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現未× 「魂の境界」裏話 高島果穂編

現未×。重大なネタバレを含みます。

この記事では、シナリオ「魂の境界」のヒロインである、高島果穂について記します。話の本筋に関わる細かな情報についてはシナリオ本に記しているため、気になる方はそちらも併せてご覧ください。

設定

聖心高校2年生、17歳。

彼女はごく平凡な、ありふれた生活を送っており、特殊な背景や事情を一切持ち合わせていない。

特定の部活には所属していないが、興味を持った複数の部活を自由に行き来しており、その日の気分で友人のいる部室に入り浸ったりしている。かなりの自由人であるが、人当たりがよく顔も広いため、学校で彼女を疎ましく思う者はほとんどいない。


好奇心旺盛な性格をしており、ドラマの影響で探偵には憧れがあった。

学校に訪れた主人公をいち早く探偵であると見抜き、主人公の調査の協力を自ら申し出る。探偵に興味があったという理由もあるが、普段からしている人助けの一貫の意味合いも彼女にはあった。

また、主人公のことを「何だか放っておけない人」として高島は認識しだしたこともあり、その後も引き続き、学校での調査に積極的に協力してくれることになる。

補足

部活動ではソフトテニス部、バトミントン部、茶道部、手芸部などに出入りしている。運動神経が良いが学業もそれなりに良く、多趣味である。悪く言えば器用貧乏。

なお、中学は男女共学校に通っており、他人の色恋沙汰に首を突っ込むことはあれど自分のこととなると興味無しであった。

「人を愛した少女」として

物語の立ち位置として、藤宮咲良は「死に愛された少女」、神村夕音は「死を愛した少女」と表現することができるが、高島果穂は「人を愛した少女」となる。


特異な背景を持つ藤宮咲良や神村夕音と比べると、高島果穂はごく普通の、どこにでもいるような少女として描かれている。

そして、高島果穂は日常の象徴である。特殊な状況下に置かれ、平穏な日常生活を送ることができない主人公や藤宮咲良、神村夕音が、最後には辿り着くべき場所にいる存在であることを示す。


普通ではない彼女達は自らの「魂の在り処」の居場所を探し続けていたが、その答えとなっていたのが、高島果穂の存在であった。それ故に、藤宮咲良や神村夕音は彼女に惹かれていた。それぞれが特別な感情を高島果穂に抱いていた。

また、彼女達がその感情を高島果穂に打ち明ければ、彼女は当然のようにそれに応えることになっていた。高島果穂は、誰に対してもという訳ではないが、それでも彼女を本当に必要としている人間を愛することができる人物であった。

結末

高島果穂は、天野正昌によって殺害される。

辿り着くべき、あるいは回帰するべき場所の象徴として存在していた彼女がいなくなり、藤宮咲良と神村夕音の心境に決定的な変化が生まれる。


彼女の死をきっかけとして、物語の様相は大きく変わっていくことになる。

主人公への想い

主人公とのデートシーンにおいて、プレゼントを渡すと高島果穂は顔を赤らめている。この時、高島果穂は主人公のことを少なからず異性として意識しだしている。

※少なくとも、物語としてはそのように想定している。TRPGシナリオであるため、その性質を鑑みてはっきりと描写することは避けた。

「大学に進学したら主人公の探偵事務所で働く」という台詞は、茶化しながらであるが、彼女にとっては本心の言葉でもあった。それは探偵業そのものへの憧れよりも、主人公に惹かれた故に出てきた発言である。しかし、藤宮咲良もまた主人公を必要としている存在であると分かっていた彼女は、内に秘めた気持ちを出すことはなかった。


√B、主人公が幻覚を見るシーンにおいて高島果穂は登場しないが、それは、彼女だけは、何があっても主人公を責めることをないことを示している。


彼女は最後まで、主人公のことを心から想っていた。

制作エピソードその1

以下の文章は、高島果穂の制作資料から一部を抜粋したものです。

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年齢:17 歳

髪型:明るさと元気さがある感じの、ショートボブ~ボブくらいの長さの髪。色は茶系統。さっぱりとしていて、明るくて可愛い感じの女の子の印象があるような髪型。

身長:153cm 程度。身長は同年代の女子より少し低いくらいである。健康的な身体をしており、スポーツは得意。

バストサイズ:B ~カップ程度。

容姿:さっぱりとした少年ぽさがあるが、可愛い感じ。人懐っこい見た目をしており、性格もそのままである。元気で、女の子らしい可愛さがあるイメージ。

雰囲気:ごく普通の元気で明るい女子高生。その場に彼女がいるだけで、場がぱっと明るくなるような感じがある。作中で唯一、裏表のない明るい雰囲気を全身に纏っている。明るくて、裏表がなくて、人懐っこて、元気で、行動的で、少し少年っぽさがあって、可愛いらしい、普通の少女である。

性格:

【台詞例】

「ねえねえ、おじさんって探偵なんでしょ? ゴホン……私、高島果穂が、おじさんの助手になってあげる」

「その子についての変わった噂? うーん、私は知らないや。他の子達にも後で聞いてみるね」

いつも明るく元気な彼女は裏表がなく、人懐っこく、誰に対しても分け隔てなく接するため友達が多い。ドラマの影響で探偵に元々興味があったため、探偵である主人公に対し、半ば強引に助手を引き受けることとなる。主人公に対して遠慮がなく、ぐいぐいと距離を縮めてくるが、気を遣うことをしないかというとそういう訳でもなく、彼女なりに場の雰囲気を良くしようとするシーンも多々ある。人見知りをしない性格であるため、藤宮咲良や神村夕音に対しても積極的に話しかけ、彼女たちと和やかにお茶をすることになるシーンが作中にある。つまり、全体的にとても良い子である。そして主人公ともすぐに親しくなるため、読者目線では思い入れの強いヒロイン・殺伐とした世界観の作品における心の拠り所となる。

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「基本人懐っこくて、落ち着きはあるけど元気な感じ。そして、親しみが持てるようにできるだけ可愛く」といったことを、打ち合わせでリチャードⅧ世先生に伝えました。


そして出来上がったラフが下のものとなります。

他の立ち絵にも言えることですが、キャラの具体的な外観に関しては、基本的にイラストレーターさんに一任することが多いのですが、細かなところにリチャードⅧ世先生の拘りが見て取れます。リチャードⅧ世先生にn回目の最大の感謝を。


高島果穂は基本的には元気な少女なのですが、それと同時に落ち着きもあって、精神的な部分でも頼りになる面もあることを何度も伝えた記憶があります。


聖心高校の制服は、当初は藤宮咲良のイメージに合わせて黒にすることを考えていたのですが、それだと高島果穂のイメージに合わなかったため、最終的に白を基本とした色に変更しました。ラフ時点ではスカートの色は黒っぽかったのですが、これも高島に合わせて紺に変更。


シナリオ本編の時期は冬であるため、他の生徒の大半は神村夕音のようにカーディガンを羽織ってたりするのですが、高島果穂は体温が高いため着ていません。冬用の厚手の生地となっているためそれで何とかなりますが、寒い日はコートを着ています。

※藤宮咲良は特異体質であるため外気の温度の変化に鈍く、主人公が指摘するまでは一年中あの恰好で過ごしています。


前髪にはいつもヘアピンを付けており、制服着用の際は地味な赤色のもので固定ですが、私服の時は気分によって複数使い分けています。

制作エピソードその2

ヒロインが3人いるため、それぞれの人物のイベントの配置バランスにかなり頭を悩ませた記憶があります。

登場人物を好きになってもらうためには、物語としての説得力を持たせるためには、主人公との接触機会を増やし、関係性を進展させていく必要があります。また、TRPGでストーリ性のあるシナリオを書くときは、TRPGシナリオの性質も意識しなくてはなりません。

ノベルゲーのように連続でイベントシーンを挟むとセッションがダレてしまうため、探索パートを適度に挟む必要が出てきます。正確には、探索パートの間にイベントシーンを挟んでいく感覚です。

限られた枠の中で、各キャラに関するイベントをいかに効果的に配置するかが重要となってくるのですが、「魂の境界」はヒロイン各の人物が多かったため(感情移入させたい登場人物が多かったため)、かなり調整が大変でした。イベントの調整だけで数週間頭を悩ました記憶があります。


色々と制約は多かったのですが、高島果穂については、主人公目線でも、PL目線でもできるだけ彼女のことを好きになってもらうように意識しました。


なお、高島果穂は遊ぶことも大好きなので、学校が終わった後は吉祥寺でウィンドウショッピングをしたり、ゲーセンに行ったり、クレープを食べたりして自由気ままに普段から過ごしています。時にはラーメン屋にも一人で行ってしまうタイプの子です。

また、友人は多いのですが、普段から誰かとずっと一緒にいるような感じではなく、休日は一人で行動することも多かったりします。

余談

最後に。2023年に頒布する『魂の境界』の続編シナリオ『魂の境界 春告鳥の祝福』に、高島果穂に関する話が少し出てきます。


その時に、RPなどを通してまた彼女のことを思い出してくだされば幸いです。

次回の「魂の境界」の記事

蔵橋孝一や朝平宗作を含む、その他の登場人物についての記事を予定しています。

それではまた。

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