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256Chinchilla配布開始のお知らせとCC0アバターについて

256Chinchillaの配布を開始していました

 ここだけ告知部分。2022年の256fesに向けて制作した、256Chinchillaというチンチラのアバターの配布を開始していました。今年の4月26日から……。最早毎年恒例なのもあるし、相変わらず無料のCC0なので、まあかしこまった告知記事ももういいかなって……。

 DLはこちらから。

 相変わらずうちの無料アバターワールドでもPublicアバターデータを公開しておりますし、そちらからでもどうぞ。そして相変わらず体色は4色から選べます。表情が少ない分、体色が変えられると個性出しやすいですからね。

 毎年2月開催のイベントなのですが、何故4月まで保留していたかというと、VRCのVRC Phys Bone正式対応を待機していたからですね。とうとう、来ちまったな、夏……。地味にこのチンチラがPB対応アバター第一号になってしまいました。告知終わり。

そもそもCC0とは?

 さて、ハリネズミ・ヤギ・チンチラの256アニマル3種は、うちではCC0というライセンスで配布しております。このCC0とは何なのか、なんでそういう方法で配布しているのか、という話をこれより書いていきたいと思います。

 クリエイティブ・コモンズ・ライセンス公式のCC0についての記事はこちらになります。また、日本語のライセンスページはこちらです。

 CC0というのは、積極的に「著作権を持たない」ということを主張するためのライセンスだと私は考えています。著作権を持たないというのは、単に無料での利用を許可するということではなく、私がCC0を設定した作品において、私は死人になるということです。

 著作権には保護期間というものがあります。期間は国によりますが、著作者の死後数十年は、その作品についての著作権が認められます。そしてその期間を過ぎると作品はパブリックドメインとなり、誰でも自由にその作品を利用できるようになります。CC0は、作者が存命のうちに、「この作品はパブリックドメインとして扱って欲しい」という主張のために利用されるライセンスです。

 うちのサークルでも、鳥獣人物戯画をモデルにしたアバターを2種販売しておりますが、あれは私がパブリックドメイン作品をモデルに作品作りをさせてもらっている例です。日本ではおなじみのキャラクターである彼らは、色んなところでグッズになったりパロディ作品が販売されたりしていますが、現代には権利者が存在しないため、著作者に許諾をもらわずに他人がグッズ販売をしたり、画像を転載してもいいことになっています。

 その他、パブリックドメインを活用した有名サービスとして、青空文庫があります。著作権が消滅した小説(と、著作者に許諾を得ている小説)を全文掲載しているサービスですが、こんなことを作者存命のうちにやったら怒られるぞ! ってレベルではありません。


 時折、「とりあえずCC0にしとけば、無料配布の時とかにちゃんとした規約書かなくてもいいからラクだよね~」って方もいますが、無料素材とパブリックドメインは上記の通り、無料くらいしか共通点がないので、そういう感覚でCC0を設定するのは絶対にダメです。やめましょう。

 繰り返し書きますがCC0は、自分が設定した作品において自分が死人になる宣告です。それがどこでどのように利用されても、転売や改造をされても、無言で再配布されても、もしかしたらどこかでミーム化したり、作者の思想とは異なる団体や犯罪集団のシンボルのように扱われても、「別にそれでもいいよ、だって私は介在しないから」と断言できる作品にしか設定しちゃダメなやつです。

 現に、同じ無料アバターのMachibariについては、私は著作権放棄をしておらず、この記事の執筆時点では、UVライセンスで生成した利用規約を使わせて頂いております。

何故CC0でデータ配布をしているのか

 さて、ここまで書くとCC0をあえて作者が宣言するメリットが謎に見えてきますが、別に私も考えなしにこの3種をCC0で配布しているわけではありません。CC0は作者に恩恵を与えない代わりに、世界に開かれた素材であるため、作者を含めた全人類にとって独占不能な素材になるという利点を持ちます。

 私が初めてのCC0アバター、256Hedgehogを公開した頃、主にVRC周りの界隈では「アバター盗難があるかもしれないから、パブリックインスタンスに出て行くのは怖い」という声が度々囁かれていました。それは技術的には、パブリックインスタンスに限ることではなく、フレンドに限定されたインスタンスだけでも起きうるものなのですが、ただ技術的にそれを説明することと、今怖がっている人に心理的に安心してもらうための「盾アバター」を用意することはまた別のことだ、というのが当時の私の考えでした。

 最初からCC0で配布しているデータであれば、例えばアバターが盗難されたり、それを誰かに使用されたり、再配布されたところで、誰も困りません。まあ改編済みデータだったりすると困っちゃうかもですが、素のデータについては、どこで配布されてようが転売されていようが「利用範囲内」なので、作者も本人も困らないだろうという意図で、私はCC0アバターとして256Hedgehogの配布を開始しました。

 そして、データ周りのことに神経質にならず、普段は知り合いのいるインスタンスにしか出入りできない人にも、たまには全然知らない場所にも安心して出かけて欲しい、悪質ユーザーに怯えずに行きたい場所に行って欲しいというのが、256fes初回開催時の主な意図でした。

「NFTが金になる」言説時代へ

 そして今回チンチラを作った2022年、256fesへの参加は3度目となります。その間にVR関係を取り巻く世界の様子も変わってきました。

 大きな所では、旧FBがMetaへと社名変更すると同時にメタバース事業へ本腰を入れる姿勢を見せたことと、それに追随する形で「なんかお金の取り回しをメインにVR絡みの畑にやってきたうさんくさそうな人々」が増えたことですかね。そして、そういった層が「メタバースにはNFTだ」とあることないことを喧伝しまくり、かつて「アバターハックはそういう仕組みじゃないんだけど」と解説していた技術勢が「NFTってそういう仕組みじゃないんだけど」と解説する姿も見かけることが増えました。

 アバター関係については、まさにこのCC0データが狙われたらしく、実際に256Hedgehogが「NFTアバタープレゼントキャンペーン」的なものに勝手に利用されていたらしい報告も頂いております。

 ただ、私はそれらによって困っていませんし、そうする層を止めもしません。何故ならデータがCC0だからです。しかし、同じように利用されたCC0データの配布者さん・利用者さんにはショックを受けている方もいたようで、だからCC0ってただの無料じゃないんだってば!! と思ったりもしたのですが、その件については、キャンペーンに利用されたデータは皆VroidHubなどで配布されていたCC0データだったという話も聞きました。選択的にCC0のデータが再配布用されたということは、CC0のデータがあることで微妙なユーザーがそちらに流れたということであり、著作権放棄をされていないデータを守る盾アバターとしての役割を果たせたということに他なりません。データを利用する側も、基本的にはわざわざ危険でダーティなことはやりたくないのです。VRCでの盗難対策を考えていた時代には、持っていく側が選択側に回るという発想は全く無かったわけですが……。

 ありがたいことに、256Hedgehogは普通に利用して下さる方も多く、利用者が利用者を呼ぶことで「あのハリネズミはCC0の無料アバターだよ」と認知されている率も高いようです。そしてハリネズミたちは、今後もどこかで二次配布されたり売られたりすると思います。そのためにCC0にしたので。私はそういうことを行うユーザーに対して、今後も一切の制限やお怒りをしません。そして今後も同じように、ローポリアバターはCC0で出荷していくと思います。

 ただ、あの生き物たちが何かお金の関わる話でやりとりされているのを見かけたときに、「あのハリネズミを売り物にしてるってことは、あの人ちょっと妙だな」とか、「あのハリネズミを買おうとしている。カモにならないように注意してあげなきゃ」とか、そういう見分けや声かけの目安にして欲しいと思っています。

 悲しい話ですが、もう盗難対策にアバターユーザーがCC0アバターを着ていれば対策はおしまい、という時代は終わりつつあるのかな……と感じているので。


 また、NFT自体は良くも悪くもなく、ただそこにある技術です。そういう、急に増えた詐欺まがいのユーザーのせいで、元々仮想通貨などの界隈で活動していた方も困惑しているらしい話もちょこちょこ聞きます。

 新しい技術は、それが存在することを前提にしている法がないので、まだしばらく無法ユーザーのやりたい放題の状態は続くと思います。あからさまな作者以外の転売や転載などを一発でしょっ引けないのが歯がゆいところですが、きっといずれ整備も追いつき、そういう層の旨味もなくなっていきます。もうしばらくは、皆で自衛をがんばりましょう。


 フォロワーのフォロワー! がツール転売&NFT出品をキメられており、なんか悲しくなってしまったので、長くぼんやり考えていたことをまとめた雑記でした。

256Chinchilla配布開始のお知らせとCC0アバターについて

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