サムネイルは西宮くんです。
HPに記載している『桐島とアメリア』以外の登場人物について、少しだけ出せそうなので当記事にて。今までは『桐島という男』という設定記事を出していましたが、今後は【『桐島とアメリア』以外の登場人物について】もちょっとずつ更新予定です。
『政財界に太い繋がりを持つ旧家の一族の青年。元陸軍歩兵少尉。近衛歩兵師団在籍中の桐島が率いた中隊に所属していた。莫大な財力を有しており、裏社会にも顔が利く。何らかの思惑があって、御楯乃会の活動を水面下で支援している。』
・フルネームは西宮奉文(ともゆき)くんです。
『そして私は彼らを纏め、次に協力者を求めた。しかし我々がやることは正道ではなく、理由はどうあれ外道のもの。それゆえに『今の日本』のために在る帝国軍人に頼ることはできない。そして慎重に慎重を重ね、前々から私を慕っていた西宮奉文を取り込むことに成功した。彼の知性と辣腕、そして資金力は我らにとっては必要なものだった。それを労せずして得られたことは僥倖。日々を生きるために必死な者たちしかいないこの日本で、気づかれずに準備することは容易いものだった。
……(省略)……
そして、資金、人材、協力者。そのすべてを手にした時、御楯之会は産声を確かにあげた。我々は大君の手足の先の先、何にでも成れる気がしたのだ。神の座す旭陽の帝国、未だ陰ることのない威光を知らしめんがために我らが闇を齎すのだ。』

あの日、大元帥陛下の玉音を聞いたときに私の信じていた「理想」というのは既に消え去っていたのだと思う。 あの時、私を覆っていた帝都の宵闇と晩夏に薫る焦土のにおいは今も鮮明に思い出せる。大元帥陛下が現人神をおやめになった時から、桐島紘一というひとりの男は空虚になっていた。神州の民であり、神国日本...
先日の『桐島の手記——巣鴨拘置所より(桐島という男⑥)IF』にも実はちょっぴり名前を出していました。
●初期設定西宮
かなり前に描いた絵なので恥ずかしいのですが、実は二年くらい前には西宮の外見設定はありました。服装が違うのは当初と物語での役割が違っていたからです。サムネも西宮(後述)ですが、現在は結構印象が変わってしまいました。桐島が陰りのある男性的容姿に女性的な優美さを秘めた外見だとしたら、西宮は桐島よりも女性的なルックス、少女漫画から出てきそうな王子様イメージ。
『融国』における日本側キャラクターはほとんど黒髪でアニメ色が強くないのですが、西宮は例外としてやや髪の色素が薄めです。諸事情で桐島母も色素薄めにしようか迷っていますが、まだ物語の立ち位置で悩んでいる部分があるため保留です。対して、アメリアなどの外国人はひと目で典型的白人を連想させる必要性があるため、ほぼ金髪碧眼など色素が薄いデザインです。
●西宮と桐島の会話例一部(BAD的IF、『本編』ではない):
「私は……一体、何を違ってこうなってしまったんだ……」
この期に及んでなお事実を感情の面で理解できぬ自分を呪う。もはや忠烈に酔うこともできない。――彼らをここまで狂わせてしまったのは自分である。その事実を認めることは到底できはしなかった。初めから間違っていたのだとしても、このような終わりは決して望んではいなかった。人間であることをやめて悪鬼となったとしても、それは国のため、そして、自分たちのためだ。それが、どうだ?掻いすがるためだけに、狂信の中で過ちを犯し果てる姿はその初心が歪み果てたものであろう。それが信奉する対象を巻き込み、滅ぶためのことであるとわかりすらせずにいることが……まるで自身の成れの果てを見せられているかのように感じた。御楯之会はもう終わりだ。そして桐島紘一という存在もこの日、死んだのだ。
それでも動けずにいた彼の背後で足音がした。姿勢を正して背筋を伸ばして現れた妖美さを備えた何処か華奢な印象の青年――西宮が微笑を受けて脱帽した。彼は御楯之会を支援しているいわゆるパトロンという存在だ。首領である桐島紘一の救国にして転覆思想に同意を示し、惜しみなく資金援助をしてくれている近衛歩兵師団在籍時代の部下であった。ゆっくりと桐島に歩み、そのまま足を止めると虚無の表情を浮かべる傷だらけの桐島を見下ろした。その微笑はいつもどおりではあるが、何処か危うい歓喜を孕んだものだった。誰も、何も言わない。二人だけの空間の中に小さな呼吸音だけが響く。
「……私を笑いに来たのか、西宮」
沈黙を破るのは、全ての感情が消え失せた桐島の平坦な声。しかし、それを聞いてなお西宮はそれに答えずに歩み寄ると彼に目線を合わせるように微笑みながら興奮を隠せぬといった息を吐いた。昏い興奮だ。ひどく下劣でありつつも、最上の芸術を目の当たりにしたような崇拝にも似たそれだ。
「いいや、そんなことはないよ。あなたは立派だった。目を逸らさずに、終幕まで耐えて見せたのだからね。流石だよ」
「…………」
その言葉に桐島は反応しない。ただ黙って視線を合わせ続けるだけだ。西宮はそれを気にせず話を続ける。
「そして、あなたは今とても美しい。僕の手の中に収まってしまうほどに小さく儚くなってしまいながらも、それは色褪せない」
謳うような西宮の言葉。
「貴様ーーーー」
直後、桐島が何かを返す前に彼の指が薄い唇を塞ぐ。一瞬だけだ、しかしその熱はすぐには消えない。突然の行為に彼はやはり楽しそうに、歌うように語りだした。
「知っている?かつて、ギリシアにおいては男同士というのは尊ばれたものだ。ヘラクレスは少年愛で知られているし、テーベの神聖隊は同性愛者のつがいを隊とすることで最強を誇り、ゼウス神は給仕をさせた少年を水瓶座としたように。同性愛が悪とされたのはキリスト教の価値観によるものが大きい」
「……何が言いたいのか分からんな。我が国の衆道のような同性愛も神聖なるものだとでも言いたいのか?」
気持ち悪い、と桐島は侮蔑を含んだ顔で上機嫌な西宮を睨み上げた。所詮、この男も『裏切り者』に過ぎない。もう殺すようなことは今更しないが――訳のわからぬ堕落を是として語るその男は不快だったのだ。
「いや、僕はこう思うという話だ。性愛、情愛。聖書においてはソドムとゴモラとして、仏教では仏敵マーラとして語られる肉体の喜びを享受することはけして悪ではないとね」
「……失墜した偶像に価値がないと常々言っているこの私によくもまあそんなことが言えたものだ。吐き気がする」
「だから、そこの認識を変えてあげようと思って。君は今も普通にこだわっている。そもそもどうして『純潔』にこだわるのかな?君にとってこれが普通?君にとっての聖母マリアであるアメリアーー彼女を贄としてこの国を破壊し、それに興奮していることもかい?」
西宮は上記のような話し方、性格です。物語では割と重要な立ち位置。上の西宮の絵は恐らく『本編』では使わないカット、ミステリアスというよりは腹黒っぽくなってしまったのでこの顔はボツかも……。ちなみに桐島のことはちゃんと慕っています。
初期設定の方の顔つきが気に入っているので後ほど初期寄りにするかもしれない。
・12年前の事故
『――――水温は零下にも迫るほど冷たかった。 ”彼” は、極寒の水中でもがき苦しんだ。しかし、激痛に苛まれる身体は満足に動かせず、体温は急速に奪われていった。そして、 ”彼” は溺れた。 生命は助かったが、視力が大きく低下した。免疫力も低下して、病気がちな身体になった。幼少の ”彼” は、健康な身体と平常の視力を失った。この恐ろしい出来事を境に、 ”彼” は、父への不満と軍人への嫌悪を、完全に心の奥底に封じ込んだ。だが、父親は諦めていなかった。どうにかして己と同じ道を歩ませようと、あらゆる手を尽くして働き掛けた。それはもはや狂気だった。その狂気を向けられ続けた ”彼” の人生は歪んだ。
父親に押し付けられた歪んだ理想像に、 ”彼” はすべてを奪われた。』
・運命の日
『それでも “彼” は立ち上がり、届かぬ希望に手を伸ばした。
“彼” にとっては、それが全てだった。』
・あの少女
『初めて彼女を目にした瞬間、 “彼” は重い鉄塊で頭を殴られたような衝撃に見舞われた。羨むことさえ烏滸がましいと思うほどの高みにある乙女。視線の先に立つ少女が、“彼”の心の奥底に眠る、醜い激情を呼び起こした。
――――“彼” と彼女が再びまみえるのは、夢のまた夢なのだろう。』
HP上のキーワードに「彼」について記載はしているのですが、具体的な人名としては出していません。物語の構造にかなり関わる部分なので、濁しています。でもいつか、はっきりとした形で出したい……!そのためには作品を完成させる必要があるのですが——(意識が遠くなる)
●「彼」の終戦までの略歴
(色々とズレがあります。■■部分は塗りつぶされている部分。)
1921/01…東京府四ツ谷にて生誕
1923/09…関東大震災が発生。■■邸も損壊するが、家人に死者はなし
1927/04…旧制学習院初等科に入学
1933/03…旧制学習院初等科を卒業
1933/04…旧制学習院中等科に入学
1934/11…陸軍幼年学校に志願するも、身体検査で不合格
1935/12…再び陸軍幼年学校に志願するも、身体検査で不合格
1937/03…旧制学習院中等科を卒業(四修)
1937/04…旧制学習院高等科に入学
1937/09…陸軍予科士官学校に志願。身体検査を無事に通過し、筆記試験を受験
1937/10…父親が支那に派遣される
1937/11…陸軍予科士官学校から採用予定通知が届き、入学候補者となる
1938/??…入学前の最終身体検査にて気管支炎を肺病と誤診され、合格を取り消される
1938/??…父親が戦死したとの報を受け、精神に異常をきたすようになる
1939/04…東京帝国大学に入学
1941/12…東京帝国大学を繰り上げ卒業。卒業後まもなく徴兵検査を受けるが、重度の精神病と診断され、兵役不適格となる。
1942/01…静養を目的に、■■家が所有する横浜市中区山手町の邸宅に移る。
1942/04…日本本土が初の空襲を受ける。山手町の邸宅は無傷。以後、邸宅の地下室で生活を送る
1945/01…B29、21機、横浜市中区・神奈川区などを空襲。■■邸宅は難を逃れる
1945/02…艦載機273機、早朝から夕刻にわたり横浜市鶴見区・神奈川区・中区・磯子区・港北区を銃爆撃。■■邸宅にも数発の銃弾が命中するが、損害は軽微
1945/05…24日未明、B29、250機来襲し、横浜市全域を爆撃する。29日、横浜大空襲。焼夷弾投下総量2570トン、旧市域の市街地壊滅。横浜の中心部は山手地区と山下公園周辺を除いてほとんどが焦土と化した。■■の邸宅は軽微な損害のみだった
1945/06…B29、363機・P51、30機が来襲。横浜市中区本牧から磯子区富岡町方面を爆撃。トンネルに待避した東急湘南線電車を襲撃し、乗客が全滅した。■■邸宅は難を逃れた
1945/07…P51来襲。横浜市内を銃爆撃。■■邸宅に目立った損害はなし
1945/08…広島、長崎に原爆投下。13日、艦載機約200機が早朝から夕刻まで横浜市をはじめ神奈川県下各地を波状攻撃。■■邸宅は難を逃れる。15日、正午、戦争終結の「詔書」が放送される
↓
■■■■を一方的に見かけて、『■■』執筆へ
・参考文献:『近衛歩兵第一聯隊歴史 』
『■■■■は、陸軍予科士官学校への入学を、その直前になって取り消された。凶報はそれだけではなかった。それから間を置かずして、父親が戦死したとの報が入ったのだ。陸士への道を絶たれた上に、それを目指さなければならなかった理由まで失った。軍人になるために、望まぬ鍛錬を強いられてきた。そのすべてが、たった数日のうちに水泡に帰した。■■■■の心の大部分を占めていた何かが、ごっそりと抜け落ちたような気分だった。
——これまでの私の人生は、いったい何だったのだろうか。
■■■■は、かつてないほどの虚無感に苛まれた。父親からの束縛から脱して、自らの人生を歩むことができるようになったにもかかわらず、彼は未来に目を向けることができなかった。三度に渡り将校への道を閉ざされた経験が、■■■■の心に拭い切れない劣等感を刻み、新たな道に踏み出すための勇気を奪い去ったのだ。それから少年は、新しく何かを成そうとするたびに、死んだはずの父親の姿を幻視した。それは、■■■■の臆病な心が生み出した父親の幻影。少年を長らく虐げてきた父親は、その死後も息子の行動を縛り続けた。軍人にはなれず、それ以外の道に進むこともできない。■■■■は父親の呪縛から逃れられず、もがき苦しんだ。
「何者にもなることができない」苦痛の中で、他者への劣等感だけが膨れ上がる。持ち前の学力を活かし、東京帝国大学に進学しても、■■■■の心が晴れることはなかった。』
・桐島についての略歴は以下にて記載しています。
簡易的な経歴となります。現時点なので、変更予定はあります。 メモ代わりに ※桐島の年齢については暫定的なもので、 幅を持たせたいのでHP上では20代半ば~後半と表記します 【桐島紘一】終戦までの略歴 1919/…東京府四ツ谷にて生誕 1923/09…関東大震災が発生。桐島邸も損壊するが、家人に死者はなし 1926/04…旧制学...
●「彼」とアメリアに関するもの

「――――」 多くの爆弾によって破砕され紅蓮の業火に包まれ燃え盛る家屋。それはGHQが接収し、進駐軍の施設として再利用した屋敷の慣れの果て。誰も彼もが死に果て、或いは避難した狂騒の結果であった。 誰もいないはずの空間の中でひとりの人間が瓦礫を退けて立ち上がり、一歩踏み出した。彼の名は■■■■――狂気の果てに...
意外とHP上とfanboxでは「彼」について記載していたのかもしれない。また改めて「彼」について公開できる日がくるといいな。
今回はありませんでしたが、ほかにHP上で記載している登場人物は『桐島忠俊』『賀東』などです。こちらについてもまとまり次第記事を書く予定です。『御楯乃会』の構成員についてもぼちぼち......。
ここまで目を通してくださり応援いただき、誠にありがとうございました……!完成に向けて設定も本編ももう少し早めに進めていきたいです。頑張ります!
肉バキューム
2022-09-03 09:59:10 +0000 UTCリスワン
2022-09-02 01:33:39 +0000 UTC肉バキューム
2022-09-01 03:44:01 +0000 UTCホウギ
2022-08-31 15:15:58 +0000 UTC