前回の続き解説です

こんにちは。今回は、自分が最近よく使っているちょっと変わった線画処理の話をしようと思います。 特に「線画がなんとなく平坦」「キャラの印象を強くしたい」「でも塗りはまだしたくない」ってときに使える、 線画だけで立体感と主役感を引き出すためのテクニックです。非常に簡単で効果を得られます 左と右の線画の違...
こんにちは。今回はちょっとした仕上げテストとして、いつもの一枚絵に5つの加工処理を重ねてみました。
仕上がりの雰囲気がだいぶ変わるので、技術的な話も交えてご紹介します。
① オーバーレイ処理(ガウスぼかし+オーバーレイ30~40%)
まず一つ目は、「ぼかしたコピーを重ねて光感を足す処理」です。
レイヤーを複製して大きめにガウスぼかし
それを**オーバーレイ30%**で合成
これにより、キャラの輪郭やハイライト部分が柔らかく光って見えるようになり、
**ほんのりとした“発光感”や“空気感”**が出ます。
特に髪や制服の照り返しに効果があります。
② 比較(暗)処理(軽いぼかしで引き締め)
次は、軽くぼかしたコピーを比較(暗)モードで重ねた処理です。
今度は小さめのガウスぼかし
合成モードを「比較(暗)」に設定
これは、暗部のディテールや輪郭を補強する効果があります。
シャドウが引き締まり、絵にコントラストと密度が出るような感覚です。
パッと見で「情報量が増えたな」と感じさせる一手です。
③ パーリンノイズ(質感と“生っぽさ”の付加)
イラスト全体にパーリンノイズを重ね、微細なムラ感や粒子感を付加
これは「完全なベタ塗り感」を和らげて、画面に微妙な表情を加えるための処理です。
🔹効果としては…
紙質・印刷っぽさの演出(サイレントでアナログっぽい空気が出る)
空気中の粒子感・空間のざらつき
「描いた感」のある粗のニュアンス
近年ではアニメやゲームの背景などでもよく使われる処理ですね。
一見すると分かりづらいけど、入っていると“完成感”が一段階上がる、縁の下の力持ち的エフェクトです。
▼①と②と③を重ねた画像
④ 色収差の追加
色収差とは、光の屈折ズレを模した処理です。
キャラの輪郭線やハイコントラストな部分に、わずかに赤や青のズレを加えています。
この処理で狙っている効果は、
アニメと実写の中間のような質感
ノスタルジックでレトロな空気感
非現実的な「感情の揺れ」や「記憶っぽさ」の演出
視線が微妙に揺れる感じがクセになります(やりすぎ注意ですが)。
▼色収差を重ねた画像 敢えてずらしのが分かるように淵の部分の処理残ししています
⑤背景ぼかし(被写界深度風)
最後に、背景のみにガウスぼかしをかけて主役を引き立てています。
これはいわゆる「被写界深度」の演出で、
キャラと背景に距離感を出す
視線を自然にキャラに誘導する
画面全体に静けさや空気感を出す
といった効果があります。
やりすぎると情報が飛びますが、適度に入れるとかなり効きます。
これに関してはさらにボカシ処理のレイヤーを複製し乗算することで周囲を濃くしキャを浮かび上がらせています
ここまでの5つの簡単な処理で実写のようなリアルさを加えることができます
▼⑤を重ねた画像 これで完成です
最後に塗っただけのイラストと画像処理を加えたものを比較してみます