大学のボランティアサークルの活動の一環として、身体縮小症候群にかかった小人たちを自宅で預かり始めてから約半年。週2~3回の就職講義を、既に何十回も行っていた。 そんな中。小人たちに対する私の悪戯は、少しづつエスカレートしていた。 「この会社なのですが…」 ぶんっ!! (キャアアァッ!!ヒィッ!!) 私は講義をしながら、わざと大きな手のひらを教室の上にかざしながらジェスチャーする。そのたびに、教室からか細い悲鳴が聞こえてくる。微かにキーキー聞こえる程度だが、小人たちの恐怖が伝わってくる。 (そりゃあ怖いよね…♡私の指ですら、自分たちより大きいんだもん) 女子大生の私が軽く手をかざすだけで、成人しているはずの人間が怯え、悲鳴を上げ、それでも抵抗できず講義を聞き続けるしかない。勝てるはずのない体格差なのだから、当然のことだった。年下で人生経験も自分より劣るはずの巨大女子大生に生活を管理され、自分の人生を握られているのだから。小人たちにできることは、私の講義を真剣に聞いて、就職を成功させることだけだった。 「~ということです。皆さん、分かりましたか?」 ずいっ!! (ヒャアッ!!) 真剣に私の話を聞いてくれている小人たちに、急に顔を近づけてあげる。突然迫りくる巨人の顔に、頭を抱えて突っ伏してしまう人もいた。私の顔に潰されるとでも思ったのだろうか。いちいち反応がカワイイなあ…。年下の女の子のただの顔だよ?…でも仕方ないか。だって、私の目も、鼻も、唇も、全てこの小人たちより大きいのだから。私の顔のどの部位でも、簡単に小人を潰せてしまうほどの質量を持っているのだ。 スーーッ……ゴォォォォ…… 自分の呼吸を意識すると、鼻や口から洩れる息が強風となって小人たちを襲っているのが分かる。無意識な鼻息が、近くにいた小人たちの髪をばさばさと吹き上げている。少しだけ恥ずかしい。私の生理現象は、小人たちにとってこんなにも大きな事象なのだ。 「ではそこの方、テキストの初めから読んでみてください」 はあぁぁぁっ……♡ 私が一番好きなのは、教室に向かって蒸れ蒸れの吐息を浴びせてあげることだった。あくまで無意識を装って、小人より大きな唇を少し開け、生暖かい空気をゆっくりと送ってあげる。小人たちはびっくりはしないまでも、強烈な熱を持った空気に纏わりつかれる苦痛と、女子大生の生々しい口内の匂いを嗅がされる恥ずかしさや屈辱で、何とも言えない表情を見せてくれるのだ。吐息の匂いなんて絶対に人には嗅がれたくないけど、この小人たちなら何とも思わなかった。むしろ、唾液交じりの吐息の匂いを強制的に嗅がせていることへ興奮し始めていた。 (うわあ、暑そー…♡) 初夏のこの時期、直接吐息を送り込まれた教室はサウナのような熱気に包まれていることだろう。小人たちは大量の汗をかき、手で自分を仰ぎながら、それでも何とか講義に集中しようとしている。こんなことされても頑張って聞こうとしてくれるんだもんね。健気だなあ…♡ こんなように私は毎講義中、無意識を装って小人たちに色んな悪戯を行っていた。最近はその時間が楽しみで、講義がある日は大学にいる時から「どんな悪戯をしようか」という思考で頭がいっぱいになっていた。 また、悪戯は講義の時間内に収まらなかった。 講義の時間外では、時々教室の壁をわざと閉め忘れ、着替えを小人たちに見せつけてあげた。あくまで私は気づかないフリをしながら、スーツを脱いで全身下着姿になった様子を覗かせてあげるのだ。女子大生の張りのある身体を、縮小症候群にかかった人たちにサービスで見せてあげる。これが、案外に楽しかった。 ジーーッ、するっ………ぱさっ…… (あはは、見てる見てる♡) 横目でちらと教室の箱の方を見ると、ズレた壁の隙間から何人かの小人がこちらを見ているのが見えた。ビルのように巨大な女子大生の、大迫力の着替え。刺激のない日常を送る小人たちには、少々刺激的すぎるかもしれない。むっちりとした脚や胸の谷間を、惜しげもなく見せてあげる。どうせ見ても、何もできないもんね…♡数センチの身体では、女神のように大きな私の身体をどうすることもできない。それどころか、肌に近づいただけで体温の熱気で蒸されてしまうかも。 むにぃ……♡ わざとらしくむちむちの太ももを撫で上げる。この太ももでさえ、小人たちからすれば恐怖の対象となる太さとデカさなのだ。自分の身体の暴力的な大きさを認識しながら、少しだけ恥ずかしさを感じつつも、露出の気持ち良さは止まらなかった。 ストレスが溜まっているときは、教室の箱をこっそり、リビングの中央の床に置いた。教室の箱は密閉されているため、中の小人たちは自分たちがどこに置かれているか知らない。そして、 ズンッ!!ズンッ!! 教室の周辺の床を、私は容赦なく踏みしめて生活するのだ。 ズンッ!!ズンッ!!ドンッ…… (あはっ…揺れてる揺れてる♡) 小人たちの居住空間が、私が生活しながら歩く振動で激しく揺れているのが見える。教室の中はパニックになっているかもしれない。自動車のような私の巨足の爆撃により、教室の机や椅子は転げまわり、小人たちは恐怖で怯えているかもしれない。可哀そうに。私は普通に生活しているだけなのに。そんな所にいるのが悪いんだよ?♡ ズンッ…… そして気まぐれに、私は教室を両足で挟んだ状態で立ち、 グンっ!!! (………♡) 挑発するように、その上でしゃがみ込むのだった。 (しゃがんだ私のお尻より低いんだね…) 下着姿で下品にしゃがんでいる自分の股にすら満たない、小さな教室。その中に何十人も住んでいる小人はなんて無力な存在なんだろう。何十人の存在を合わせてもなお、私のお尻という存在には届かない。成人もしていない女子大生が下着姿でしゃがみこんでいるだけで、小人の居住空間を股の下に閉じ込められてしまうのだ。 弱くて、可愛い。私の小人たちに対する認識は、どんどん歪んでいった。 ------ ある日、ボランティアサークルのメンバーから連絡がきた。何でも、私が担当している30人の小人のうち、1人の戸籍期限が切れてしまったらしい。 縮小症候群にかかった小人のうち、家族や親戚がいない、または縁を切られてしまった小人は、1年間で就職できなければ正式な戸籍を失ってしまうのだ。それが、今の国のルールだった。 戸籍を失う。それはつまり、その小人が「人間」として誰からも管理されなくなったことを意味する。 …生きていけないわけではない。その状態でも就職はできるらしい。が、書類上その小人は存在しないことになり、ボランティアサークルのメンバーへの小人割り当ての資料からも、完全に消えてしまう。 (23歳…男の人……) 正直、可哀そうに思えた。もう、この小人を認知しているのは私だけなのだ。国から、管理を放棄されてしまった存在。せめて良い職場に就職できるようにしてあげないと。そういう善の心は私の中にあった。 その夜。戸籍が無くなった一人の小人を呼び出し、教室の外に出てこさせた。机の上で心配そうにこちらを見上げてくる小人。私はいつものスーツ姿で椅子に座り、机上の小人に向かって事実を告げた。 「実は…あなたの戸籍期限が切れてしまいました。今後は、国の書類上は存在しない方として生きていくことになります」 小さくてリアクションがやや分かりにくいが、小人さんはやはり落ち込んだ様子を見せていた。当たり前だ。何も悪くないのに、まともに働いて生きていたのに、小人症候群になって小さくなってしまい。そのまま家族から縁を切られてしまい、挙句の果てに戸籍が無くなってしまったのだ。なんて、可哀そうなんだろう。 「大丈夫です。私が、良い職場で働けるようにサポートしますので」 優しい声をかけ、小人の身体くらい大きな指でゆっくりとさすってあげる。 (っ……) 初めて小人にまともに触れた。ほのかに暖かくて、小さくてか弱い。当たり前だけど、この小人さんも生きているんだ。こんなに小さいけど、ちゃんと体温があって、感情を持って、精いっぱい生きている。 すり…すり…… 最初は年下の女子大生に慰められて恥ずかしがっていた小人さんも、最後には私の指に自ら寄り添い、抱き着いてきた。小さな身体の感触が、私の指にわずかな刺激を与える。今ほんの少しでも指に力を入れたら、この子はあっけなく潰れてしまうだろう。 何か、心の奥がざわめくのを感じた。 ------ その夜。ベッドに横たわりながら、ずっと頭の中で思考がぐるぐる回っていた。 あの小人さんは可哀そうだ。ちゃんと私が責任を持って、就職させてあげないといけない。今、あの子を認知しているのは私だけなのだから。 …あの子がどうなっても、それを知ることができるのは私しかいない。 「………」 何か危険な想像が頭に浮かんでは、それを慌てて打ち消した。 (駄目……あの子は大変な状況なのに……) 私は悶々とした気持ちのまま、何とか眠りについた。 ------ 次の就職講義の日。つつがなく講義は終わり、私は戸籍の無くなった小人さんに対し、昨日の話の続きがあると言ってまた教室の外に出てこさせた。 「早めに就職できるように、マンツーマンで面接の練習をしましょうか」 私は椅子に座りながら前傾姿勢で、小人さんに顔を近づけて話す。息が直接かかる近さで。小人さんは大迫力の顔に少しだけ怯えた表情を浮かべたようにも見えたが、コクリ、と頷いてくれた。 「では、最初は志望理由を話してみてください」 面接の想定質問を投げかけ、小人さんに答えさせる。小人さんはその質問に対し、一生懸命応えてくれる。あまりにも声が小さすぎてギリギリ聞き取れる程度だったので、無意識に顔をさらに近づけてしまう。 「………」 気づけば、異常な顔の近さで小人さんを見つめていることに気づく。ちょうど私の口元に小人さんがいるような位置関係で。鼻息が小人さんの上から直接かかってしまうくらいの距離感だった。 …他の小人がいないためか、いつもの悪戯よりも大胆なことをしている自分に気づく。 (…誰も見てないもんね) 教室の箱が閉じられている今、この空間にいるのは私と、目の前の小人さんだけ。私たちの様子を見ている人は、誰もいない。 私は、好奇心を抑えられなかった。頑張って喋っている小人さんの目の前で、むあっ…♡と唇を開ける。 そして、 「はぁぁぁぁー………♡」 もはや、無意識でやったとは言い訳出来ないレベルで、思い切り吐息を浴びせたのだ。 (あはっ…♡私の吐息が小人さんに…思いっきりかかってる…♡) 蒸れ蒸れの吐息が小人さんの全身に降り注ぎ、一生懸命喋っていた小人さんは突然の出来事にうろたえ、強烈な湿度の吐息に思わず顔を覆ってしまう。…巨人の生の吐息を浴びせられているのだ。恐らく、小人さんの服や肌に付着した吐息はすぐに水分となり、要は私の唾液で全身がしとしとになってしまうだろう。 小人さんの小さな身体を、自分の唾液でコーティングする制圧感。 (可哀そう…♡いきなりこんなことされて、びっくりしちゃったよね?♡) 私は驚いた様子の小人さんを、じっくりと見つめる。そして、適当に言い訳してみた。 「今、少し回答がぎこちなかったので。…緊張感を持たせるために、回答が少しおかしかったら罰ゲームにしましょうか」 小人さんがうろたえている。当たり前だ。これまでずっと丁寧に講義をしてくれていた巨人の女子大生に、明らかにわざと吐息を浴びせかけられ、挙句罰ゲームなどという言葉が出る始末。私の様子が明らかに変わっていることに気づいているみたいだが、考える間を与えず次の質問をしてあげる。 「じゃあ、入社したらやりたいことを教えてください」 間髪入れず質問され、小人さんはうろたえつつも小さな声で答え始める。その話始めた小人さんに、 「はあぁぁぁぁーー……♡」 また思い切り、吐息を浴びせてあげた。今度は吐息の風圧で、小人さんがこてんと倒れてしまう。その様子が、たまらなく可愛かった。 (ーーっ!) 何か小さな声で叫びながら、小人さんはふらふらと立ち上がり、机の奥の方へ走り出した。明らかに様子がおかしい私から、逃げ始めたのだ。 「………」 私は机の端に右手をかざすと、 バンッ! 手のひらで軽く、机を叩いてあげた。 (あらら、転んじゃった♡) かるーく叩いただけなのに、その振動で小人さんは簡単に転んでしまった。全力で走っていたので、正面から転んでしまっている。ちょっと痛そう。 私は椅子から腰を浮かし、倒れた小人さんの上空に自分の顔を持ってくる。 「面接は来週に迫っているので、逃げちゃだめですよ♡」 ニヤニヤしながら、そう言ってあげる。小人さんは腰を抜かした体勢で、こちらを見上げながらがくがく震えている。 「………♡」 そんなか弱い小人さんに、私は顔を上空から近づけていく。 そしてそのまま、 「んん…♡」 むにぃぃ…♡♡ 巨大な唇を、小人さんの全身に押し付けてあげた。 (ーーっ!!) 巨人のむちむちリップに囚われた小人さんは、唇に埋もれながらも何が叫んでいる。 (やっちゃった…やっちゃった…!♡) 今までの講師と生徒の関係では絶対に考えられない、強引な体格差キス。完全に一線を越えてしまったことに、私はひどく興奮した。 「んむっ……♡」 むにっ…♡ふにゅぅ…♡ 小人さんの身体より大きな桜色の唇の、圧倒的な柔らかさを教えてあげる。ふにっ…ふにっ…♡と唇を変形させながら、小人さんを上唇に、下唇に、交互に埋もれさせる。可愛らしい身体の感触が微かに唇を刺激する。これが、生きている人間だなんて信じられない。だって…ただの女子大生の唇に、埋もれちゃうんだよ?私が本気でキスしたら、多分死んじゃうんだよ? そんなの…弱すぎて…可愛すぎるよ…♡ 「………♡」 小人さんの微かな存在を確かめるように、みちぃ…♡と唇を押し当てたまま、しばらく止まってみる。唾液で湿った唇の牢獄から逃げ出そうと、小人さんが暴れる。でも私の唇の表面が少しふにっ…♡と変形するだけだった。何も意識していない、私のただの唇の弾力だけで、小人さんの全力の抵抗を抑えてしまえるのだ。サイズの違いというのは、あまりにも残酷だった。 「……んっ…」 私は唇を小人さんから離し、顔を上げる。小人さんは机に突っ伏したまま、ぜえぜえと肩で息をしている。私は戯れにキスしてあげただけなのに、ずっと年上なはずの小人さんは息も絶え絶えで辛そうだった。 恐怖の表情を浮かべた小人さんは、しかし震える足が原因で立ち上がれない。そのまま机の上にへたり込むだけだった。…まあ、これで力の差を思い知ったから逃げないとおもうけど。どれだけ頑張って走っても、私のおっきな唇がすぐ追いついちゃうんだもん。 最後にまた、適当に言い訳してみる。 「面接から逃げるのは良くないし、癖になっちゃうので。ちょっと強めに指導させていただきました。…大丈夫ですか?」 わざと、いつもよりも増して丁寧に話してみる。 (あはは、困ってる) 私の態度の急変に、小人さんはすごく困った表情を浮かべている。暴力的なキスを浴びせた私が本当なのか、今の丁寧な私が本当なのか、よく分からなくなっているみたい。…どっちも本当の私なんだけど…♡ 困惑した小人さんは、それでも何とか納得したみたいで、大人しくコクリと頷いてくれた。 (ちょっとおバカなのかな、この子…♡身体が小さいから?) あれだけのことをされたのに、素直に頷いちゃうなんて。頭が悪いのかな?それとも、私に逆らえないだけ? 「では、今日は終わりにしましょうか。…今日から特別レッスンの期間に入るので、あなたはこちらで生活してください」 私がした行為を他の小人に言いふらされたらまずいので。教室の箱とは別で用意してある、というか普通に日常的に使っている小さな透明のタッパに、小人さんを入れてあげた。およそ人間が住む空間とは思えない、ただの本当に何もないタッパだ。 そんな新しい住処を紹介しても。 (ーーーっ!) か細い声で、小人さんは明日もよろしくお願いします、とちゃんと挨拶してくれた。本当に就職したいんだろう。私にさっきのようなことをされたとしても、もう私という存在に縋らないと職に就くことはできない。だから、頑張ってレッスンを受けるしかないのだ。 …でも。この子を社会に出してあげる気は、もうなかった。私がこんなことをした小人を、外に出すわけにはいかない。 そんな残酷な考えは、当然小人さんには言わなかった。 ------ その日から、私は。 教室の箱にいる何十人もの小人さんたちにやりたかった悪戯、しかし恥ずかしいと共にそれをやったら関係性が崩れてしまうので我慢していた悪戯を、戸籍が無くなった小人さんに対してやることに決めた。 私は、その小人さんが入った透明なタッパを、常にリビングの中央の床に置くようにした。…そしてタッパの中の様子を、小型カメラでこっそり定点観測し始めた。 私は日常生活を送りながら、タッパの近くでも容赦なく体重をかけて歩いてあげた。 ズンッ!!ズンッ!! ビルのような巨人の素足が、日常的に爆撃してくる気分はどんなだろう。半袖短パンで肌を露出させた女子大生が、完全にリラックスした様子でただ歩くだけ。にもかかわらず、その素足が起こす振動は小人さんにとってはとてつもない衝撃のはずで。 後からカメラを確認したら、私の巨大すぎる足が着地する度、小人さんが身長の何倍も跳ね上がって転がっていた。 (うわぁ…怖いだろうなー♡) 小人さんの身体と比較すると、私の素足がいかに巨大かが分かる。カメラの映像を見ながら小人さんの視点を想像すると、映っている私の素足が怖く感じてくる。民家のように巨大な物体が、意思を持ってタッパの周辺を踏み鳴らすのだ。ズンッ!!むにぃ…♡と足の裏の肉が少し広がり、かかっている体重の異常な重さが見て取れる。いや、私は標準的な体重なんだけど。小人さんからしたら、絶望的な体重の重さだろう。 私はタッパのすぐ横で立ち止まり、しばらくスマホをいじってみる。…そして5分くらい経った後、突然右足を瞬時に振り上げて、 ズンッ!!! 容赦なく振り下ろしてあげた。 (あははっ!!めちゃくちゃびっくりしてる…!!♡) 完全に油断していた小人さんが、あまりの衝撃で反対側の壁まで吹っ飛んでしまった。その様子をスマホの画面で確認していた私は、たかが歩行でここまで蹂躙されてしまう小人さんの矮小さに病みつきになるのだった。 …タッパをリビングに置くようになってから、必然的に私の私生活が小人さんに丸見えになった。 いつも私は当然のように、タッパから見える場所で堂々と着替えてあげた。大学から帰ってきたら、 「あっつ~……」 私はリビングのクーラーをすぐに付けた後、汗でベトベトのTシャツを躊躇なく脱いでいく。 するするっ…ぱさっ…… 刺しゅう入りの可愛いブラジャーが露わになる。小人さんは、女神のように大きな私の生着替えを見せつけられてどう思っているのだろう。嬉しいのかな?それとも、異性としてどころか同じ生物としても意識されていない自分が、惨め? 「んしょ……」 恥ずかしげもなくスカートを脱ぎ、全身下着姿になる。スカートを無造作に床に落とすと、ちょうとタッパのすぐ横にばさっ!!と着地した。その衝撃で舞い上がった風が、タッパの中にも吹き荒れる。小人さんは簡単に風に倒され、タッパの床に腰を打ち付けていた。 (今、スカートの匂いでいっぱいなのかな?♡) 汗で蒸れたスカートが起こした暴風が、タッパの中に吹き荒れて。直接スカートに触れたわけでもないのに、私の濃い匂いに生活圏を制圧されちゃってる。 少し気が昂った私は、下着姿のまま、スカートを拾い上げる風を装って、 ぶんっ!!! 思い切りタッパに向かってしゃがんであげた。 (あははっ♡頭抱えてうずくまっちゃった♡) スマホの画面越しに見える小人さんは、毎回期待を裏切らないリアクションを見せてくれた。私の巨大なパンツと、そこから伸びるむちむちの暴力的な太ももの存在感に、腰を抜かして倒れ込んでしまっている。なんて滑稽な映像なんだろう。女の子のえっちなお尻の真下で、パンツの刺しゅうよりも小さな小人が、恐怖でうずくまっているのだ。女子大生のお尻が怖い人なんて、いる?♡恥ずかしくないの?♡私はスカートを取ろうとしたしゃがんだだけなんだよ?♡ 倒れ込んだ小人さんは、それでも、私の巨大すぎる股間部の存在感から目を離せないようだった。この巨大なパンツに対し、男として興奮を感じている所もあるのかもしれない。 (これだけ怖がらせられても、意識しちゃうんだね…♡) 恐怖という意味でも、誘惑という意味でも、私のお尻は小人さんをいとも簡単に蹂躙してしまっていた。何も意識する必要はない。ただ私生活を送っているだけで、小人さんが勝手に私の身体にひれ伏せていくのだから。 …タッパに住む小人さんへの定期的な個人レッスンは、いつも部屋着姿が見えているのにわざわざスーツに着替えるのもバカらしく、ラフな部屋着で行うようになった。 最初の頃は絶対に見せなかった、ゆったりとしたTシャツと太ももがむき出しになる短パン姿。今さらこの小人さんに恥ずかしいとも何とも思わず、Tシャツや短パンの裾から下着が見えそうになろうとも、別にどうでも良かった。 私の態度も少しづつダレてきて、部屋着でソファに座って脚を組みながら、手のひらに小人さんを乗せてレッスンするようになっていた。フォーマルな雰囲気とは程遠く、存分にリラックスした体勢で講義をするようになった。 …それでも、小人さんは真剣な態度でレッスンに取り組んでくれた。それが愛おしくもあり、滑稽にも見えた。部屋のソファで脚を組んでくつろいでいる私の手のひらの上で、体育座りしながら真剣に私の話を聞いているのだ。正直適当にレッスンしているだけなのに、小人さんは私のレッスンに縋るしかない。私は体勢も相まって、なんだか女王様みたいな気分になってきた。偉そうにソファに座りながら、手のひらに小さな従者を乗せている、ような。 「じゃー、もう一回志望動機を言ってみてください」 手のひらの上の小人さんに、適当に質問してあげる。小人さんは女神様の顔色を伺いながら、考えてきた回答を一生懸命しゃべる。私は無表情でその様子を見つめる。…正直、声が小さすぎて聞こえない。口が動いているから、何か喋っているのは分かるんだけど…。 よく聞こえないので、適当にフィードバックする。 「うーん、ちょっと分かりづらいですね」 そう言いながら、小人さんが乗っている右手を少し傾ける。急に地面が傾き、小人さんはびっくりして手の表面に這いつくばる。 「緊張感を持たせるために、良くない回答だったら手を傾けていきますね」 あくまで事務的な声で、でも内容はめちゃくちゃな提案を投げかける。…提案でもないんだけど。小人さんは、私の言うことに従うしかないんだから…♡ それから何回か質問を重ね、どんどん右手を傾けていった。小人さんの声はやっぱり聞き取れず、ちゃんと聞く気もない私は、小人さんの回答内容に関わらず強制的に右手を傾けた。何をしゃべってもどんどん地面が傾いていく恐怖は、かなりのものだろう。落下の恐怖に震えながらも、矢継ぎ早に飛んでくる質問に頑張って答えないといけないのだから。 最後には、小人さんは私の右手の端で必死に肌にしがみつく体勢となった。…右手から落ちれば、かなりの高さ分、落下することになる。その恐怖で、小人さんは身体を震わせながら必死で私の手にへばりついている。…なんだか虫みたい。 「では、傾けますね♡」 私は高さを確認し…右手の角度を思い切りつけてあげた。 (ーーーっ!!) 何かキーキー叫びながら、小人さんの小さな身体が右手から滑り落ちた。そして…その下にあった私の右太ももの上に、あまりに頼りない感触が着地した。 「落ちちゃいましたねー♡」 すべすべの太ももの素肌に受け止められた小人さんは、数回バウンドしてからようやく止まった。いきなり女子大生の太ももに乗せられた小人さんは、何だか落ち着かない様子で立ち上がってうろうろしている。 (あれ、太もも好きなのかな?♡) 巨大な太ももから立ち上がる熱気や匂いが、小人さんの全身に降りかかっていることだろう。若い女子大生のセンシティブな香りで蒸され、普通の人間の男なら興奮してもおかしくない。でもこの子は、わずか数センチの小人。ビルのように大きな女神様の身体に、身分もわきまえず興奮しちゃうのかな? じっと小人を見ていると、その股間部が少し膨らんでるのが見えた。 (興奮してる…♡そんなちっちゃいのに…♡) この子、巨人みたいな私の身体に、人並みに興奮してるんだ。むっちりとしたえっちな太ももに乗せられて、匂いを嗅がされて、おっきくしちゃってる。…私に一方的に落とされ、恐怖を与えられ、それなのに太ももにドキドキさせられている小人さんの様子が、あまりにみっともなくて、情けなかった。 (私に興奮しちゃうなんて、生意気だなあ…♡) 私のなけなしの遠慮の糸が、完全にプツンと切れた。 「…パワハラへの耐性を付ける訓練をしてあげますね♡」 私は太ももの上の小人に向かって、大きな手のひらを近づけていく。そのまま容赦なく、華奢な小人の身体を太ももの表面に押し付けていく。 むにぃぃ……♡ 豊満な太ももの肉が柔らかく沈み込み、手のひらの半分にも満たない大きさの小人さんの身体が思い切り押し付けられる。ちょっぴり汗ばんでいる太ももと手のひらに強烈に圧迫され、小人さんは天変地異でも起こったような気になっているかもしれない。私の熱と匂いを存分に味わってね♡好きなんでしょ?♡ むにっ♡むにっ♡むにっ♡ 手のひらをリズミカルに太ももに圧しつけると、ちっちゃな小人さんの感触がコリコリとわずかな刺激を返してくる。これが、生きている人間なの?こんなに弱っちい、ちっちゃな子が?私が蚊でも叩くように手を打ち付ければ、あっけなく絶命してしまうであろう、この小人さんが? (むにむに押し付けられて、怖いよね…♡) 私は一時的に小人さんを解放してあげるために、手のひらを太ももから離す。しかし、そこには小人さんの姿はいなかった。 (あ…ひっついちゃった…♡) 私の手汗で、小人さんは手のひらの方にくっついてしまったみたいだった。手足がひん曲がった体勢の小人さんが、みっともなく私の手のひらにへばりついている。ぜえぜえ苦しそうに息をしているようだ。 「落としますよー♡」 私はそれこそ虫を払うかのように、手のひらの上の小人を指でぴっぴっと払い、再び右太ももの表面に落とした。何気ない私の動きだけど、丸太のような指で雑に払われる恐怖は想像を絶する。 右太ももに倒れ込んだ小人さんを見下ろし、私の嗜虐心は最高潮に高まった。 「………♡」 ずっ…… 私は、左の太ももをゆっくりと持ち上げた。そのまま、右太ももの上に左太ももを持ってくる。左太ももが作り出す巨大な影が、小人さんを簡単に包み込んでしまう。小人さんからは、どう見えているのかな?私の裏ももに上空から睨まれて、生きた心地がしてないかもね…♡ 私はその状態で、小人さんに話しかける。 「問題を出しますね。…こういう風に職場でパワハラに遭ったら、どうするのが正解だと思いますか?謝りますか?それとも、注意しますか?」 巨大すぎる太ももという銃口を向けられた小人さんは、私の言葉を震えながら聞いている。 「謝るなら、右手を。注意するなら、左手を上げてください♡」 小人さんは、まだ私が真剣に問題を出していると思っているのか、または私の圧力に恐怖でやられてしまったのか、考え込んでしまう。 「5, 4, 3, 2…」 無慈悲なカウントダウンを投げかける。小人さんは慌てて、右手を挙げた。 「そうですか、謝るんですね…」 私は、うんうんと頷いてから、 「不正解、です♡」 だぱんッッ!!!♡♡♡ 左太ももを、思い切り振り下ろした。 むにいぃぃぃ…♡♡ (あはっ…♡つぶれちゃえっ♡♡) むちむち太ももを、何度も何度もむにむにと擦り付ける。豊満な肉がこれでもかというくらい変形し、たわみ、たぷたぷと揺れる。その中でもみくちゃにされているはずの小人さんの感触はあまりに頼りなく、少しでも意識を外せば感覚を見失ってしまう程。 ぐにっ♡ぐにっ♡ (ほら、ほら、嬉しいでしょ♡) 小人さんが興奮してた私の太もも、こんなに触らせてあげてるよ?嬉しくないの?もっと好きにしていいんだよ? 無理だよね…♡だって、虫みたいにちっちゃいもん♡ 「休憩しましょうか」 むわあっ…♡ 私は左太ももを少しだけ持ち上げる。裏ももの肉がだらん、とだらしなくえっちにぶら下がる。その真下に、ぴくぴくと内ももに貼りつく小人さんの姿が見えた。 小人さんが何とか私の肌に張り付いた自分の身体を引き剥がし、立ち上がろうとした瞬間、 「ほらっ♡」 だぱんッッ!!!♡♡♡ また太ももプレスの中で、轢き潰してあげるのだ。 (もう、さいっこう…♡) 小人さんが頑張っている所を、無慈悲に蹂躙するのがたまらない。私をボランティアとして信頼してくれる小人さんを裏切って、えっちな所で潰してあげるのがとてつもなく興奮する。なんで、こんなに興奮するの。私は、小人さんのことを大事に思ってた方だったのに…。 一度屈折した嗜好は、留まることを知らなかった。 「えいっ♡えいっ♡潰れろー♡」 だぱんッッ!!♡♡ どぷんッッ!!♡♡ だぱんッッ!!!♡♡♡ 私ののんびりとした声とは対照的に、凶悪な太ももプレス機が小人さんの身体を暴力的に食らいつくす。もはや小人さんがどこにいるのかも分からない。両太ももでむにぃぃ…♡と圧し潰されては、次の瞬間は左太ももの肉に私の汗でぴっちり張り付いてしまい、上空に連れていかれるのだ。そのままもう一度太ももが打ち付けられれば、今度は剥がれ落ちた小人さんが右太ももの上に帰ってくるのだ。 本来年上だったはずの小人さんを、女子大生の私がただの太ももで蹂躙しているという倒錯的な状況。小人さんは、怖がっているだろうか。苦しいだろうか。わずかに、私の太ももに興奮する気持ちが残っているだろうか。…ひとつ言えることは、小人さんの私に対する畏怖の念は間違いなく膨れ上がっているということだった。親切なボランティアさんから、絶対に逆らえないご主人様へ。私たちの関係が、激しく歪んでいくのを実感する。 「んしょっと♡」 むわあっ…♡ 蒸れ蒸れの太もも地獄から、小人さんを解放してあげる。内ももにへばりついた小人さんは、ピクピクと微かに動いていた。 「明日も特訓ですからね♡」 私は無慈悲に、そう言い放つのだった。 ------ …こんなストレス発散のイジメを、戸籍が無くなった小人さんに行っている一方で。 元の教室にいる29人の小人には、今まで通りスーツ姿でフォーマルな講義を行っていた。…この小人たちは、私が教室の箱の外で何をしているか知らない。ちゃんとした、丁寧なボランティアの女子大生だと思っているのだ。私という巨人を信頼して、真剣に講義を受けている。 …そんなギャップが楽しくて、あまりにも興奮した。 そして。ある日、ボランティアサークルから新たな通知が2件届いた。 一つは、教室にいる29人のうち、15人が一気に戸籍を失うとのこと。 もう一つは、私の担当として新たに、50人の小人が割り当てられたこと。 「かなり増えちゃったなー…」 私は、机の上に置かれた2つの教室の箱を見ながらつぶやいた。30人用の教室の箱と、一回り大きな50人用の教室の箱。…大きいとはいえ、私の机の上に置ける程度なのだけれど。 そのうちの15人の戸籍が無くなるという事実に、私は胸騒ぎが止まらなかった。 「………♡」 私は教室の箱を見つめながら、無意識に唇を舐めるのだった。 ---続く---