽へ飛び込んでください」  私たちには正面から見えたジェスチャーに合わせ、ボタンを押し込んで呼吸を合わせる。立ち上がるようにして垂直に飛び込み、股間への衝撃をできるだけ減らした。水中へ入ると同時に口呼吸へ切り替えて、そのまま深めに潜ってみる。  カノンも続いてくると、水が溢れた水槽へスタッフが蓋をした。私たちが水面で呼吸してしまわないよう、このプレイが終わるまでは開かないだろう。  気にすることはない。ちゃんと呼吸経路は確保されているのだから、私たちはあの蓋が開くまで人魚でい続けるだけなのだ。


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