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Adam
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完全コピー試合(3)

僕は“忠彦”の声で笑い声をあげると、スマホで忠彦の顔をパシャパシャと撮影した。


「さぁ、そろそろ顔もコピーするよ。“完全コピー試合”、これにて完遂だ」


僕は例のスプレーを、地面に這いつくばる忠彦の顔に向けた。


「やめ……ろ……!!」

「それじゃあ、9番裏、はじまり♪」


僕はスプレーを噴射した。忠彦は顔にスプレーを吹きかけられると、苦しそうに咳込んだ。


「うぁ……冷てぇ……!!」


次に、僕は自分の顔にむかってスプレーをひと吹きした。二人の顔が、呼応するように発光をはじめる。僕の顔ががぐしゃぐしゃに歪んでいった。次第に、フェイスラインが変わっていく。顔の骨格は雄らしい四角いラインに。色気のある刈り上げたモミアゲがにょきにょきっと生えてきた。顔のパーツにも変化があった。目はややツリ目の一重に、鼻筋は高く、キリッと整えられた眉に。日焼けした浅黒い肌と坊主頭がよく似合う、イケメン高校球児。その顔は、誰がどう見ても――存在感の薄い『翔太』の顔ではなく――これまで野球にすべてを捧げてきた『忠彦』そのものになっていた。


「んん……これで、コピー完了かな?」


僕は鏡の前に立ってみた。顎を上げたり、頭を左右に動かしたり、頬を引っ張ってみたり。顔の造形をひとつずつ、丁寧に確かめてみる。うん、問題なし。どこからどう見ても、疑いなく僕は『忠彦』だな。


「俺の顔……?」


忠彦はやはり驚きを隠せないようだ。頭から足先まで、自分と同じ姿をした人物が目の前にいるのだ。無理はないだろう。


「あー、あー。俺の名前は、須田忠彦。野球一筋でここまでやって来た。でも、今は翔太に夢中でたまんねぇ!……どう、忠彦に見える?」

「!! お前、ふざけんなよ」


怒りに満ちた表情の忠彦を尻目に、僕は自分の頭を指でこつこつと叩いた。


「なるほどね。彼女とは昨日ヤッたんだ」

「は……?どうして?」

「忠彦の記憶をコピーしたんだ。これまでの記憶、ぜんぶ覗けるよ。あ、オナニーするとき、彼女に乳首吸われてるの妄想しながら自分でイジってるんだ。そんな性癖があるなんて、スケベだなぁ。まぁ、さっき別れてあげたし、これからは男でしか感じないようになるけど」

「は……!やめ……ろ!!」

「へぇ、僕のこと、ずっと本当の弟みたいに可愛がってくれてたんだね。うれしいよ。まさか、そんな僕とこれから“入れ替わり”できるなんて、本望じゃない?」

「入れ替わり……?」


僕は忠彦のカラダを抑えつけて、ユニフォームをパンツごと無理やり脱がせた。プリっと筋肉質なケツが顔を出す。僕は自分の学ランのズボンを脱いで、チンポを忠彦のケツマンに躊躇なく挿入した。


「痛ってぇ……!なに……すんだよ……!」

「須田の前立腺はこのへんかな〜?もうたっぷり研究してるから、どこが気持ちイイか、すぐ分かっちゃうんだ♪」

「あふっそこはっ……うっへ!やべ、気持ぢ……イイ!?」


次第に忠彦は抵抗するのをやめ、快楽に身をゆだねるようになっていった。顔もカラダもまったく同じ、ユニフォーム姿と学ラン姿の野球男児がヤリあっている……。そう考えると、僕はますますハイになっていく。


「あっす!あっすぅう!忠彦ん中、きもぢイイイイ゛!!」

「あぁ!っひ!うっへ!!」

「イクッイクッあぁッ……!ぶっ放すから、しっかり受け取れ!」

「っんぁっひぃいあへっ!!?」


僕は忠彦のケツマンに思いきり雄汁を放出した。彼のケツマンはそれをすべて受け取る。そして、彼は快楽のあまりに失神してしまったようだ。


「さあ、入れ替わり、はじまるかな」


忠彦のカラダから光が帯びていった。野球人生に捧げてきた彼のカラダがみるみる萎んでいく。やがて、僕のかつての薄い顔や細くて頼りないカラダに変化していった。


「んん……」


変化が完全に終わると、翔太になった忠彦が目を覚ました。


「目を覚ましたか?翔太」

「ここは……あっ、お前は翔太……?」

「何言ってるんだ?翔太。俺は忠彦だろ、よく見てみろ」

「え?俺……僕……は、翔太……?いや、僕は、忠彦……?」

「冗談はよせよ、翔太。俺が須田忠彦だろ」

「……僕が、翔太……だよね」


俺は新しい『翔太』の首に腕を回してみた。『翔太』は照れ臭そうに顔を赤くする。もう、翔太としての記憶しか残っていないようだ……しかも、男好きのスケベ翔太を引き継がれている。


「翔太、実は俺、ずっとお前のこと……親友とか兄弟とかじゃなくて、恋愛対象として見てたんだ」

「え!?」

「エロいこと、いっぱいしねぇ?もし、翔太さえよければだけど」


そう言って俺は、ユニフォーム姿の『翔太』を押し倒した。これからは須田忠彦として、野球部ブランドを活かしながら男とセックスしまくるか。俺は試合に勝利したような気持ちで、こみ上げてきた笑いを抑えることができなかった。



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