テブリングループの『ウサギリーダー(通称:ウサリさん)』の本名は前山ワタルである。21才。A型。以下、生い立ち。
【前山ワタル】
幼少期から話すことが苦手であった。加えて、母親がワタルの自主性を摘んでしまうことが多々あり、ワタルが自分で答えようとする前に「ワタルはこれが好きだもんね、これにしようね」「ワタルはチョコレートがいいよね」など、親が代弁するシチュエーションが多かったため、自分の意見を自分の言葉で伝える機会がなく、「話す」ことに対してさらに苦手意識がついてしまう。小学校にあがってもほぼ喋らず、友達もできずひとりで下校していた。
中学に上がってしばらくした頃、たまたま寄り道した路地裏からノリノリの音楽が聞こえてくる。興味を引かれ入ってみると、上級生たちが集まって即興ラップを楽しんでいた。はじめ絡まれると思って即座に立ち去ろうとしたところ、「yo.yo」とビートに乗りながら上級生が近づいてきてラップでワタルに話しかけてきた。困惑しながらも何か言わなくては、と思い、勇気を出して一声出した時、自分でも驚くほどスラスラと言葉が出てきたことにワタルは驚く。ワタルの返した言葉は韻も踏んでおらずただ挨拶をビートをBGMにしながら返した程度のものであったが、上級生はワタルを気に入り、その日一時間ほど共に過ごしたのだった。ワタルの人生ではじめてラップに触れた瞬間であった。次の日から彼は早々と下校し、帰り道に路地裏によってラップを楽しみ、言いたかったこと、抱えていたこと、そして相手とのコミュニケーションをラップという方法で伝えることができるようになっていった。彼はリリック、そしてフロウすること、韻を踏むこと(ライム)などを少しずつ彼らから教わっていく。
反抗期をきっかけに家を飛び出し、ワタルはテブリンを売るウサギバイトをやるようになる。上の指示をよく聞き、よく働いていたのでプルユに気に入られ、「お前ウサギのリーダーやれよ」と言われウサギリーダーになった。下にいるウサギたちからも慕われている。ウサギリーダーとしての仕事は主に、現在グループにいるウサギたちの情報管理、仕事の割り振り、ウサギバイト志望の子を採用するかどうかを上と相談する、など。今は売人の仕事は行っていない。プルユの本名は知らず、「グミさん」と呼んでいる。テブリングループのボスであるサカマキの存在も把握はしているが、顔も名前も知らない。