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いたずら者へ制裁を(ニンフィア×ジグザグマ)前編

また長くなってしまったので前編後編分けさせていただきます。 前編には性的シーンはありません。 --------------------------------------------------------- 人間はいないポケモンたちだけが暮らすこの大きな地域ではポケモン達が独自の文化で村や町を作り上げていた。ある地域では救助隊と呼ばれる組織が組まれ、こまったポケモンたちを助ける仕事を生業としていたり。ある地域では探検隊と呼ばれる組織が他の地域にまで探検に出かけたりしている。 ほとんどのポケモンたちが気のいいポケモンだが、どんな地域にも必ず悪に染まってしまうポケモンたちがいる。最も悪タイプだからといって悪いポケモンとは限らないのだが。ここでは悪タイプのいたずらにこまっているポケモンたちがいた。 「くそう、あやつらめ。またゴミとなったきのみのかすなどをそこら中にばらまいていきおった。これで10度目か・・・」 「ウウン、ミライヨチしても相手が悪タイプだからかワカラナイですから、コマリマシタネ。」 ポケモンたちが集まり村となった場所だが、その住人のほとんどがエスパータイプのポケモンたちだ。村長となったフーディンと補佐役のオーベムはどう解決したものかと悩む。 住人たちがしっかりと日の出ているうちにゴミの場所に捨てていたはずの食べ終えたきのみくずが、皆が寝静まった深い夜の間に整備して作り上げた石の道や家の庭などいたるところにばらまかれる事件。 毎日ではないが数日に一度は起こる事件にみらいよちの得意な村長フーディンが予知しようとしたが、相手の姿はもちろんいついたずらされるかも特定できずじまいだった。 そこで住人達に頼み毎日寝ず番を決めたのだが、相手が悪タイプのポケモンだったようで、オーベムが当番の時に闇から襲われて以降、他の住人が襲われないようにと寝ず番も立たせなくなった。 「あのときは対した怪我ではなかったのが幸いだったのぅ。」 「オソラク、ひんしになるほど追い詰めるつもりはナカッタのかと。そうでなければサラサライワを投げつけられただけではすまなかったと思いマス。」 「うーむ、それはそうなのかもしれぬが、ここに住む他のポケモンを襲う可能性もある。やはり寝ず番はもうできぬ。」 「ソレハ、そうでしょうね。」 二匹が対処に悩む中、いたずらした犯人である二匹は村から少し離れた岩場の下に作った洞窟で困った住民たちの顔を見てきたようで笑い転げていた。 「アハハハ!あいつらほんっとおかしい!俺らが散らかしたの頑張ってまた掃除してるんだぜ!」 「イヒヒヒ!ほんとだよねー!どーせきのみたべたかすなんてさー、集めなくってもそこらに転げさせておけば土が食べてくれるのになー!」 「あんな道なんてもの作るからだよな!わざわざ石なんかしいてさ!もっと自然に生きろっての!」 二匹とも白と黒のストライプ姿のジグザグマだ。ガラル特有の姿といわれているが、この広大な地域でもガラルと似た環境の場所がある。少し前にこのあたりを縄張りにした二匹はもともとこのあたりの生まれではないのだ。 「いやー、エスパーばっかでいたずらもはかどるけどさー、そろそろ違ういたずらも考えたいよねー。」 「あんまやりすぎると村ごとなくなっちゃうかもしてないぞ?小さい村だからな。せっかくのおもちゃだから考えて動かないとだぜ?」 「おー、そっかー。」 彼らが住み始めた理由がエスパーしかいない村を見つけて、いたずらしやすそうで楽しそうだったからというひどい理由なのだ。そんなことも知らないエスパーポケモンたちの村にはフーディンとリグレー以外にはその進化前となるケーシィ、ユンゲラー、リグレー。他だとニャスパー、ニャオニクスの雄と雌、ユニラン、ダブランとエスパータイプでも複合したタイプのないものばかりが集まり、進化前とは言え悪タイプの二匹に夜に来られると対抗手段も少なかった。 「しかたあるまい、調査隊を呼ぶ。」 「そ、村長!でもワレワレはポケを持っていません・・・」 「いや、私が少しだけ持っている。村を作ったはいいが、近場にきのみが豊富で使うことはないと思っていた。」 家の地下収納から袋を取り出す。中には金色のピカチュウの柄の入ったコイン、この世界でのお金であるポケがいくつか入っていた。その額は1350ほどで、ポケモンが多く集まり待ちと呼べるような場所からは遠いこの場所では少し低めの額になってしまう。 「タリル、のでしょうか?」 「わからぬ。それにいくら私たちがテレポートを使えるといっても戻ってくるときのみだ。20日ほどは村を開けることになる。頼まれてくれるかオーベム。」 「・・・カシコマリ、ました!」 この村を立てる以前にフーディンが頑張って集めたポケ。ここにいるエスパーポケモンたちはポケのシステムに慣れなかったが村にあこがれたものばかり。オーベムもその一人だったが、フーディンから袋をがっちりと受け取り、街を目指す長い旅を始めるのだった。 オーベムの道中は危険なものとなる。自然に生きるポケモンたちの縄張りに入りでもすればたちまちに襲われることもある。夜は寝る場所もなく宙に浮いて寝ることになり休まった気がしない。 オーベムの旅する最中もガラルジグザグマのいたずらは続く。3日ほどで来るときもあれば7日は置いてくるときもある。法則性もないジグザグマたちの気ままないたずらに困るだけの日々。オーベムの帰りを待つしかないフーディン村長の心境は決して楽なものではなかっただろう。 「やっと、ツイタ・・・」 オーベムは見えていたからと最後は徹夜で歩き朝方ごろにようやく町にとついた。小高い丘になっているところに作られた町はしっかりと周囲は柵で囲われ、入り口となる場所には二匹の門番役のストライクとハッサムが立っていた。自分たちの村とは違う他者を寄せ付けないような体制に一瞬身じろぐが、村を思い門番役にと話しかける。 「アノ、この街に入ってもヨロシイのでしょうか?」 「む?町のものではないようだな。町で問題を起こせば即刻追い出すが、基本出入りは自由だ。私たちはお尋ね者となっているようなポケモンかどうかを見ているだけだからな。」 「そうですか。ソレハよかった。あの、調査隊のギルドはこの町にありますか?」 「む?当然あるぞ。一番奥の高いところにあるイーブイのような建物だ。」 「アリガトウございます。」 20日の旅で疲れてはいたが門番のハッサムに聞いたように中央である丘にあるイーブイを模したような建物につくと二匹のイーブイが出迎えた。 「いらっしゃい!今日はどのような要件でしょうか!」 「他ギルドの調査隊の方なら中に入り右手へ、調査隊への依頼でしたら左手へどうぞ。」 「依頼なので左に行かせてモラオウ。」 「はい!どうぞおとおりください!」 片方はイーブイでも幼さの残るため見習い門番なのだろう。片方の大人びたイーブイがしっかりとサポートしていた。案内された通り左に進むと受付にはブラッキーが座っていた。 「ご依頼ですね。どのような要件でしょうか。」 「あ、イヤ・・・実はウチの村が自然の悪タイプポケモンのイタズラに困っていイル。調査して説得してホシク、場合にヨッテは懲らしめてほしいノダ。」 相手が悪タイプなので個々でも一瞬怯んだが、村のためにと精いっぱいに依頼内容を告げる。軽くうなづいたブラッキーはさらに依頼内容を細かく聞き始める。 「村という話ですがどのくらいの距離があるのでしょうか?それによって依頼額が変わってきます。」 「ジブンは20日ほどでここまでツイタ。だが、依頼額は、1350ポケしかない・・・」 「そ、それほどの距離を旅慣れていないのに以来のために歩いてきたのですか・・・ですが申し訳ありません。その距離だと私どもも旅費不足になりますので受けかねます。」 「や、ヤハリ、そうですか・・・デスガ、テレポートで村に戻ることはできます。それでも、無理ですか?」 「テレポートですか。足で向かわないとなると、申し訳ありませんが安全とは言えなくなってしまうので・・・」 ブラッキーにしてみてもおそらく村から歩いてきた、村を助けてほしいという話が嘘ではないと思うが、ギルドメンバーの万が一のことを考えれば罠である可能性を考えなくてはいけなくなる。何より少し前に真っ暗の森でミアという大切なメンバーを失ったばかりでなおさら警戒を強めていた。 「いいよ、僕が行こうか?」 「フィルア!急に出てきて行こうかって・・・」 「だって嘘じゃなさそうってラキさんも思ってるんでしょ?何よりここまで歩いて来てまで村を助けたいって気持ちを踏みにじっちゃ、イーブイ調査隊の恥でしょ。」 唐突にオーベムの後ろから出てきたのはニンフィアのフィルア。オーベムが振り返ると普通のニンフィアよりも明らかに1,5倍は長いリボンをもつ姿と、美しい高め声にちょっとばかし見とれたオーベムだったが、はっとなってブラッキーにと振り返りなおす。 「い、イインですか?こんな方に来ていただいて・・・」 「万が一罠でもほんとにすぐにバッチを使えば戻ってこれるしね。」 「はぁ、騙されないように。フィルアは雄ですよ。お客様をたぶらかさないように。問題行動が多いぞ。まぁ、君なら悪タイプ相手なら適任だろう。許可するよ。」 「え、雄!?ア、失礼。」 「いいんですよ。別に。フフ、楽しみ。それじゃ行こうか、オーベムさん。僕の準備はできてるし、ここでテレポートを使ってね。」 「は、はい。」 リボンを軽く手に巻かれたオーベムはフォクスライにつままれたかのような表情のまますぐにテレポートを使うように言われて、つかれていたのも忘れてテレポートを使い彼の村にと戻った。ギルドで技を使わせたのは罠だった場合、犯行の証拠になるからでもある。 村の前にとテレポートが終わると同時に、オーベムは村の惨状を見ることになった。いつもの倍以上のきのみかすがちりばめられてるだけでなく、さらさらいわの破片すらも転がっていた。家から出てきて掃除し始める住人たちの姿に怪我こそないものの、いたずらの域を超えるようなひどいありさまだった。 「おぉ、オーベム。よくぞ、よくぞ帰ってきた。」 「そ、村長。コレハ、このアリサマは・・・」 「昨夜やられたようだ。ここまでひどいのは初めてじゃが、さすがにこれはもう見過ごせぬ。」 「そうだね、これはひどいね。自然派といってもここまで村に損害を出してるならもはやお尋ね者として扱っていいだろう。」 先ほどまでの軽いのりだったフィルアの表情はない。調査隊としてお尋ね者を暴くためのきりっとした表情はしっかりと雄らしい表情であった。 「そちらの方が調査隊の方かね?」 「おっと、自己紹介が先でした。僕はニンフィアのフィルア。ちょうど襲撃後のようなので村の調査をさせてもらいます。僕のリボンは気配を探るのに向いてて、荒らした気配が残ってれば感知できると思うので。」 「そ、そうなのか、よろしく頼む。」 村長であるフーディンがたじろぐのも無理はない。にっこりとした笑顔に変わればそれはもはや雌のような甘い表情。番であるユンゲラーもいたが先立たれた彼にとっては少し刺激が強かったようだ。 村長に許可をもらってフィルアは長いリボンを逆立て始める。ゆらゆらと蠢くリボンは個々の村にはいないかすかに残る悪タイプの気配を感じ取る。 「いました。どうやら近くの岩場に巣穴を掘ったようだ。僕が懲らしめてきますよ。」 「だ、大丈夫なのですか?」 「もちろん。どうやらそれほど強いポケモンじゃないようですからね。」 感じ取った二匹の気配に危険な気配は感じなかったようだが、それどころかフィルアはジグザグマたちの巣穴の方向を見て舌なめずりさえした。


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