※『日本全国、怪異を旅する【序章】』の記事を読了後の閲覧奨励。 ・澤女命【さわめ-の-みこと】 岐阜県奥美濃市矢代織町(やしろおりちょう)にある奥美濃澤女神社の主神。 水を司り、権能は降雨、鎮魂、延命。 現在の奥美濃市一帯を流れる伊瑞川(いずいがわ)の水量が減り、田畑に引く充分な水が確保できない恐れがあった年に、矢代織村(現・矢代織町)の百姓であった清五郎が雨乞いを行った。 雨乞いの行われた夜、清五郎の夢枕に非常に美しい女神が舞い降り、「これより五日間、作物を育てるのに充分な雨を降らそう」とお告げを残した。 お告げの通り、矢代織村には慈雨が降り注ぎ、旱魃から救われた村人達は、この地に社を立て、その主神として澤女命を奉った。 古事記にも日本書紀にも、澤女命という女神の名は確認できない。 土着信仰によって誕生したか、あるいは『古事記』に登場するナキサワメ(泣沢女神)から派生した水神との説がある。