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シリアルボアラー

シリアル‐キラー(serial killer) 連続殺人者。連続殺人犯。  某市。町外れの閑静な住宅街。整備され区画整理された綺麗な街並み。殆どの住民は仕事に出払い留守が多いいわゆるベッドタウン。昼間だと言うのに人気は少なく、機械的な配列で並べられた街並みは何故か不気味ささえ感じる。 「♪」  そんな住宅街を歩く人影。年は若く10代くらい。この辺りに住む人とは明らかに場違いな格好をしていた。スカートに、何故かトレンチコートを羽織る少女が居た。鼻歌混じりに散歩でもするかのように徘徊する。  薄汚れたフード付きのトレンチコート。フードを目ぶかに被っている為表情を伺えないが、上機嫌の様子だ。  怪しげな外観を持つ彼女だが、それを咎めるものは居ない。  ふと立ち止まり住宅に目を向ける。比較的新しそうな、他の住宅からも離れた一軒家。鈴木と表札のあるごく普通の家。家主の趣味か綺麗な花の咲いた花壇がある。良く手入れされ雑草一つない。家主は几帳面なのだろう。 「ふむ悪くないね」  少女は一人呟くと躊躇いなく花壇を踏み荒らしながら、玄関に向かう。ドアノブに手をかけ、がちゃりと施錠されている筈のドアを開ける。 「お邪魔しまーす」  花壇を踏んだ為土が付いているが、気にすることもなく土足で侵入する。  中は清潔感のある4LDkのなかなかの良物件。掃除も行き届いて感心する少女。キッチンに向かうと冷蔵庫を開く。 「なによ。水しかないじゃない」  冷蔵庫の中身は空に等しく、家主はあまり家に帰らない人物のようだ。舌打ちして水を取り出して次は戸棚を漁ると、 「おったかいクッキー。いいねぇ」  来客用なのか高そうな缶が大事そうに仕舞ってある。それを取り出しリビングのソファーに座る。  蓋を無理矢理引き剥がし、一枚数百円はしそうな中身を流し込むように口に含む。それをごくごくと水で豪快に流し込む。 バリバリと下品に食べ滓を溢しながら、TVを点ける。 「ワイドショーはつまんないなぁ」  まるで我が家で寛ぐように、のんびりとバラエティを見る少女。 「ふぅん。お金持ちかな」  ブランド品のような心地よいソファーに顔を埋める。 「独身か。都合もいい」  辺りを見渡すが、特にそれ以上は漁らない。少女の目的は金品などではない。 「ありゃ、もう無いのー?」  クッキーを食べつくしぽいっと投げ捨てる。何かないか気だるげに立ち上がると、 「おっ」  入口に気配を感じる。そして誰かが入ってくる足音。 「ビンゴ♪」  少女は自身の予想が当たった事を内心ほくそ笑む。  「これは、猫の仕業でしょうか……?」  踏み荒らされた花壇の前に立つのは割烹着を着た女性。高級住宅では掃除や防犯の為家政婦を雇うのは珍しくない。彼女もそうで見習いながら既に何件かの掃除を終えて最後の家だった。 ここの家主の男性にはよく食事に誘われたりする。身分上断っているが、内心では嬉しく、それを思いだし少し顔を赤らめる。  (い、いけません。私は家政婦ですから……)  頭からそれを振り払い花壇をもう一度見つめる。 「泥棒の類いなら既に防犯警報が鳴っている筈ですし……」  後々手入れし直さなければと思いながら、合鍵を取り出す。しかし鍵は空いていてドアが開いた。 「あれ、旦那様お帰りですか?」  流石に不信に思い恐る恐る家に入る家政婦。彼女はこの段階で警察を呼ぶべきだった。彼女は泥棒であってもある程度の心得がある。家政婦としての責任が彼女の運命を決めた。   綺麗な黒髪を後ろで縛り、たわわに実った胸を揺らしながらリビングに向かう。 「え……?」  そこには全く見覚えの無い少女が寛いでいた。少女は家政婦を見ると朗らかに微笑んだ。 「こんにちはっ。いやぁ丁度良かったよ♪」 「貴女、誰ですか……警察っ」 「まぁまぁ落ち着いて」  ゆっくり近づく。トレンチコートのボタンを外しながらゆっくりと。家政婦の女性は腰を抜かし、下がろうとする。携帯電話を取り出した瞬間。 「おっと」  何かが伸びて携帯を弾き飛ばす。携帯電話は少女の目の前に転がっていく。 「きゃ!?な、なに?」  少女は携帯電話をつまみ上げ大きく口を開け、放り込む。まるでスナック菓子を摘まむように。ごくりっと大きな音をたて呑み込んだ。 「ひっ、な、なん……!?」 「まずっ。まぁいいか。甘いもの足りないなぁっておもってた所だし、貴女名前は?」  そう言うと勢いよくトレンチコートを広げる少女。目の前に広がったの異形の腹部だった。 「……ひぃ!」  開かれたトレンチコートの下。不自然に膨らむ腹が露になる。妊婦のものとは似て非なる肌色の肉肉しい膨らみ。そこにはまるで何かがいるかのように蠢いていた。そのシルエットはまるで人型……そう家政婦が思った瞬間、 「………た、すけ……」  はっきりと顔が浮き出て何か呻いた。 しかし直ぐにごぼんと消えてしまう。 「いやあ!?な、なに……いまの……!?」 「あー気にしないで。ただの食べ滓だからさ。それよりお名前なんてーの?」 「ひっ……ひぃ」 「楓……楓さんねぇ。家政婦さんっぽい名前だね。年は私より少し上くらいかな?」  割烹着に刺繍された名前を知ると少女は一方的に会話を続ける。  「家政婦さんって意外に可愛い人多いんだよねーこの前食べた人も美人さんだったしさ♪」 「た、食べ……!?」 「やっぱり家政婦は旦那様の夜の相手とかするの?この家主はお金持ちっぽいしー。まぁ別にー貴女が処女でもなんでも私は気にしないからさ」  かたかたと震え恐怖に染まった楓を満足そうに微笑む少女。 「だ、だれか……!旦那様……!助けて……!」 「さて。旦那様じゃなくて悪いけど私の相手をしてもらおっかな?ん!!!ごぽぉ……」   腹が歪に膨らむと共に喉が膨れ上がる。少女の口から巨大な何かが現れる。滑る粘液に包まれたピンクの肉塊と言うべきか。大蛇のように伸びるそれは触手とも言えた。 「い、いやああ!ば、化け物!?だ、だれか助けてえ!!」 「うわぁその声堪らないなぁ♪いただきます☆」  触手の尖端口がぐばあああ~と開く。桃色の肉壁が目の前に広がる。大量の粘液を垂らしながらゆっくり迫る。楓の恐怖に染まった顔を粘液が汚していく。 「あーむ!」 「んん!?んんん~!!!」  顔をすっぽり包み込むように咥え込む。顔を肉壁に包まれた楓は必死に剥がそうと腕をばたばた動かす。 「~♪」  じゅる!じゅるるる~ずりゅずりゅ……  しかし抵抗など空しく徐々に触手に呑み込まれていく。両手も呑まれ抵抗すら出来ないまま肉壁に沈んでいく。 「もご、むぐんぅ(おいしいぃたまんなぁい♪)」  恍惚とした笑みを浮かべながら女性を味わう少女。いつのまにか少女の体中から大小様々な触手が生えてく。意志が一つ一つあるなかのように妖しく蠢く。 「んじゅんじゅ(口の触手だとやっぱり全身味わえるのがいいわ♪)」  やがて巨大な触手は上半身を呑み込んでしまう。ぴっちりと詰まり身動き一つ取れない。外から見て膨らんだ触手は人型のシルエットがくっきり浮かび上がる。  「んふふ(もう怖いのは嫌だよねー?気持ちよくしてアゲル)」  はみ出した下半身は恐怖からびくんびくんと痙攣している。 「じゅるる(んっ……勃ってるなぁチンポ触手。さて処女ちゃんかなぁ?)  少女の股間からこれまた巨大な触手が現れる。尖端が男性器のような形状を持つそれは見るもおぞましい程脈打つ。幸か不幸か呑み込まれていく家政婦には見えなかったが。触手が割烹着を引き裂き、はみ出した下半身を露出させる。 「~~~~!?」  ずぶぶ……ずず……   家政婦の秘部を広げながら極太のそれを挿入していく。  膣内に触手に押し込まれ、激痛と異物感に必死に拒絶しようと抵抗する。しかし身動きは肉壁に包まれ出来ず、叫び声すら呻くことしか出来ない。  苦悶の声をあげる楓とは、対照的に恍惚とした表情で快感を貪る少女。 「んっんっんっ////」  ずちゅ、ずちゅっ。腰と触手を動かし楓の膣内をぐちゃぐちゃに掻き回す。そして 「~~~~////」  どぷっ!びゅるる……!白濁した何かが楓の膣内に吐き出される。 「ぐちゅ………じゅる……(ふぅなかなかよかったよ♪ありゃ……気絶しちゃったみたい)」  触手を引き抜くと下半身はびくびく痙攣する。彼女はどうやら余りの恐怖と、犯された痛みから失神したようだ。 「それじゃあんっ」  ぐちゅ……ずるん。下半身をもあっさり包んでしまう。そしてゆっくりと口内に戻していく。当然楓を包んだまま。 ……ごきゅ!ごく……ごぷ……!頭からじっくりと喉へ送る。少女の喉が今度は頭部型膨れ上がる。苦悶うかべた顔も、くっきり浮かび上がりながら喉を降りていく。  ごく!ぐびり!……ごくっ……ごくん。  生々しい嚥下音を鳴らしながら徐々に、ゆっくりと、呑み込まれていく。 「んぐ、………ごっくん……!ぷはぁ……」  爪先まで飲み干すと大きく息を吐いた。ぼこんと少女の腹が膨れ上がる。人間を丸々二人分収めた腹は、有り得ない程膨張し歪に蠢く。 「ごちそうさまぁ。んっ……げえぇっぷ!」  下品にも巨大なげっぷを遠慮なく放つ少女。更に胃袋が収縮し、呑みまれていた楓の顔が浮き出る。絶望と恐怖に染まった顔をゆっくり腹の上から撫でる。 「心配しなくても……う゛ぷ………すぐ気持ちよくなるから♪」 「あ……うあああ……」  膨らんだ少女の腹の中……胃袋の中の楓は全身を肉壁に包まれていた。怪物に処女を奪われ、丸呑みにされた楓は涙を浮かべながら肉壁に蹂躙される。既に服は溶かされ裸で肉壁に包まれていた。 「……?」  ふと下半身が熱い。注ぎ込まれた粘液の影響なのか、膣内の熱さが全身に伝播するように体が火照る。 「あ、あああ~///」  やがてそれは快感に変わる。自ら求めるように少女の胃壁に擦り付ける。少女の胃壁もそれに応えるよう蠢く。 「ひぅううう!」  びくんと跳ね楓は絶頂を迎える。だらしなく涎を垂らしながら、しかし収まることのない火照りが更なる快感を求める。終わることのない肉壁による蹂躙と快感。それはゆっくりと楓の精神を溶かしていった。 「んん!……はぁ♪」  腹を抱き締めながら、指で秘部を弄る少女。ぎゅるるるる~という蠕動音とくちゅくちゅと淫らな水音、そして少女の喘ぎ声だけが閑静な住宅の一室で響いていた。 シリアルキラーという言葉がある。  殺害行為を主目的に行う犯罪者、あるいは単独の連続殺人犯を指す言葉である。  それと同じくして、シリアルボアラーというものが存在する。  トレンチコートに身を包んだ正体不明の若い女性。  人々が寝静まる深夜になると、忽然と現れるという都市伝説。  人間の形をしてはいるが、"人ならざる者"の類であり、普段は人間社会に溶け込んで生活している。    一人暮らしの家に鍵を破って入り込み、我が物顔でくつろいだ後に帰宅した家の持ち主を襲う。  扉を開けた主に対し、ここに来る前に飲み込んだ、人間のもがき苦しむ様を見せつけながら  「どうやって食べられたい?」という問いを投げかける。  もし、この問いに答えてしまうと、そのように食べられてしまう。  家の主を捕食すると、その後はまた違う家に出没し、同じように食人行為を繰り返す。  決して腹を満たす為ではなく、人間を自身の体内に閉じ込めることで、反応を楽しむ快楽食人鬼。 「お。お帰り♪遅かったジャン♪」  歪に膨らむ腹を見せ付けながら 「家政婦さんが待ってるよ?旦那様♪」  口からはみ出した手を見せ付けながら 「おっと……ごくん……ま、一応聞いてアゲル♪」  快楽食人鬼は告げる。 「どうやって食べられたい?」 「次にシリアルボアラーが現れるのは貴女の家かも知れない!」 とある学校の放課後。自信満々に語る眼鏡をかけた女子生徒。その話を聞いていた一人はひっと怯えもうひとりは 「しりある……私あんまり好きじゃないなーパサパサパサしてさー」  机に突っ伏したまま頓珍漢な返答をした。 「誰が朝食の話をしているのよ!」 「まぁまぁ観月ちゃんXXも眠いんだよ」 「そーそー徹夜なんだ私……ねむ」 「たくっ危機感ないわねー。花菜もXXも!この都市伝説ガチなのよ?」 「え、どういうこと?」 「B区あるでしょ?あそこのベッドタウンで行方不明事件が頻発してるのよ!現場に残されたの謎の粘液だけ……しかも昨日も起きたらしいの!」 「こ、怖いねそれ……XX家近くだよね……?」 「ん、どーでもいい」  XXと呼ばれた少女は立ち上がるとロッカーにかけてあるトレンチコートを羽織る。 「あ、まだ話は!」 「そーいえばー………」 「観月の家独り暮らしだっけ?今度食べにきていい?」  突然の質問に少し驚きながらも観月はちょっと考え、 「え、夕飯を?別にいいけど……」  夕飯くらいならとそれを了承した。 「えへへラッキー♪」  上機嫌に鼻唄を歌いながらXXは教室を出ていった。 「さて観月はどんな反応するのかなー楽しみだなー♪」 XX……シリアルボアラーは静かに舌舐めずりをするのだった。  


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